Sing... うたう        Jan. 2016
 新年あけましておめでとうございます。
三重県庁と二重橋飾電燈

本年も、よろしくお願いいたします。

 例年になく暖冬の今年の幕開けでしたが、皆様は、いかがお過ごしだったでしょうか。
 私は、年末から帰省した娘家族と厳かに迎えましたと言いたいところですが、慌ただしい年末年始でした。

 「おばあちゃんお節作る?楽しみだなあ!」の言葉に触発され、張り切ってお節作りをしました。
黒豆・たつくり・お煮しめなどなど、やはり定番のお節がお重箱のほとんどを占めます。昨今、“お節は買うもの”としている家族が多いとか。高価な食材のお節の数々に心動かされますが、貧乏症なのでしょう、財布の紐がなかなか緩みません。
 孫たちが喜んで食べている様子を眺めては、大変だったけれど作って良かったと思いました。
 大晦日には、娘のブラジル人の友達に、食材のそれぞれのいわれのコメントをしたためて、プレゼントしましたら、大いに喜んで頂けました。これも、作ったかいがあったと思える瞬間でした。
 
 元旦は、お屠蘇でお祝いをし、近くの神社へ初詣です。中学受験を控えた孫娘の合格祈願は、思いを込めてお賽銭を入れ、お祈りをしてきました。神社までの往復路では、お久し振りさんに出会い、ご挨拶をすることも楽しみの一つです。以前は、大晦日の夜から初詣に行く車の音が、ひっきりなしに聞こえ、また元旦には、車の渋滞が長時間続いていたのですが、昨今はそんな様子が見られなくなりました。そして、晴れ着姿の女性は、皆無と言っていいほどです。そんなお正月気分を感じられるのは、テレビのタレントさんの着物姿ぐらいです。
 カウントダウン・福袋・海外旅行・寝正月・・・とお正月の過ごし方の変化が服装にも表れているのでしょうか。

 3日には、10年ぶりに明治村に行ってきました。混雑を予想して気構えて行ったのですが、何ということでしょう、来場者が少なくゆったりと楽しむことができました。また、春を感じさせるような穏やかな暖かい1日で、より満足度が増したように思いました。

 明治村は開村50年です。40年以上前に訪れた時のことを思うと、建物の多さ・景観など満足度は雲泥の差です。テレビ・映画の撮影で度々使われるのも、うなずけます。「坂の上の雲」「花子とアン」を思い出しながら、三重県庁・京都市電などを見学してきました。

聖ザビエル教会ステンドグラス
 5日に孫たちが帰り、今やっとお正月気分を味わっております。さて今年は、4月23日からファッションショー・ニット展を開催します。それに向けて、頑張らなくてはと思うお正月でした。
Fukiko
おてしょう
 最近、豆皿が人気とNHK「あさイチ」で放送していました。10センチに満たない小さなお皿を豆皿と言います。
 雑誌で特集が組まれたり、有田焼創業400年を記念した豆皿展が全国の百貨店や雑貨屋で開催されているようです。
 豆皿はもともと手塩皿(てしおざら)と呼ばれ、塩など調味料を入れるお皿として使われてきました。
 
 我が家にも、豆皿がいくつかあります。お醤油や塩はもちろんですが、薬味やお漬物を盛り付けたり、取り皿として使ったりと大活躍のお皿です。
また、お菓子用として、使うこともあります。
  
 私の父は、豆皿のことを「おてしょう」と言っておりました。「お手塩皿」が「おてしょう」に変形していったのでしょうか。「おーい、おてしょう取ってくれ・・・。」と父の声、そのおてしょうにたくさんのお漬物を入れ、その上からお醤油をダボダボと注ぎます。それを見て「もったいない、お漬物が泳いでる!」と母が嘆きます。故郷で過ごしていた頃の日常よく聞こえてきた父母の会話でした。そんな光景が思い出されるからでしょうか? 豆皿よりも「おてしょ」の方が、しっくりときます。

 こちらに、引っ越して来てからの父の陶芸作品のおてしょうがいくつかあります。絵を描くことが好きだった父のお皿は、娘達に大好評で「かわいい!」とお嫁入り道具のひとつとなりました。娘の家に行くと、そのお皿が登場してきて、父の温もりを感じる至福の時間です。私も娘たちも、10年以上毎日の様に愛用してきましたので、縁が欠け破損したりして年々少なくなってしまいました。でも、大切に愛用しているのを、天国から眺めて、父はきっと喜んでいることでしょう。

 豆皿は、丸い形のものだけでなく三角や四角・松・竹・梅など様々な形のものがあります。
 ちょこんとしたかわいい豆皿は、若い女性の心をとらえて離さない魅力があるようです。そんなところが、ブームとなっている理由なのでしょうね。
 写真は父のおてしょうです。