ベン・トー 1〜12話

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#01「ネバれ、納豆オクラ丼ぶっかけチーズトッピング弁当 440kcal」

なぜだかはわからないが……魂が熱く燃えるぜ!

 そんな今回のお話は…
 寮の近くにある閉店前のスーパーに入った主人公・佐藤 洋。
 彼の目の前で半額シールを貼られた弁当に手を伸ばしたその直後、凄まじい戦いに巻き込まれて意識を失ってしまう。
 しばらくして目が覚めたときには、なんと半額弁当は全て消えていた。そして偶然、その場で同じ学校の白粉花と出会う。
 翌日も同じスーパーに向かってみるが、佐藤は再び気を失ってしまう。その後店員から聞いた《氷結の魔女》の話。
 また次の日も佐藤はスーパーへ再び向かっていくが・・・。
 以上公式のあらすじ。

 タイトルの「ベン・トー」からして当然「弁当」を想像するわけで。
 原作がある事を知ってはいるものの、例によって未読なオレは、まさかそんなベタに弁当の話ではあるまいと思っていたら、本当に弁当争奪戦の話だとは想像だにしなかった。もうすでにこの時点でオレの負けである。
 上記引用したあらすじではなんのこっちゃようわからんので軽く説明すると、スーパーの半額弁当をなんでか猛者どもが取り合っており、それに主人公は巻き込まれる。という話。端折りすぎ?
 まぁともかく、猛者どもがスーパーの半額弁当をだしに力試ししているのである。しかしそれは己の力を誇示するのが目的なのか、そもそも弁当自体が目的なのか、もはや猛者どもの中ではうやむやになっているのかもしれない。が、弱きを倒し弁当を得る。その正しく勝利の味に酔いしれた者ども。の話なのである。
 物語として、半額弁当と猛者どもの戦いという関連性のないものがくっついているのだが、何故かこれが絶妙なバランスで成り立っているんだからおもしろい。
 冷静に考えれば、半額弁当を取り合ってバトルロイヤルするなど全くあり得ない話で、正直な所、バカやっている意外の何物でもないのだが、それを少年マンガのバトル物よろしく、そういった雰囲気を踏襲して弁当争奪戦に落とし込んでいるのは見事だ。むしろこの弁当争奪戦を冷静に見て「なんでこんなバカやってんの?」と思う方がバカだと言わんばかりの熱血中二設定を敢えて突き進んでいる。
 そう、オレが求めているのはこれなのだ。なんかどっちにもつかずな物語で結局どこにも行っておらずとっても中途半端感のある話の多い昨今、「ここだけは譲れねぇ!」と言わんばかりのトンガリっぷり。確かにバカやっているに違いないが、その信念は窺える。
 劇中的にも端から見たらバカやっているわけだが、当の本人たちは大真面目であり、物語としてもその当の本人たちの弁当争奪戦における熱い想いをしっかりと中心に据えて全くぶれる気配もない。「この路線で行く」と、真っ向勝負に決めかかっているのが気持ちよい。
 なので、主人公斎藤もとい佐藤が決意して臨む三度めの戦い前、周囲の狼たちに気を配る緊迫のシーンにかかるBGMが「おさかな天国」であっても何ら違和感なく、むしろ場に合っているといえよう。
 今回のお話としては、転校してきてなんも知らない主人公が半額弁当争奪戦に一歩足を踏み入れる、というこう書くとなんだかよく分からない話であるが、少年ジャンプ的に考えると、主人公が何かのきっかけに冒険の旅に出る、と言った様相と同じである。ただそれが冒険の旅なのか弁当争奪戦なのかの違いだけだ。
 やっている事はバカなのに、何故だか遠い昔に忘れてきてしまった何かを思い出し、つい拳を握ってしまうような熱さがある。なんだか見ていてスカッとする、久々にそんな気持ち良さを味わった。

 と、こう書くとものすごく真面目な物語の様に見えるかもしれませんが、基本的にはそのアンバランスさを笑って楽しみつつ、少年マンガ的バトルに熱く燃える、のがきっと正しい楽しみ方であろう。個人的にはそのアンバランスさが絶妙だ。
 様々なタイプの美少女が出てきて、ともすれば凡百の学園エロコメになりそうな気がするが、弁当争奪戦における熱い少年誌的バトルと設定という中心がしっかりしているので話にブレが無い。
 黒ストッキングにミニスカの中が見えそうでも、つい目線がおっぱいに向いてしまっても、百合っ娘にビンタされても、最終目標の「群がる狼と言う名の猛者どもをぶっ倒し半額弁当を勝ち取る」に揺るぎがないので、おかしな内容にも関わらず、「なにこれ?(笑)」などと思う事無く物語の中に入っていける。
 物語は所詮フィクション、嘘っぱちの世界である。しかし、その嘘っぱちの世界に引き込んでこそ物語は物語なのではないだろうか。
 この物語はどう考えてもウソの話であるが、その中に引き込ませるパワーがある。どこか可笑しくてクスリと笑い、真剣勝負に熱く燃える。久々に本能だけで見て楽しめるこのアニメ、最後まで楽しく見ていけたらいい。

今週の白粉 花(おしろいはな)さん
 なんかこの子がすげー気になるんですけど。まぁ中の人が碧ちゃんだからってことも多少はありますが。
 何が気になるって、主人公斎藤もとい佐藤にちょっと触れただけで謝って、汚れてしまいましたよねと言ってハンカチで佐藤の触れた所を拭く。
 うーん。これって自分が汚いと思っているからだよねぇ。人見知りっぽくはあるけど明るい子なのに結構なネガティブ行動だよなぁ。
 どうも彼女はいじめられていた過去ありそうなんだけど、気になるのはそういった感じからくる庇護欲なんですかね。

#02「サバの味噌煮弁当 674kcal」

いやぁ、熱いなぁ。ってゆーか、腹が減る。

 そんな今回のお話は…
 佐藤と白粉は槍水が会長を務めるHP(ハーフプライサー同好会)に入部することになった。
 まずは槍水に半額弁当の戦いにおけるルールや各スーパーの場所、そして半額になる時刻の目安を教わる。
 そして早速二人はスーパーへ向かうが、中々半額弁当を手に入れることができない。
 そんな中「スーパーときわ」で戦いを挑もうとしたとき「大猪」と呼ばれる者が現れた。
 以上公式のあらすじ。

 公式サイトを覗いてみたら、謳い文句が「庶民派青春学園シリアス・ギャグアクション」とあって、思わず「言い得て妙」と頷いた次第。なるほど、見事に全部入っているんだから正に「看板に偽りなし」と言った所である。
 さて、そんな今回は、氷結の魔女こと槍水先輩に「狼」たる矜持とバトルフィールドにおけるルールなどを教わり、斎藤もとい佐藤と白粉は「狼」としての第一歩を踏み出す。といった感じ?
 お話としては、引用したあらすじにあるように、「大猪」や「嵐」といった「豚ども」の横槍がありつつも、誇りある狼たちの連携からの本来の狼の戦い、そして斎藤もとい佐藤の初勝利と、前回同様に熱い内容である。
 「大猪」と「嵐」の登場に無理はしないと戦場から去ろうとする狼たちであったが、「ウィザード」の二つ名を持つ狼に誘われ、一人残って狼の矜持たる「礼儀を持って誇りを賭けろ」をもって孤軍奮闘する。しかし多勢に無勢、という所で、帰ってしまったと思われた常連の狼たちがまたやってくるのである。
 礼儀もなく恥知らずな豚どもに、狼たちが戦う前から屈するわけもなく、そのバトルフィールドに豚どもの餌はないと、狼たちが一致団結し豚どもを殲滅するのが熱いのもさることながら、そこから狼同士の容赦の無い「本当の戦い」が始まるってのがさらに熱い。
 豚どもに半額弁当を渡すまいとするのは狼たちの共通の敵だからであり、決して彼らは群れているわけではないのだ。半額弁当を自らの力で手にすることこそ彼らの本懐。ついさっきまで一緒に豚を倒したとて、その本懐は変わらない。この「狼たちの矜持」がカッコいいし熱いのである。
 だが、そういう展開だから熱い、というわけではなく、今回のこの話は上手い事仕掛けがしてあるのだ。
 まず大猪がなんたるかを示す小エピソードがあり、半額シールが貼られる前に弁当をカートに全て突っ込み、後に半額神へ半額シールをその全てに貼れと要求する「正に恥知らずな豚!」な態度とその力に完敗する斎藤もとい佐藤たちを見せておいてあるのがポイントだ。
 先に狼たちにおけるバトルフィールドのルールを説明されているので、大猪のルール無用の振る舞いに敗れてしまう彼らについ同情してしまうし、ルール無視な大猪にそこはかとない怒りを憶えてしまう。まぁとっても冷静に考えると、狼たちのルールは彼らが勝手に作っているおそらくは暗黙のルールだから、関係無い人にとっちゃ全く関係ないので、正直大猪に対する怒りは本来ならば筋違い(ま、大猪の態度は人として許せんがそれは別として)ではある(笑)んだけど、こういう事をまず見せておいての後半大逆転に気持ちがすくのは当然だろう。
 ただ狼たちがバトルする、というだけでは盛り上がれない。なにせ半額弁当を奪い合っているという冷静に考えれば奇妙奇天烈なことをしているのだから。そこで狼たちに感情移入させ、彼らこそ正義と思わせるように誘導させているのだから上手い。
 さらには彼ら狼たちが一致団結しルール無用な豚どもを一蹴した後に行われる「本当の戦い」だ。格別な勝利の味に舌鼓を打つために、己の全てをぶち込み性別関係無く他者を排して獲物を奪う。さっきの戦友は今の強敵なのである。その「狼の矜持」を彼らが共有し、その上で行われる恨みっこなしの半額弁当争奪戦という腕試し。この強者どもだからこその一体感と、だからこそのこのフィールドではお前は強敵(友)であり強敵(ライバル)なのだといわんばかりの熱さがたまらない。
 端から見れば、半額弁当を目当てに血みどろの殴り合いなのだが、少年誌のバトルマンガのような一貫して中二設定なバトルはむしろ見ていて清々しい。
 おもしろいのは、先にも書いたがこのアニメの謳い文句が「庶民派青春学園シリアス・ギャグアクション」であるということで、狼たちの戦いはシリアスなんだけども、やっている事は半額弁当の奪い合いというわけの分からない事だし、狼の矜持だとか二つ名だとか、冷静に考えればおかしな世界観である。それをむしろ至極当たり前かのように進んで行くのだから、感情移入しないでみると可笑しい(笑)。なんでこんなに真剣?と言うヤツである。
 ちょっとバランスを崩してしまうと「なんだコレ?」となってしまう所だが、変に熱くなりすぎず、でも冷めない微妙なライン上を上手く突き進んでいる。それでいながらやっている事は基本バカ(笑)なので、どこに向おうとしているのかよく分からないアニメが多い昨今、この尖り具合というか、突き抜けっぷりにはつい応援したくなってしまうというものだ。

今週の白粉花さんと白梅さん
 白梅さん、ガチなのか?ガチ百合なんですかね?しかも武闘派だから始末に悪い(笑)。斎藤もとい佐藤と一緒の所を気絶させて白粉を拉致って行くしな。そんなわけで綺麗に百合色に染まった脳を持つ身としては、今後の白梅さんに期待せざるを得ない。
 さて、白粉さんの方はというと、大猪完敗後、おにぎりとどん兵衛を斎藤もとい佐藤と分け合うシーン。自分が触ったものとか口をつけたものを何の抵抗も無く食す斎藤もとい佐藤見ての反応を見るに、やっぱりいじめられていた感があるよなぁ。メールもウザかったですか?とか聞いてくる辺りからもそれを窺わせる。
 でも普段そんなそぶりを見せず明るく振る舞っている様子を見ると、なんかこう、庇護欲がむくむくと……。あ、白梅さんもこんな感じなんですかね?


#03「大盛りチーズカツカレー 1080kcal」

そう、目的は半額弁当だけではないのだ。

 そんな今回のお話は…
 無事初の半額弁当を手に入れた佐藤。そんな折、佐藤と白粉は剣道部に所属する山原から「ダンドーと猟犬群」に入らないかと誘われる。
 「ダンドーと猟犬群」とは、剣道部顧問の壇堂とその部員たちによる半額弁当の奪取を目的とするチームであり、二人は一度そのチームに参加をすることになった。
 そして、山原たちと共に半額弁当の奪取に成功する。しかし、おいしいはずの半額弁当を食べて佐藤はある違和感をもつ。
 以上公式のあらすじ。

 お話は簡単に言えば、斎藤もとい佐藤が犬ではなく狼である、ということを示すと共に、彼自身がそれを認識するという話。
 あらすじにある通り、猟犬群とともに組織立って半額弁当を奪取するも、人気のメニューだというのに味を楽しめない斎藤もとい佐藤。一体何故?というのが今回の言いたい所。
 答えはもちろん冒頭に書いた事なのだが、劇中の斎藤もとい佐藤がそこへどう到達するのかを上手く見せていて感心した。
 思いのほか簡単に手に入れた人気メニューには違和感を感じるも、槍水の獲ってきた半額弁当はとてもおいしそうに思う。毎回猟犬群とともに半額弁当をゲットしてもなにか満たされない斎藤もとい佐藤は、自分の好きなセガゲー「バーチャ2」からその答えを導き出すのだが、ああ、分かるわー。だって自分も昔は格ゲーマーでしたもの。
 というわけで、半額弁当争奪戦が何故起こるのかと言うと、冒頭の一文になるわけです。強いヤツと戦って、勝って初めて得られるその味こそ至高。約束された勝利から得るものは無いのだ。各ゲーで超初心者と対戦しても、正直全然楽しくないのと一緒である(むしろそれは気を使うしな)。  逆に相手が強過ぎて実力差があり過ぎるのもなんだが、やっていて「コイツやるな!」と感じる相手に勝った時の嬉しさたるや、格ゲー時代を生きた私と同じような年代の人には分かっていただける事だろう。そのバトルフィールドを制し、勝利して手にした半額弁当、それを成し得た者だからこそ味わえるのだから、それは美味かろうというものである。
 そういう事に斎藤もとい佐藤が気付く過程を経て、自分は犬でなく狼であると戦場をひっくり返して彼が得る勝利は見ていて気持ちが良い。
 しかしなんだな、これって女性には今ひとつ理解しがたいような気がしますなぁ。男の子はいつまでたっても男の子で「戦い」が好きだからねー。

 さて、上記の通り本編は相変わらずの半額弁当争奪戦というバカを真面目に熱くやってくれる突き抜けっぷりが気持ちがいいが、それ以外も割と良く出来ている。
 基本的に話はバカなので、弁当絡まないとホントただのバカな話なのだが、そういう落差を上手く切り替えて弁当争奪戦と学校生活を楽しく描いているのは上手い。
 ずっと狼たちの弁当争奪戦のシリアスアクションだと、冷静に見ればおかしな事をしているので妙な感じになってしまうのだが、学校生活でのバカ話があるおかげで、基本バカな話にそういう変に真面目な部分が乗っかっているとすんなり入る事が出来る。
 どう考えてもこの物語のどこを取っても普通とはとても言い難い話ではあるんだけど、こういう世界観でこういう流れであるとすんなりと見れる事は重要だろう。
 ちょいちょい言っておりますが、フィクションは嘘っぱちの話であるので、当然現実ではあり得ないことが起こるわけですが、だからこそ見ていて「あり得ない」と思わせてはいけない。あり得ない事をあたかも現実であるかのようにと言ってはちと大袈裟かもしれんが、違和感無く見れるということは、その嘘っぱちの話はその人にとって限りなく現実に近い物語ということだろう。それはないと思わせてしまった時点でその物語は破綻してしまっているいっていい。
 つまり、嘘をつくなら信じ込ませろ、ということで、嘘を信じ込ませるのは力量がいるので、このアニメ作っている人達はなかなか見事な腕前と言わざるを得ない。嘘はバレたらその時点でお終いですからな。
 そういう点から見ても、このアニメは良く出来ているなぁと思います。「もうこういう方向で行く!」と決めた方向以外は目もくれない、みたいな一本気な感じも好印象。この調子で最後まで突き抜けていただきたい。

今週の白粉花さんと白梅さん
 白粉はやっぱ過去にいじめられていた事が分かりましたなー。
 今回も斎藤もとい佐藤が自分を触った手を、菌がうつるとか言ってハンカチでごしごし拭くし、槍水が弁当を一口わけるのも、箸が……と躊躇したりしていたからなー。
 でもHP(ハーフプライサー)同好会の面々は、ちょっと変わっている自分を気兼ねなく出せて、しかも嫌な顔されないので嬉しいみたい。
 よかったなぁという気にさせるなぁ。ああ、なんだろう。この庇護欲は。
 しかしこの人、結構なエロ妄想してますよねー。エロに興味津々みたいな。まぁ変人には変わりないですな(笑)。
 白梅さんの方は相変わらずの鋼鉄っぷり。つか、この人はこうと決めたら必ずやり通す鋼鉄っぷりですよ。前回斎藤もとい佐藤の携帯壊すと言っていたけど、ホントにそれを実行していたし。(前回の斎藤もとい佐藤の携帯は、彼がワザと寮に置いていったので無事でした)
 彼女は狼である斎藤もとい佐藤をボコボコにするような人なのでけっこう強いんだと思うんですけど、弁当争奪戦には関わらないんですかね?まぁむしろ関わらないからこそ活きるキャラだとも思いますが。


#04「豚肉生姜焼き弁当 852kcal」

白梅さん。ガチじゃないですか!(笑)

 そんな今回のお話は…
 「ダンドーと猟犬群」に勝利をしたHP同好会の面々。
 ある朝、佐藤の元に従姉の著莪あやめが現れた。突然の訪問に驚く佐藤だが、著莪は問答無用で佐藤とテレビゲームをはじめる。
 お互いゲーム好きがこうじて夕方までゲームをし続けると、著莪は佐藤にあるお願いをする。
 そのお願いを聞き拒否をする佐藤だが、著莪はゲームで決着をつけようと提案する。。。
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、いつもと違うOPからして、著莪(しゃが)あやめの紹介となんだかよく分からない謎の組織がいる、というような話。
 正直、ヒロインである槍水と今回から登場の著莪は、私の心の琴線になんら響かないので今回の著莪推しはけっこうどーでもよかったりするんだけど、やっぱり戦闘は熱くて良い。
 そんなわけで、著莪と斎藤もとい佐藤云々の件は特になーんも思わないので割愛するとして(笑)、となると見所は戦闘なのである。
 なんでかはよく分からないが、「氷結の魔女」こと槍水と戦いたい「湖の麗人」こと著莪が半額弁当をめぐって対決するわけだが、結果を先に行ってしまえば「魔女」の勝利で終わる。まぁポジション的なことを考えれば順当と言えば順当なのであるが、二つ名を持つ者同士、共に実力者同士であるはずなのにどうして魔女が勝ったかがポイントなのだ。
 本来縄張りの違う著莪がやってきたのは槍水と闘うことが目的なのだが、半額弁当争奪戦というバトルフィールド、そしてこの物語の世界観として、その目的では真の力を発揮できないのである。
 狼たちの目的は「腹が減っているので安くて美味い弁当を食いたい」なのだ。だから同じ半額弁当を狙う者をぶっ倒す。他の誰にも自分の狙う弁当は渡さない、空腹と食欲、そして闘争心が他者より強かった者が半額弁当争奪戦というバトルフィールドにおいて勝利することができる。だた強いヤツと闘いたいだけではダメなのだ。
 「心を濁すな、狙いを澄ませ。今思うべきはひとつのはず」
 著莪は目的が違っていたため敗れ、著莪を心配していた斎藤もとい佐藤は槍水のその格言を聞き、弁当奪取に集中し謎の男を打ちのめし半額弁当を手中に入れる。この狼の格言通り、「その弁当を食いたい!」という純然たる想いこそがこの世界観では絶対の力なのである。

 とまぁ、ここまで真面目に書いてきましたが、冷静に考えればやっぱおかしな話である(笑)。
 だが「この物語はこういう世界観でこういう世界だ!」という頑強な柱が決して折れないので、そのおかしな世界に没頭させる力がある。疑問を持たせない強引な説得力と言ってしまってもいい。
 おかしな話をおかしいと思ってしまったらそれこそお話にならない。しかしどんな形であれ、おかしいと思わせなければどうあろうとそれは自然な流れだ。
 本来ならばこの物語は「え〜?」の連続だ。が、見事とも言える「ノリ」でその世界観へ引っぱり込んでしまうパワーがある。バカを本気でやる力に飲み込まれるのだ。同じバカならとことんやる。その気概に惚れ惚れする。中途半端なバカはただ見苦しいだけだ。
 どうせやるなら突き抜けるまでと言わんばかりのテンションは、なんだかどっちに向いているんだかさっぱり分からないアニメもある昨今、見ていて気持ちが良いしどうせなら一緒に乗っかりたいと思わせてくれる。
 バカなんだけど妙に熱い。このノリで最後まで突っ走っていただきたい。

今週の白粉花と白梅さん
 冒頭にも書きましたが、白梅さんガチ百合だったんですね!いいですよ!綺麗に百合色に染まった脳を持つ身として!
 しかしまぁガチ百合なのは良いとして、白梅さんが白粉にこだわってるのはどういう理由なんですかねー。その辺は語られないのかなぁ。  白粉の方はと言うと、書いていた小説がやおいであることが判明。しかも「かなり腐っている」(笑)。もしかしていじめられていたのってこれが理由なのかしら?いじめの理由にはならなさそうだけどなぁ。
 ともかく、綺麗に百合色に染まった脳を持つ身としましては、白梅さんにはがんばっていただいて白粉との百合を期待していきたい。


#05「北海道の鮭を使ったあら汁 326kcal」

あのカット割りはワザとなんですかね?

 そんな今回のお話は…
 丸富大学「庶民経済研究部」に所属し「帝王(モナーク)」の二つ名を持つ遠藤と、そのモナークに従う「ガブリエル・ラチェット」の一人、二階堂。
 遠藤は槍水たちをはじめとする西区の狼に対して、ある作戦を実行しようとしていた。
 一方で佐藤は著莪に会いに丸富大学付属高校に入ろうとすると、警備員に止められてしまう。
 なんとか著莪に会えた佐藤だが、そこには井ノ上あせびという女子がいた。
 以上公式のあらすじ。

 なんかあらすじが今ひとつ微妙なので簡単に説明すると、東区のモナークの二つ名を持つ狼が、斎藤もとい佐藤達の西区に対し全面戦争を仕掛けようと画策しており、斎藤もとい佐藤はその生贄としてボコボコにされてしまった。何故そのような抗争になるような事をするのかは不明だが、どうやら過去での事がきっかけのようで……。みたいな引っぱり方。
 お話としてはこれまでのような特の熱い何かしらはなく、モナーク編の中編と言ったところで、モナークの真意もよく分からないし、狼と言っても基本は皆一匹狼みたいなもんで特に全員が組織立っているわけでもないので全面抗争と言ってもあんまりピンと来ず、どうも盛り上がりに欠ける。
 まぁ内容としては、何か企んでいるモナークの謀にHP同好会は巻き込まれたようだ、という事と、それはどうやら過去の因縁が原因のようだ、というのが分かっていれば良いだろう。お話的なおもしろさは正直あんまりない。
 おそらく次回決着がつくだろうモナーク編完結の下準備といった感じで、斎藤もとい佐藤たちを取り巻く不穏な空気を見せてはいるものの、その辺のバトル関係はこの物語に限ってそれだけでは基本成立しない。この物語は飽くまで「半額弁当をめぐる戦い」なので、全面抗争云々はどうも焦点が違うような気がするのも盛り上がりに欠ける要因のひとつだろう。
 だがしかし、おそらくそれはワザとそういう流れにしているような節はあり、バトルと弁当を一番結びつけて考えているのはメインヒロインである槍水で、おそらくはそこが突破口なのだろう事を考えると、その焦点が違うような話の展開は後の布石であると考えて良いだろう。
 まぁそう考えるとなかなか考えてあるとは言えるものの、今回のお話に限って言えば、どうにも乗り切れなさというのはあって、それであるならばそれでもうちょっと見せ方があるのではないだろうか。
 というのも今回は妙にカット割りが気になっての冒頭の一言なんですが、特にはラスト近辺でのラルフストア休憩室での夕餉のカット割りは、ワザとなのか作画枚数を減らそうとした努力なのかなんなのかよく分からない気持ち悪さがある。
 著莪・斎藤もとい佐藤・槍水・白粉の四人が並んでいる顔のアップをけっこう頻繁に左右交互に切り替えるのだが、このカット割りの意図がよく分からん上にテンポ悪い。どうせ細かくカット割るんなら同じ方向を何度もよりかは、全部違うの方向から喋っている個人々々を映した方が画面的にはおもしろいと思うのだがな。ま、そういう事をすると作画に負担かけまくりなので、上記したように作画枚数減らしたかったのかなーなどと邪推してしまったわけでなのである。
 正直、そのシーンではモナーク云々よりもカット割りの方が気になってしまったよ。そんなんを気にさせてしまっては、見せ方としてダメだろうと思う。キャラのクビから上にしか映っていないアップのカットが多く、いったいなんなんだろうと思ってしまったよ。
 今回紹介されたメインキャラのひとりであろう「井ノ上あせび」もどうもモナークと関わりがあるような感じでないし、なんでここで出てきた?という印象もあるしなー。

 とまぁそんなわけで、いつもと違って「なんか変だな?」の方が印象に残ってしまいました。次回からは直っている事を期待したい。


#06「特製ザンギ弁当 795kcal」

熱いなぁ。やっていることは半額弁当争奪戦なのにね(笑)。

 そんな今回のお話は…
 槍水は「帝王(モナーク)」の計画を阻止するために西区の狼たちに情報を伝え、一人東区にある「ラルフストア」へ向かった。
 西区の狼が東区のスーパーへ向かうなか、著莪は古狼に「オオカバマダラ」と呼ばれる狼のことや「モナーク」の真の目的を聞きだす。
 急いで佐藤のもとに向かう著莪だが、二人の元に「女子高生が襲われた」という一報が飛び込む。
 以上公式のあらすじ。

 モナーク編完結の今回のお話としては、前回判明した西区制圧作戦はフェイクで、モナークの真の目的は「最強の狼」の称号であった。制圧作戦で空っぽの東区へ単身乗り込む槍水であったが、道中モナークの手下ガブリエル・ラチェットに襲撃されてしまう。満身創痍の中、モナークの縄張りであるラルフストアへ何とか辿り着いた槍水にモナークは不適に笑う。しかし、モナークの真意を知った斎藤もとい佐藤と著莪がラルフストアに現れる。といった流れ。
 お話はモナークとの対決と事後に丸っと使いモナーク編を完結させていて、学校関係の話はなく、ほぼ半額弁当争奪戦のシリアス展開。
 展開だけを考えれば、その印象はさながら大いなる敵に立ち向かっていく少年誌のバトルマンガのようだが、いつも言っている通りやっていることは弁当の争奪戦という、突き抜けたバカがこれまで通りに気持ちが良い。
 別に世界の平和を守る戦いでも命運を駆けた戦いでもないのだが、さもそれがそうであるかの様に、そしてそれを本気でやっているからこそ成り立つテンションが、冷静に見ればチャンチャラおかしい話を熱い狼たちの戦いに変換している。
 モナークの過去の因縁である一年前の西区最強のウィザードとモナークバタフライの対決。ウィザードは勝利したものの家に辿り着く体力が残っておらず、途中で倒れるも弁当だけは残すまいと倒れながらも弁当を食べきり意識を失うエピソードは、劇中の雰囲気では「なんかとてもすごくてかっこいい」ような気がしますが、劇中著莪が突っ込んだ通り、その絵面はかなり「変」である(笑)。
 しかし、狼たちの戦いは大真面目に少年誌のバトルマンガの様でいくことに全くブレが無く、本気でやっているので、それをおかしいとは思わせないパワーがあり、そのおかしな話に説得力を付けさせている。そのうえ上記したが、劇中で著莪に突っ込ませて一瞬見ている者を冷静にさせ、そのおかしなポイントで笑いを誘っているのも上手い。
 基本、この物語はバカなのであるが、そのバカを真剣にやることで違ったものに変換させてしまうパワーがあり、結局の所は腹が減っているヤツの弁当の奪い合いなのだが、その突き抜けたバカは弁当の奪い合いを世界の命運を賭けた戦いと同等の物にしてしまっていて、見ていてなんだか弁当の奪い合いがカッコよく見えてしまうのだから良く出来ている。

 個人的には何が良いかといえば、やはり温度であろう。熱いのである。
 男の子として「コロコロ」「ボンボン」「ジャンプ」を通ってきた身としては、バトルマンガの王道を地で行く雰囲気や展開はたまらないモノだ。
 幼少の頃からそういうモノに親しんできたのだから、血湧き肉躍る、というものだろう。しかし、雰囲気や展開だけではダメなのだ。何せこのアニメのやっていることはただの弁当の奪い合いであり、それだけではただのバカになってしまう。真剣に取り組んで本気でやっているからこそ入り込んでしまえるのだ。これだけやればバカやっても気持ちがいいというものである。
 今回で言えばモナーク撃破後、斎藤もとい佐藤と著莪が月桂冠を賭け戦う所。先ほどまで一緒にモナークと戦った戦友ではあるが、彼らは「狼」なのである。半額弁当を絵の前にすれば、戦友も強敵と書いてライバルと読む。正義でも悪でもなく、仲良しこよしごっこでもなく、彼らがこの物語においてのその一本筋の通った「狼」をしっかりと体現してくれるのだから、見ていて気持ちがよいことこの上ない。
 この熱さと本気を最後まで見せていってもらいたい。


#07「オムっぱい弁当 752kcalとロコもっこり弁当 1100kcal」

今回はバカがメイン。

 そんな今回のお話は…
 著莪が手に入れた屋内プール施設「むっちゃハワイやんパーク」の招待券を持って、遊びに行くことになった佐藤・槍水・白粉・著莪・松葉の5名。  別で声をかけられていた二階堂も含めみんなでプールを満喫していた。
 そんな中、このプール施設でも半額弁当が売られることを知り、集まってきた茶髪たちと共に半額弁当を求めて争うことになる。
 以上公式のあらすじ。

 お話は上記引用したあらすじ通りで、プールに遊びに行ったらハーフプライスラベリングタイムがあるのを知って、よし!それならやる事はひとつだぜ!みたいな話なのだが、いつもと違って冒頭に書いたようにバカがメインのお賑やかしな水着回である。
 まぁそんなわけで内容はないと言っていい。しかし原作にこのお話があるかどうかは知らないが、ちゃんとこの物語に沿って半額弁当争奪戦が行われ、変に水着の女の子を強調した作りではないのは好印象だ。
 だが、いつもの半額弁当争奪戦のシリアスな雰囲気は皆無で、前述した通り、今回はそっちもバカがメインであるので、熱いバトルを楽しむというよりは、モナーク編も終わった事だし折り返し地点まできたしで、閑話休題的なバカ話を楽しむ話である。
 そんな話なので内容としては某ないが、個人的には二つ名の由来はなかなか興味深かった。
 槍水の二つ名「氷結の魔女」は、アルコール飲料の「氷結」を清涼飲料水だと勘違いしてレジに持っていった事が由来だし、著莪の「湖の麗人」は月桂冠を取った後、レイクパークという公園で弁当を食べてそのまま朝まで寝てしまった事が由来しているという、なんだかカッコいい二つ名のくせに由来は全くカッコよくない見事な「外し」が効いていて、思わずガックリきてしまうのがおもしろい。それに伴って斎藤もとい佐藤が、「変態」という二つ名で定着しつつあるのが、あまりに不憫でありつつもある意味不幸な役回りに笑ってしまったよ。
 そんな二つ名の前フリがあっての戦闘は、見事変態もとい佐藤が月桂冠を奪取するも、不幸体質のあせびもプールに来ていたからか水着がスルリと落ち、全裸で弁当を掲げ高笑いするという、見まごう事無き「変態」っぷりを披露してしまうわけだが、ここが前フリがしっかり効いて、これで佐藤の二つ名が「変態」になるのは決定的だなと思わせる見事な誘導であった。
 そんなわけで、いわゆる遊び回ではあるものの、狼の二つ名がどうつくかを上手いこと見せていると言え、内容のない話ではあるが、二つ名という観点で見ると、佐藤に「変態」という二つ名を劇中的にも視聴者的にも定着させるというなかなかの脚本の作りであった。
 まぁ内容はないんで、これくらいしか書く事ありませんが(笑)。

すっかり忘れていた今週の白粉花と白梅さん
 なんか2・3回やるの忘れていたような気がしますが気にしないでゴーだ。
 何はなくとも水着回であるのでそこへ行き着きたい所であるのだが、何故だろう。全くと言っていいほど水着の女の子にときめかないのは。
 白粉がその貧相な身体にぴったりでむしろ狙っていると思われても仕方ないスクール水着であるのに、なにかしらのエロさを全く感じないのだ。
 それは白粉に限らず、白梅さんでも槍水でも著莪でも茶髪でも、せっかく女の子が水着というある意味半裸であるというのに、このアニメは「水着の女の子を扇情的に描くぜ!」という事がないので、エロさにエロがないのである。
 一応そういった描写はあるにはあるのだけど、このアニメの売りはバトルの熱さとバカのギャップであり、エロさは二の次三の次という意識があるからなのか、なにか違うような気がしてしまうんだよな。
 このアニメでそこは求めていないのだが……という気になってしまう。いつもなら「水着ヒャッホーイ!」とか言う所なのに、こんなアニメもなかなか珍しいですな。


#08「たっぷりニラハンバーグ弁当 765kcal」

双子ちゃん編のさわり?

 そんな今回のお話は…
 丸富大学付属高校の生徒会長の沢桔梗とその双子の妹で副会長の沢桔鏡。二人は他の生徒会メンバーがいない生徒会室で、意味深なため息をついていた。
 一方でHP(ハーフプライサー)同好会の元に著莪・あせびが遊びに来ていた。
 セガサターンの「バーチャファイター2」で槍水は著莪、あせびに負け、そして佐藤にまで負けてしまった槍水はセガサターンを持ち上げ窓の外に向かって・・・。
 以上公式のあらすじ。

 お話としましては、槍水にセガサターンを窓から投げられた変態もとい佐藤はサターンを追って5階の部室から落ちて入院する事となった。双子ちゃんは何故だか「氷結の魔女」に固執していて彼女の事を知りたいと思っていた。入院した変態もとい佐藤と「魔女」と勘違いしてしまった双子ちゃんは、病院に潜入し「魔女」を知ろうと変態もとい佐藤に近づくのだが……。という流れで、双子ちゃんの人となりを紹介するようなけっこうバカ話。
 著莪の通う学校の生徒会長と副会長のバカで無鉄砲な姉と冷静な妹がいったい何をしたいのかはよく分からないが、とりあえず最後の最後でバトルフィールドから半額弁当をかっさらったようなので、おそらくは凄腕の「狼」なのであろう。と、いう事が分かれば良い、みたいなお話である。
 まぁそんなわけなのでお話的に某ないと言えばなく、あいかわらず変態もとい佐藤の不幸な役回りや、バカっぽい(主に姉)双子ちゃんの勘違い行動であったりの前回同様バカを楽しむ話だ。ホント内容としては最後さえ見ておけばいい。
 しかしそれはこの物語のメインどころである半額争奪戦のことで、双子ちゃんの人物紹介の話としてはなかなか良く出来ている。なにせ今回はほぼ全て彼女らの紹介をしただけなのだが、それなりにバカで楽しいお話にはなっているからだ。
 双子ちゃんを紹介するだけならAパートで十分な所を、なんやかんやを付け足して丸っと一本それに使って、それでいてメインキャラも全員登場し、変態もとい佐藤の二つ名「変態」が不動のものとなるであろうエピソードも入れ込んでいるんだから上手いことやっていると言える。ただそれとなく何度も言っているが、内容はほぼ無い(笑)。
 逆に、今回は主役である変態もとい佐藤が不幸な事故で入院し、半額争奪戦が行われないバカ話なので、むしろワザと内容の無い話にしている、のだとしたら大したもんである。
 まぁそんなバカ話なので、遊びの要素がいろいろあって画面的にもけっこう楽しく、どうもセガ公認らしく「バーチャ2」のゲーム画面やセガサターンもそのまま使われていたりと、色々とがんばってるなぁという印象がある。ま、企業としてはただで宣伝してくれるんだから断る理由も無いのだが(笑)。
 それでも公認であったり正式名称使ってるってことは、わざわざ「使っていーですか?」と交渉しなくてはいけないわけで、どーせやるならトコトンやろうゼ!というこのアニメの「バカもバトルも全力本気」さが見えて小気味良い。
 まぁ愚にもつかないアニメが本気で作っていないかと言うとそうでもないのかもしれないが(というか本気で作って愚にもつかないと表現されるのも作り手としてどうかと思うが)、その本気さが窺えるというのはそれだけでも随分と違うだろうと思う。

 とまぁそんなわけで、今回のお話を集約して言うと冒頭の「双子ちゃん編のさわり」である。しかもさわりのさわり。
 ここまでの全体として見るとこの話は無駄っちゃぁ無駄とも思えるのであるが、わざわざ限られた話数の中のひとつを丸っと使ったんだから、今回は後々に意味の出てくるモノなのであろう。
 でなけりゃ、ここまで内容の無い話をする必要がないからなぁ。


#09「西洋和風幕の内詰め合わせ重 2910kcalとほっこりおかゆ弁当 340kcal」

全国の綺麗に百合色に染まった脳を持つ皆さん、お待たせしました!

 そんな今回のお話は…
 あせびは佐藤のためにお手製弁当を作ってあげることにした。
 そのお弁当の壮絶な味に汗をかきながら食べている佐藤、そんな佐藤をみてにやけている白粉やHP(ハーフプライサー)同好会の面々。
 一方で白梅は沢桔姉妹が待つ丸富大学付属高校の生徒会室に赴いていた。沢桔姉妹は白梅に対して「ある要求」をするが、逆に白梅も沢桔姉妹に「ある要求」を行う。
 以上公式のあらすじ。

 まぁ今回のあらすじなんてけっこうどーでもいーのである。何せ前回同様に今回もまぁバカ話といやぁバカ話であるからだ。しかし!ただのバカ話ではない。今回は半額争奪戦とは全く関わりがないのに強烈に印象に残る百合っ娘、白梅さん話なのだ!全国の綺麗に百合色に染まった脳を持つ皆さん、お待たせしました!というわけで早速いつものコーナーへGO!だ。

今週の白粉花と白梅さん
 いやもうなにって白梅さんの百合っぷりにドキマギせずにいられないではないか。だって向こう(作り手)も狙っているんだから、綺麗に百合色に染まった脳を持つ者として乗らないわけにはいかないではないか!
 流れとしては、白粉が風邪だと勘違いした、というか風邪という事にして看病を装ってあんな事やこんな事をするわけですよ。まぁその部分としては、同じ趣味の方にはじっくりたっぷりねぶり上げるように鑑賞していただければ特に私がなんやら言う事はないのでいいのですが、個人的にここまでくる過程が実に上手いのである。
 これまで白梅さんと言えば、難癖付けて大好きな白粉を守る為に変態もとい佐藤をフルボッコする事と、なんだか百合っ娘のようである事くらいしか分からなかったのだが、今回は白梅さん話という事もあって、彼女がどんな人であるのかを説明するアレコレを見せた上での発展場であるのだ。  白粉が風邪ではないことは重々承知であるのにも関わらず、看病を装ったアダルトな事をしたいが為に、白粉本人がなんと言おうともう彼女は風邪であって、自分はそんな彼女を看病したいのである。つまり、白梅さんは自分のしたい事を思い通りにしたいのだ。
 今回冒頭の丸富大学付属高校生徒会会長とのやりとりで、圧倒的に不利な立場からイーブンまで持っていったことから見ても、誰よりも優位に立って自分の思い通りに事を進めていきたいと考えていて、その為の準備・工作を怠らないのは、先に述べたやりとりでも分かる。
 それを踏まえて白粉への看病を装ったアレコレを見ると、なるほど用意周到。圧倒的に不利な状況からイーブンに持っていける白梅さんにとって、白粉なんぞの抵抗はあって無いが如く。見事に「白粉さんを看病する私、それからふたりは……」を思い通りにコントロールしている。
 しかし彼女にはままならない事がある。それは変態もとい佐藤だ。生徒会の一件も変態もとい佐藤の所為であるし、大好きな白粉は何故か佐藤にくっついているしで、とにもかくにも変態もとい佐藤は白梅さんの邪魔を知らず知らずにしてしまっているのだ。
 とにかく自分の思い通りにならないのが気に喰わない白梅さんとしては、変態もとい佐藤が鬱陶しいことこの上ない。だから顔を合わせる度に難癖付けて、というか彼女としては十分な理由があるのだが、フルボッコにして自分の邪魔をしないよう排除しようとしているわけだ。だが変態もとい佐藤の悲しい所は、彼が別に自覚を持って邪魔をしているわけではないことだ。変態もとい佐藤にしてみれば、やっぱり難癖付けられて殴られている意外にない。ある意味、超不幸体質という設定のあせびよりも不幸なヤツである。合掌。
 とまぁ、白梅さんはどういう人物で、変態もとい佐藤は何故白梅さんにフルボッコにされてしまうのか、をおもしろおかしく演出して見せているのだから見事である。

 見事と言えば、序盤は時系列をバラして見せ、どうしてそうなったかという流れからひとつの本流に戻っていったり、丸富大学付属高校に赴く白梅さんのバックであせびが起こした交通事故で大爆発が起こり、彼女がこれから生徒会と交渉するという戦場へ並々ならぬ決意でいく様を爆発を背負う形で見せていたりと、カット割りが見事なのである。
 今回はカット数が妙に多く(と言っても数えたわけではなく私の主観なのだが/笑)、印象的なことを繋いで「白梅さん」を強く印象付けている点でも感心する。
 最初に書きましたが、今回はまぁ言ってしまえばバカ話ではあるのだが、前回でも言ったように「バカはバカでも全力本気」が見ていて気持ち良いし見ていて楽しい。そういった観点からも、このアニメは良く出来ているなぁと感心したのでありました。

 以下どーでもいー話。
 ずっと気になっていたのですが、なんか知らないけどこのアニメで「ちくわ」って単語よく出てくるよね。しかも全然関係無い所で。
 今回は生徒会役員の女の子が変態もとい佐藤に「穴の開いたちくわみたい」というわけの分からない罵声(笑)を浴びせていたし、いつだったかは通りすがりの親子がちくわ云々言っていたり、割と毎回出てきているような気がします。
 初回に変態もとい佐藤がちくわを食っていたりもあって、なんか「ちくわ」ってこの物語で意味があるんですかね?すごく気になるんですけど。原作でも「ちくわ」は出てくるのかしら?


#10「それは昔祖母の家で食べた温かで優しい味わい。心にも体にも優しい和の料理。梅とちりめんじゃこご飯と季節の野菜たっぷりの煮物弁当 480kcal」

サブタイナゲェよ。ブログの中の人に怒られたよ。

 そんな今回のお話は…
 著莪は二階堂から東区の名だたる狼を倒してまわっているという正体不明の狼「オルトロス」の噂とその目的を聞く。
 そんな中で退院したての佐藤は復帰戦として強豪があまりいないスーパーを槍水に提案される。久しぶりの半額弁当争奪戦にやる気を出してスーパーに向かう佐藤の元に沢桔姉妹が現れた。
 以上公式のあらすじ。

 お話は前回前々回と見せてきた双子ちゃんこと沢桔姉妹がオルトロスの二つ名を持つ狼で、無敵と思われた「氷結の魔女」槍水が負けてしまった、という話。
 劇中ではラストのバトルでようやく判明する双子ちゃんの正体であるが、見ている側としては最初からこのふたり意外には考えられないようになっているので、問題はオルトロスがが誰かではなく、なぜその二つ名を持つ双子ちゃんがこれまで半額争奪戦から手を引いていて、強者に固執するのかという点だろう。
 話数的にこの双子ちゃん編がクライマックスなので、少年ジャンプ的に考えれば、モナークを倒した主人公ら一向に新たな敵が!という展開である。まぁ、もう最後まで見てしまったのでオチを知っているから言えることだが、今回のお話は良い前フリで物語といて上手いこと出来ている。
 双子ちゃんが大いなる敵であることは、ここまで引っぱってきたことでもあるし見ていて十分に分かることだが、彼女らは節々になにかありそうなことを言っていて、この段階では前回前々回で人となりは分かっても、上記した点など「狼」としての彼女らには謎が残る。
 上手いのは彼女らが実に挑発的で、善戦虚しくやられる槍水や変態もとい佐藤、そして著莪や西区の狼たちがなす術もなく惨敗する様を見て、イラッとくるように作られていることである。
 この時点でどう見ても悪役は双子ちゃんで、流れ的にも「次はヤツラを倒して半額弁当ゲットだぜ!」と容易に想像が付くし、そういう展開なんだろうと思うのが普通。
 しかし、こう思わせておいて……というのがこの双子ちゃん編のポイントで、彼女らのバックボーンを見事に覆い隠しているという点で、今回のお話は限りなく満点に近い。
 謎めいた台詞の端々や、オルトロスという二つ名とギリシャ神話、ここへ来てようやく参戦してくる双子ちゃんと、ヒントはすでにあるにも関わらず、そこへ意識を持っていかせない上手さが光る。
 そして真相を知った時に、今回の双子ちゃんの行動に得心いくよう作られているのだから、原作はどうなっているかは知らないが、シリーズ構成や脚本は上手いこと作っていると言って良いのではないだろうか。

 個人的な所としては、先述したが、無敵と思われていた槍水が負けたことだろうか。
 見ていて、なんだかんだで槍水が勝つんだろうと思っていたのだが、ここで敗北を喫するのは良いアクセントとなっていいし、何よりその無敵感のあった槍水が当て馬にさせられたことで、双子ちゃんたちにどうやって勝つというのかと思わせてくれる。
 まぁなんだかんだで最終的には双子ちゃんたちに勝つことは分かってはいるものの、先を見通せない瞬間を作っているのは物語として良いだろう。ヤムチャ的な人物がやられるのならそうも思わないだろうが、無敵感のあった槍水がやられたので効果はその比でない。
 そう考えるとこれまでの彼女の無敵感は、ここを演出する為だったのかもしれない。するとやはりこのアニメは上手いこと作っていると言える。
 少年誌的バトルマンガを模したようなこの物語は、ともすれば容易く先が読めてしまう展開でもあるのだが、そういう中で、変化球を上手く使って外して決め玉の豪速球をさらに速く見せる工夫がなされていて感心する。
 ヘタを打てば愚にもつかないアニメに成り下がりそうなのを、こうしてこれまで楽しく見れるものに作り上げている点でも、このアニメは評価に値するなぁと私は思うんですけどねー。


#11「ポカリスエット 125kcal」

丸っと前フリ。

 そんな今回のお話は…
 沢桔姉妹に佐藤と槍水は敗北してしまう。佐藤は次の日登校をすると、槍水が学校を休んでいることを知り、放課後心配になってお見舞いに向かう。
 そこには熱をだした槍水がいた。体調を崩しつつも、槍水はリベンジするために土用の丑の日に出る特別うなぎ弁当を出すスーパーを佐藤に伝え、沢桔姉妹への伝言を頼んだ。
 以上公式のあらすじ。

 お話は冒頭に書いたように丸っと前フリである。
 内容としては、双子ちゃんは夢広町とか言う所で三年前まで狼をしていたが、どうもなにかトラブったらしくこっちへ引っ越してきて今活動を再開したようだが、その空白の三年にいったい何があったのか、を気にさせる内容だ。
 まぁそんなわけで戦闘シーンがあったわけでもないし、おもしろい演出があったわけでもなく、ホント「前フリ」って感じのお話であった。今見ると。
 先を知ってしまうとそんなものであったが、双子ちゃんの過去が分からない状況であるならば、それなりに興味深く見れる内容にはなっていて、どういうことなのかなと思わせる。
 正直な所、このお話を見ただけでは双子ちゃんたちに何が起こったかの片鱗さえ知ることは出来ないのだが、彼女たちと彼女たちに起こったことを、いつもの戦闘パートのようなシリアスさで見せ、ミステリアスさを演出しているのは上手い。
 こと狼や半額弁当に関しては、少年マンガ誌のバトルマンガの様な台詞回しと雰囲気を徹底していて、その手のマンガを通ってきたものとしては「なんだかカッコいい」ような気がしてしまうが、これをかなり一般的な第三者目線で見ると、コイツらなにカッコつけてるんだと思ってしまい可笑しい。そう、悪くいえば、そのノリはいわゆる「中二病」なわけだし。
 つまり、このアニメのカッコよさは、その雰囲気に一緒にノっていかなければ感じられないのだ。物語は感情移入してなんぼ、お話の中に入り込んで見てなんなりがあるんだと私は思っているのだが、全ての物語に入り込めるかっていうとそうではない。
 どうしても入り込めず冷静に画面を眺めてしまうアニメもあれば、どっぷり入り込んでしまうのもあるわけで、このアニメは徹頭徹尾その雰囲気を貫き通すことの熱さで見ている者を引っぱり込んでしまう上手さがある。
 もうずっとこの感想で言ってきているが、この物語は全てあり得ないことで出来ているのだが、「ここではそれが普通!」と言わんばかりの突き抜けるパワーで、一瞬たりとて「ありえない」と思わせない。つまり、フィクションというウソの中でウソを思わせないのだ。ほんのちょっとでもこのノリに「あれ?」と思わせてしまうと一瞬で冷めてしまうのだが、このノリで押し切ってしまってそんな疑問を持たせない。そう、ウソはバレさえしなければ真実だ。そういうフィクションというウソをウソと感じさせない力と技をこのアニメは持っているんだと思う。

 端から見れば、現実を舞台にしながら全く現実味のない物語なんだけど、それに疑問を持たせないんだからこのアニメを作っている人達はもうそれだけですごいんじゃなかろか、と思うのでした。
 なんか全然第11話の感想になっていないけど、ま、いっか。


#12「国産うなぎ弁当 790kcal」

最後まで熱くていいですね。

 そんな今回のお話は…
 土用の丑の日。いまだに体調がすぐれない槍水を置いて佐藤はスーパーへと向かっていく。
 著莪は二階堂から「オルトロス」がなぜ半額弁当争奪戦から手を引いていたのかを聞き、スーパーへ向かう。
 そして「オルトロス」の沢桔姉妹とその天敵である「ヘラクレスの棍棒」もスーパーへと向かう。
 狼たちそれぞれの思いをのせて半額になった「国産うなぎ弁当」をかけて戦いの火蓋が落とされる。
 以上公式のあらすじ。

 お話はどうして双子ちゃんたちが棍棒くんに駆逐されたかを説明し、それと同じ状況になりながら、変態もとい佐藤がその状況を打開し……という話。
 過去話は、双子ちゃんたちが強過ぎてバトルフィールドの狼たちから敬遠されたことが明かされる。棍棒君が根回しして双子ちゃんたちをスルーさせ、戦いに参加させない。要は村八分作戦なのである。
 当然、この熱さが売りのこの物語で、また主人公がいるバトルフィールドでそんなことが起きるはずもなく、棍棒君の作戦は変態もとい佐藤に打ち砕かれるわけですが、その辺は分かっちゃいるけどその熱さがいいのだ。
 強過ぎたが故にハブにされる双子ちゃんたち、そしてフィールドのバランスを保とうとする棍棒君に、そんなことは関係無い、腹が減っていて目の前に上手そうな半額弁当がある、「狼」としてやることはひとつだと、変態もとい佐藤を始め、その場の狼たちが戦いを繰り広げていく。ことこの物語に置いて、姑息な手段など闘争本能と食欲の前には無力なのだ。なにせ相手が強ければ強いほど、勝利の味は格別なのだから。
 そういうこの物語の原点が常にブレずにいるから、分かっちゃいるけどその展開によしきた!となる。物語が進めば話を捻りたくもなるが、それを敢えて邪道とし、愚直にも真っ直ぐ突き進む様が見ていて気持ちがいいのだ。
 そういう今まで通りの熱さももちろん良かったが、個人的にはそれだけではないのがニクい。
 まずこの最終回、メインヒロインの槍水は風邪で寝込んでおり本編にはほぼ参加しないのだ。前々回双子ちゃんたちにやられ、当然リベンジかと思いきやの外しである。そう、よく考えればこの物語の主人公は変態もとい佐藤なのである。だからここは槍水ではなく、双子ちゃんたちをなんとかするのは変態もとい佐藤。見た後ならばそう思うが、やはりリベンジという頭があるので、その展開を意外に思ってしまう。それにこのリベンジがない分、このアニメが終わったあとにその無い部分を想像できる余地が生まれる。気になる人は原作買っちゃうって寸法なわけで、そういう点でも上手いだろう。
 それと、ヘラクレスの棍棒を打ち破り、オルトロスVS変態もとい佐藤ら「狼たち」が敢えて描かれない外しだ。
 前回まではオルトロスこと双子ちゃんたち=敵という構図であったが、過去が分かり彼女たちは敵ではないのだ。みんなと一緒の「狼」なのである。中盤からの「オルトロス編」は強敵に勝つ、という話ではなく、「狼たち」は純粋に「狼」なのであるという話で、姑息な手段を使ったヘラクレスの棍棒を退け、オルトロスがバトルフィールドに参加したその瞬間にこの「オルトロス編」は成った。だから勝負の様子を描く必要はないのである。
 双子ちゃんたちが戦闘に参加してすぐ、時間が飛んで公園でみんなで食事会のシーンになるのだが、彼らが手にする弁当でその勝負の行方が分かる。確かに変態もとい佐藤や他の狼が、あんだけ強かったオルトロスからどのようにして勝利を得たか知りたい所ではあるが、しかしそこは重要な部分ではないのだ。
 3年前、ヘラクレスの棍棒によって駆逐されたオルトロスは、今ここに至って一組の「狼」として迎えられた。それこそが今回一番伝えたかったことなのだ。だから敢えてバトルシーンを切って、その部分を印象付けている。
 このアニメは物語がけっこうバカなので忘れがちだが、こういう細かい所にも凝っていて、バカだけど本気、アホだけど直球ど真ん中ストレートを放ってきてくれるので、見ていて気持ちよかったです。

 というわけなので、全体的な感想としては、最初大して期待していなかったこともあってか、随分楽しく見させていただいた。
 もう何度も言っているが、この物語は冷静に見るとかなりおかしな物語でありバカな話である。が、そのバカも全力本気でやってくれるトンガリっぷりがむしろ清々しく惹き付けられる。
 この手のライトノベルにありがちな、ちょいエロであったりギャグだったりも当然あるんだけど、柱である所の半額争奪戦が揺るぎないので、そういった所がちゃんとしたいいアクセントとなって、一番見せたい所を盛り上げてくれるし、引き立つというものだ。
 いろいろあり過ぎてどこへ向っているんだかよく分からないアニメ(「あそびにいくヨ!」とか)がある昨今、中二病のなんだかわけの分からないバトルに特化したけっこう希有なアニメであったように思う。どうせバカやるなら何かに突き抜けていた方が見ていておもしろい、を見事に体現してくれた。  こーゆー事をしてくれた所為(?)で、私は気になって原作を一冊買っちゃったんだから、そういう意味では大成功と言っていいのではないだろうか。  まぁ、改めて見返してみると、というか、話の先を知ってしまうと、あの熱さが半減してしまうのだけど、始めて見る分にはその熱さと豪速球でど真ん中ストレート投げ込んでくる気持ち良さが見ていて胸がすく。
 感動するアニメが見たいとか、どうせ見るならメッセージ性のあるものをとか、なんかこだわりがある時ではなく、「なーんか見るアニメないかなー」くらいの時が逆にオススメだ。きっと「おっ、意外と……」と思うのではないだろうか。


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