狼と香辛料 1〜13話
第1幕 狼と一張羅
特に何がどうというわけではありませんでしたが、とりあえず。 そんな今回のお話は… パスロエの村では狼の姿をした豊作の神“ホロ”を祀る収穫祭が行われようとしていた。 行商人のロレンスは麦の売買で村を訪れたのだが、取引きを担っているクロエと交渉する機会を逸してしまい、仕方なく村を後にする。 床に就くため荷馬車に入ろうとしたロレンスだが、そこには見知らぬ少女が忍び込んでいた。 亜麻色の長髪にか細い肢体、美しい顔立ちの少女には狼のような耳と尻尾が生えていた! 以上公式のあらすじ。 人気ライトノベルのアニメ化という事で見ていこうと思います。 ちなみに読んでないのでどーいった話なのか全く知りませんが、楽しむために情報を仕入れずにいきたいと思います。 さて、そんなこのアニメの第1話ですが、無難な立ち上がりと言いますか、特に何もなく終わったって感じ。 アニメーション的に何かがすごかったわけでもなく、お話に興味を引かれたわけでもなく、行商人ロレンスが豊作の神ホロと出会い一緒に旅をする事になった、ってだけだったな。 せっかく第1話なのだから、ロレンスとホロの出会いがもっと印象的だったり、次のお話が気になるような作りにすればいいのになぁと思ったですよ。 それとホロがせっかく方言っぽいしゃべり口調なのだから、もっときつい訛りっぽくした方が面白かったよな気がします。 田舎の村の神で一人称が「わっち」なのに喋りの抑揚とかがとっても普通なので、なーんか中途半端な感じを受けるのですよ。 あとロレンスのキャラがちょっと弱くないですかね?今ひとつ特徴がなくて面白みに欠ける。 まぁ、そこは追々なにか出てくるんでしょうが。 とはいえ、全体的には特にこれといったところがないだけで悪いものではなく、ま、とりあえず、今後なにか盛り上がる事を期待しつつ、最後までつきあおうかと思います。 まさかとは思うけど、ロレンスとホロが行商しながら各地をまわり、そこでちょっとした出来事に遭うっていう、ほのぼの系な話じゃないだろうな。 |
第2幕 狼と遠い過去
今ひとつ楽しみ方がわからないな。 そんな今回のお話は… ホロの故郷へと向かう契約を交わす事になったロレンスは、彼女を乗せて馬車を走らせていた。 急な雨にたたられた二人は、雨宿りのために教会を訪ねることに。 外套をかぶり伴侶に成りすますホロに安心するロレンスだったが、ゼーレンと名乗る若い男が胡散臭い話を持ち掛けてくる。 とある国の銀貨の価値が近々上がるというものだ。 話の真偽を判断しかねていたロレンスに対し、開口したホロは? 以上公式のあらすじ。 なんか、淡々とお話が進んでいくのを眺めていたような気がする。この俺の乗り切れ無さは一体何なんだろうな。 というのも、この狼と香辛料のいうお話の売りってのが今ひとつわからなくて、たぶん、ホロに萌える話ではないんだろうが、かといって他にどこを注目すべきなのか。 おそらくは今回の見どころとして、10代の女の子の風体とロレンスその他を手玉に取る老獪さのギャップや、ラスト付近でのロレンスとホロの「狼が人を喰らう」話の所なんだろうとっていうのはわかるんだけど、どうもホロというキャラクターに違和感を感じてしまっていかん。 なんでこんな違和感をホロに感じるかちょっと考えてみると、安定した感じがしないからなのかな? 何百年も生きているであろう狼の神(変身しているくらいだから神レベルなんだよね?)にしては、どっしり感がないというか、 子供っぽさみたいなところもあって、見た目のこともあって歳くってるのかそうでないのか(いや、歳くっているんだけど)、そんなところが多分自分的に嫌なんだろうと思う。 なんかもにょもにょした言い方なのは、自分にとってこの作品がとても不思議な物で、ぱっと見てこれはこんな感じなのかなっていうのすらわからなくて、頭に疑問符を付けたまま見ているからなのか、とても漠然とした物を見ているような気分になるんですよ。原作を読んでいればまた違うんでしょうが。 そーいえば、既読組には割と好評ですね。うーん… |
第3話 狼と商才
商売の話はなかなかおもしろかったな。 そんな今回のお話は… ロレンスとホロはゼーレンと落ち合う約束をしていた港町のパッティオに到着する。 積荷のテンの毛皮を売却する為、諸国との交易で栄えるミローネ商会を訪ね、査定係と価格の交渉に入るロレンス。 そして取り引きが合意に至ろうとしたその時、傍らのホロが突如口を挟んできた。 ホロは毛皮を査定係の手に取らせ、軽妙な口調で説明を始めるのだが…。 ホロは食い扶持を自分で稼ぐ事ができるのか? 以上公式のあらすじ。 なるほど、こういう商売の話ってのは今まで見たことが無く、斬新で面白かった。 経済の仕組みをまだ良く知らないであろう若い子たちには今ひとつピンとこないのではと思うが、これを見ている人はある程度は知っている人たちであろうから、その辺は良いだろう。 さて、お話の方ですが、ロレンスが商人している様子や、物の売買、通貨価値等、上記したようにそういったところは興味深かったのだが、一つのお話としてみるとどうもな。 ロレンスとホロというメインキャラがいて、さらにホロは人間じゃないという設定で、特にそれが活かされたところがないのがちょっと引っかかる。 いや、全く活かされていないかというとそうではなく、テンの毛皮を売却する際には、銀貨140枚で合意のところを、ホロの口出しで210枚(だったっけ?)になったわけだから、ちゃんとキャラクター的にホロは役目を果たしているわけだけど、別にこれはホロでないと成立しないわけじゃない。とても頭の切れる人間でもいいわけで、私としてはホロだからこその何かが欲しいところ。 一応、その後銀貨の含有量を耳で聞き分けるというのもやったが、それも信用のあるところからの情報という形でも補えるのでどうもな。 かといって、ホロが人外の力でスバッと回答を導き出してもつまらないので難しいところではある。 文句ばっかりなのは自分でもどうかと思うので提案もしてみる。 個人的にホロというキャラクターがあまり気に入らなくて、スーパーマンのように完全無欠ではないけれど、割とそんな感じであるのがちょっと引っかかる。 狼であることだし田舎にいたんだから逆に無知というとか、最近の人間世界のことをよく知らないの方がおもしろいかも。 例えば毛皮の売買のところで、「なんで果物の香りがする毛皮が他のと一緒の価値なの?」みたいな、素朴な疑問プラス人間ではないところからの目線で、ロレンスが機転を利かせて儲けを出すとかどうだろう。 まぁ、実際はそうなっていないし、そういう話だったところで、それが本当におもしろいかどうかは分かりようがありませんが(苦笑)。 最後にどーでもいーことだが、自分はホロに全くかわいさとか愛らしさを感じないのだけれど、今日ちょっといろいろネットで見た中で、ホロ可愛いというのが結構あって驚いた。 うーん。自分がただマイノリティなだけなのか… |
第4話 狼と無力な相棒
ただ旅して商売しているだけじゃなくなったのはいいのだが… そんな今回のお話は… ゼーレンが持ちかけた銀貨切り上げ話のカラクリを暴いたロレンスは、その情報をミローネ商会に持ち込んだ。 調査の結果、莫大な利権を当て込んだが裏取り引きが存在する事を突き止めるミローネ商会。 支店長のマールハイトはロレンスに情報提供の分け前の話を切り出す。 自分の店を構えるいう夢の実現に近づき浮かれるロレンスだったが、対照的にホロの表情は何故か沈んでいた…。 以上公式のあらすじ。 お話的には、冒頭に書いたようにただ旅して商売しているだけじゃなくなり、お話が展開してきた感じは良いのだが、なにか、こう、しっくりこないのは何故なんだろうな? 前回、商売の話で儲ける損する、騙す騙されるに人外のホロが加わってという着眼点が斬新で、そういうところを見せていきたいのかと思っていたのだけど、今回見てまた違った方向へ行ってしまったので、一体どの辺を楽しむのか、またよく分からなくなってしまった。 と、いうのも、これはきっと私だけなんだろうと思うのだが、 メインキャラであるホロがいかん。 いかんというのは語弊があるが、どうもこのキャラクターが漠然としているように見えて今ひとつ掴めないんですよ。 そんななので上手く説明できないのがまたなんともなんだけど、どうも、こう、安定していないような印象を受ける。 もちろん彼女が愛らしいキャラなのは分かるんだけど、それを前面にだしているわけでもなく、何百年も生きているであろう所から来る老獪さも、その後少女のようにしょんぼりしてしまったり、時には子供のようにイタズラしたり…ああ、こうやって書き出してみてちょっと自分を理解したが、そんな風に割とコロッとホロが変わってしまう風に見えてしまうのが気に入らないのかもしれん。 ロレンスもちょいと気になるところで、どうもカッコつけているようにみえるんですよね。 メインキャラふたりがそんな風に見えてしまう自分は、きっとこのアニメを面白さの十分の一も理解していないんだろうなぁ。 なんだろうこれは?性に合わないのでしょうか? |
第5幕 狼と痴話喧嘩
う、うーん… そんな今回のお話は… メディオ商会にホロを囚われた為、買占めたトレニー銀貨の交渉手段を封じられたミローネ商会。 互いの存亡をかけたギリギリの交渉をマールハイトと続けていたロレンスは、秘策を持ちかける。 ホロ奪還の手筈を整えるのと同時に、トレニー国王との銀貨買取の交渉も先手を打って進めようというのだ。 その提案に乗ったマールハイトはホロの救出を手配し、ロレンスは地下水道でホロを待つのだが…。 以上公式のあらすじ。 なぜかオレにはどの辺が盛り上がりどころなのかわからない。 サブタイからして痴話喧嘩するところなのか?むーん、やはりこのアニメはオレに向いていないのかもしれん。 前回も言ったようにやっぱりホロはコロッと性格が変わったように見えてしまうし、ロレンスはカッコつけているように見える。 それが向いていないと思う一番の原因なのだろうが、そー見えてしまうものは仕方がない。 お話の方もホロの前に現れたのはやっぱりクロエだし(というか、ここで彼女が出てこないと彼女がいる意味があまりないからな)、救出劇も私はロレンスが孤立無援になってしまって、そこから彼が知恵を絞って助け出すのかと思っていたら、地下道歩いて待っていただけだものなぁ。 まぁ、だからこそ痴話喧嘩が発生するのだけど、それにしてももうちょっとなにかあっても良さそうなものだと思うが。 一番気になったのはホロの正体を明かしてしまったというのに、さほど他のキャラが驚かない。なんかものすごい違和感があるのだが。 驚かないのだからそーいった世界観なのだろうけど、あれだけ大きな商会の支配人(だったっけ?)が、疑いもしないなんてちょっと無理があるような気がするのはやはりオレだけなんだろうなぁ。 そんなことなので、見ていて「あれ、なんもなしで終わっちゃうのかよ」と思ってしまった。 なんと言いますか、こう、メリハリがほしいなぁ。どうもぱっとしない印象があるんですよねぇ。 後の方でがーっと盛り上がってくれるのだろうか。 |
第6幕 狼と無言の別れ
今回はとてもおもしろく見れた。が… そんな今回のお話は… メディオ商会から逃れようと、奪還したホロを連れて狭い地下水道を進むロレンス。 しかし、ホロの勘を持ってしても入り組んだ地下水道の出口を見つけることは出来なかった。 まるで行動を察知されているかのように追っ手が迫り、次第に逃げ場を失ってゆく二人。 その時、背後から影が迫り、激しい衝撃がロレンスの背中を襲う。 非力なホロはなす術が無く、その様子に立ち竦むしかなかった・・・。 以上公式のあらすじ。 地下水道内でのピンチからくるハラハラ感があってけっこう楽しく見れました。 まぁ、あの状況を乗り切るにはホロが狼の姿になるしかないので、展開の仕方としてはベタなのだけど、それまでにさんざピンチな状況で、ついにはロレンスが怪我をし、外に出れると思いきや袋小路に入ってしまい、さらには悪役であるクロエにかなり上から目線で話をされ、視聴者的にはフラストレーションが溜まってきたところでの、ホロの正体の具現化(という表現で良いのだろうかね)は、その一発逆転感が気持ち良い。 また、ホロが正体を現すのは最後の切り札であり、絶体絶命な状況下でそれでもホロをとったロレンスのために、彼の前では見せたくなかった正体を最後の切り札を切る悲壮感も良かった。 と、その辺はとてもおもしろかったのだけど、その後がどうも気に喰わないのだった。 狼となって去ろうとするホロを引き止めるロレンスがやっぱりどうもカッコつけているように見えてしまっていかん。 お話としてあの場はホロが去らねば収まらないので、何を言っても無駄ではあるのだけども、ホロが狼の姿になったという事は全てを捨ててでも彼を守りたいという事であり、いつもの老獪な話術でロレンスを翻弄していたホロの本心なんだと思うのだが、そこでロレンスが「お前が破いた服がいくらすると思っているんだ」などと言ってしまうのはどうか。 もちろん、そんな事を彼が心からそう思っているとはさすがに思ってはいないが、彼女が本心をさらけ出して自分の身を守ったのだから、ロレンスもあの時に気持ちを吐露して欲しかった。 その方が人間臭いと良いのではと思うのだが、あんな斜に構えた台詞をあんな時に言われると、どうしてもカッコつけてるなぁと思ってしまうのです。カッコつける場面なら今回のラストに用意されているのだから。 それとちょっと気になったのは、今回のサブタイから、しばらくの間は離ればなれになるのかなと思っていたら、そんなこともなく今回のラストであっさりと再会してしまって拍子抜けてしまった。 「狼と香辛料」というタイトルなのだから、ロレンスが香辛料を持っている事に何らかの意味があるのは分かる。 それを持たせるための今回の事件であり、それがこの物語の序章なんだろう。 もうここは個人的な趣味の域だけども、やはり離ればなれになってほしかった。 というのも、ロレンスの前からホロが消えて、自分はこの後どうなるんだろうという先の読めなさにワクワクしたから。 ロレンスが気がついてからホロが出てこなかったら、きっと私はこの感想で「次回がすげー気になる」と必ず書いたと思う。 が、残念ながらまたふたりで旅をする事になったところで終わってしまったので、私としては全く次が気にならんのですよ。 最初の設定に戻ったわけですからねぇ。まぁ、香辛料というアイテムが加わりましたが。 というわけで、やはり自分に向かないのかなぁと思ったのだけど、よくよく考えてみると、これほど自分の期待をことごとく裏切ってくれるお話も珍しく、そういう事を踏まえるとなかなかおもしろいものだなぁと思ったのでした。 |
第7幕
第7幕はDVDに収録なんだそうだ。 |
第8幕 狼と正しき天秤
そんな今回のお話は… ミローネ商会から報酬として受け取った胡椒を手に、ポロソンの町に入るロレンスとホロ。 早速、ロレンスは胡椒を換金する為にラトペアロン商会を訪ねる。 胡椒の需要が伸びている状況も手伝って、主人との価格交渉を順調に進めるロレンス。 そして、胡椒の計量を始めようとしたその時、沈黙していたホロが喉が渇いたと言い出した。 意味を掴みかねる発言に戸惑うロレンスだったがその意図は? 以上公式のあらすじ。 今回はけっこう楽しく見れた。それは慣れたのかもしれないが、それでも気になるところは多々あったり。 とりあえず、良かったところはホロが愛らしかったこと。いや、だってこれまでそんな風に思ったことなかったからさ。 りんご、梨、桃の蜂蜜漬けに異様に反応する彼女が可愛かったのですよ。 しかしホロってどうも、こう、愛らしいキャラクターって印象を受けないのは何でなんですかね。 自分なりに分析(ってほどでもないが)してみると、普段からロレンスを手玉に取っているというのと、何百年も生きている神レベルなキャラ設定からくるなんでもできる感が、つけいる隙を与えてくれないのが原因か。 完璧超人よりも、弱点が10くらいあるヤツの方が取っつきやすいと言うことか。だから、蜂蜜漬けに異様に反応する彼女を可愛らしく感じるでしょうなぁ。 話がずれたので戻して、お話的のおもしろかったところのもひとつ。 胡椒の計量での取引相手のトリックをホロが見抜き、ロレンスがそれに乗じてさらに利益を得るという流れ、騙し騙されな商人業界な展開はおもしろかった。のだが、ここは気になるところでもあった。 何が気になるって、ここはもちろん騙そうとした取引相手が悪い。そこは揺るぎない。 が、このシーンはロレンスとホロがすごく悪徳商人のように見えるんですよねぇ。 これってそーいう演出なのかしら?と思ってしまったくらい、妙にロレンスが悪そうに見えるのよ(笑)。 それというのも取引相手がガクブルしていたのとBGMが原因かと。 えらい暗い雰囲気な曲がかかる中、ガクブルした相手に強気にふっかけるロレンス。 そりゃ脅しているように見えますよ。(まぁ、事実、脅しているようなモノだけども) 騙される所だったロレンスが強気にふっかけてくるのは当然なので良いとして、取引相手はそれが公になれば信用を失い町にいられなくなるわけだから、ガクブルするのもわけないのだけど、それプラスしまった感と悔しい感が出てれば、ロレンス達がそれほど悪どく見えることはなかったんじゃないかなぁと思う。 最後にもひとつおもしろかったというか、苦笑してしまったところ。 交渉が終わって宿屋でホロが毛繕いのための油が欲しいと言い出し、なんやかんやあって渋々了承してしまうロレンスのシーン。 一応、ロレンスは女に弱いみたいなところがあるようですが、別にね、女に強かろうが弱かろうが、気になっている可愛い女の子にあの手この手でおねだりされたら、よほど金銭的に逼迫していない限りは男は買っちゃうよね。と思って苦笑してしまったのでした。 気になるあの娘がそれで喜ぶなら懐はさびしくなるがまぁ、いいか。って感じ?男なんてそんなもんですよねぇ。 ちなみに余裕があっても女の子がなにしてもそーゆーことをしないような人には朴念仁と言ってあげましょう。 |
第9幕 狼と羊使いの子羊
ノーラは幸薄そうでいいなぁ。 そんな今回のお話は… 教会都市リュビンハイゲンへ向う二人の前に現れた羊飼いの少女。 天敵である羊飼いとの対面で警戒するホロに追い討ちをかける様な話しが! ノーラと名乗る少女がリュビンハイゲンに着くまで、自分を雇ってくれないかと言い出したのだ。 狼を払うことに長けた羊飼いを雇うことに前向きなロレンスだが、ホロは当然反対の立場。 今後の商売の為になると、ロレンスはホロを説き伏せるのだが・・・。 以上公式のあらすじ。 さて、今回は次回以降へ繋がるであろう序章といった感じで、新キャラのノーラや、ロレンスの荷である武具がいかにも何かありそげにしてあって、どうしたって次回を気にさせる。 武具については商売関係の話にまつわるアイテムなので、次回あたりになにか説明が入るであろうからいいとして、やはり気になるのは新キャラのノーラだ。 今のところこの少女はとても胡散臭い。だがそれがお話をおもしろくしていたな。 一応、本人が素性をいうのだけど、ロレンスとの会話で知っていてもおかしくないであろう事を知らなかったり、教会の縁者らしいのだが、あまり教会を良く思っていなさそうだったり、狼が出ると噂されているところで、わざわざ羊を放牧しているし、羊飼いの能力的には高いのにも関わらず、どうもあまり信用されていなさそうだったりと、彼女の喋る事がとにかく嘘っぽい。 嘘っぽいと言うのはちょっと違うか。全く本心が見えてこないといったところか。 見てくれはか弱い幸の薄そうな少女なのだが、どんな人間なのか全く見えてこない得体の知れなさ、そんなミステリアスなところが、「この子は一体どんなキャラクターなんだろう」と興味引かれ、さらには武具でのあからさまな不穏な動きもあって、またロレンス達が事件に巻き込まれるであろう予感をさせてくれて楽しい。 それと、ノーラを雇うことをホロと相談したり、道すがらの会話のシーンがそれなりに楽しく見れた。 これまでと同様にホロとロレンスの化かし合いみたいな感じではあるのだが、ノーラに嫉妬したホロにロレンスが「お前の方が断然可愛いじゃないか」等と、見え見えの大嘘をつくので思わず笑ってしまった。 その後、ホロがギリギリ及第点だなどと言ってしまうのはどうかと思うがな。 私としてはよけいにホロがへそを曲げてしまっても良かったように思える。 とりあえず良いところを書いたが、やはり気になるところもあった。 それはどうも間延びしているような感じがする事。ちょっとしたところで間がとってあってテンポが悪いです。 特に前半がそうで、ちょっと退屈になるのが残念でした。 それと、どう見たって胡散臭いノーラに何とも思わないロレンスがちょっと不自然なのと(これは知らんぷりしているのだと後で知った/2008.3.28追記)、羊飼いが狼を払う事の説明がなかった事が気になった。 羊飼いが狼を払う事に長けているなんて、自分は初めて知ったのだけど、それがこの物語の中だけの話なのか、 一般的にそういうものなのか知らない自分や、羊飼いなんて日本では全くなじみのない職業なのでよく知らない人も多いであろうから、やはり、どうしてそうなるのかという説明はいるのではなかろうか。 とはいえ、ノーラや武具のことで次回が気になることはたしかで、次の話を知りたくてワクワクしてしまうという点ではよく出来ていて割と楽しく見れましたよ。 というか、ノーラのあの幸薄そうなところが好みで、早くどんな娘か知りたいっていうのがおおきいかも(笑)。 |
第10幕 狼と渦巻く陰謀
んー… そんな今回のお話は… 信用買いした武具を売却する為にリュビンハイゲンに到着したロレンスとホロ。 証書を発行してもらう為、自らが所属するローエン商業組合を訪ねたロレンスは、大先輩のヤコブと久方ぶりに対面する。 しかし、売却先であるレメリオ商会の名を出したところ、ヤコブの顔色が曇るのだった。 詳細を直接確かめるべく、レメリオ商会に武具を持ち込むロレンスだったが、商会は不穏な空気に満ちていた・・・。 以上公式のあらすじ。 お話的にはロレンスの荷である武具が価値が暴落してしまって破産の危機的状況を見せるお話。 なんだけど、ちょっとロレンス器ちっさすぎじゃね?ホロにあたるなよ(´Д`;) それはそれとして、武具がお金にならない事は予想の範疇だったので別にいいのだが、その後の金策に真っ先に知り合いに借金しにいくってのがどうもなぁ。 リュビンハイゲンにくる前、ノーラと出会う前に傭兵云々の話があったので、私はてっきり彼らに売りにいくのかなーと思っていたのだけど違うのか。俺ならまず、武具をなんとか金に替える事を考えるんだけどなー。個人的に知り合いに借金なんて最後の手段だと思うのだが。 大急ぎすれば時間的にも2日あったわけだし持っていけるような気がするが、って傭兵達はなんかやばいんだっけか?つか町の外にはでれないんだっけか? 町の外には出ていけないなんて言ってなかったような気がするが、まぁ、それはそれとしても、最終的に一発逆転になることは分かっている事なので、どう逆転するのかが見物ではある。 それでちょっと気になったのだが、ロレンスが借金を断られる理由として、教会の力の強いあの町で宗教道徳的に女連れで金の無心に来るなよってことみたいなのだけど、いきなりそんな事言われてもなぁ。 おそらくはそのシーン、ロレンスがそれを言われるまで気付かないほど頭が回っていなかった、か、教会の教えを信じていない彼がそれを知らなかったのどちらかなんだと思うんだけど、そのどちらともとれてしまうのがどうも気にかかる。 たぶん、これまでのロレンスを考えると後者っぽくはあるのだけど、前者であっても別におかしくない。 まぁ、結果は同じだし、その後にどちらであったとしてもホロに八つ当たりになるのは変わらないのだけど、愚か者度合いとしてはちょいと違うので、どういう具合なのかは分かるようにして欲しかったな。 もひとつ気になったところでは、ノーラって今回出てこなかったけど、この借金返済話に絡んでくるのだろうか。 前半のローエン商業組合でちろっと話が出たが、やはり一癖ある人物のよう。 の割に、この話に絡んでくる様子が今のところ全くないのが逆に気になってしまうですよ。あとでその一発逆転に関係してくるんじゃないかと思って。 と、いうか、金髪で痩身で幸薄そうな彼女はとっても私好みなので、なんか活躍してくれるといーなーと単純に思ってるだけなんですが、その辺どうなんだろう。 せっかく出てきたのだから何かあるとは思うんだけど、はてさて。 |
第11幕 狼と最大の秘策
男心もわかってあげてください。 そんな今回のお話は… 膨大な借金を抱え込むことになったロレンスは、伝手を頼って金策に走るが一向に埒が明かない。 返済期限が差し迫る中、半ば自暴自棄の状態で宿に戻ったロレンスにホロはある秘策を持ちかける。 それは大きな危険を伴う賭けで、レメリオ商会の資金協力を取り付けることが絶対条件だった…。 以上公式のあらすじ。 最大の秘策とは金の密輸だったわけですが、そこでノーラ投入なんですな。 彼女はなんか一癖ある人物なのかと思っていたら、羊飼いの能力が高すぎて魔女なんじゃないかと疑いをかけられていたようです。 謂われのない迫害(だよな?)を受けている彼女としては、大金を手に出来て、教会にもちょっぴり復讐できていい感じ。 まぁ、そのかわり上手くいっても、後々バレたらヤヴァイので今の町からでなければならなくなりますが。 と、いうことは、最終的にロレンスたちに付いていくのかな。ロレンスだからこの話に乗るんだなんて言い出すし。 そうなったとすると、金髪痩身薄幸少女と獣耳尻尾少女(?)の二人と一緒に旅か。羨ましいヤツだ。(そんなことにはなりませんでした/2008.3.28追記) 金の密輸の話は次回が本番だろうから、とりあえず置いておいて、今回の見どころはロレンスとホロの痴話喧嘩(?)だと思うのだがどうか。 自分の我が儘で付いていった所為でお金を借りられなかったのだからもっと怒れと言ってくるとはちょっと意外でした。 私としてもロレンスと同じこと考えていましたし、その後も嘘でもいいから惚れてるなんて言わないし、その後の質問、それでも惚れてると言うか言わないでおくかも、ロレンスと同じで後者を選んだので、私もお人好し確定です。 っていうか、そんなのわからないよ!男は女の子に優しくしたいんだもん。そんな男心もわかってあげてください、賢狼ホロ。 女心と秋の空、一生理解できそうにありません。 さて、お気に入りのノーラもお話に絡んできたことだし、彼女が大活躍してくれることを次回以降期待したい。 |
第12幕 狼と若造の群れ
ちょいとヘタレすぎやしませんか? そんな今回のお話は… 借金返済の秘策を実行する為、リュビンハイゲンからラムトラへと向かうことになったロレンスたちとレメリオ商会のリーベルト、そしてノーラ。 ラムトラへの道程には狼の群れが出没する危険な森が広がっていたが、ノーラの働きによって一度は襲撃を切り抜ける。 しかし、その先には…。 以上公式のあらすじ。 行きはノーラの働きもあって狼の襲撃を避けたが、帰りはホロのような力のある狼が動いた所為もあり、ホロが残って足止めを行うが、レメリオ商会の裏切りによってロレンスは縛られ傷つき、ノーラにも危機が迫る。ってところで引っ張った。 次回は最終回ということで、ここで明るい兆しを見せてしまってはいかんのだろうが、ちょいとロレンスは情けなさすぎじゃありませんかね。 物語の最初ではなかなか頭の切れる男のような雰囲気であったのに、これまでを見ているといろいろと失敗続きであるな。正直、よく今まで商売続けていられたよなぁと思ってしまったですよ。 まぁ、実際にそんなようなことが自分の身に降り掛かったとしたら、彼と同じようになんもできないのであろうが、そんなリアルは物語としてあんまりおもしろいものではないな。 ロレンスがこんなピンチの連続になるのであれば、彼はもっと駆け出しの商人の方が様になったような気がします。 それならば、こいつはさして役に立たないなぁなどと思うことはなかった。 個人的な所ではやはりノーラが良い。 もちろんビジュアル的な所で好みだというのもあるのだけど、彼女はとても良いキャラ設定だからだ。 彼女自身がとても強いわけでなく年端も行かないか弱い少女で、世間を大して知らず、裕福でもない。 そんな彼女の唯一の武器は、類い稀なる羊飼いの能力だけなのだが、それ故に雇い主の教会から疎まれてしまう。 その武器も万能ではなく、今回のように人以上の存在がある世界で、それに対抗できるものではない。 しかし彼女にはお金を貯めていつしか服の仕立て屋をやりたいという夢がある。 と、このようにか弱い存在ながらも武器を持つがそれはとても小さな力。うーん。実に見事だ。 何が見事かって隙がありまくりだからだ。つつけば悪い方に転がり落ちてしまいそうな危うさや、真っ直ぐで純真な性格が、色々苦労するであろうががんばって幸せを得て欲しいなぁと思わせてくれる。 そういう風に感情移入できる隙がいくつもあるというところが良いのだ。正直な所、ノーラが主役ならいいのにとさえ思う。 彼女がけなげにがんばって、都合良くいい人と出会い知恵や力を借り、困難を乗り切る話の方がおもしろそうだ。 だってロレンスはカッコつけてるだけで役立たずだし、ホロは何でも自分で解決できるほどの力があるので話にならないもの。 次回もきっとホロがなんとかしちゃうんだろうなぁ。 |
第13幕 狼と新たな旅立ち
うん、まぁそうなるわな。 そんな今回のお話は… 傷ついたロレンス。ノーラに迫る危機。裏切りを知ったホロは怒りを抑えることができずに! 以上公式のあらすじ。みじかっ! お話としては前回予想したとおり、ホロがなんとかしちゃいましたな。まぁ、それしか一発逆転の方法はないけれども。 あとは借金を上手いことやって、サブタイ通り新たな旅に出て終わりです。 …もう面倒なので今回を含め、全体的な感想してみると、自分がマイノリティであることを思い知りましたよ。 私にとってこのアニメはとても微妙なのだけれど、色々と見て回ったところ、他の方にはなかなか好評だったようで、その辺で自分はマイノリティなのだなぁと再確認してしまったよ。 ま、そんなことは置いておいて、物語として商売や経済が絡んでくるところは今までになく、斬新でおもしろかった。 そう、お話はべつにいいと思うんだが、私的な問題としてはメインキャラふたりがどーにも気に入らない。 ロレンスは変にカッコつけ野郎に見えてしまうし、そんな所が似合うようなキレ者かと思いきや、劇中はけっこうヘタレである。 そのくせ、劇中的に彼はそこそこデキる商人というポジションにいて、なんだかとっても不思議というか、やっぱり個人的にはただのカッコつけ野郎としか思えないんだよなぁ。 お話的にも彼がピンチにならないと話にならないので、とにかくそういう状況になるのはいいんだけど、劇中としてはそこそこデキる商人なので、なーんでこいつはこんな事ばっかりしてますかね?と彼の能力にとても疑問を感じてしまったですよ。 どーせならまだ駆け出しの商人の方がしっくりくるような気がするなぁ。 それなら後述する「万能」ホロが助け船を出すことに疑問を持つことがない。 だってとにもかくにも何かあったらホロがなんとかしてしまうので、ロレンスがなにかしらの能力を持っている必要がないんだよなぁ。 ロレンスというキャラに必要なのは、そんな万能ホロが惚れるしっかりとした理由があればそれでいいのだが、別にそれが明確なわけでもないしな。 そのホロが私にとって一番不思議な存在であった。 造形的に悪くないし、別にわたしは獣耳や尻尾が嫌いなわけでもない、むしろ好きな方だ。 一人称が「わっち」であったりする方言的な言葉遣いも可愛らしいものであるし、そんなかわいさとは裏腹に男を手玉に取る老獪さは、見た目とのギャップが良いのだろう。 と、考えればこういいところがぽんぽんでてくるのだけど、どーにもね、このキャラが気に入らない。 だってホロ万能すぎだろ。とにもかくにもホロがなんとかしてしまう。 交渉でホロが値を釣り上げて利益を出す、相手のからくりを見破る、相手の裏をかく、一発逆転の策を出す、あげく一番やっかいな武力による危機も正体を現せばそれで終わったも同然だ。 正直、ロレンスと一緒に故郷を目指すより、一人で行った方が遙かに早く着くだろ。 ま、早く着くのはどーでもいいとして、あれだけ万能だとなんかこう、萎えるのだ。 上手く言えないのがとってももどかしいのだけど、かわいいなぁと思わせる隙を与えてくれないといった感じ。 攻めも守りも完璧超人すぎて近寄りがたいんですよ。そもそもそんな彼女がなんでロレンスに惚れているのかもさっぱりわからない。 とまぁ、メインキャラふたりがそんな風に見えてしまっている自分は、きっとこの物語の面白さの十分の一も理解していないのだろう。 そもそもホロというキャラクターはそれなりに人気があるのだから、自分のマイノリティさをさらに再認識といったところだ。 そんな私はノーラが主人公だった方がきっと楽しめたことだろう。その辺は前回だかの感想に書いたな。でもそれは金髪痩身薄幸少女が好きだからそうしろって言っているんじゃないぞ(笑)。 きっと原作を読めば全体的にまた違った印象をうけるのかもしれないが、やっぱりこのアニメみたいだったらどうしようと思って躊躇してしまうのであります。意を決して1冊くらい読んでみるべきか。 と、いうわけで、私個人としてはとっても微妙なこのアニメは、世間一般で割と好評であるということと、マイノリティな私の感想はあんまり役に立たないことをお伝えし、締めとさせていただきます。 |