機械遺産(きかいいさん、Mechanical Engineering Heritage

 

ウィキペディアによると、「一般社団法人日本機械学会が、機械技術の発展に貢献したとして認定した日本国内の物件の総称」となっている。これまでにも、ホンダCVCCエンジン、ウォシュレットG(温水洗浄便座)、からくり人形弓曳き童子など、が選定されている。

 

さらに、

「国内の機械の中でも特に我々の生活に大きな影響を与えた機械・機器、関連システム、工場、設計仕様書、教科書などを記念物として認定するものである。「機械遺産」の選定基準は社会発展に貢献した機械であること、現存していて実際に動かせる状態であることである。」という。

 

 民俗学のいわゆる民具という範囲を超えて、日本の近代化・生活に大きな影響を与えた機械なども選定の対象としようという動きが活発化している。そんななか、次のような動きがあった。

 

 

201487日(機械の日)、セイコーの腕時計3点が日本機械学会の選定する「2014年度機械遺産(※)」に認定されました。機械遺産に認定されたセイコーの「国産初の腕時計"ローレル"1913年)」「世界最高峰の機械式腕時計"(初代)グランドセイコー"1960年)」「世界初のクオーツ腕時計"クオーツアストロン"1969年)」は国産腕時計の発展の歴史であり、世界の腕時計の技術進化の歴史とも言えます。また、明治初期、欧米先進国に大きく立ち遅れていた日本の時計産業が1960年代に肩を並べ追い越し、そして、世界の腕時計産業にクオーツ革命を起こした、まさに「時代を画した腕時計」たちです。」

SEIKOミュージアムより)

 

 

19セイコーは選定されていない。しかし、上の3つの時計の選定理由を見ると、19セイコーも歴史的な意味で選定されてもよい時計なのではないだろうか。いや、むしろ、これらの3つの時計が生まれたのは19セイコーという下地があったればこそとも言えるのではないか。現在はたとえ選定されていなくても、歴史的な意義は十分であり、これから選定される可能性もあるかもしれない。19セイコーの研究はこれからも続けられるべきと、私は思う。