Sing... うたう             
 先日お正月を迎えたと思っていましたのに、もう立春ですね。
春はすぐそこまで来ているのでしょうか。そして、今月はバンクーバー冬季オリンピックが開催されます。毎日テレビにくぎ付けになってしまいそうな今月になりそうです。

 昨年のスペイン旅行では、一喜一憂の「一憂」の連続でした。
それは観光バスの運転手さんの運転テクニックによるものなのでした。とにかくスピードが半端じゃないのです。高速道路はいいのですが、一般道もお構いなし。一番肝を冷やしたのは、セビリアに向かう山越えの数時間でした。道路の片側は今にも崩れそうな山肌、もう片方は深い谷の崖、そして転落防止のガードレールは細く低いのです。そのカーブ連続の道路をスピードを落とすこともなく突っ走るのです。

 前のシートの背もたれを抱え込みながら、「このまま谷底に転落したらどうなるのだろう・・・こわい!」 「そういえばエジプト旅行へ行った友達が、バス事故で重傷をおったことがあったよね・・・」などと思いながら体を固くし続けていました。こんなスリルを味わっている私達をよそに、当の運転手さんは、お気に入りのミュージックを聴きながら、自分の運転テクニックに酔っているように思えました。そのうえ運転中に携帯電話を頻繁にするのです。そしてスリル過ぎる山越えを終えた時には、私の方がすっかりバスに酔ってしまっていたのです。その後もムカムカ感が治まらず、ディナー付きフラメンコショーでは、食事をほとんど取ることができず、フラメンコダンスの感動も半減してしまいました。
 
 でも、運転手さんのスピード狂の原因がセビリアに到着してわかったのです。セビリア出身の運転手さんは、バルセロナからセビリアまでの4日間は、自宅に帰らずに私達のツアーと同じホテルに泊まりながらの仕事でした。
 セビリアに入ったところで、網タイツに超ミニスカートの女性が乗ってきました。現地のガイドさんかなと思ったのですが、そうでもないようです。添乗員さんが「申し訳ありません。この女性は運転手さんの奥さんです。公私混同してしまっていますが、大目に見てあげて下さい。」とのことでした。そこで納得できました。あのスリル満点の運転は、奥さんに早く会いたい!との思いがそうさせたとのだということを。そして携帯電話の相手は、奥さんだったということを。
 おそらく日本でそんなことをすれば大変な問題になるでしょうね。でもそこはスペインです。
旅行中に情熱的でもありおおらかでもあるラテン民族に接していると、それを許せてしまえるのです。そして、少しでも早く奥さんに会いたいという運転手さんの気持ちもわかりましたから。
                
 セビリア泊の翌日の運転手さんは、それまでの様子とは違い運転もおとなしく、あれだけ頻繁にしていた運転中の携帯電話の通話も少なくなっていたのです。

 その後の旅行ですか?
一憂がなくなり一喜の連続の旅行になりました。ホッ!!
Fukiko
 
瞑想の森
 昨年5月にご紹介しましたが、私が住んでいる各務原市には、有名な建築家伊東豊雄さんが設計された斎場「瞑想の森」があります。森と池に囲まれ、静寂に包まれた優美なラインの建物は、とても斎場とは思えない美術館かコンサートホールを思わせるような建物です。でもそこは、最愛の人との最後のお別れの場所なのです。私の母との最後の別れもそこでした。
 
 その建物のロビーには、グランドピアノが置かれコンサートが開かれております。昨年5月にはダニエル・フォルローさんのコンサートが開催されました。

 そして今年2月27日には、アルパ奏者の奥村陽子さんのコンサート「メロディア パラ ティ(あなたへのメロディー)」が開催されます。奥村さんには、2年前の風庵ニット展で演奏していただき、大好評をはくしました。その後の奥村さんは、各地での演奏活動はもちろん、アルパ教室も開講され、素晴らしい活躍をされています。そして昨年11月には、第7回全日本アルパコンクールにて銀賞を受賞されました。
               
 奥村さんの瞑想の森コンサートは、1月26日から受け付けが始まりました。私はその日の午後に申し込みをしましたが、午前中で満席になったとのこと。午前中に申し込みをしておけばよかった・・・と後悔することしきり。でも、奥村さんが着実にステップアップされ、
「奥村アルパワールド」を広げていかれている様子に、幸せな気分にさせていただくことができました。

窓から差し込む

やわらかな春の陽光

そんな季節にぴったりの

アンサンブルニット

ボレロのフリルと

花のコサージュが

オシャレ