Sing... うたう        Mar. 2017
犬山市の磯部家(国指定登録文化財)のお雛様
 弥生3月となり、春の日差しを感じるこの頃です。
そして、桃の節句・卒業式と一区切りをつける月となりました。

 私は今月28日に誕生日を迎えます。その日は年度の終わりの頃、学生さんなら春休みの真っ只中、また進学、就職と新しい門出前の大切な時期です。
 そんな学生時代の誕生日は、忙しい友達からのお祝いの言葉は少なく、自ら「おめでとう」と言い迎えていた思い出があります。
 20才の誕生日は、今でも忘れることができません。誕生日前々日に半田市の小学校の教師になることが決まり、2日後に、兵庫県の田舎から半田市まで手続きに行きました。一日中、市役所や赴任先、住まいの手配と駆け回り、帰宅途中の列車の中で、「大人になるのは、大変だ!」と心の中でつぶやいたのを思い出します。本当に心身共に疲れた誕生日でした。

 あれから45年。もうすぐ65歳になります。「えーっと、何歳になるんだったけ?」と指を折っていた矢先に、日本年金機構から国民年金請求手続きの書類と、市から介護保険被保険者証が届きました。「そうなんだ。65歳になるんだ。」と自分で計算する前に、国や市が知らせて下さいました。高齢者の自覚がないのにと否が応でも高齢者になってしまうのですね。
そして「年金がもらえる!嬉しい!」「介護保険も使える年齢!」「高齢者の仲間入り!」と気持ちは徐々に高齢者という言葉を受け入れてしまっています。

 でも、その高齢者を75歳からにしませんか?とう記事を新聞でました。高齢者と言われるには抵抗があったのに、そうじゃなくて75歳からと言われると、「なんでやねん!」と反発したくなってしまう身勝手な私です。そして65歳から74歳までの人は、準高齢者にしませんか?
と言われていて、大学の準教授のような存在になるのに驚きました。
美味しい食べ物をちらつかせて、もう少しここまでおいでと言われ、追いついたかと思うともう少し先まで食べ物を先に置き、そう少し進んでの繰り返し。現に私の若いころは、定年が55歳、その後60歳となり、現在は65歳になっています。だって年金がもらえるのは原則として65歳からだもの、年金という美味しい食べ物でつられて働いている?だって働かなくては収入がないんだもの仕方ありません。ということは、75歳から高齢者となると、年金も 75歳からしかもらえないこと?
超高齢化している日本は、4人に1人は高齢者と言われています。75歳から高齢者とすると、統計的には、高齢化率は下がり、年金・健康保険・介護保険の仕組みも変わっていくでしょうが、私たちが10歳若くなるわけでもなく、そのままです。
 
 あれから45年。就職・結婚・子育て・介護・・・いろいろありました。これからも、元気で生き生きと過ごし人生を楽しまなくては・・・。高齢者ということを忘れるくらいに・・・。
Fukiko
絵手紙
 先日、京都にいる姉から絵手紙が届きました。かわいいお雛様が描いてあります。
 「女の子がいないので・・・ちょっと書いてみました。」と添え書きを入れて。
いつもは、メールで会話をすることがほとんどですが、こうやってたまに絵手紙をプレゼントしてくれます。
 「どこで、習っているの?」と聞くと、「習ってないよ。自己流で描いているだけ。」との返事です。思いつくと描いているそうですが、きっと絵の才能があるのでしょう。
 そう言えば、父も絵を描くことが好きで、陶芸作品に色々な絵が描いてあったのを思い出します。また、幼い頃には、さらさらと絵を描いてくれた思い出があり、
 きっと、姉は父のDNAを受け継いだのでしょう。また、生来の明るい性格、誰とでも友達になってしまうコミュニケーション力も、父のDNAだと思います。

 私と4才違いの美人の姉は、幼い頃から私の守り神のような存在でした。何をするにも、姉の後を追いかけ、遊んでもらい守ってもらっていました。また、私は高校生になるまで、父に自分の思いを直接話すことができなくて、いつも姉が代弁してくれていました。ですから姉が大学進学のため家を出る時に、父と私の関係をとても心配し、「大丈夫?」と言ってくれた時には、不安な気持ちで涙ぐんだことを思い出します。

 大学に進学した後の姉は、益々美人になり、憧れの存在となりました。私の結婚式の写真を見せた友達が、「お姉さんきれいね。」と言った時には、「花嫁姿の私は?」と思わず問いかけそうになりながらも、やはり華のある美人の姉なんだと再認識しました。
昔も今も自慢の姉です。

 姉の絵手紙を眺めながら、私が父からもらったDNAは、近眼だけかもしれないと思いました。
 絵の才能はなし、明るい性格やコミュニケーション力もイマイチだし・・・。
でもでも、こんな素晴らしい姉を姉妹としてプレゼントしてくれました。
 感謝の一言です。

 次は、どんな絵手紙が届くかなあ・・・。