Sing... うたう Dec.2019
         
 ポフツカワの花
 新元号「令和元年」の今年も、あとわずかとなりました。
「あっという間の一年だった!」と呟くのが、毎年のこの時期です。
 街には、クリスマスグッズとお正月用品が混在し、テレビではひな祭りのコマーシャルが流れています。
急き立てられるように、一年が過ぎ去っていくようです。

 そのクリスマスといえば、ツリーに飾るたくさんのオーナメント・テーブルに並んだお料理やケーキ・キラキラと輝くクリスマスマキャンドル・建物や街路樹にはイルミネーションが輝きます。
そしてそこにクリスマスカラーの赤と緑のコントラストが美しいポインセチアをプラスすると一層華やかなクリスマスとなります。ポインセチアは、クリスマスフラワーと呼ばれ、今の時期には欠かせない必須アイテムのひとつです。

 3年前にクリスマスの時期に訪れたニュージーランドでは、「ポフツカワ」という木に咲いていた真っ赤な花が印象に残っています。南半球にあるニュージーランドは日本と逆の季節になり、そんな真夏のニュージーランドを象徴する木として知られているのが、「ボフツカワ」です。クリスマスの時期に咲く赤い花と緑の葉のコントラストから、このポフツカワは「クリスマスツリー」と呼ばれています。
 北島に多くみられる植物で、11月から1月ごろにかけて一斉に花を咲かせます。木は25mほどに育つ常緑樹です。オシベがたくさん集まって、まるでブラシのような形をした真っ赤な花は、まるで水滴がついたよう見え、マオリ語で「霧でびしょぬれ」を意味するポフツカワと名付けられたそうです。そしてこの赤い花からは、美味しい蜂蜜が取れるそうです。抗菌作用が強い癖のあるマヌカハニーと違い、舌触りがなめらかで濃厚な甘みのある癖の少ない蜂蜜だそうです。
マヌカの花
 ニュージーランドの北島では、街路樹などいたるところでこの赤い花が見られました。そして大きな木を覆い尽くすように咲いた真っ赤な花に圧倒されました。

 30年程前の「クリスチャンでもないのに、クリスマスなど変だ。」との主人の言葉に、クリスマスツリーはお蔵入りし、楽しみにしていたケーキはショートケーキとなり、メリークリスマスは、心の中でつぶやき、我が家は仏教徒だからと自分を納得させる毎年です。
今年のクリスマスは、大慌てでの年賀状書きになりそうです。
 それが終わると新年に向けての準備もしなくてはいけません。「大掃除は手抜きして・・・お節料理は注文して・・・。」と、「日本人なのに、ボーっと生きてんじゃねーよ。」とチコちゃんに叱られそうです。
「ほんと日本人なのにね。でもクリスマスは我慢しているから、許してね、チコちゃん。」
Fukiko
アルバニア地震
 今年6月に訪れたアルバニアで11月26日未明に大地震が発生したと聞きました。死者は40人以上、多くが建物の倒壊しているようです。
首都ティラナでは大きな揺れがあり、今も余震が続いていて、避難生活をしている市民がいるともと聞きます。

 私が訪れたまたティラナの北西部のドゥラスは、より大きな被害に見舞われたそうです。
ドゥラスは、アドリア海に面した港町。対岸はイタリアです。ローマ帝国に支配された歴史があり、その時代の遺跡がたくさん残っています。また海の幸に恵まれ、イタリア文化の影響を受けた料理はとても美味しかったです。アドリア海の青い海と透き通った青空が、印象に残る街でした。
 そんな街は、ヨーロッパのリゾート地に適し、大型客船が寄港し、対岸のイタリアからはフェリー船が往復しています。
 
 その街では、子供達のフォークダンス(民族舞踊)を見学しました。またレクチャーも受け子供達と一緒に踊ったのは、旅の楽しい思い出の一つとなりました。あの民族衣装で軽快に踊ってくれた愛らしくかわいい子供達は、どうしているかしら? 踊りを披露してくれた古い建物は、倒壊してないかしら?と心配しています。