Sing... うたう             
 野山の木々は赤や黄に色づき、行く秋を惜しむかのように、落ち葉が舞い踊っております。鮮やかな色を楽しみながらも、ふっと心淋しく感じるこの季節です。
 そしてカレンダーも残すところあと一枚、もう師走なのですね。

 先月ギャラリー風庵にて丹菊三和子さんのニット展が開催されました。この展示会では、NHKのど自慢にドラム奏者として出演されている息子さんのために製作されたニットを展示されました。そのために作り始められたのは10年ほど前から、1年に5〜6着を作られ、今回は64点を展示されました。そのニットは独創的でテクニックを駆使した力作ばかり、長年指導させていただいてきた私もその素晴らしさに感動することしきりでした。

 開催スケジュールを見ながらのど自慢の放映が近づいて来ると、「先生、今度はどんなデザインのニットにしようかしら?」と相談を受け、人の目を引きつける遊び心のあるデザインを、2人でああでもないこうでもないと話合いながら考えるのは、私の楽しみの一つです。そして、デザインが決まれば、試し編み、製図、編み始め・・・完成!とワクワクさせられる時間でもあります。展示されたニットを眺めながら、その時々の光景が走馬灯のように思い出され、感慨深いニット展となりました。

 私が教室を開いてから23年、その時から休まずに通ってきて下さっているのが丹菊さんです。
「編み物 大好き!」という思いを全身に溢れさせながら毎週通ってきてくださいます。最初は手編みをされていたのですが、途中から機械編みもされるようになり、今では両刀使いとその器用さを如何なく発揮されています。そして展示されたニットの他に、ご自分のニットを何着も製作されているのですから、いったいこの23年の間に何着のニットが誕生したのかしらと思うのです。
 「継続は力なり」といいますが、この格言通りニットを編み続けてこられてきたからこそ実現したニット展だと思います。1目1目・1段1段・1着1着の積み重ねの大切さを私も改めて実感させられました。

 ニット展の最終日には、即売会を開催され200人以上の方がお越しになりました。ニットの素晴らしさはもちろんですが、陰ながら応援してこられたご主人様と丹菊さんのお人柄によるところがこの人数になったのだと思います。
 でも、あまりの多さに即売会は抽選会と様変わりし、抽選で当たった方にニットを買っていただくことになりました。
幸運にも当たった方・惜しくも外れた方悲喜こもごも、でも来場されたどの方の顔も笑顔満面、楽しい会になったのです。そして、丹菊さんの満足気な様子に、私も幸せを感じたひとときでした。

 ニット展を終えられた丹菊さんは、1月31日放映ののど自慢に向けてニット製作を始められました。
Fukiko
 
クリスマス
 サンタクロース トナカイ キャンドル 雪 プレゼントと大人も楽しくなってしまうのがクリスマスですね。皆さんはどんなクリスマスを過ごされるのでしょうか。
  
 私の小学校時代のクリスマスは、近くの公民館に地区の1年生から6年生までの子供が夕方から集合しイヴの夜を一緒に過ごしました。その日は、お母さんたちが、まぜご飯を作り、会場に舞台を作りと、子供たちと一緒に過ごすため準備していました。
手作りのまぜご飯は温かで美味しく、また普段あまり食べることのなかった甘いイチゴのショートケーキを一口ずつなめるように食べたことが思い出されます。
 
 食事の後は、お母さんたちが作ってくれた舞台の上で、各学年がその日のために練習してきた出し物を披露するのです。レコードを手巻き蓄音器から音を出しダンスを踊る学年、当時テレビで放映されていた人気の人形劇「チロリン村とくるみの木」をもとに自分たちで作った脚本で寸劇をする学年、歌を合唱する学年、落語・漫才を披露する学年とそれは賑やかな楽しいクリスマスでした。

 我が家の子供が幼い頃、クリスマスツリーを飾っていると、主人が「我が家はキリスト教徒ではない」と言いました。私も「それもそうね。」とうなずきながらもクリスマスケーキはしっかりと食べたことを思い出しました。もちろん主人もです。どうやら食べることは、宗教とは関係ないようでした。

今年のクリスマスは・・・・

フラワーマジック

色とりどりの花をならべたような

愛らしいモチーフセーター

段染め糸でモチーフを編み

シルクの糸で編み

つないでいきます