Sing... うたう Aug. 2020
         
 例年になく長引いた梅雨は、全国各地に大きな被害をもたらしました。
そのながーい梅雨の季節が終わり、あつーい夏の到来です。
 ヒマワリの大輪が夏を待っていたように咲き、ジージーとセミの鳴き声が聞こえてきます。夏本番です。
 でも新型コロナウィルスの感染がとどまることを知らず、日本は、いったいどうなることでしょう。

 緊急事態宣言が解除され、私のステイホームも徐々に解除となり今は、ほぼ以前の生活リズムとなってきました。でも、その変わらぬリズムがあざとなったのでしょうか、帯状疱疹になってしまいました。
 左首のところが痒くなり、あせも?かぶれ?湿疹?とそれ用の薬を塗っていましたが、症状はひどくなるばかり。数日後にはヒリヒリとした痛みが出てきました。
これはひょっとしたら、あの帯状疱疹では?と、思ったのは土曜日の午後。診察時間に間に合いません。日曜日も休診日です。月曜日の診察を待つしかありません。
 幸いにも、疱疹の範囲は広がる様子がなく、ただキリでぐりぐりと刺す様な痛みが、断続的に襲ってきます。我慢できないような痛みではありませんが、夜中には、痛みで数回目が覚めてしまいます。ベッドに入ると朝まで爆睡する私には、完全に睡眠不足です。

 月曜日の診察時間前に,医院に駆けつけ早々に診察してもらいました。「湿疹かしら?帯状疱疹かしら?」と言いながら検査をしていただくと、間違いなく帯状疱疹の診断です。「疲れていらっしゃるのですね。ゆっくり体を休ませてくださいね。」との気力のつっかい棒を外すような若い女医さんの優しい言葉に、一気に疲れを感じてしまいました。
 2種類の飲み薬と塗り薬を処方してもらい薬局へ、1種類目の薬を指し「この薬は抗ウィルス剤です。ひょっとしたら新型コロナウィルスにも効くかもしれませんよ。」との薬剤師さんの言葉にちょっぴり元気をもらいました。もう1種類は鎮痛剤です。そして塗り薬です。

 帰宅後、いつものように編物教室をしましたが、頭は重く体はだるいままです。キリキリとした痛みは気が紛れているからなのか、さほど感じなかったのには救われました。夜は鎮痛剤を服用し早めにベッドに入り、また日中は何もせずゆっくりと過ごすという生活を3日続けて、疲れを癒すことができました。でも痛みは、その後も続き鎮痛剤のお世話になりました。
 
 発症から2週間になります。幹部はかさぶたになり腫れも引き、幸いなことに痛みはほとんど感じなくなりました。軽度に収まってホッと胸をなで下ろしているところです。
 娘からは、「忙しくし過ぎ! 寝る時間が遅い! 年を考えて生活するように!」と厳しいメールが届き、「ごもっともです。」と反省することしきりです。
 年には勝てません。身体は正直です。無理はききません。気力だけでは生きて行けません。もっと自分の体をいたわらないといけません。と自分に言い聞かせているところです。
Fukiko
藤井聡太新棋聖 
 コロナウィルスの感染拡大で憂鬱な気分になっている毎日に、爽やかな明るいニュースが飛び込んできました。
藤井聡太さんが棋聖戦で、渡辺明二冠を破り「棋聖」になられたこと。
それも史上最年少でのタイトル獲得です。今では、「藤井聡太7段」改め
「藤井聡太棋聖」と呼ばれています。
 藤井棋聖は、史上最年少(14歳2カ月)でプロ入り(4段昇格)を果たすと、その後快進撃を続け29連勝という公式戦最多連勝記録を樹立。羽生善治9段の再来と言われています。
 
 藤井棋聖は、愛知県瀬戸市生まれ。5歳に祖父母から将棋の手ほどきを受け、瞬く間にルールを習得。直ぐに祖父母は歯が立たなくなり、市内の将棋教室に入門。そこでも、実力を如何なく発揮され、愛知県では有名な小学生になられたそうです。
 当時の藤井棋聖は、とにかく負けず嫌い。負けると大泣きをし、周囲の人達がいくらなだめても泣き止まなかったとのエピソードがあるそうです。

 その後小学4年生の時に、今の師匠の杉本昌隆8段の将棋教室に入門。
そこから今の藤井棋聖が誕生していくのです。
 杉本一門には、4つの「掟」があるそうです。
 ① 18歳までに初段になること
 ② 20歳までに3段リーグになること
 ③ 学業・進学と両立させること。
 ④ 月謝は取らないこと
だそうです。
 
 「月謝はお互いのために良くなくて、月謝を取ると、教えると教わるの関係が決まってしまう。月謝もらった方は教えようとし、払った方は何かを教わろうとしてしまう。そうではなくて、自分で学んでいかなければいけない。」との杉本師匠の言葉です。この掟を守り、藤井棋聖は成長されていったのですね。
 優秀な人材を、親が、師匠や指導者が、周りの人たちが、その才能を摘んでしまっていることは、往々にしてありがちですが、おごらず飄々とされている杉本8段の生き方があっての、藤井棋聖なのでしょうね。
  
 藤井棋聖は、これからも各タイトルを次々と制していかれることでしょう。そして、そこには、いつもの杉本師匠の暖かい眼差しがあることでしょう。