かんなぎ 1〜13話

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第一幕 「神籬(ひもろぎ)の娘

やっぱ踊るのか。

 そんな今回のお話は…
 地区展に出品する木彫りの精霊像を作り終えた美術部員の御厨仁(みくりやじん)。
 すると、その精霊像が割れ、中から女の子が現れた!
 彼女は、仁が彫った精霊像を依代として顕現した、産土神(うぶすながみ)だという。
 仁が彼女に依代となったご神木の事情を説明していると、彼女はケガレと呼ばれるその土地の不浄物に襲われてしまう。
 人には触れられぬケガレに成す術のない神様。だが、仁はそのケガレをたやすく払いのけてしまう。
 そのことに落ち込む神様だったが、ふとしたことをきっかけにその解決策を見出す。
 そして、なんとかケガレにリベンジを果たした彼女は、仁に向かってこう告げる。
 「わらわはナギ、この神樹と同じ名じゃ」と。
 以上公式のあらすじ。

 第一印象としては、すごくフツーだ。いや、アニメーションとしてはとてもよく出来ているのですが。
 めずらしく原作既読なのですが、すんごいあっさりな原作第1話にちょっとお肉ついた感じなのであり、そーゆー意味で、原作通りな感じに仕上がっております。
 原作では穢れを祓った後に、つぐみに見られて、変な女と魔法少女ごっこやっていると勘違いされ終わるのだが、こちらではこの第1話で主要キャラはナギと仁しか出てこず、つぐみは電話の声だけであった。その辺は意識してこのふたりしか出ないようにしたのであろうな。
 次回以降、だんだんと登場人物が増えていくわけですよ。当たり前だが(笑)。
 狙いとしては、自称神様の女の子と住む事になっちゃった仁の「やべぇ、どうしよう、秘密にしなくっちゃ!」感を演出したように見受けられ、ほとんどナギと仁で構成されている話は確かに秘匿感みたいな物を感じるな。

 個人的なところとして、ナギの神様なのになにげに俗っぽいところが好きなのだけれど、このアニメではあんまりそういったところが出てなくて残念なのだが、なにげに「外部オプション」なんて言葉をフツーに使ってきたりするあたりはさすがだ。まぁ。原作通りなんですが(笑)。
 それはまぁ、まだ第1話でTVを見始めたばっかりなので、これからTVからの情報で俗世間に毒されて(笑)いくでしょう。

 と、いうわけで大して書く事ねぇ(笑)。
2 008年1月に脚本が出来てかんなぎラジオ第1回によれば、ラジオ収録時(配信日は6月11日)にまだ絵コンテが出来ておらず、第1回だからいい物を云々といっていたので期待しすぎたかなー。
 だが、よく考えてみると原作マンガはホントこんな感じなので、実に丁寧にアニメを作っているんだよねー。
 あんま気張らず、ゆるり、と見ていった方がいーのかもしんない。

第二幕 「玉音アタック!」

よく出来てるなぁ。

 そんな今回のお話は…
 仁の家で暮らすことになったナギ。
 横柄な態度とあまり神様っぽくないナギに、ついに仁も反論をする。
 ナギと言い争いしていると、そこに幼なじみのつぐみが家にやって来て――。
 以上公式のあらすじ。

 お話の方は原作通りなので書く事ない。話を知っていると私の書く気が起きないのだ。
 しかし、見事に原作通りで「原作レイプ」など言わせる隙を一遍たりとも見せないのは「どうだ!」と言わんとしているかどうかは知らないが、私としてはまだ未完の話をアニメ化して原作より早く終わるんだから、別に話が変わってもいーだろと思っているので、こんなつたない感想ながら、こーゆー事をしている身としては、アニメならではってのが欲しいところではある。
 まぁ、無論、マンガをそのままアニメにしても成立するわけがないので、全く同じままではないのですが。

 さて、お話の方は上記のように原作読めば?で終わるのでいいとして、今回私が冒頭の一言を思ったのは、とても良く動いている、というところでそう思ったのでありました。
 もちろんただ動きゃいいというわけでもなく、動きが滑らかというか、自然に見えるのがすばらしい。あと、細かい挙動、例えば仁が座る時に座布団を寄せたりだとかの、そういった仕草がこだわりを感じさせて好印象でありました。
 その他では、ナギが子猫を取り込んだ時の光とても綺麗で印象的でした。
 そのシーンはいつもの俗っぽいナギではなく、中にいる本体(?)が出てきているのですが、正しく神である神々しさを感じさせるいいシーンでした。

 ちょっと気になったところとしては、折れたステッキがテーブルのど真ん中にくっついちゃうところ。
 原作読んだ時にそこで吹き出しちゃったくらい可笑しかったので、一発目でもちっと目立たせて欲しかったな。
 しかし、そのあとツグミとのシーンで、そのテーブルの差し向かえで話しているのを見せるのは上手い。
 秘密がバレそうになって何とか誤摩化そうとしている仁、謎の女について問いただそうとするつぐみ、そしてシュールな状況のテーブル(笑)、絶妙に微妙な雰囲気が実に可笑しくて良い。
 そこで件のステッキについて、ほとんど触れないのが逆にものすごい気まずさ感を演出していて見事だ。

 そーいえば、前回の感想で言い忘れていたのだが、OPってよく出来ているんだけど、話と全く関係ないというか、別物になっているよね(笑)。
 OPから中身を全く想像する事が出来ないとか以前に、知らない人が見たら絶対にとある女の子がトップアイドルになるサクセスストーリーと勘違いすると思うのだけど、それってどーなのかなぁ(笑)。
 むしろOPとEDは逆なんじゃなかろーか。ま、それもワザとなのかもしれませんが。


第三幕 「スクールの女神」

登場キャラが一気に増えて普通におもしろい。

 そんな今回のお話は…
 美術部部長の木村貴子に倉庫整理を命じられた仁。
 仁は同じ学年の響大鉄、秋葉巡、そしてつぐみと共に倉庫整理に向かうのだが、その倉庫はオバケが出るという噂の場所だった――。
 以上公式のあらすじ。

 お話的な流れとしては、仁の学校、というか部活と主要登場人物である美術部部員を紹介しつつ、ナギが学校にツグミの制服を借りて潜入する、というだけの話。なのだが、バラエティに富んだ美術部員が増えてお話として、とてもおもしろくなっている。
 内容的には幽霊騒ぎのドタバタではあるのだが、ラストではざんげちゃんを出してきて見事な引きも見せていた。
 今回から登場の美術部員とざんげちゃん、そしてつぐみ、仁、ナギで話が回っていく事となり、今回は美術部員を紹介する事もメインのひとつだが、これが実に上手い。
 お騒がせ部長の貴子、お嬢さまで巨乳な副部長で貴子の相棒の紫乃、大柄な体だが繊細な大鉄、自意識過剰な秋葉系の秋葉、と、ちゃんとそれらしい所を作っているのが見事。
 話や台詞なんかはほぼ原作通りではあるものの、ちゃんとそれをアニメに置き換えて、見せる所をしっかり見せていき、ポイントを押さえつつ全体通して奇麗な流れをしていて見ていてとても楽しかった。
 その中で個人的な所としては、秋葉がとてもいい味を出していたように思う。
 自意識過剰な秋葉系らしさが見事で、原作ではあんまり印象が強くなかったのだけど、個性の強い美術部員の中でも沈まずにキャラ立てした印象を受けた。
 特にナギを発見し仁を呼びにきた時に思わず殴ってしまう所が最高(笑)。最初の「御厨ぁ!」の叫びがGJだ。
 その他としては、学校に来たナギから事情を聞こうとする仁のシーン。
 あのジャッキーチェンみたいな手の取り合いが無駄に素敵だ(笑)。

 アニメーション的な話として、これまでずっとそうなのだけれど、すごく良く動いているのよね。
 アニメは動いてなんぼだと私は思っているのですが、別にこの「かんなぎ」はアクション物ではないので、派手に動くってことはないのだが、いちいち細々と動いていて、作っている人たちも「アニメは動いてなんぼ」と思っているかどうかは知らないけれど、すごく細かく人が動いたらどうなるか、という所とアニメ的な動きが上手く合わさって、そーゆー所を気にしてみちゃう私としては、見ていてとっても気持ちが良いのでした。

 そして!今回はナギ様が見事なAカップブラジャーを披露しており、貧乳スキーとしてはたまらないモノがありんす。
 しかも、そのお姿でつぐみと別途で抱き合っちゃうんだから、綺麗に百合色に染まった脳を持つ者として、もう、(´д`;)ハァハァである。
 やはり美少女はAに限るな!……あれ?みんな引いてる?


第四幕 「シスターーズ」

ほとんど同じだ。

 そんな今回のお話は…
 仁は街で美術道具を買った帰り道、近道するために入った路地裏で、チンピラにカラまれている少女を助ける。
 彼女の名はざんげちゃん。その正体は一回百円で人々の懺悔を聞く、巷で話題のアイドルだった。
 以上公式のあらすじ。

 というわけで、ホントにほとんど原作と大差ない。
 そんなわけで書く事ない(笑)。台詞も構図もほとんど一緒だしなー。
 正直、原作既読の身としては、話の展開について特に書くと無いよ。まぁ、よくよく考えてみれば原作も特に大事件が起こるわけでもなし、非常にまったりとした感じを実に丁寧に再現していると言ってもいいのかもしれん。
 だが、こうしてつたないながらも感想を書いている者として、特筆すべき何かがあったわけでもないので、その辺どーなんかなーと考えさせられてしまった。
 まだ終わっていない原作をアニメにして、原作よりも早く終わるわけですよ、このアニメは。
 個人的には原作もたくさん巻数があるわけでもなし、既読も多かろうという所で、別に話がある程度変わってしまっていてもいいような気がしないでもないのだが、それはそれで「原作レイプ」とかいう輩がいるからニンともカンとも。
 でも、こんだけ同じだったりすると、マンガ読めば事足りるとなってしまって、せっかくアニメーションとしてよく出来ているので、もったいないような気がしてくる。
 そもそも、原作とちょっと違っただけでぎゃーぎゃー騒ぐ人たちって一体なんなんだろうなぁと思う今日この頃。
 アニメはアニメの、原作は原作の楽しみ方があろうに。

 さて、上記で特筆すべき所は特に無くなどと言っておきながら、ちょっと気になった所でも。
 それはナギと仁の偏食のシーンなのだけれど、原作見たときは「すげー喰い方だな(笑)」とは思ったものの、さほど気にしてはいなかったのだが、こうして動いているのを見てみるとすごい破壊力だ(笑)。
 特にナギが白飯にサラダのドレッシングを「とくっとくっ」とかけているのは、さすがに見ていて「ああっもうやめて!それ以上かけないで!」と、いい意味でイヤな気分になりましたよ(笑)。
 あの食卓のシーンは、それが普通に行われている事のシュールさがおもしろいところ。
 それを見事に演出したなと感心しました。というか、今回そこしか印象に残ってないや。


第五幕 「発現!しょくたくまじんを愛せよ」

おお、普通だなぁ。

 そんな今回のお話は…
 御厨家の食事事情につぐみがショックを受けていると、そこにざんげちゃんがお弁当を持ってやってくる。
 仁と二人で暮らそうと迫るざんげちゃんに、ナギとつぐみは猛反発!3人は料理勝負をすることに――。
 以上公式のあらすじ。

 とりあえず、なにがどうという所が無くて困っちゃう。
 お話はやっぱ原作読めば?で終わってしまうし、大きく違った所として、ナギ様公式HPに動画があった事とナギ様FCの会長が貴子?って事くらい。
 こーゆー書き方するとなんか重箱の隅つつくみたいでヤなんだよなー。
 今回はネタとして、ナギ様公式HPのBBSの書き込みにヤマカンと倉田先生が出ていたことと、「うおっ!まぶしっ!」があったのだが、放送前に不覚にもネットで見てしまったのでなんとも。
 どうも「自分出すなウゼェ!」みたいな意見が多かったですが、まぁ、ネタとしてはありなんじゃないですかねー。

 気になった所としては、ナギがみそ汁に牛乳入れる所。
 仁はそれだけはなんかイヤだと主張するのだけど、前回の白飯にドレッシングの方がどー考えてもイヤだと思うがなぁ(笑)。鉄人道場六三郎もみそ汁にバター入れたし、割と牛乳はアリなんじゃね?いや、オレにやれと言われても絶対やらないし、ナギはいくらなんでも入れ過ぎだと思いますが(笑)。
 あと、ざんげちゃんなんだけど、あーゆーキャラ設定ではあるものの、やり口が露骨過ぎて今ひとつ可愛げがないよねー。
 おかっぱだしナイスバディだしエロくてビジュアル的には素敵なんだけどなぁ。むしろつぐみの普通なところの方が際立ってかわいく見えるな。
 つぐみに関しては、どこかに「目立たないけれど普通に可愛い」みたいなことが書いてあった記憶があるので、その辺は狙ってやっているであろうから、上手いこと作ってあると言えるな。
 ……今回はこれくらいしか書く所がないなぁ。


第六幕 「ナギたんのドキドキクレイジー」

これは上手い。

 そんな今回のお話は…
 買い物に慣れないナギは、つぐみに買い物を手伝ってもらうことに。
 服、下着、靴、鞄などを買いたいというナギ。
 予算をいくらかとたずねるつぐみに対し、ナギは得意げに一万円札を見せるのだった――。
 以上公式のあらすじ。

 お話はナギとつぐみが買い物に行く話と、美術部の皆でメイド喫茶に行ったら偶然ナギとつぐみがバイトしてた話の二本立て。の原作を上手くひとつの話としてまとめてあります。
 冒頭の「上手い」はそこではなく、マンガを上手くアニメにしているという点でとても上手に作ってあり、そこに感心したのであります。
 マンガはコマとコマのひとつずつの絵を見て行って流れを読む。
 コマとコマの間は、極端な話、繋がっていなくとも流れが合っていれば脳が勝手に補間するのだが、アニメは動いて喋って初めて成立するので同じようにはいかない。ので、アニメにはアニメの見せ方があるわけだ。
 足りない部分は補って、マンガではいらない部分を作ってと、そういう見せ方に上手さを感じたな。
 今回のこの話はマンガよりもこのアニメの方がおもしろいと思ったし、なによりアニメだからという所でも随分楽しめました。

 さて、お固い話はこの辺にいておいて、今回のお話的な所としましては、まずはなんと言っても、綺麗な百合色に染まった脳を持つものとしては、貴子先輩がとても話が分かる人だなぁと(笑)。
 仁の「フリフリの服が好きなら自分で着ればいいじゃないですか」に、「それとこれとは別!」と言って退けたり、メイド服を着る可愛い女の子を見にメイド喫茶へ来たというのに、タイアップでメイド服じゃなくても、「これはこれで」といい笑顔で返す、見事な百合脳が素敵過ぎです。たぶん貴子先輩とはいい友達になれると思います。
 次に仁というかつぐみというかですが、いくらなんでも仁はつぐみを何とも思わなさ過ぎだろ。
 まぁ、その辺はお話に関係してくるのだと思いますが、わからんのは幼馴染みとはいえ、普通に可愛い部類にはいる彼女を、全く異性として思ってないようになるもんですかね?
 わたしにはそーゆー人がいないので、その辺さっぱり分かりません。
 最後にざんげちゃん。見事にオチとしてハマりましたな。まぁ、そんな役なんだけど(笑)。
 原作ではそれほど効いたオチじゃなかったのだけど、この辺も上記のようにアニメとして上手く見せてあって、オチ担当がしっかり落としてくる辺りは見ていて気持ち良いものだった。
 彼女の「メイド服は私の方が似合うに決まっている」とか根拠なしで言っちゃう、小物っぽさ・小狡賢い(笑)所がオチ担当として素敵だ。

 次回はなんかいきなり(後編)とかになっておりますが前編はどーしちゃったんですかね?
 前編はDVD収録とかやりそうだなー。それともネタなのか。


第七幕 「キューティー大ピンチ!激辛ひつまぶしの逆襲」(後篇)

ええっ!?今の若い子らはベータ知らないのっ!?

 そんな今回のお話は…
 傷つきながらも最強の敵「ライフアフター」を倒したキューティーに安寧の時が訪れようとしていたその矢先、更なる最強の敵「ニセキューティー」が現れた!
 瞬く間にひつまぶしに覆われていく世界!キューティーの運命やいかに!?
 以上公式のあらすじ。

 ベータ知らないの?教えてあげようか。
 開発していたメーカーの違いでベータとVHSという2つの規格が出来てしまってね。
 ベータってのはこの頃にしちゃカセットが小さいからデッキもコンパクトで場所をとらなくてさぁ。
 スローなんかの特殊再生の時にもノイズが入らないし、しかも!ベータ1は画像もキレイだから、映像志向のユーザーには絶大な指示を受けたんだ。けど、そっからがベータの不幸な歴史の始まりだったんだ。
 能書きはもういい?えっ!?まだほんのイントロだよ?
 んじゃぁ、今回の感想ですが、コミックスに載っていないので、アニメオリジナルの話。なのかな?連載の方はよーしらんので、ご容赦願いたい。
 上記の通り公式のあらすじがわけわからないコトになっておりますが、実際はナギが楽しみにしているアニメ「ロリッコキューティー」を録ったビデオテープに、仁がたまたまやっていた猫番組をナギの為によかれと思って上書き録画してしまった為ナギが激怒。
 怒ったナギが押し入れにこもってしまった。仁はなんとかナギに押し入れから出るように説得するのだが……。
 って感じなのだが、お話としてはナギがすでに押し入れに困った状態でから始まり、理由は最後の方まで明かされず、ナギはラストまでほぼ声だけの出演という一風変わった構成となっております。
 最初はナギが何故怒って押し入れにこもっているかがさっぱり分からず、その理由を他のキャラの台詞から想像し構築していくおもしろさがある。
 まぁ、ある程度見ていればだいたい上記の理由は見えてくるのだが、台詞がワザと仁がナギにいやらしいことをしたとも取れるようミスリードを誘ったりもしていて、それだけでも割と見ていておもしろかった。
 また、ナギの小学生並みの拗ね方や、あまり悪い事をしたと思っていない仁とナギのしょーもない小競り合いや、なんだかんだで仁の家に集合してしまうオースルターズ(笑)、そして節々に挟まれる小ネタがオタク的な笑いを誘う。

 個人的に大好きなのは秋葉で、なんかものすごい親近感なのだが(笑)。まぁ、彼も同類なのでさもありなん。
 それと印象に残ったのが押し入れの中のナギ視点であったり、ゴキブリ視点があったこと。極々一般的ならば、逆側つまり第三者視点になるのだろうが、その辺は実験的な意味合いがあったかどうかは分からないが、映像的にとても印象に残った。
 どーでもいーけど、つぐみはゴキブリが出たというのにスカートを押さえてパンツ見えないようにする事を優先するのか。パンツ見えるかと思ったのに。
 そして貴子先輩は劇中あった通り私服がホントOLみたいですね(笑)。ってゆーか、秋葉から借りたエロゲをつぐみに見せるなよ。わかってやっているから質悪いわ(笑)。

 最後にいつものEDが削られ、ナギが見れなかったロリッコキューティが流れ、サブタイの「キューティー大ピンチ!激辛ひつまぶしの逆襲」(後篇)はこれの事だったのかとわかり、秋葉が「神回」と称したそれをナギが「神回、なのか?」とつぶやいて終わるのだが、
 これはきっとオタクの言う「神回」なんぞ、一般的にはこんなものということなんですかねぇ。まぁ、得てしてそんなものだけど。

 と、いうわけで、個人的には仁の家の中、しかも仁の部屋と居間だけという限定空間内だけで構成された、割とどーでもいー話を上手く見せてくれて楽しく見た。
 特に小ネタがよく効いていてニヤニヤしながら見たのだけど、こんなの分かる人にしか分からないので、一般的にどうなのかなーと思ったが、このアニメ見る人など基本オタクなのでこれでいーのだ。ってゆーか、すごくオタク向けのお話であったな(笑)。

 最後にどーでもいーけど、ベータのことを詳しく知りたい方はwikiなどを参照のこと。
 さらにどーでもいーけど、別に私はIt's a SONYな人間じゃないですよ。最初のベータの話は某有名アニメに出てくるビデオマニアの台詞です。


第八幕「迷走嵐が丘」

上手く作ってあるなぁ。

 そんな今回のお話は…
 雨の降る夕方、仁は家の窓から外を眺め、天気の悪さを嘆いていると、家のチャイムが鳴る。
 玄関に行きドアを開けると、そこにはまっすぐ家に帰ったはずの大鉄がズブ濡れで立っているのだった。
 以上公式のあらすじ。

 この辺原作は描写がたりなかったりあっさりし過ぎていたりするんだけど、その辺をうまく肉付けしたり付け足したりしてあって、1本の話として上手く作り直してあって感心した。
 特に大鉄がナギと仁の関係を勘違い&妄想から雷雨の中謝りにいく辺りは、見ていて上手いなぁと思わせてくれた。
 その辺はホントすごいあっさり加減なのだが、大鉄の妄想をしっかり形にしたり、仁の家での描写を細かく描く事で肉付けしてすとーんと一気に落ちて行かないように工夫してある。
 その後の学校での事も、悩む大鉄に尺を多く取っていて、原作のするーんと進んで行ってしまう辺りのあっさりさを、ちゃんとアニメとしてみれるようにしてあるのが上手い。

 と、よく出来ているなぁ。と思いながら見ていたはずなのだが、もう特に書く事ないなぁ。
 まぁ、話の内容的には特にどうこうといった所でもないしな。
 ああ、そうそう。大鉄の妄想のナギはなんかいいですね。本物もこれくらい可愛げがあるといいのに(笑)。
 まぁそれだと、どこぞのエロゲギャルゲみたいでおもしろくも何ともないですけども(笑)。


第九幕 「恥ずかしい学園コメディ」

原稿ギリギリ作者マンは原稿ギリギリどころの話じゃなくなっちゃいましたね。

 そんな今回のお話は…
 大鉄が仁の家に泊まった翌日、様子のおかしい二人。そして、部室で言い争うナギと大鉄。
 二人の関係を誤解したつぐみの放った一言により、仁と大鉄に災難が降りかかるのだった。
 以上公式のあらすじ。

 お話はつぐみがうっかり「仁と大鉄君はホモカップルか?だなんて……」と口走ってしまった所為で、ふたりにホモ説が浮上してしまい、それをなんとかする為につぐみとさんげちゃんが公然と仁にいちゃつくことで、噂を払拭しようと言う作戦を実行するまで。
 流れとしては原作通りなのですが、前回も言ったように原作はものすごいあっさり味でするーんと進んでしまうため、ひとつの話としてはこのアニメの方が見応えがあるように思います。
 モノローグで流してしまう部分など、ひとつのシーンとして見れるようになっていてボリュームが増しており、読めば5分の所をしっかり21分30秒にしてある辺りは上手さを感じる。のだが、やはりこれといってあまり書くこともないのも事実ではある(笑)。
 ひとつ難点なのは、最後にさんげちゃんとつぐみのどちらを選ぶか決めかねる仁のシーンは間が少な過ぎか。
 そこは時間がかかったように感じることができなかったので、その後のオチの効きが今ひとつであった。

 個人的に気になった所としては、ざんげちゃんがどーもあざとく見えてしまう。
 いや、たぶんそれはキャラ的に正しいのであろうけども、露骨な厭らしさが鼻についてこの人ヤダなと思ってしまうですよ。
 ま、ざんげちゃんはそーゆーキャラなので、見事にハマっているとも言えますが。
 相変わらずな親近感なのが秋葉。なのだが、学校にあんなに大量に同人誌持ってくるのはさすがにどうかと思います。

 そんなわけでやっぱあんま書くことねーなー(笑)。


第十幕 「カラオケ戦士 マイク貴子」

この話を入れる必要はあったのかね?

 そんな今回のお話は…
 親睦を深めようという貴子の提案で、カラオケBOXにやってきた、仁たち美術部のメンバーとナギ、つぐみ、ざんげちゃん。
 ざんげちゃんとつぐみは、ここでも仁を巡って攻防を繰り広げるのだった――。
 以上公式のあらすじ。

 お話としては原作で言う所の幕間の話で、上記あらすじ通り、カラオケボックスに行ったというだけの話。
 ちなみに原作にはざんけちゃんが出ておらず、幕間と銘打っているだけあって読めば2分で終わる内容なのだが、アニメのひとつの話として見れるようにしてある技量は見事と言えよう。
 だけど、まぁ、途中で監督が途中で降ろされた「らきすた」ネタが入ったりと、割と作り手側の自己マンっぽく感じる部分が多々あることも否めない。

 文句ばっかり言っても始まらないので、ここはひとつ見たままの感想を述べてみよう。
 私としては印象に残った所としてつぐみとざんげちゃんがある。
 つぐみはなんか妙に可哀想な役回りで見ていてホント可哀想になって心が痛いです。まぁ、そーゆー役ではあるし、きっとその報われなさを笑う所であるのだろうけど、あんまりにも可哀想な感じなので、そういった風に思えないのだよなぁ。
 そんな彼女が今回唯一よかったと思われる点は歌だ。中の人、沢城みゆきの見事に微妙にはずした裏声が実に可愛らしい。
 沢城本人としてはフツーに歌えるのであろうが(普通に歌っているのを聴いた事ないので知りませんが)、この微妙なはずし具合は見事としか言いようがない。
 そしてその画面のつぐみが愛らしく見えるんだから、これは作り手側としたら「計算通り!」といった所だろう。
 そのつぐみを見て萌える貴子先輩とオレは友達になれると思います。

 ざんげちゃんの方は、これまでも言ってきたように見事なあざとさがすごくイヤらしい。
 そーゆーキャラなのだけど、「イヤだな人だな」と思わせるように作ってある辺りは上手い。
 特に歌う前に仁に語りかける所とか見ると「うわぁ……」となるよなぁ。それ故につぐみが余計可哀想に見えるのだがな。
 まぁ、でも実際自分が仁の立場なら、それはそれでうれしいんでしょうが(笑)。
 さて、そのざんげちゃんの歌ですが、予想通り見事な下手さなのだけど、劇中あったように「下手だけどかわいい」な。
 一曲通して聞きたい歌声では全くないけれど、ま、これはこれで(笑)。男ってダメだなぁ。
 ちなみにざんげちゃんとは逆に完璧な振り付け付きで、見事な歌を披露した貴子先輩はやっぱりキモイと思います(笑)。

 と、そんな感じでありましたが、原作の内容のない話に、トイレ内の出来事を足して、話としては意味を持たせてあるのは地味に上手いと思ったですよ。
 でも、さしてこの話はいるような話ではなかったように思うなぁ。
 どーせならその分、本編もっとしっかりやって欲しかった所ではあるものの、貴子先輩が歌っている姿は原作読んでちょっと見てみたかった所でもあるので、これはこれで、ま、いっか(笑)。


第十一幕 「でも、あやふや」

流れが見事。

 そんな今回のお話は…
 ナギと出会って以来、詳しいことを知らされぬまま手伝ってきた仁だったが、ケガレやナギの行動について曖昧にしてきたことが多過ぎると、彼女に真意を問いただすのだった――。
 以上公式のあらすじ。

 前回のカラオケ話から一転、エラい真面目にストーリー展開をしております(笑)。まぁ、こっちが本分なんですが。
 それはさておき、今回は冒頭から仁の家でナギとのほのぼのあったか家族のような描写を見せておいて、その後、はっきりしないナギの態度から険悪ムードに。
 そこから「ナギ」とは何者なのか、という所を落ちて行き、今回冒頭からのほのぼのから、じわじわ移り変わって行く感じが見事。
 仁が訳の分からないケガレ退治で怪我をしたり四角関係の噂やホモ疑惑で、疑心暗鬼になってしまっていく過程がさりげなく分かる所がよい。
 また、ナギが何者なのかという訳の分からなさを上手いこと盛り上げていて、あまりふれ幅の無い原作と感じの違う、いい意味での落ち込み加減が上手く作ってあると思わせる。
 それと、なんか毎回いっているよーな気もするが、するーんと進んでしまう原作の足りない描写を作ってくれていて、今回で言うと冒頭からの仁の家での所は、あると無いのとではその後の感じ方が随分違ったであろう事を考えると、やはり良く考えて丁寧に作ってあるなぁと感心する。

 固い話はこの辺にしておいて、その他気になった所は「モテ期」の話。
 「一生に一度はあるという……」という話でしたが、マイメロでは3度でしたな。
 その辺の俗説は、はっきり一生に何度なのか知りたい所で、私の場合小学生の時にモテ期がありましたので、一生に一度なんだったらもうお先真っ暗です。いいもん。オレには二次元があるから。
 それにしても貴子先輩とはやはり友達になれそうな気がします(笑)。

 と、いうわけで、なかなかおもしろい話ではあったものの、あんまり書く事ないなー(笑)。


第十二幕「ほんとうにエフェメラル」 第十三幕「仁、デレる」

愛知は一挙2話放送でした。

 そんな今回のお話は…
 第十二幕 「ほんとうにエフェメラル」
 ナギのことで釈然としない仁は、ナギの正体を調べるため、神薙神社の管理人とざんげちゃんを訪ねる。
 遅くなってから家に帰ると、仁に思いもよらない事態が待ち受けていた――。
 第十三幕 「仁、デレる」
 昨夜のことで困惑する仁は、心配して声をかけてくれたつぐみにも冷たくあたってしまう。
 しかし、それでもめげないつぐみの激励のおかげで、仁は自分のすべきことを見出すのだった――。
 以上公式のあらすじ。

 感想も2話まとめてお送りしたいと思います。
 ってゆーか、最終回の十三幕が「宇宙をかける少女」とまるかぶりしたため、リアルタイムで視聴(泣)。
 というわけで、録画がないため、忘れないうちにさっさと書いてしまおうというわけであります。
 そんな私事はどーでもいーのでお話の方はというと、自分が神であることの自信が揺らいでしまったナギが、仁の家を飛び出してしまい帰ってこなくなるのが十二幕、いなくなったナギを探すも見つからず、あきらめていたしまった仁を、つぐみの一言がきっかけで、ナギへの不信がはれた仁がナギを見つけるのが十三幕。という流れ。
 まぁ、流れは原作と全く同じ。なのだが、印象は全く違う。
 とりあえず、このアニメはここが最後なのでラストへの盛り上がりを作っているわけなのだが、前回後半から十三幕前半で居間までとは違う陰鬱な雰囲気を作っており、十三幕つぐみとの会話で霧が晴れたかのように明るい方向へ走っていく様は、見ていて気持ちがよいくらい、このアニメとしては盛り上がりを作ったと思う。
 原作がけっこう抑揚のない感じで進んでいくのを、見事にアニメとしてアレンジしたなと感心しましたよ。

 個人的に上手いなぁと思わせてくれたのが、ナギがいなかった時の陰鬱とした部分。
 この辺はとにかく間を取っていて、何かにつけて雨の降っている外を写していたりで、見ているこっちがじりじりするようにしてある(んだと思う)。
 また、この間ナギはほとんど出てこなく、仁を写しているので、彼がナギへの疑心やらなにやらで、なんだかよく分からなくなってしまって仁と多く取ってある間が余計に見ていてじりじりさせる。
 それがその後のつぐみの一言で一気に展開が変わっていくのに一役買っていて、正に暗雲が晴れ上がるような清々しい気持ちにさせてくれる。
 この辺は狙ってやってそう見せているんだから感心せざるを得ないな。素直に、見ていて上手いなぁと思った。
 しかし、ラストでエロゲで言うところのエロシーンに突入するぜ!なところでつぐみがやってきてしまうのはお約束としても、そーゆー役回りとはいえ、フォローなしで終わってしまうのはつぐみが可哀相な気がしますな(笑)。

 さて、最後ということで、全体的な感想をば。
 絵は綺麗だったし、原作の足りないところを上手く補っていたし、盛り上げ所も作ってあるし、ナギはかわいいし、細かいとこでよく動いていたりで、とても丁寧に作ってある印象。
 何度も言ったような気がするが、原作のするーんと進んでしまう所を上手く肉付けしてあって、全体的な完成度としてはこのアニメの方が良くできていると思います。
 ただ、まぁ、なんというか、話が話だけに、特に何かがあるわけではないので、その辺のお話としての面白さという所ではうーんと唸ってしまうなぁ。
 そーゆーのが楽しめる人ならいのだが、ほのぼの学園ものなんかを「何がおもしろいのかわからない」という人は、見ても面白さが分からないかもしれません。
 ともあれ私としては、良くは出来ているものの、取り立てておすすめするわけでもなく。
 いや、上記したように良くは出来ているんだよ? というすごく微妙な感じです。
 まぁ、全13話と長くないので気になるなら、といったところでしょうか。


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