Apr. 2005
紅葉のピークも過ぎ、冬はもう直ぐそこまで来ているようです。

 ここ数年、日本でこんなことが・・・と思うような物騒な出来事が多発しています。 どうなっているのか、何が原因なのか、日々の事件の多さに感覚もマヒし、ニュースを聞いていても、どんな事件だったのかも思い出せない状態です。この先、この日本はどうなってしまうのかと不安になってしまうこの頃です。

 先日、私がスーパーで買い物を済ませ車まで戻ると、60才後半位の女性が「この車は、奥さんのですか。今、主人が駐車させようとして奥さんの車を傷つけてしまいました。すみません。」と謝られるのです。私の車を見ますと、左前方のバンパーとライトに傷が付いていました。おそらく私の車の隣に駐車しようとバックされていて、右後部がぶつかったのでしょう。 「主人は今、店内放送で奥さんを呼び出していただくようにお願いに行っていますので、待っていただけますか。」とのこと。しばらくすると、当のご主人が戻ってこられ、「ごめんなさい。こちらが全面的に悪いので、保険で全て修理させていただきます。警察に届けないといけないけれど、この土地のものではなく地理に不案内ですから、大変申し訳ないのですが、警察に連絡していただけないでしょうか。」と言われました。
 私は早速連絡を取り、近くの派出所まで行きました。派出所では、事故を起こした状況を詳しく説明され、自分が悪いこと、保険で直したいこと、自分の車は保険に入っていないから自費で直さなくていけないこと、人身事故でなくてよかったことを話され、その正直な話し振りと行動に、車を傷つけられてしまったにもかかわらず、清々しい気持になりました。
 当日は「お互いに気をつけましょう。」と別れたのですが、翌日には、「本当に申し訳ありませんでした。保険会社に連絡しておきました。」とお電話を頂きました。そして、その数日後には、お詫びのお便りまで頂戴し、丁寧な対応にかえって恐縮してしまいました。

 車をぶつけても、誰も見ていなければそのまま逃げてしまう人が多いとよく聞きますが、こんな正直な方にめぐり合えて、幸せな思いをさせていただきました。そして、もし私が逆の立場だったとしたら、この方のような対応が出来ただろうか、と考えさせられました。

 この世の中に、こんな人が溢れていたなら、物騒な事件も起らないのに・・・ でも、つい何年か前までは、こんな人で溢れていたはずなのに・・と思った秋の日でした。

 以前から、一度行ってみたいと思っていましたカンボジアのアンコール遺跡の観光をしてきました。

 アンコール遺跡は9世紀から15世紀にかけて、インドシナ一帯を制圧していたクメール王朝の首都遺跡群です。アンコール・ワット (写真)アンコールトムをはじめ、大小さまざまな遺跡が点在していて、その大半が世界遺産に指定されています。
 現在、遺跡は世界の研究者やボランティア団体の手で修復されています。日本も多くの人が協力していますので、日本に対する感情は良かったです。

 でも、まだ遺跡の周辺には地雷が多く残っていて日々の生活を脅かしていることを聞き、心が痛みました。
 以前は、農業の盛んな豊な国だったそうですが、ポルポト政権時代に田畑に地雷が埋められ、農業ができなくなり、経済的に貧しい国になってしまったようです。
 しかし、人々は貧しくても、たくましく生活をし、心は日本人より豊かに感じました。


タ・プローム

トンレサップ湖の小学校
 水上生活をしている子供達のために、日本人のボランティアによって建てられた小学校。
 1階が教室、2階が運動場。

 巨大なガジュマルの木々に押しつぶされた回廊に、熱帯の自然の脅威を感じました。
 12世紀に建てられた仏教寺院です。

森のささやき


カラーの楽しい段染め糸と

ラメ糸のコラボレーションで

キュートなセーターに

冬が待ち遠しくなるニット