Sing... うたう             
 10月に入り、本格的な秋を満喫できる季節となりました。先月のシルバーウィークは、
どの高速道路、観光地も大賑わいだったとか。皆様はどこかへ出かけられたのでしょうか。

 東海地方に未曾有の被害をもたらした伊勢湾台風が襲来してから9月26日で50年になりました。この秋
には各地で亡くなられた方の慰霊祭や当時の爪痕を記録した写真展、また防災訓練や防災対策の講演会が開催されました。
 
 伊勢湾台風が襲来した昭和34年は、私は7歳でした。当時住んでいた所は、兵庫県の片田舎、また幼かったこともあり、その時の記憶はあまりありません。
 でもその日の夜は、父と姉は神戸の親戚の家にいっていて不在。強い風雨が荒れ狂い、母と二人不安げに過ごした記憶はおぼろげながら思い出されます。そして、翌日父と姉が帰宅し、姉が「怖かったね。」と言いながら家に入ってきたことも。関西地方は台風の直撃を受けず、幸いにも我が家に被害はありませんでした。

 東海地方の被害の大きさを初めて知ったのは、テレビや新聞の報道だったと思います。
でも、それよりもはっきりと実感したのは、ある日私が幼い頃はいていた白・赤・紺色のチェックのプリーツスカートが、沢山の衣類と一緒に風呂敷に包まれていたことです。
それは私のお気に入りのスカート、姉とお揃いで、母が仕立ててくれたものでした。それが、風呂敷包みの中に入っているではありませんか。母に「私のスカートが何で入っとるの?」と聞きましたら「台風にあい着るものが無くなってしまった子供たちに、寄付するため・・・」と言ったのです。「着るものがない!!」その言葉を自分の身に置き換えて想像し、その台風の被害の大きさを実感したのです。

 この地方に在住してから、主人の「一晩中、弓なりになった戸を押えていた。」という話や、当時名古屋市南区に住んでいた友達の「学校へ徒歩で避難している最中、水があっという間に胸の高さまでになり、とっても怖かった。」こと、「家屋、家財、衣類、教科書、写真など、すべて失いそれまでの思い出のものが無くなってしまった。」こと、「流された靴を集めて靴塚を建てた。」こと「たくさんの同級生が亡くなった。」こと、という生の声を聞きこの地方にもたらした伊勢湾台風の想像を絶するような被害の大きさを改めて実感しました。
友達の「台風が来る前の日のあの空と去った日のあの空は、今でも思い出し一生忘れない。」といった言葉に、友達の心の奥底にある鉛のような重い思い出を、感じずにはいられません。

 あの時のプリーツスカートは、いったいどんな女の子がはいてくれたのかしら?とふと思う時があります。
当時の私と同じように、石けり、ゴム飛び、かくれんぼおままごと、おはじき・・・元気に遊んでくれたことを願いながら・・・
Fukiko
 
おしゃべりサロン

日時:10月24日(土) PM2:00〜 
場所:ギャラリー風庵(無料)
 滝本知奈美さんのサクソフォンの演奏を楽しんだり、おしゃべりしたり、またニットのミニショーも開催いたしますので、秋のひとときをお楽しみください。



   滝本知奈美さんプロフィール
   
  愛知県立芸術大学音楽学部器楽科卒業
  クラシックを服部吉之氏、雲井雅人氏に師事、
  ジャズを土岐秀史氏に師事。
  演奏活動を行う他、専門学校、短期大学、
  名古屋市吹奏樂クリニックの講師をつとめる。
 個人レッスンも精力的に行い、教え子が吹奏楽コンクールにて全国大会へ出場、音大進学率も高く、それぞれ輝かしい活躍をしている。



滝本さんは、私と同じ街にお住まいです。演奏活動はもちろんですが、指導者としても有能な素敵な女性です。


 風庵ニット展は、10月23日(金)〜27日(火) AM10:00〜PM5:00 に開催いたします。
 
※即売・かんたんマフラーの講習会あります。
 皆様のお越しをお待ちしております。
迎賓館サクラヒルズファッションショー

 10月19日(月)開催のファッションショーは、AM10:30〜の部が、満席となりました。

 PM2:00〜の部は、余裕がございます。
 早目のご予約をお願いいたします。

 尚ランチは、まだ余裕がございます。
 こちらも合わせてご予約くださいませ。

 風光明媚な景色の中のサクラヒルズは必見の価値がございます。お待ちしております。