Sing... うたう Jan. 2019
         
 新年 あけましておめでとうございます。
今年は、猪突猛進のイノシシが干支の亥年です。
子供のウリボウが可愛いイノシシですが、岐阜では豚コレラが発生、感染し命を落としてしまったイノシシがいたとか。年末から受難のイノシシ様です。
 年号も変わる今年は、目まぐるしく変化の多い年になるかもしれません。

 「君たちは どう生きるか(吉野源三郎著)」をお正月に読みました。
昨年から話題になっている本です。主人が購入し、孫たちにプレゼントしたのですが、一向に読む気配がなく我が家に出戻ってきました。
以前から読んでみたいと思っていましたので、これ幸いにと一気に読みました。

 この本は、日本が泥沼の戦争に突き進んでいく頃の昭和12年に発行されました。偏狭な思想の日本に憂い、「自分の頭で考えられる子供たちに育てたい。」との思いから、吉野さんは書かれたそうです。当時としては、とても勇気のいることですね。そして、戦後となり、少し修正を繰り返し発行し続けられてきました。今は、ベストセラーになっています。
 「貧困、いじめ、勇気、学問・・・様々なテーマに、人間としてどう向き合うべきか。」と書かれている考えさせられる本です。

 主人公は、コペル君という旧姓中学2年生の聡明な男の子。いいとこのお坊ちゃまです。
コペル君には、お父さんがいません。お母さんと二人暮らしですが、相談相手の叔父さん(お母さんの弟)が近くに住んでいます。この叔父さんがコペル君を温かく見守り、コペル君が悩み苦しんでいる時に、的確な助言をしてくれるのです。
 例えば、真実の経験については「どんな偉い人の言葉や書物を読んでも、コペル君自身が生きてみて、そこで感じた様々な思いをもとにして、初めてそういう人たちの言葉が理解できるのだ。だから、自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことをごまかさず、どんな感じを受けたか、よく考えることが大切だ。」ついつい人の意見に惑わされやすい私には、心に突き刺さる言葉です。

 また、人間の結びつきについては、「コペル君が生きていく上で必要な衣食住・・・すべてに実際に骨を折ってくれた人、たとえば狩りや漁をしたり、加工したり、運んだり、値段をつけ販売したり・・・たくさんの人が働いている人のお蔭で生きている。そのような人が網目のようにつながって生きている。しかし、そのつながりは本当に人間らしい関係になっているとはいえない。だから人類が進歩しながら、人間同志の争いが、いまだに絶えない。では、本当の人間らしい関係とは、何か? それは、人間同士がお互いに、好意をつくし、それを喜びとしている無償の愛の関係をいうのだ。」
 アメリカと中国、日本と韓国 日本と中国のきな臭い言葉の応酬のニュースを聞く度に、この叔父さんの言葉を思い出し、考えさせられます。

 他にも多くの助言が書かれています。読みながら反省することしきりでした。今なお人の心を捉えて離さないこの本は、私たちが生きていく上のバイブルになりつつあるのでしょう。
「私は、どう生きるか」自問自答する日々の亥年になりそうです。
Fukiko
お正月
 昨年末の大掃除は、相当な手抜きをしました。「さむーい!」「お正月は不在だし・・・」「誰も来ないし・・・」「ご近所さんもしてないし・・・」
一番の気持ちは「したくな~い」と、年々言い訳が多くなってきています。
そして年を経るごとに家が汚くなってきております。その内にゴミ屋敷になってしまうのは・・・?
 それでも「ゴミでは死なないし・・」と往生際が悪いのです。本当に困ったものです。

 年末から次女家族がいる神戸に長女家族と出掛け、新年は近くのホテルで迎えました。ですからお節料理は作りませんでした。あー楽ちん!!上げ膳据え膳のお正月に味をしめ、来年のお正月もこうなるのでは?いやこうしよう!と密かに思っています。でも主人からクレームがくるかも?

 ホテルでは、2泊しました。紅白歌合戦もお正月番組もホテル内のテレビで視聴、娘たち家族との食事会もホテル内のレストランを使用し、外出したのは、元日にユニバーサルスタジオに行ったのみ。のんびりとしたお正月でした。
 そのお正月にホテルに食事に来るお客の多かったことには、驚きました。
それも帰省した子供達家族と一緒に来られた人達なのでしょうか、10人ほどのグループが多いのです。ロビーは3世代家族で大賑わいです。
 レストランでは、ランチからディナーまで4回転くらいしないと、お客様がさばけない様子でした。
 そんな中こんなつぶやきが聞こえてきました。「11時30分に予約申し込みしたのだけれど満席で、13時30分になちゃった。みんな予約するのが早いんだね。ビックリだわ。」「でも、家で食事するのは、準備や後片付けが大変。
いくら時間がずれても、外食の方が手間が省けて楽なのよね。」との言葉です。「私もそう思いますよ!!」と私の心でうなずきながら聞いていました。

 お節料理は、お正月3日間は、女性が台所に立たなくてもいいくらいの量を作るものだ。とよく母が言っていました。お正月に女性を労わる風習もあったのですね。でも、年末のお節作りは、大変だと思うのですが・・・。

 楽することを、経験してしまった年初めです。
 でも、今日からは、充実した毎日が過ごせるよう気を引き締めていかなくてはいけません。健康に気を付け、好奇心旺盛に、過ごしていきます。

  皆様、本年もよろしくお願いいたします。