おーとばいザムライ書庫7

書庫7

 

   おーとばいザムライのぼやき  2010年1月2日(土)

 日本は零戦・隼と徹底的に軽量化を図った戦闘機が有名ですね。だから,日本は強力な発動機(エンジン)を作ることができず,人命よりも運動性能を重視するという選択がなされたと理解してきました。つまり,日本は軽戦闘機しかないと思いこんできたのです。しかし,あったんですね,重戦闘機も。日本が軽戦闘機をつくったという発想は,航空母艦上の運営とも無縁ではなさそうです,と思うのは,拙者だけ?
 
,   おーとばいザムライのぼやき  2010年1月3日(日)

 「隼」の正式名は一式戦闘機と言い,中島飛行機(小山悌が担当)が開発・製造をしたことはあまりにも有名ですが,糸川英夫氏も協力しているんですね。糸川氏と言えば,ペンシルロケットの開発と東大第二工学部の助教授だったとういことがよく取り上げられます。造船のように直接的ではないにしても,戦前・戦中の航空機産業が戦後の産業に影響を与えているのは確かなようですね,と思うのは,拙者だけ?
 
,   おーとばいザムライのぼやき  2010年1月4日(月)

 最初の重戦闘機は「鍾馗」で,正式名は二式単座戦闘機と言い,ニックネームからもわかる通り陸軍の戦闘機です。開発・製造は中島飛行機で,開発者は例の糸川氏ですね。速度を重視した機体で,武装なしの降下時に時速850キロを記録したとか(『あいちの航空史』中日新聞社会部)。日本の戦闘機としては初めて防弾鋼板を装備した(Wikipedia)というのも特筆すべきでしょう。やはり,零戦が注目を浴びすぎて,すべてが零戦のようだったと思いこまされているのではないか,と思うのは,拙者だけ?
 
,   おーとばいザムライのぼやき  2010年1月5日(火)

 飛燕という飛行機がありました。正式名は三式戦闘機。この飛行機のエンジンは液冷倒立V型12気筒ですね。もっともダイムラー・ベンツ社のライセンス生産で,燃料直接噴射式だったそうです。そのため恰好が,なるほど鼻先の長いメッサーシュミットに似ています。日本の飛行機というと,空冷星形エンジンを勝手に思い浮かべてしまうのですが,実際はこういうエンジンもあったんですね,と思うのは,拙者だけ?
 
   おーとばいザムライのぼやき  2010年1月24日(日)

 ラ・メトリの「人体は自らゼンマイを巻く機械であり,永久運動の生きた見本である」という言葉が,攻殻機動隊のイノセンスに出てくることに気がつきました(ラ・メトリという名前は出てきませんが…)。確かに,これだけ科学技術が発達してくると,装いを新たにして人間機械論が復権してくる,というのはその通りでしょう。だからこそ,魂の扱いが問題になることになって,それについて作者は草薙素子やバトーに語らせているんですね。今日,図書館で『サイボーグ・フェミニズム』(水声社)なる本を借りてきました。イノセンスに出てくる検死官ハラウェイのモデルになったダナ・ハラウェイが著者の一人になっている本ということで興味をもちました。じっくり読んでみたいと思います,と思うのは,拙者だけ?
 
,   おーとばいザムライのぼやき  2010年1月26日(火)

 『サイボーグ・フェミニズム』を読み始めました。本の構成は,文化批評家なるダナ・ハラウェイの「サイボーグ宣言」という論考がユニークであるがやや難解なために,幾人かの論客に様々な視点から批評をさせ,「サイボーグ宣言」をより深く理解するという形をとっているように思えます。性差(ジェンダー)をサイボーグを通して見ると色々なものが見えてくる,というのは実におもしろい,と思うのは,拙者だけ?
 
,   おーとばいザムライのぼやき  2010年1月27日(水)

 オートバイが機械だからということで,機械に関する本を探しているうちに,人間機械論にはまってしまったようです。今度は『イノセンス創作ノート』(徳間書店,押井守著)なる本を手に入れました。攻殻機動隊のイノセンスをつくった監督が何を考えているのか,是非知りたかったからです。冒頭だけ読んでみましたが,予想通り引き込まれてしまいます。もっと読みたいのですが,『サイボーグ・ジェンダー』もだんだんおもしろくなってきました。まずはこちらを読み終えてからにしたいと思います。興味深い本がつながってきて嬉しいなあ,と思うのは,拙者だけ?