Sing... うたう Mar. 2021
         
 柔らかい日差しに春を感じる季節となりました。
1月は「行く」・2月は「逃げる」・3月は「去る」と母親がよく言っていましたが、お正月をむかえてから、あっという間に時が過ぎてしまうように感じます。もう3月です。
 新型コロナウィルス感染者は、少なくなってきましたが、まだまだ緊張感を持続しての毎日になりそうな今月です。

 先日、しゃがみ込んで枯葉の掃除をし終わった直後に、アクシデントが起きました。つま先のところに1センチほど高くなっている段差があることをすっかり忘れ、右手にほうき左手に塵取りを持ったまま、つんのめって額と頬を敷石に打ち付けてしまいました。“倒れる!” “踏ん張れ!踏んばれない!”“手を前に出して!ほうきと塵取りが邪魔だ!” “オンライン講習会があるのに!”と、ほんの一瞬の間にいろいろなことを思いながら前に倒れてしまいました。「痛い!!」と呟きながら起き上がると同時にメガネがポトリと足元へ。「顔は大丈夫かしら?」「出血はしていないかしら?」と家に飛び込み、鏡の前へ。恐る恐る覗き込む鏡の中には、額のたん瘤と頬の打撲で顔が腫れた哀れな姿が・・・。

 掃除の後、まず立ち上がり次に前に進めばいいものを、立ち上がるのと前に進むのを同時にしたのがいけなかったようです。というよりも立つことよりも前への気持ちが先行してしまったのがいけなかったようです。幸いにもつけていたメガネがクッションになったのか、顔は出血することもなく大事に至りませんでした。ただメガネは、レンズに線状のキズが何本も入り、フレームは傷つき、ツルはゆがんでしまいました。
 
 内出血が出ないよう直ぐに顔を冷やし続け、1日目は額の瘤と頬の腫れだけで済んでいました。ところがです、2日目から目の周りが黒く内出血し始め、3日目・4日目と目の周りに大きく広がるばかり、まるでパンダのようになってしまいました。上野動物園のパンダ舎に行くか、白浜アドベンチャーワールドの良浜に抱っこしてもらおうかと思うくらいの顔です。外出時は、ファンデーションを厚塗りし、メガネとマスクで隠し何とかカバーしました。でも、ついつい忘れて宅急便の配達員さんに素顔のままで応対し、ギョッとされ怖い思いをさせたり、苦笑いをさせたりと、自分で自分の顔が見えないがゆえの失敗がありました。
 
 今は少しずつですが、引いてきたように思いますが、オンライン講習会までに元の顔に戻りそうにありません。今の時期ならマスク姿で画面に登場しても、何ら不自然ではありませんが、なるべくならマスク無しで画面に登場したいです。コンシーラを塗ってがんばろうかな?

 こんな姿の私に、「どうしたその顔、お岩さんみたいになっているぞ!」と主人の言葉。それもお岩さんになってから、4日後のその言葉に唖然としました。「4日前からこの顔だったよ。」と不満顔に返事をしながら、転んだこと以上にショックを受けました。主人にとって
私っていう存在は、その程度なのね。毎食向き合って食事をしているのに、どこを見ているのかしら?と責めながらも、そういえば私も主人の顔を見ているようで見ていないかも・・・。夫婦が年を重ねるとはこういう関係になるのね。とパンダが気付かせてくれました。
早くパンダが治りますように・・・。
Fukiko
手芸男子
 最近、イギリスでは手芸が大流行し、編み物や裁縫を習い始める人が増えたと聞きます。特に注目すべきは、男性が新しい趣味として楽しんでいることです。
 長年女性の趣味というイメージが強かった手芸ですが、変化しつつあるようです。
 インターネットでは、「craft(手芸)」の検索数や商品販売数が爆発的に伸びているようです。コロナ禍でおうち時間が増えたことが影響しているのでしょうか。
 
 男性が手芸を始める理由は様々です。「スーツを買う金銭的余裕がないから自分で作ろうと思った。」「捨てるのがもったいないから、ボタン付けができるようになりたい。」「環境保護のために服など、廃棄量をへらしたい。」など・・・。
 手芸は自分の作品を実際に使えることが、大きな魅力ですが、この他にも、「精神的に落ち着く。」「リラックスできる。」「達成感を味わえる。」といった声も聞かれます。
 
 昨年からのテレビやパソコン・スマホなどからの不安にかられるような社会情報から離れて、まったく違った作業に集中することは、雑念を忘れ瞑想的な効果を感じられるという声も多いそうです。
                           
 男性だから」「女性だから」という固定観念は時代遅れになりつつあります。
 イギリスの男性を虜にする手芸ブームは、ひょっとしたら日本でも現れるかもしれません。
 手芸男子」の誕生です。
   

パピーオンライン講習会作品
デザイン/Fukiko
  かぎ針編みのモチーフを

配色を変えながら

編みつないだプルオーバー

抗菌・消臭の効能を秘めた

柿渋で加工した

綿と絹の糸を使用