Sing... うたう          Apr. 2013    
 春の訪れと共に、様々な花たちが咲き誇り、心浮き立つこの頃です。
今年も犬山城へお花見に行ってきました。多くの観光客と共に、木曽川畔から、そしてお城の天守閣から桜を満喫してきました。幸せ気分になれる春ですね。

 毎月はじめに、このSingを書いておりますが、皆様に読んでいただきはじめてから丸10年になります。数回のお休みはありましたが、我ながらよく続いたものだと感心しております。「継続は力なり」といいますが、ただ継続できただけで文章は一向に上達せず「力」とは程遠い、只々反省ばかりの10年でした。こんな駄文を、皆さんにお届けするのが恥ずかしく思いながらも、ポストに投函してしまえば、そんな思いはどこへやら・・・翌月にはせっせとパソコンに向かっては、試行錯誤を繰り返しておりました。
 
 そのSingをなぜ書き出したのか? そのきっかけは? と申しますと、10年前の3月28日に、ある人から「加藤さんの天職はうたうことです。」とアドバイスを受けたからなのです。また「うたうという意味は、自分の考えやアイデアを文章や詩にしたり、絵にしたりして表現することによって、多くの人々と共感しあい、また広がっていきます。自分なりの表現を大切にして下さいね。」というメッセージもいただきました。
 根が素直な?私です、そしてそのアドバイスをしていただいたのが、私の誕生日だという縁も感じて、即実行となったのです。「うたう」とは「Sing」と単純にタイトルを付け、皆さんへのメッセージをニットからだけでなく、文章からもと軽い気持ちでスタートを切ったのです。これまでに、私のひとりごと、生徒のひとこと、皆様のひとこと、ニットの情報、ファッションの情報、観光スポットなど紹介させていただいてきました。

 今、100ページ以上のファイルを手に取り、1ページずつ読み返していると様々なことが思い出されます。ニット展やファッションショー、旅行、オリンピック、両親の介護や別れ、などなど・・。

 今後も体力の続く限り、続けて行こうと思っておりますので、ご拝読頂ければ嬉しく思います。
よろしくお願い致します。
Fukiko
第1号のSingに次のような文章を綴っていました。
10年前の主人の様子です。 
 私の主人は 今シドニーでホームステイ中です。シドニーの工業高校で日本語を教えるボランティアのため、今年1月19日にいそいそと出発しました。今月の16日に帰国予定ですから、3ヶ月は英語付けの日々を送っていると思います。元来英語は大好きで 家でもBGMは英語ニュース、英字新聞を音読し、まるで英語中毒者みたいです。そんな主人ですから、得意の?英語力を発揮して大いに楽しんでいることでしょう。最近では英語で夢を見ることもあるそうですが・・・。
 
 主人は13年12月末に会社を定年退職し、1年間は失業行保険を貰うため?家でじっとしてエネルギーを蓄えていました。在職中から、娘達が一人で海外旅行や留学をしているのを、眺めては“いつかは、オレも・・・”と思っていたそうです。そしてその夢を、今年実現したのです。
 
 最近、家に居る男性は、粗大ゴミ・ぬれ落ち葉と煙たがられ、ひとり立ちできなかったり、過去の会社や地位を捨てきれなかったり、と耳にします。
○○会社の○○さんではなく、〇〇さんと肩書きがなくても一人の人間として、皆さんに受け入れていただけるそんな人になってくたら・・・。
 そんな姿に変身するかもしれない主人を見て、ウムウムとほくそえんでいる私です。ウルトラマンの様にボタンひとつで変身するのは、無理でしょうが、一歩一歩脱皮しながら素敵な人間に変身してもらえれば・・・。
 いえいえ、主人ばかりの変身ドラマではなく、これから夫と共に歩んで行く私自身の変身ドラマであるかもしれません。
 さて10年後の主人ですが、白髪も皺も年相応に増え、どこから見ても立派な「おじいちゃん」に変身しました。でも、海外へは何度も出かけ、語学研修はもちろん、介護施設や孤児院のボランティアをしながら、見聞を広めております。
その合間に大好きなゴルフを楽しみながら・・・。立派に素敵に変身しましたよ。
 海外へ行くという夢は、これからも続けていくようです。今年も何やら計画を練っているような・・・。
 そんな主人と歩んできた私自身の変身ドラマですが、テクマクマヤコンと呪文を唱えてみてはみたものの、素敵な女性にヘンシーンとはいかず、ただの「おばあちゃん」に変身してしまったように思います。
 これから主人と私はどのように変身していくかのか、楽しみな10年後です。