鉄腕バーディーDECODE 1〜13話

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第1話「ONE PLUS ONE」

なんでこんなパステル調。
っていうかアイドル。

 そんな今回のお話は…
 宇宙連邦捜査官のバーディーは、あるものを持ち出したギーガーを追い、地球へとやって来た。
 地球人として生活しながらギーガーの行方を探ろうとするバーディーだったが、有力なてがかりもつかめないまま、アイドル「有田しおん」となり、グラビアの誌面を飾る毎日だった。
 そんな折、ようやくギーガーの情報が手に入る。躍起になるバーディー。
 一方、ごく普通の高校生、千川つとむは、趣味の廃墟探索をするためにとある廃ホテルへ入る。
 使用されなくなって久しいはずのそこにいたのは、ギーガーとそして有田しおん=バーディーだった…!!
 以上公式のあらすじ。

 極々基本的な設定以外はまるっきり違うねー。まぁ、予想はしていたが。
 とはいえ、天然キャラのアイドルになるとは夢にも思わなんだ。
 ってゆーか、「有田しおん」の天然っていうキャラ付けはどーゆー理由でいるのだろうと思ったら、ギーガーに接触する為にそれなりに売れなければならず、その為に「売れそう」なキャラをバーディーが演じているってゆー事なのか。
 でも、今回「有田しおん」見せちゃったから、今後アイドルやる必要がなさそうなんだけど、その辺はどーするつもりなのか。
 お話はまぁ、まだこれからなので今後を楽しみにしておこう。

 さて、今回色々と目についたのが絵なのだが、キャラクターがやんわりした今風なのは、初見だけに違和感があるものの、ぎゃーぎゃーいうほどの事ではないのだけど、冒頭書いた所の、パステル調というか、割と薄い色彩がなんか新鮮というか、見慣れないな。
影もほとんど付いていないし、今時のアニメとしてはすごいあっさりな色付けだ。
 その分なのかどうか知らないがアクションシーンの作画がすごく面白かった。
 動きはすごい映画のワイヤーアクションみたいな動きをする所もあったんだけど、コマ送りで見てみたらあんまり連続した絵になっていないんだよなー。でも動いているの見るとちゃんと動いているから不思議。(変な日本語だ/笑)
 あと、バーディーの動きがダイナミックになる様に絵を見せてるなぁ。その辺はマンガの方もそうなので意識してやっているんだろうなぁ、たぶん。

 というわけで、お話は今後どーなっていくか予想もつきませんな。
 ゴメスとかレビの名前は出てくるし、謎(?)のキャラもいるしなー。まぁ、楽しみではある。
 どーでもいーけど、バーディーがちょっとバカっぽいのが気になるなぁ。

第2話「THE PARTNERED ONE」
  説明回であったな。

  そんな今回のお話は…
  廃ホテルでのバーディーとギーガーとの戦いに巻き込まれたつとむ。
  瀕死状態の彼の身体を修復する間、バーディーの心につとむの精神を宿した「二心同体」で生活を送ることになった。
  にわかには信じられない事実を受け入れようとするつとむ。
  そんな中、登校した学校で、クラスメイトの中杉小夜香が交通事故に遭ったと知らされる。
  心配する早宮たちは、見舞いに行こうとつとむを誘う。
  一方、バーディーにもアイドルとしての仕事が舞い込んできていた。それは……。
  以上公式のあらすじ。

  事態の説明と次回への布石な今回は特にこれといった所がなかったな。
 まぁ、つとむの中にバーディーじゃなくて、バーディーの中につとむというのは絶対に説明しなけれなならないので、仕方ない所なのだが、この設定ってウルトラマンだよねー。
 ウルトラマンの方は命を分け与えたのですがそれはそれとして、お話の方はアバンでギーガーが持っていた何かを運んでいた車が、中杉小夜香の乗った車と衝突。
  それを見ていたカペラがそれを奪って中杉小夜香に使ったらしく、小夜香はむしろ前より元気に。
  ギーガーの部下、不定形生物バチルスは臭いからそれを奪ったのがアルタ人とわかり、バーディーが持っていったと勘違いし彼女を襲うが失敗。
 バチルスは規制した宿主が限界になった為知性を失い、兄貴分のギーガーを取り込んでしまう。って感じの流れ。
 ちなみにカペラが原作で言う所のスピリッツを中杉小夜香に使った描写は無いのだけど、状況的にはそれ以外無いのでそう書いておきました。

  そんなわけで、話の展開としては実に「バーディー」らしく変に糸が絡まっている感じは良いな。
 今の所、事態の鍵をカペラが握っているのだけど、原作通りにカペラが連邦の捜査員とは限らないし、カペラがスピリッツを中杉小夜香に使って何をしようとしているのかさっぱり分かりませんな。
  中杉小夜香はオリジナルのキャラなので、その状況はきっと最後までなにかしらに活きてくるのだとは思うのだけど。
  と、いうわけで書く事はそんな事くらいだったり。 バチルスとのアクションシーンもあったのだけど、これといった所も無かったしなぁ。
  ああ、そうそう前回書き忘れたのだが、光の使い方がすごく綺麗でよかったのだけど、残念ながら今回それが無いんだよねぇ。
  あの光はとっても宇宙人の何かって感じがして良いので、もっと多用してもいいと思うんだけどなー。

  今回で基本的なことは説明したので、次回から話が動き出すであろうから、それに期待しておこうかな。
  そもそも13話しかないから、とっとと話動かすだろうし。


第3話「VIEW OF LIFE」
  バーディーがやなヤツに見えてしまっていかん。

  そんな今回のお話は…
  普通の生活を送りたいつとむは、「自分の許可なくバーディーにならない」という条件を出す。
 それを承知するテュートだが、バーディーは面白くない。テュートから調査報告すらもふてくされてきちんと聞こうとしない。
  一方、交通事故で重傷だったはずの小夜香は、事故の後遺症もなく、むしろ以前よりも元気で快活な少女になっていた。
  そんな小夜香を少しづつ意識し始めるつとむ。そんな中、つとむの学校にある人物が訪れる。
  それはつとむの中のバーディーのにおいをかぎつけてやって来た、バチルスだった…。
  バチルスは小夜香と、そして偶然学校に来ていたテュートをも巻き込み、なりふり構わない攻撃を仕掛けて来る。
  以上公式のあらすじ。

 全体的なお話としては、バーディー達、リュンカと中杉、カペラ、ゴメス、マハラジャ、室戸と、いずれ交錯するであろう要素がまだバラバラで、ホントに13話で綺麗にまとまるか心配しちゃう。
 今回としては、バーディーとつとむの調停役をしようとしていたテュートがバチルスとの戦闘で死んでしまい、これからどうなるかってことと、姿はつとむのままだったが、バチルスにとらわれた中杉を助ける為、バーディーの能力を見られてしまい、とりあえず、そのふたつの線は交わってきそうな感じ。
  なんだけど、まだ話としては全然動いていないので、正直何を書いていいんだかよくわからん。
  なので、戦闘の事でも描いてみる。というかそこの作画。
 つとむの姿の時のアクションは、ワザとやってのだろうが、あんまり格好良くないんですよ。そこが逆に上手い。彼が操られている感が見事なんですよ。
 そのかわりといっていいのか、バーディーの時は全然違っていて、無駄に面白い動きをしてるし、すごく派手に動いていて、そのギャップを上手く演出していて感心。
  前回書いたような気がするが、バーディー攻撃時の閃光を上手く使っているよなぁ。
 宇宙人ということで、なんで光るかってことは(視聴者的には)あんま考えなくていいし、なにより光らせ方が上手くて、当たってからスッと消える感じが、個人的に見ていて気持ちいい。

  と、いうわけで、ホントに書く事があんまりねぇ。別につまらないってわけじゃないんだけどなー。
 あ、書き忘れ。バーディーがどうも今ひとつバカっぽいというか、やなヤツに見えるんだよなぁ。つとむを殺してしまった事に対して、あんまり負い目を感じていない様に見えるのがいかんのか。


第4話「A stranger from Earth」
宇宙人の方々がこぞって出てきたが、
お話として、これホントに13話で終わるのかしら?

 そんな今回のお話は…
 連邦につとむの体の修復が正式に受け入れられた。一時帰還するバーディーとつとむ。
 メギウスやスケルツォなど、懐かしい面々との再会も早々に、バーディーは裁判所から呼び出しを受ける。
 先の宇宙空間での捕り物劇の際逮捕された被告の証人喚問のためだ。
 だが、その裁判の最中、突如光の柱が出現し、ある人物が介入してきた。
 それは神祇官・ネーチュラーだった…。ネーチュラーは被告を差し置いて、バーディーに審問を始める。
 それは次第に、「リュンカ」についての言及となり…。
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、裁判でネーチュラーに槍玉に挙げられたところをつとむが庇って、バーディーとの信頼関係が生まれ、テュートはいなくなってしまったけど、今はつとむがバディだもん。的なノリ。
 このバーディーに限らず、パトレイバーでもわかるように、官僚的なやり取りが実にそれっぽいのが、ゆうきまさみのマンガの面白さなんだけど、残念ながらあんまりそんな感じがしなかったな。
 バーディーは生まれからくる、他を圧倒する強力なパワーを持っているんだけど、立場(一捜査員というのとアルタ人ということ)的に、上からの都合に振り回されて、思う様に動けないってのがこの原作のポイントのひとつだと思っている私としては、バーディーの味方である直属の上司メギウス警部やスケルツォよりも、もっと上の方からのゴタゴタからくるの気持ち悪さってのが足りないな。
 神祇官ネーチュラーが来たあたりはそれっぽいのだけど、本来バーディーみたいな下っ端なんかは、その辺の事情を遥か上で素通りされて、なんだか知らない間に立場悪くなっていくってのがいいのに。
 とは言え、裁判でつとむがバーディーを擁護するのは実につとむらしくて良かった。
 理路整然とした弁論でなく、いち高校生千川つとむとしての台詞が逆に感情に訴えるな。
 でもまぁその後に、テュートの代わりはつとむがいるからってのは割と唐突な気もしたが、残りわ数も考えると仕方の無い所か。

 リュンカは原作で言う所のスピリッツの事かと思っていたら、惑星ひとつ焼け野原にしちゃうような核の様なモノでしたな。
 ということは、小杉はなにで元気になったんでしょうかね?実はもう死んじゃっていて、マハラジャの所に板人形の様になっちゃっているのかなー。
 ってゆーか、今回のラストで母性でテロ事件に遭遇して、次回はその辺のお話みたいなんだけど、地球の話の方はちゃんと片付くのかしらね?


第5話「Another World」
  お話が上手くまとまっていてとても楽しく見れました。

  そんな今回のお話は…
 連邦の首都、オリオテーラにあるアルタ人街で爆破テロが発生、偶然居合わせた同盟側の領事、ゲラブが巻き込まれる事件が起こる。
  テロの首謀者は「新秩序革命戦線」という組織と、その主導者キンゼルだった。
  声明文を出し新たなるテロを予告するキンゼル。その交渉人として、キンゼルはバーディーとネーチュラーを指名する。
 彼はかつて、二人より捕らえられていたのだ。脱獄し、バーディーたちに復讐するチャンスを狙っていたのキンゼル。
  彼を捕らえるため、立場も性格もまるで違うバーディーとネーチュラーのタッグが、いま再結成される!
  以上公式のあらすじ。

  あらすじでは「バーディーとネーチュラーのタッグが」とか書かれておりますが、別に一緒に戦うわけではありません。
  今回はその辺のことよりもお話が見事にまとまっていて上手いなーと思っていたら脚本が出渕裕だった。さすが。
 ただ単にテログループをバーディーがやっつけてイエーイ!じゃなくて、銀河を二分する連邦と同盟の関係が根底にあって、その関係がテロによって崩壊=戦争とならない様にという上の動きがあり、その上っ面を何も知らない下っ端バーディーが紛争するという内容は、
そのお話の最後で分かることで、お話の流れとしては上記の逆を取っている。
 バーディーがなんやかんややっていく中で、そういった政治的流れが見えてくるという、こういった話の構成としてはシンプルだが、ひとつのエピソードとしてはそのまとまり感が秀逸だ。
 話の決着の付け方も、同盟との戦争をしたくない連邦と、暗殺されたはずの同盟領事がテロ首謀者ということがバレて大義名分を失った同盟が、テロ首謀者を裏切ることでの政治的決着という、あまりすっきりしない所がバーディーというお話らしくて良い。
 また、いち捜査官バーディーとしても、潜入捜査官が入っていて、最初のテロを未然に防げたにもかかわらず、テログループのアジトの特定の為にそれを放置したことに対する怒りも事後の気持ち悪さが良い。
 大きな目で見れば、スケルツォのいうように、下手すれば戦争にも発展しかねない状況で、より多くの人を命を救ったことになったが、ではそのために少数の命を捨てていいのか、というところだが、最初のテロを防いだ場合の最悪の結果が戦争突入ということを考える致し方ない所。
  なのだが、いち捜査員のバーディーとしては今ひとつ納得のいかない所でもある。
  そういった上の思惑に翻弄されるあたりのモヤモヤ感がとても「鉄腕バーディー」らしく、逆にそこが個人的には良かった。

  以下割とどーでもいー感想。
バーディーの上司メギウス警部の部下になるのかな?犬面のウィージ・ガッハウさんですが、原作でバーディーが「美人でしょ」とつとむ紹介するんだけど……美人だよな。
  別に獣属性はないんですが、なんか、こう、美人って感じがするのがすごいなぁ。
  まぁ、私が喋るほ乳類好きってのもあるんでしょうが、人とは違う顔立ちでありながら、特に気持ち悪さを感じないデザインってのが素晴らしい。
 ちなみに虫系のメギウス警部は、絵で見るとまぁ、なんともないんですが、実際にいたとして見ることがあったなら、虫嫌いの自分としては卒倒してしまうかもしれません。
 ま、それはそれとして、面白かったのが、犬系の星人たちはやっぱりあごをこしょこしょされると気持ちいいんですね(笑)。思わず微笑んでしまいましたよ。ってゆーか、ってゆーか!ウィージ・ガッハウさんもあごをこしょこしょすると、あんな風に気持ち良さそうにするのかしら? それは是非やってみたい!……あれ?みんな引いてる?


第6話「Both of Us」
もうオリンピックなんて絶対見ない。

 そんな今回のお話は…
 小夜香の邸宅で退院祝いのパーティーが開催された。
 事故から奇跡の生還を遂げた小夜香は、よく笑う快活な少女になっていた。
 まるで別人のようになった彼女の変化を、祖父・勝利は温かく見守りながらも、どこか不安を覚える。
 一方、つとむはバーディーの捜査に無理やりつき合わされ、パーティーに行くに行けない羽目に。
 せっかくの小夜香からの誘いだったのに…と、ふてくされるつとむ。
 だがその頃小夜香も、皆と楽しい時間を過ごしつつも、心の底ではつとむの来訪を待ち続けていたのだった…。
 以上公式のあらすじ。

 と、いうわけで、オリンピックとかいう私にとって激しくどーでもいいイベントのおかげで時間がずれていたようで、Aパートしか録れていなかったですよ。ちくしょー!これじゃなにも書けんではないか。
 あーもー、そんなんさー日本放送協会、略してNHKだけでやってればいーのに。
 そんなわけで、とってもくやしいです。


第7話「Night Walker」
あれ?なんか新章突入って感じなのだが、前回はどうなっていたんだろうなぁ。悔やまれる。

 そんな今回のお話は…
 地下鉄構内で連続殺人事件が起こる。
 その事件が起こる時にはいつも、近隣のラジオやテレビから「呪いの歌」が聞こえてくる…という噂が流れていた。
 室戸はスクープを狙い、事件の調査に乗り出す。
 一方、バーディーも一連の事件に地球人以外が関与していると直感し、捜査に飛び出す。
 が、しおんの姿で自宅を出ようとした矢先、つとむの姉・はづみが帰ってきてしまい鉢合わせしてしまう…!
 以上公式のあらすじ。

 前回を見れなかったので、細かいところはどうなのかよく分からないが、一つのお話として良くできていたなぁ。
 冒頭の葬式から、都市伝説と殺人事件、中杉とその家のこと、マリオネットそしてカペラと、いろいろな要素が組上がっていて、中杉の爺さんの研究所から逃げ出したマリオネットをメインにとても良くまとまっていて感心した。
 話は女性研究者が作っていたマリオネットを、自分の子どものように扱っていたことから、マリオネットの人工AI (?)が愛情表現の「抱きしめる」を学習してしまい。その力から研究者を殺してしまう。
 母親を失ったマリオネットは研究所を抜け出し、いなくなってしまった母親である研究者に似た女性を抱きしめてしまう。それが異様な殺人事件となり、更にそれが都市伝説として発展する。
 マリオネット云々ということは話の最後にならないと分からないのだが、それを上手く使って、人を殺しているのが、何かいわくありげな中杉がやっているかの様にミスリードを誘ったり、バーディーが介入するきっかけを作ったり、マハラジャ野郎と中杉家、そして研究所が細い糸で繋がりを持たせていたり、室戸とつとむ・バーディーとの接点を作ったり等々、逃げたマリオネットを軸に見事に他のことを関連づけている話の作りは見事。
 機械であるマリオネットが愛情を学習したための悲劇ってだけでも話としては面白いかったし、なにより中杉が犯人なんじゃないかと思わせたり、次のターゲットがつとむの姉なのではとミスリードさせたり、犯人は一体誰なのかと気にさせたりと、「さぁ、次はどうなる?」とその後を気にさせて、最後まで引っぱっていき、ラストは物悲しい決着を付けさせ、さらには次回以降への繋ぎまで見せていて、最初から最後まで目が離せなかったですよ。

 個人的に思う所としてつとむの姉の使い方が上手い。
 しおんとばったり会わせておき視聴者に姉を印象づけた後、ターゲットがメガネでショートカットという情報を提示。
 これは否が応でも姉が狙われるんじゃないかと思ってしまう。そこへ酔っぱらってふらふらしながら駅のホームを降りてくる姉がでてくる。
 そんなもんだからホラー的に考えてしまい、ああ、やられちゃう!とハラハラさせてくれるのだ。
 その辺のカット割りも上手くて、姉をずっと追いかけないんですよね。場面をコロコロ変えるもんだから、余計に姉の安否が気になるんですよ。そういったホラー的演出も見事であった。

 さて、半分過ぎたところで、いままでほとんど接点のなかった重要人物たちに少しづつ繋がりが出てきている。
 こうじわっと輪がせばまっていく感じが実に「バーディー」らしくて良い。
 特にマハラジャ野郎とカペラが最終的にどうか変わってくるかとても楽しみだ。


第8話「Ghost Village」
リュンカはただの危険物じゃないのか。

 そんな今回のお話は…
 夏休みを利用して、小夜香の別荘で合宿をする事になった一同。山間部の過疎地帯・沢尻村。
 そこにある別荘で楽しい一時を過ごすつとむ、小夜香、そして他の面々。
 しかしそんな中、小夜香に近づく影があった。「早く目を覚ませ。君は生まれ変わった」。
 影は小夜香に、そう囁く……。
 以上公式のあらすじ。

 前半は金持ちの友達の別荘に遊びにいく高校生達を描いていただけ。
 なのだが、実に高校生の旅行らしくて見ていて面白かった。高校生ってあんな感じだよねー。(遠い目)
 個人的には電車内で中杉の写真を撮ろうとして、早宮に「どけ」とフツーに言う須藤はあまりに酷いと思ったよ(笑)。私は早宮かわいいと思うけどなぁ。劇中的にどうか分かりませんが。
 そんなほのぼの旅行記は特に話の本筋と関係ないのだけど、たぶん、中杉がリュンカの関係で彼女の日常が壊れてしまうであろうことを考えると、後々に、このなんでもない高校生活が活きてくるのだろう。それが為の「らしさ」を作っているのであれば、よく考えてあるわ。
 さて、今回の見所としては、カペラの呼びかけによって覚醒したリュンカのことだろう。
 4話を見る限り爆弾のような危険物かと思っていたら、バチルスみたいな生物なのかしらね?
 中杉に寄生(?)して最終的に乗っ取ってしまうのかなー。
 カペラの呼びかけに応えた所を見ると、意思もあるようなないような?もしそうであるならば、つとむ・バーディーと同じで、中杉も「二心同体」であるよなぁ。
 今、つとむと中杉がなんかいい感じであるのは、そこいら辺が関係してくるのかもしれない。最終的に「二心同体」同士でガチバトルとか。

 ちょいと気になる所として、マハラジャ野郎とカペラはリュンカの件に深く関わっているからいいとして、ゴメス(今回マハラジャ野郎と話していたグラサンの人)は、この第1期で何かしらあるのかな。
 原作でも重要人物であるのでちょい役ってことはないと思うのだが、今の所、特に何もないねー。
 しかしもう8話か、とりあえず第二期が決まっているとはいえ、この「リュンカ編」は13話できっちりまとまるのかしら?


第9話「The champion of justice」
いい2分間でした。

 そんな今回のお話は…
 沢尻村で起こった怪事件の影響を受け、東京に帰れなくなってしまった一同だったが、そんな彼らの元に、小夜香の身を案じて駆けつけた勝利と、またしても事件の匂いを嗅ぎ付けた室戸、そしてシャマランが訪れる。
 その夜、事件現場を捜査するバーディーに、突如襲い掛かる影が。
 それはバーディーとほぼ互角、あるいはそれ以上の戦闘能力を持つマリオネット・オンディーヌだった…!!
 以上公式のあらすじ。

 お話的に覚えておきたい所として、マハラジャ野郎ことシャマランは、どうも前回だかの早宮が見ていた報道写真に、彼が移っていた所を見ると、内戦だかで生き残っちゃって、自分は生きていくことを選ばれたみたいに思っちゃっているらしく、なんだかすごい選民思想のようだ。
 リュンカのよって破壊された世界で生き残ったもの達だけが、次の世界に生きるにふさわしいとか考えている様子。うーん、見事に悪役って感じですな。
 それと、室戸と早宮がバーディーに助けられ、彼女の存在を知ったこと。
 一般人でバーディーを知っているのは彼らだけなので、これが後にどう生きてくるか楽しみ。
 最後はバーディーがなんとか撃退したオンディーヌを回収していったゴメス。
 やっぱりクリステラ・レビと繋がっているようですが、その辺は2期の方に持ち越しになりそうです。

 お話的にはマハラジャ野郎が選民思想でかなり危険なヤツだってことが分かれば良い。それよりも今回の目玉はやはりバーディーVSオンディーヌだろうよ。
 戦闘していた時間としては2分くらいなのですが、コレすごく上手く動いているんだよな。実に見事にカッコよく動いている様に見せている。
 近接戦闘をガシガシやったら一回吹っ飛ばして間を取って、そこから高速で移動して衝突させて、カメラを近くて寄せた後にロングで引いたりと、うまーく緩急がついているのであった。
 その中でも個人的に好きなのはオンディーヌの攻撃とバーディーのやられ方。と、書くと今ひとつ要領がえませんが、オンディーヌの攻撃する前の予備動作、例えば殴る前の腕の振りかぶりだったりが、すごく力が入っている感じというか、攻撃が当たる感じと、バーディーの攻撃を喰らった時の無様な格好が、ピンチ感を演出していていいということ。
 アクション大好きな私としては、この2分間だけでかなり満足したよ。欲を言えば、バーディーの反撃が蹴り一発だけだったのがさびしいな。どうせならオンディーヌのようにコンボを見せて欲しかったところだが、ま、それはそのうちあるような気がするのでそれに期待だ。

 しかし、お話の方は後数回でこのリュンカ編は気持ちよく決着つくのかしらね。
 2期が決まっているのである程度はそちらへ持ち越しちゃうのかなぁ。


第10話「You're the One」
なんかデートとじいさんが死ぬとこを眺めていただけだったような……

 そんな今回のお話は…
 沢尻村から戻ってから、塞ぎがちになってしまった小夜香。
 そんな彼女を元気づけるため、つとむは小夜香をお台場へ誘う。
 二人で過ごす一日。まるでデートのようなシチュエーションにドキドキするつとむ。
 しかし一方で、バーディーはリュンカの行方について、ある考えに至っていた。
 それはバーディーにも、そしてつとむにとっても残酷なもので…。
 以上公式のあらすじ。

 内容的には冒頭書いた通り。
 リュンカが寄生する何かなのは、これまで見ていれば分かるから「驚愕の事実がっ!」ってことはないし、じいさん以外誰もいない屋敷でマハラジャ野郎と二人きりならそりゃ殺すさ、って感じだよなー。まぁ、中杉がつとむにキスするとは思ってなかったので、それはちょっとおおっと思いましたが。
 今回としては、次回以降の第1期最終章の前フリみたいなもので、つとむと中杉がデートしている中、周りは着々と動き出しているっていう演出な話。なので特に思う所がねぇ。
 そんなんで終わるのもなんなので、ちょっと思う所としては、中杉とリュンカってのは、どうもバーディーたちのカウンターというか、
同じ「二心同体」でありながら、逆を行かせているんだろうね、たぶん。
 バーディーとつとむがその状況下でお互いを認めて共存しているのに対し、中杉はリュンカを否定している。
 似たような境遇である両組が相対するってのは面白いと思うんだけど、いかんせんもう残り話数がないんだよな。
 13話まであるかどうかは知らないが、もちっと時間があれば色々できただろうにな。
 ま、なんにせよ、残り2、3回でどうこの話に決着を付けるか楽しみではある。

 最後にどーでもいー話だが、早宮って今回ウザかったよなー(笑)。
 まぁ、ジャーナリストを目指す17歳なんて、あんなもんなのかもしれないけど。
 個人的に原作の早宮が結構好きで、あの幼馴染み的かわいさがアニメでもでればなーと思ったり。


第11話「Bye bye Buddy」
 元に戻っちゃったよ。

  そんな今回のお話は…
  つとむの本来の体の修復が完了した。近く元に戻れるという。
  しかしそんな中、中杉家にある事件が起こり、小夜香と連絡がつかなくなってしまう。
  心配したつとむは、少しでも小夜香の力になれないかと奮闘する。
  そんなつとむに、バーディーはついに真実を打ち明ける。
  それを聞いたつとむは…。
  以上公式のあらすじ。

  バーディーとつとむが分離しちゃいましたな。
  元に戻るなら最後だろうと思っていたが、この段階で元に戻ってこの後どうなるんですかねぇ。ホントに13話で終わるのかしら。
  ま、それはともかく、今回の話の構成はなかなか見事であった。
  高校生の淡い恋心と無謀、そして大きな力による別離、最後に仕組まれた事実と、ドラマとしてよく出来ていた様に思います。
  マハラジャ野郎とリュンカについては分かっていることなので、どうこうと言うことはないのですが、話として以外だったのは、連邦がリュンカの確保を延期したこと。
 これまでの流れからして、中杉をなんとかしたいつとむ・バーディーとリュンカで選民しようとするマハラジャ野郎、そしてリュンカを宿主と一緒に処理しようとする連邦の三つ巴になるかと思いきや、連邦の中でリュンカがどうなるか地球で実験すればいいじゃんという勢力が出てきたのが意外であった。
 が、よく考えてみるとそういった一派がいないとカペラの行動に意味が出てこないので、まぁ、上手いことここで出してきたなと言う印象。
  とりあえずこれで13話までにバーディーがリュンカをなんとかすればいいと言う展開に落ち着いたわけですな。

  個人的な所としては、中杉がつとむの家に来てからの逃避行が面白い。
 高校生男子なんてのはまぁ、ぶっちゃけ子供なわけで、後先考えずにとりあえず遠くへ逃げれば…なんてなっちゃうのだが、中杉はそれに乗っかって途中まで一緒に行きながら、マハラジャ野郎のところへ行ってしまうんですねぇ。
  彼女としてはそのことはつとむの家に行く前から決めていたことで、最後につとむとの思い出作りをしたわけですよ。
 自分の為に一緒に逃げてくれるつとむだが、でもそれでは先がないことを知っているんですね。17歳の女子高校生はもう大人なのである。
 そしてつとむはいち高校生の自分が太刀打ちできない相手がいることを知り、普通はそれで終わるのですが、つとむには自分ではどうにもできない相手に立ち向かえるバーディーという強力な仲間がいるわけですよ。
  その辺を次回当たり描いた後に、今期最終回へと言う流れなのかな?

 そんなわけで、そんな状況をどう打破するのかというのと、バーディーとつとむが二心同体でなくなったことをどう持っていくかちょっと楽しみになってきたよ。


第12話「DOOMS DAY」
話がよくまとまっている。

 そんな今回のお話は…
 小夜香がシャマランの元へ身を寄せた。どうすることもできないつとむ。
 その頃、シャマランは自らの願望を実現すべく最終段階へと入っていた。
 彼は小夜香を、そして東京すべてをもその渦に巻き込んでゆく。そして最後の時が来る。
 遂にリュンカが目覚めたのだ。「見えざる死」が東京でも起ころうとしている。
 食い止めようとするバーディーだが…。
 以上公式のあらすじ。

 話としては、リュンカ覚醒を促し、コントロールしようとしたマハラジャ野郎だったが、覚醒したリュンカの力は強大すぎてコントロールできるようなものではなく、選ばれた人間であり死ぬ事はないと信じきっていたマハラジャ野郎は彼女によってあっさりと殺されてしまった。
 つとむは中杉を助けようとついに重い腰を上げ、彼女のいる船へと駆け出して行く。って感じ。
 今回としては、リュンカが顕現して、連邦の神祇官たちが宇宙船から攻撃する準備を始めた。ってだけの事なのだけど、その中で各キャラクターが役割をちゃんと演じて、宇宙船からの最終攻撃までのわずかな時間までに、リュンカと中杉をどうするかという次回最終回へのフリを、しっかりやっていて最終回前の話としてすごく良くまとまっている。
 リュンカが地球を滅ぼすという事を軸に、主要キャラのそれぞれをザッピング的に見て行く事になるのだけど、それが表面上はひとつにまとまって行くのだが、各キャラはそれぞれの思惑で動いているのが上手い。
 バーディーは具体的にどうするつもりなのかはまだ分からなかったけれど、つとむは中杉の為に、室戸は報道に携わる者として、ネーチュラーは神祇官の枠の中にいながらもそれを最善と思わず、バーディーに情報を送ったりと、それぞれ思う所は別なのだけれど、現状ををなんとかするという所では一致している。
 最終的にはそれぞれが最大限にやることやって、おそらくは全て丸く収まる事はないのだろうけれど収まるのであろう。

 個人的にはバーディーとつとむが同じ体でないので、つとむは中杉を、バーディーはリュンカを「なんとか」するんでしょうが、わざわざ基本設定を覆したのだから、それを最大限に活かした作りになっていてほしいなぁ。今の所は上手いことそれが活きてはいるのだが、はてさて。
 ってゆーか、つとむとバーディーが同じ体でないと、「鉄腕バーディー」としてどうかと思うし、第2期も決まっている以上、そこへ戻らないといけないような気がするんですが、その辺どうするんでしょうね。
 中杉を助けようとしてつとむがまた死んじゃって、それをまたバーディーが助けるとかかしらね?中杉はたぶん死んじゃうんだろうなぁ。
 どーでもいーけど、マハラジャ野郎はあっさり死にすぎです。自分の選民思想が思い込みであったと悟ってから死んで欲しかったなー。
 というわけで、次回、どうやって終わらせるか楽しみです。


第13話「Stand by Me」
それしかないわなぁ。

 そんな今回のお話は…
 熾烈を極めるバーディーとリュンカの戦い。激しい戦いの先にあるのは一体?
 そしてその時つとむは、そして小夜香は…?
 以上公式のあらすじ。

 あらすじが短いので補足。
 冒頭で中杉からリュンカを抜く一手、成長のある段階なら別の宿主に寄生させることが可能を提示。
 それは図らずもつとむも考えていたことであった。
 なんとか中杉から自分へとリュンカを寄生させることに成功したつとむは、合流したバーディーに自分を殺せと頼む。
 つとむを「壊し」中から出てきたリュンカをネーチュラーが再封印を施して事件は幕を下ろした。
 中杉はここ三ヶ月の記憶をまるで失い、辛く悲しいこと、そしてつとむとのことも忘れて転校していった。
 そしてつとむは、体の再生が終わるまで、またバーディーの体を借りることになったのであった。
 って感じ。

 と、このように、どう決着をつけるのかと前回まで思っていたのですが、今回冒頭でほぼ全て読める内容でありました。
 最終的にバーディーとつとむが「二心同体」にもどり、中杉を助けるの両方を成すにはこれしかないわなぁ。
 しかし、その条件を最終回まで引っぱって、どうなるんだろうなぁと思わせるように仕向けたのは見事であると言えよう。
 お話としては、これまで同様、実に見事なベタな展開、言い換えれば古くさい展開で、良く言えばヒーロー物の王道的展開と言える。
 最後なので派手なアクションがあるかと思いきやそうでもなく、お話的にサプライズがあるわけでもなしと、今ひとつ盛り上がりには欠けたような印象であった。
 冒頭のリュンカを宿主から抜く方法を提示された時点で、あらかた話が読めるのは仕方ないとしても、最後にがつんとアクションを見せて欲しかったなぁ。

 というわけで、全体的な感想をば。
 一言で言ってしまうと「普通」だ。
 原作は20巻近く出ていてまだ連載中なので完全オリジナルストーリーなのだが、このリュンカ編として見てみると、あんまりバーディーらしい話ではなかったような気がするなぁ。
 ではバーディーらしいとは何かを考えてみると、「バーディーが困る」ってのが私のバーディーらしさだ。
 彼女はつとむを事故で殺してしまった為に、捜査官でありながら捜査させてもらえない事がしばしば。
 しかも事件はつとむやバーディー自身に直接関わっては来ずにかするくらいなので(そうでもない話もあるが)、捜査に加われないが放っておけないので独自に動いて解決。そして後で立場が悪くなる。とか、そんな感じでバーディーはいつも困った状況にあるって印象があるのだ。
 だが、このアニメの話ではあまりそういった状況に陥る事もなく、途中でつとむは体か戻ってくることもあってか、話全体としてみると「らしさ」が感じられなかったな。ひとつひとつの話はそれっぽいものはあったのですが。特にこのリュンカ編の話をバーディーでやる必要性を感じなかったのは残念。
 とはいえ、全13話のお話として見ると良くまとまってはいるように思える。
 ひとつひとつの話はそれなりに興味深く、とてもよく出来ていた話もあった。
 「鉄腕バーディー」をこのアニメで初めて知った、という人にはなかなか面白いアニメであったのではなかろうか。しかし、原作既読の私としては、今ひとつ消化不良な感じがするのであった。ただ、原作知らない人がこのアニメ見て、少しでも原作マンガを手に取ってくれれば……という販促効果的には結構いい感じなのかもしれないなぁ。

 そんなわけで、第2期が決定しているので(というかもともと全26話の予定だったのだろうが)、この際、全部見てやろうと思う次第であります。(結局2期は他のアニメの視聴の兼ね合いもあってみませんでした。/2010.4追記)
ああ、そうそう。言い忘れていたけど「有田しおん」はあんまり意味なかったよなぁ(笑)。


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