Sing... うたう oct.2019
         
 10月になりましたが、暑い日が続いております。
そして、ラグビーワールドカップ日本チームの予想以上の善戦に、ヒートアップしています。このお便りが届く頃は、サモアと戦っているところでしょうか?
 
 先日、20年ぶりに日本の小京都と言われている飛騨高山へ行ってきました。江戸時代は幕府の直轄地だった高山市は、歴史と伝統文化が息づく魅力溢れる町です。
 
 私が初めて訪れたのは、50年近く前の学生時代でした。クラブの夏合宿で汗を流したところ。合宿後部員達と散策した城山公園や高山陣屋などが印象に残っています。その城山公園は、1590年から1692年まで金森家の居城でしたが、幕府直轄地となって取り壊されてしまいました。その後江戸からきた代官が飛騨の政治を行ったのが陣屋でした。

 そして、大学卒業の思い出にと母と訪れた冬の高山は、雪景色のしっとりとした雰囲気の町でした。しんと冷え切った日下部邸の畳のひんやりとした感触が今も足裏に残っています。「庭が狭いね。」と私の言葉。「きっと雪が多くて、庭の手入れが大変だからかもしれないね。」と母の返答に、「そうなの?」と半信半疑の私でした。また古い町並みの上三之町の散策しながら、造り酒屋の軒先につるしてある杉玉を口をあんぐりとして見上げたのも思い出しました。

 それから、20ぶりに訪れたのも母とでした。宮川沿いの朝市では、お漬物や野菜を買い、また高山祭屋台会館では、飛騨の匠を結集した絢爛豪華な屋台の美しさと大きさに圧倒されました。そして大きな屋台とは対照的に、小さな印籠を展示してある印籠美術館に感動しました。水戸の黄門様が、「これが目に入らぬか。」との差し出す印籠が一般的ですが、それとは違う様々な形や意匠に感動し、目を凝らしながら一点ずつため息をつきながら鑑賞したのを思い出します。

 その後は、友達と行った飛騨高山美術館。エミール・ガレなどのガラス工芸が展示してある美術館です。また飛騨高山まつりの森や、車田でよく紹介される飛騨民俗村飛騨の里も思い出深いところでした。

 昨年約450万人が訪れ、その内海外からは約50万人が訪れたそうです。先日の高山は、観光客が溢れ、もちろん海外からの観光客の姿も多く見かけました。飛騨牛や高山ラーメンの店の前は、長い行列が続いています。その盛況ぶりに活気があっていいのですが、静かな落ち着いた雰囲気の散策を楽しむというには、疑問符をつけたくなりました。でも、山下清原画展の美術館、高山昭和美術館など新しい観光スポットがあり、今までとは違う楽しみ方ができた高山でした。何度行っても飽きない、また行きたくなる高山でした。
Fukiko
江南ハンドニットの会
「江南ハンドニットの会」編み物教室の展示会のお知らせです。
今回で10回目となる江南ハンドニットの会教室展です。
インスタ映えするギャラリー・
美味しいカフェ・ケーキ・ランチと一緒に、
秋のひと時をお楽しみ下さい。