うみものがたり〜あなたがいてくれたこと〜 1〜12話

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#001『海の心 空の心』

ちょっと期待しているアニメ。なんだけど、エラいまったりしているなぁ。

そんな今回のお話は…
海の世界で生活する海人、マリンとその妹ウリン。
ある日、空(地上)から落ちてきた美しい指輪を拾った二人は、指輪の持ち主を探すため、
関わる事を禁じられていた空(地上)の世界へを訪れる。
天神子島に辿り着いた二人は、指輪の持ち主である女子高生・夏音い出会う。
しかし夏音は、それは元カレからもらった物で、もういらなから捨てたのだと言って、再び指輪を放り投げてしまう。
マリンは、空人にも美しい心があるはずと信じて、再び指輪を探しいくのだが……。
以上公式のあらすじ。

そんなわけで、今夏からはじまったこの「うみものがたり〜あなたがいてくれたコト〜」、
もとはパチンコの大ヒット商品らしいのだが、ギャンブルを一切やらない私としてはよく知らない。
が、題材がそうなだけで、お話は全くオリジナルのストーリーらしいです。
お話としては、あらすじ通りで、特にどうこうという事はなく、あらすじ後としては、
指輪を探している途中、はぐれてしまった妹ウリンが偶然指輪を見つけ、取ろうとした所でなんかの封印を破ってしまい、
なんか怪しげな物が飛び出てきて天気が悪くなって……ってところで引っぱった。
おそらく封印は、地上へ行く際にちょろっと話に出ていた亀の事であろう。OPでも出てきたし。
そんなものだから、お話的には正直、ホントにあらすじ以上の物がなかったりする。

さて、今回見てまず思った事が、冒頭にも書いた「エラいまったりしている」である。
どうも沖縄辺りのスローライフ云々という所をフューチャーしているのであろう。公式になんかそんなブログあるし。
まぁ、まったりしているのは良いのだが、個人的に間に入るギャグの描写が、どうも場にそぐわない気がして、
まったりならまったりで、そのまま行ってくれた方が私としては見やすいと思いました。
そんなまったり具合でありますが、アニメーション的には良く出来ていて、上手く作ってあるという印象を受けます。
お話としては上記の通りで、特にイベントがあってな、なんだってー!!みたいな展開にはならず、
ここまでくどいほど言っている「まったり」具合は、下手すれば「のったり」しているようにも感じられ、
もうちょっとテンポよく進んでも良いような気がしますな。
でも、沖縄には行った事がないので実際の所は知りませんが、イメージとしてそれっぽくなっているのは上手いと言える。
キャラクターとしてはまだ始まったばかりなので何とも言えませんが、第一印象としては妹のウリンがストライクだ。
天真爛漫な姉のマリンに振り回される格好になってしまうが、そんな姉が大好きなお姉ちゃん子ってところがステキ。
マリンの方は、いかにもベタな天真爛漫キャラすぎて、逆にあんまり特徴を感じられないなぁ。
夏音は……どーでもいーや(笑)。

私としては、ウリンが今後大活躍してくれる事を期待しつつ、まったりと見ていこうかと思います。
が、あんまりまったりしすぎると、見ていて退屈になるので、ちゃんとそれっぽい展開になれば良いなーと思います。
なんかまったりした感想になってしまったな(笑)。


#002『海の心 空の心』

なんか「ふたりはプリキュア」みたいだったな。

そんな今回のお話は…
石棺に封じられていたセドナの半身が復活し、天神子島に暗雲が立ちこめる。
夏音たちの前に突如現れたカメの長老、松本。
彼が持っていたバミューダストーンが反応し、マリンは海の巫女として選ばれた。
人語を喋る亀に光る石が……現実離れした出来事の連続に、事情を飲み込めない夏音は、
マリンや松本たちの言う事をインチキ霊媒商法だと言って、その場を立ち去るが、
その帰路、海からあがってきた怪しい女に教われるのだった……!
以上公式のあらすじ。

お話を簡単に説明すると、マリンと夏音が巫女に変身して敵をやっつけた後に浄化した。と、言うだけの話。
どうせ、変身してなんかテキトーにビーム発射して終わりかと思いきや、
アクションがなかなかカッコいい動きをしていて感心した。
カッコいい作画しているので、そーゆーのに興味がある方はコマ送りして見てみると良いよ。
コマ送りはともかく、アクションは派手でカッコいいのだが、
BGMがまったりしているので全然緊迫感がないのだけど、これでいーのだろうかね。
あくまで淡々と進んでいく様な印象だったのがちょっと残念に思いました。
もちっと盛り上がる感じが欲しいですな。

お話的には、まぁ、上記の通りで変身して〜ということには特に何もないなぁ。
気になった所と言えば、マリンは天真爛漫というよりは、ちょっと頭のネジが1本外れているように見えることと、
カメの松本がどーにも高慢に見えて気に入らないくらいか。
カメはまぁ、長老だという事なのだが、知ったふうな口をきく上に(知っているのだけど)、上から目線で話すのがどうもな。
もちっとプリキュアの小動物くらいの可愛げがあっても良いだろう。
お話の感想としてはそんなもんだ。

今週のウリン
ぺったんこの胸がたまらん。
それはともかく、自分がセドナを解放してしまい、また戦う力がないからと、
ボロボロ泣いて夏音に変身を促すシーンはなかなか良かったものの、
個人的には、お姉ちゃんっ子のウリンなら、夏音に嫉妬するんじゃねーのかなーと思いましたよ。
どうせなら、戦う気がないのならと夏音からバミューダストーンを奪うも、無論、変身できるはずもなく、
「私じゃお姉ちゃんの力になれない……!」として泣いてくれた方がそれっぽくっておもしろかったように思います。
ま、あくまで個人的にですが。
ともかく、私としては、彼女をすごく気に入っているので、なにかいい役所があれば良いなー。
セドナとやらを解放した負い目もあるし、大好きなお姉ちゃんを夏音にとられて(?)しまうこともあるしで、
ダークサイドに墜ちたりなんかしたら、おもしろそうだけどなー。

夏音?……うん、どーでもいー(笑)。


#003『近づく心』

泡が邪魔(笑)。

そんな今回のお話は…
海の巫女マリンと共に、空の巫女としてセドナに立ち向かうことになった夏音。
宮守家に居候する事になり、初めて入るお風呂や初めて着る洋服等、
空の世界(地上)の生活に大はしゃぎするマリンたちをよそに、少しずつセドナの力は世界に影響を及ぼし始めていた。
そして、いつものように夏音がインチキ占いのアルバイトをしているところへ、同級生の鈴木が訪ねてくる。
彼女は、どうやら夏音の事を気にしているようなのだが、夏音は鈴木を避けてしまう……。
以上公式のあらすじ。ソースを表示すればコピペできる事に気付きました。

今回のお話の内容としては、夏音が本当はどんな人間か、という事を見せるお話。
これがなかなか良く出来ていておもしろく、ちょっと捻ってあるように見せながらも、
実はやんわりストレートなのが、このアニメの雰囲気と上手くマッチしていて気持ちよく見れた。
小さい頃からいつもめんどくさい役を押し付けられる夏音。
邪悪オーラ全開ながらも仕事はきっちりやる彼女に、あるものは恐れては慣れていくも、
一部の人間は、それは夏音が和まりの人間がもめたり、いがみ合ったりするのが嫌なのだと理解しているのだが、
夏音自身はそれを否定して、どうせみんな怖がっては慣れていくんだと言うが、
それは劇中で自身が言うように、友達が欲しい事の表れである。
最初はマリンや今回出てきた夏音の知人鈴木の言う、「夏音の優しさ」を否定するのだが、
言葉の節々に、友達を求めている気持ちが見え隠れしていて、そして戦闘に至り、
ひねくれたものいいながらも、自分の気持ちを吐露してマリンを助ける様が実にこのアニメらしくて良い。
最終的には、どうせ離れていくとして距離をとっていた鈴木に自ら少し歩み寄り、
最初はマリンに抱きつかれても突き放していたが、今回の最後には「愛してる!」と抱きつくマリンに笑顔を返し、
夏音の気持ちがピュア度を増した事が分かるのが微笑ましい。
と、このように、今回は実にこのアニメらしい展開がとても気持ちよく見る事が出来ました。

少し設定的に気になった所があるんですが、夏音自身が邪悪を呼び寄せているというのがあるじゃないですか。
その邪悪が戦闘を経て浄化されることで、夏音の邪悪を減っていっている、ってことなんですかねぇ。
それと前回、夏音の母、都が冗談っぽく言っていた、家系が物の怪を鎮めるシャーマンで、邪悪の気を浴びて力は半減した、
って話は、案外本当の話なんじゃないのかなー。
そーいえば、夏音の母、都で思い出したが、マリンとウリンとカメが、
いつのまにか夏音の家に居候する事になってしまっていたが、母、順応性高いなっ(笑)。

今週のウリン
今回も可愛過ぎて困る。特にいつもの水着でなくなって、夏物ワンピになったのが可愛過ぎてどうにかなりそうだ。
それはそれとして、前回のこのコーナーで書いたような事を今回やってくれて満足。
巫女をやりたくてやっているわけじゃないと言う夏音に、背中をポカポカ叩きながら、
「じゃあ替わってよ!わたしがやるから!私はやりたくても、出来ないのに……」の台詞が素敵だ。
その後の「どうして私じゃないの!?」と泣く姿も心を打つな。
お姉ちゃん子のウリンは、自分が出来ない事をやれる夏音に嫉妬し、
そしてマリンの力になれない事を歯がゆく感じていて、ふとした拍子に悪い方向へ転がっていってしまうかもしれない危うさがたまらない。
ことあるごとに、そんな様子を見せているので、後々きっと何かあるのであろうな。楽しみだなぁ。


#004『試される心』

カメがちょっとむかつくんですが。

そんな今回のお話は…
来るべきセドナとの戦いに備え、巫女でありながら邪悪オーラがあふれている夏音を、ピュア100%にするべく、松本は夏音に「宝の地図」を渡す。
そこに隠されていると言う『ピュアな心になれる秘宝』を手に入れるため、夏音はマリンと二人で陽炎島の洞窟へ向かうことになった。
一人留守番をするよう言い渡されたが、納得が行かないウリン。
こっそりマリンたちの後を追おうとしたところ、都から陽炎島の恐ろしい言い伝えを聞いてしまう…!!
以上公式のあらすじ。

お話的には割とドタバタっぽい感じで、洞窟にはいってなんやかんやという話。
なので、今回のお話としてなにがどうというところはあんまりないのだが、
お気に入りのウリンをとにかく蚊帳の外に追い出そうとしているので、きっと後でその辺が展開するのであろう。
キーアイテムであろう夏音の捨てた指輪もウリンが持つ事になったしな。
そんなわけで特に書く事ないのだが、冒頭に書いたのですが、あのカメがちょっとむかつくんですよ。
なぜならば、ことあるごとにウリンを役立たずみたいに言うじゃないですか。
ウリンはその事をものすごく気にしているというのに。
「長老」なんて肩書き(?)があるんだから、その辺を察して、上手くウリンを諭す役だろと思うのですが、
おそらくはダークサイドに落ちてしまうであろうウリンという所で、
彼女の大好きなお姉ちゃんの力になれないという疎外感を助長し、
見ている人達にも、ウリンの心情を分かりやすく説明していると言う点では上手い。
けど、ウリン好きとしてはやっぱむかつく(笑)。
どう見てもウリンが気にしているんだから気付けよ、と思わずにはいられない。
が、よくよく考えてみると、そう思わせるように作ってあるんだから上手いことはまっているんだよなー。
あと、夏音の母、都さんはお茶目で良いな。そー言えば旦那の話、出てこないねぇ。

今週のウリン
今週もワンピース姿がとても愛らしくてどうにかなりそうです。
それはともかくとして、ここまで見事にうりんに疎外感を持たせ続けていて、
次回のサブタイは「墜ちる心」ということで、ダークサイド墜ちイベントがありそうな予感。
まぁ、ダークサイドに墜ちてどうなるかは分かりませんが、なんにせよ、大きな役所があって一安心です。
ああ、けどオレは今のウリンが大好きなんだけどなー。
姉妹でいちゃいちゃしているのをもっと見たかったな。


#005『光を覆う心』

ウリンイベントキター!!

そんな今回のお話は…
数百年ぶりに日食が見られるということで観光客が押し寄せ、天神子島は、かつて無い賑わいを見せていた。
だが、一方で、日食はセドナが邪悪な力を蓄えるための絶好の機会でもある。
巫女でありながら、まだピュア100%になりきれていない夏音に対し、
不安を抱く松本から、夏音が闇に心を支配されないよう、見張っているように言い渡されたマリン。
ウリンは、日々深まりつつある夏音とマリンの巫女同士の絆の前に、入り込めない疎外感を感じ始めていた…。
以上公式のあらすじ。

タイムリーなのか狙ってやったのか、日食になったら邪悪が云々なので、夏音は注意せーよとかカメに言われたら、
実は邪悪に耐性のないマリンが、ウリンに酷い事言っちゃって、ウリンがダークサイドに墜ちちゃうよ!って感じの今回。
今言ったように、日食による影響が、夏音でなくマリンにあって……という展開はおもしろかったのだが、
ウリンをこよなく愛す身としては見ていてつらい。
それにしても、やはりというか、なんというか、カメが気にいらねぇよ。
これまでも散々ウリンに疎外感を与えていただけでなく、今回は夏音の方に注意を促して、
マリンはピュア100%だから心配ないとかぬかしやがりまして、思いっきり裏目に出ているじゃないですか。
ホント、カメは役に立たねぇ。夏音が巫女になった時に火を出す事くらいしか必要としてないよ。
というわけで、今回のメインは以下。

今週のウリン
これでもかと見せ続けてきたウリンの疎外感が、ここで見事にハマってきましたな。
しかし、無視されたりないがしろにされたりする彼女を見ているのはやはりつらい。
のだが、これがないとウリンがダークサイドに墜ちる理由にならないので、
ここまでに「ウリン可哀想です(´・ω・`)」と思わせるように仕向けてあるのは見事。
マリンの天真爛漫さが、ストレートに夏音に向かった為、姉を妄信するウリンを傷つけてしまう事や、
今まで二人で暮らしてきて(両親の話でないねぇ)、衝突が一度もなかった姉妹の脆さが浮き彫りになり、
また、これまで散々見せつけていた疎外感と相まって、見ていて「そらしょうがないわなー」と思いつつ、
実際の所はちょっとしたズレが重なっただけなので、ちょっとした事で修復可能のような気がするから、なんかもにょもにょとしてしまう。
一応原因とも言える夏音は、ウリンを良く見ていて、それは3話で彼女が周りの人の事を敏感に感じ取っている事が上手く活かされていて、
彼女がきっと仲直りのキーポイントである事を示している。
ダークサイド墜ちしたウリンが、夏音とマリンにどう向き合って折り合いをつける、
そして、セドナにつけ込まれた歪んだ想いを、どう昇華させるのかが見物だ。

そーいえば、夏音が小島にフラれた理由なんかも語られましたが……。
どー見ても夏音の思い込みじゃないですか。むしろ彼女が自分からふってるよなー。
まぁ、最終的には元鞘になるわけだから(笑)、こんなもんだろうよ。
むしろ物語としては、マリンとウリンの方がウエイト大きそうよね。


#006『堕ちる心』

ああ、ウリンが墜ちてしまったですよ……。

そんな今回のお話は…
もともとピュアな心の持ち主であるマリンの中に、今まで抱いた事の無い負の感情が生まれ、
それを持て余したマリンは、巫女に変身する事が出来なくなってしまったばかりか、ウリンにも辛くあたってしまう。
マリンに突き放されたのは自分に力が無いせいだと考えたウリンは、絶望のまま一人、崖の上で海を見つめていた。
やがて、何処からか現れた無数の真っ黒な美しい蝶がウリンを包みこむ…。
以上公式のあらすじ。

お話の大筋としては、ウリンが完全にダークサイド墜ちし、ひとりで海に帰っていくまで。
墜ちてしまったウリンと、日食で闇の影響を受けながらも、なんとかかんとか元に戻ったマリンをいう所を見せている。
のだが、特になんだってーっ!みたいな展開は、いつも通りないので、いつも通り割りとまったりと進んでいて、
ピュア100%のマリンは、夏音と違い邪悪との共セ氏が出来ないために、日食の闇の影響をもろに受けてしまう様子や、
マリンが大好きな故に、空人嫌いや自分の力の無さをいう心の寸隙をつかれ、闇に墜ちていくウリン。
見事に闇に踊らされて、仲の良かった姉妹の心が離れてしまっていく様子を淡々と描いている。
淡々と描いている割には、母親が赤子ばかりにかまって嫉妬してしまう子供と出会ったウリンが、
自分と重ね合わせたり、結局裏切られたりして、心が闇に墜ちていく様子や、
不自然に長く続く日食の影響を受けるマリンの様子など、何がどうなったかを、さりげなくもしっかりと見せているのが上手い。
また、ダークサイド墜ちして帰ってきたウリンに、真っ先に違和感を感じるのが夏音であるのがおもしろい。
マリンの天真爛漫な性格は、ともすれば、とても自分に都合の良い考え方をしているだけともとれて、
マリンがウリンに謝ろうとしていた事は、あんまりウリンの事を考えていないように見える。
とにかくマリンはウリンに「ごめんなさい」をしたいだけで、ウリンがこれまでどういう気持ちでいたかを考えてもいない。
それらを考えると、マリンひとりでウリンをどうこうというのは性格上無理そうなので、
巫女になれるピュアな心と邪悪との共生している夏音が仲立ちするのだろうなぁ。
ま、私の予想はあんまり当たったためしがないですけど(苦笑)。

そーいや、ちょいちょい出てくる島唄を歌っている巫女さんは何者なんでしょうね。
公式のキャラ紹介にも載っているのだから、何の意味も無いという事は無いはずなので、きっと何かの役所があるはず。
案外、セドナ自身だったりするんじゃねーの?
あとさぁ、やっぱりカメむかつく!
コイツはどーしてもウリンを海に帰したくてしょうがないみたいで、マリンやウリンの気持ちを全く考えていない。
このカメは、ただただ巫女だセドナだとしか口にしないし考えていないのが無性に腹が立つ。
「長老」だっていうなら、もちっと周りに気を配るなりの事して見せてくれよ。
こんなまったりなアニメなのに、コイツの所為でイライラするわ。

今週のウリン
見事にダークサイド墜ちしてしまい、EDで人魚姫のお話に一喜一憂し、
終いには泣いてしまう純真な彼女を、しばらくは見れないかと思うと残念ではあるが、
今までの(カメの所為で)疎外感を感じ、ひとりでショボーンとしていたのよりかは、
話の中心になっているのはちょっと嬉しい。けどやっぱ悲しい。
そんな私の事はさておき、今回おもしろかったのは、ダークサイド墜ちして、マリンを嫌ってしまうのかと思ったら、
むしろ憎む気持ちは空人の方に向けられていたのが興味深い。
きっとウリンとしては、「大好きな姉」という事には変わりはなく、今のこの現状あるのは空人の所為ってことにしてしまっているみたいですね。
その変わらない部分は、きっと最後の大逆転(?)に通じる事なんだろうと思いますが……
ああ、ウリン。どうなっちゃうのかなぁ(ハラハラ)。


#007『離れゆく心』

マリンがあからさまにおかしいですな。

そんな今回のお話は…
突然、一人で海に帰ってしまったウリン。
夏音は、ウリンの手にあった黒い蝶のあざの事をマリンや松本に話す。
ウリンがセドナに利用されている可能性があるという松本の話を聞いたマリンは、
ウリンの身を案じ、いてもたってもいられず、海へ向かってしまう。
地上に残った夏音は、マリンたちを追って海の世界へ行くため、『オルテリウスリング』を探すことに。
その頃、海ではウリンが海に封じられたもうひとつのセドナの半身を開放しようとしていた…!
以上公式のあらすじ。

お話は端的に言うと、ウリンを取り戻そうと海の世界へ行ってはみたものの、
ウリンの姉への想いはセドナの影響で歪んでしまい拒否られる、という流れ。
内容的にはそんなもので、ウリンを取り戻したいマリンと、マリンの為にただただ力を得ようとするウリン、
そして、そのふたりの為に懸命な夏音という所を淡々と、まったり描いている。
なので、いつも通り「な、なんだってーっ!」みたいな怒濤の展開はないのだが、
マリンを始めとする主要3キャラの心情はおもしろい。
マリンは前回の感想で述べたように、ウリンの事を想ってはいるけれど、かなり自分の都合でしか考えていなく、
それは闇の影響なのかなんなのか分からないが、今回のマリンはちょっと変で、
夏音がいるとウリンが戻って来てくれないだとか、ウリンは私の妹だから私だけに来て欲しいとか、
みんな私たちにかまわないでと周りを拒絶したり、今までとはかなり感じが違ってしまっているのだけど、
見方を変えると、元々マリンはあのピュア100%を一方的に振りまいていて、
自分の思った事を思ったように行動しているという点では今回と同じである。
ウリンがあんな事になってしまい、マリンのその悪く言えば自己中は、完全にマイナスに働いてしまっている。

夏音はこれまでさんざん見せて来たように、優しく、他人の気持ちに敏感なので、
なんとかマリンの力になろうとオルテリウスリングを懸命に探して海の世界まで来るという、心優しい部分をさりげに見せている。
変にその部分を強調していないのが嫌味がなくて良い。
夏音はこの物語が進むにつれ、彼女のいい所がどんどんと表立って来ている点は、
これからの話においておそらくは重要であろうから見逃せない。
今の状況から見て、マリンとウリンの誤解を解くとしたら、夏音の仲立ちがないと無理っぽいので、
彼女を嫌っているウリンをどう説得するかが見物であるし、夏音の変わりように注目したい。

今週のウリン
海の神殿でセドナの半身の封印を解き放ち、なんか繭のようなものに閉じこもってしまいました。
上記したように、マリンを想う気持ちが日食をきっかけに変に歪んでしまって、
夏音からお姉ちゃんを取り戻す事が出来るという台詞から見て取れるように、
天真爛漫な姉を空人から救う為にただただ力を欲してしまう。
それはおそらくはセドナの誘導であったのであろう。
その辺の設定を考えると、巫女という変身ものである事と、セドナという闇、
そして人を想う気持ちが物語上で上手くリンクしていて、物語として違和感なくハマっているのが素晴らしいな。
何はともあれ、我が愛しのウリンはこれから一体どうなってしまうというのか。
まぁ、最終的にはハッピーエンドになるのであろうけど、また最初の頃の可愛い彼女を見たいなぁ。
今はなんか可哀想すぎて心が痛いです。


#008『求め合う心』

回想の幼いマリンとウリン。かわいいなぁ。

そんな今回のお話は…
ウリンを助けるため、海底神殿に行ったマリンたち。しかし、ウリンはマリンたちを拒絶する。
いまだ巫女の力を取り戻せないまま、焦りと不安を抱えたマリンは、
ウリンがセドナに魅入られたのを夏音の指輪のせいにして心を閉ざしてしまう。
一旦、地上に戻る事になった夏音は、案内役のワリンに、
ウリンとマリンの姉妹の絆の成り立ちを聞き、改めて自責の念に駆られるのだった。
そして、地上に戻っても落ち込んだままの夏音の携帯に、大島からの電話がかかってきて…。
以上公式のあらすじ。

今回はと言うと、いわゆる過去話で、幼い頃の仲の良い姉妹っぷりなマリンとウリンを見せて、
現在の状況と対比させる事で、今の悪い現状というものをより悪く見せている。
それと同時に仲睦まじい彼女らが、今こんな状況になってしまってはいるけれど、
お互いがお互いを想いあっている事に変わりないという事も説明している。
そういったラブラブなふたりを先に見せておいて、今回は不安なマリンという事と、
地上での夏音と小島関係の「好き」というだけで、悲しく、胸が痛くなるのかを、いつも通りまったり描いている。

海の方の話は、セドナにそそのかされ続けて力を求めるウリンと、
離れてしまったが為に不安に駆られるマリンが描かれ、話の進展としてはほとんどなく、
不安からむやみに突っ込んでいくマリンが、闇の力によって押し返されるというだけ。
なのだが、日食の影響で、心に闇が巣食ってしまったマリンは巫女に変身できなくなったままなので、
闇と共存している夏音から、何かを学ばなければならないという問題提起をしている。
のだが、個人的には進展のない本筋よりも、回想の幼い頃のふたりや、海人の生活環境という所が興味深かった。
マリンとウリンは、姉妹っぽい同じ要素がないなーなどと思っていたのですが、
海人は生まれてすぐに貝に入れられ守られて一定期間育ち、親や兄弟という関係は希薄なんだそうな。
彼女らの共通点はというと、真っ白な貝で育ったというだけで(それが巫女の血筋の証のようだが)、
実際の所、親が一緒とは限らないような関係なのだけど、それでも幼いふたりの楽しかった頃の回想は、
実際の姉妹以上にお互いを想いあい育んできたことを思わせてくれて良い。
それだけに今この状況が実に不憫で、今回の回想やEDのようなふたりに戻ってもらいたいと思わせてくれる。

地上の方は、夏音と小島、そしていつもちょっかいかけてくる大島で話が進むのだけど、
まぁ、今回言いたかった事としては上記の通り、「好きというだけで、どうしてこんなにつらいのか」を言いたかったのだろう。
が、私はそれよりも大島がおもしろかったです。色々と(笑)。
出てきてからというもの、毎回のように夏音や小島にちょっかい出しては報われない彼女、
というコメディ部分ももちろんおもしろかったのだけれど、今回はそういう事を通して、
彼女はとても優しい人なのだという事が分かるのがおもしろい。
今回はなんだかんだで、行方の知れなかった夏音を探していたわけで、
決して悪い人ではなく、むしろ、とても人間臭くて良いキャラクターである。
それと、大島が今回夏音にさらした胸の内は、ウリンに通じる所があって、
こんなにも好きなのに、好きな人を夏音にとられてしまう。好きであると言う気持ちで胸が痛い。
というのは、ウリンを取り戻す為のヒントになるんじゃなかろうかねぇ。
ま、私の予想はあんまり当たったためしがないけどね。

今週のウリン
今回は出番があんまりないなぁ。
しかし、回想でのちびっちゃいウリンの可愛らしさは異常。
ウリンはやっぱり大好きなお姉ちゃんと、ラブラブいちゃいちゃしていた方が良い。
それはともかく、セドナにいい様につけ込まれてしまってはいるのですが、
根底にある「お姉ちゃん大好き」がセドナからの解放に繋がりそうですね。
やはり最後は「百合」が勝つのさ。

あっ、そーいえば、書くの忘れてましたけど、やっぱりカメむかつく!
闇の力で吹っ飛ばされたマリンに、「お前は妹に拒絶されたのだ」とか言うし!
違うっつーの!お前は何を見ているのかと。
マリンがいう様に、ウリンはマリンに迎えにきて欲しいと確実に思っているし、
それをセドナが邪魔している事に何故気付かんのだ。この糞カメが!
ホントはこの糞カメ、セドナの僕なんじゃねーのか?

#009『愛する心』

大島はいい人だなぁ。ひねくれてるけど。

そんな今回のお話は…
邪悪な心を持ちながらも巫女になれる夏音の中に、鍵が隠されていると考えたマリンは、再び空(地上)へ戻る。
夏音もマリンを受け入れ、巫女の力を取り戻すため、一緒に頑張ろうと約束した。
海辺で、マリンと共に、鈴木に習ったヨガを実践していた夏音は、偶然居合わせた大島から、小島の件で宣戦布告される。
気持ちを整理するため、少しの間マリンと別行動をとる事にした夏音。
突如降りだした雨の中、夏音は、人と向き合うことから逃げていた過去を振り返る…。
以上公式のあらすじ。

今回は基本的に過去話であり、それを通して各々の闇と向き合うといった感じ。
いつも通りのまったり具合の上に、物語的に何か重要イベントが怒ったわけでもないので、
特にこれといった所はないのだけど、揺れ動くマリンや夏音の心という所はとても丁寧に描写している。
個人的に興味深かったのは、何かありそげな島唄の事だろうか。
沖縄方言で唄われるその意味は、簡単に言ってしまえば、光と闇は表裏一体ってことなんだけど、
おそらくは、この物語もそういった締めくくりになるのではなかろうか。
今の所、光の巫女達は闇を祓おうと、セドナの闇は光を覆ってしまおうとしているが、
最終的にはどちらも互いを受け入れて……となるんでしょうね。
このアニメは自分達が設定した悪は無条件で滅ぼして良いみたいな勧善懲悪でなく、
悪とされている闇も(まぁ、悪云々はカメが言っているだけなのだが)、誰しもが思う事のある不安や悲しみなので、
そういった事を受け入れて前向きに生きましょう、それもこれも含めてみんな人間さー(沖縄方言風に)、
ってオチなんでしょうね。それならばとてもらしくはある。

それ以外でちょっと気になった所と言えば、夏音の幼稚園時代の過去話。
そんな幼い頃から邪悪邪悪と夏音は言われていたのかと思ったが、
そーいえば以前、邪悪と呼ばれるきっかけは幼稚園時代の劇が云々と鈴木が言っていた気がするなぁ。
にしても、半分いじめのような格好でありながら、現在の夏音が登校拒否になったりせず、
心優しい人間に育っているんだから(ひねくれてはいるが)、母親である都さんは、なかなか立派な親である。
それと、どうも大島との因縁はその頃から続いているようで、
とりまき作って、カノンをエスケープゴートにして、集団内の立場を確立している辺りがとても大島らしいな(笑)。
私としては、そんな夏音を気遣う鈴木が仲間はずれにならないようにと自ら悪を演じる夏音の大人びた所も良かったが、
心優しくもひねくれ者の夏音に、そんな時代から友人として付き合っている鈴木を思うと、夏音は良い友人に恵まれていると言えるな。
出番は少ないが、この鈴木は夏音を良く見ていて気にかけているようで、今回夏音がマリン為に鈴木を頼ってきた事は、
劇中に鈴木も言っていたが、かなり嬉しかった事であろうが、それだけ夏音がマリンを思っての行動なので、寂しくもあったのではなかろうか。
などと、綺麗に百合色に染まった脳を持つ身としては、そんな事を考えてしまったですよ。
いやだって、幼稚園の頃から多感な思春期を経てなお、エスケープゴートとされている夏音を友人としているのは、
もはや愛以外ないだろうと思うわけです。

今週のウリン
声だけの出演ですよ。ちくしょう。
でも演出的には、重要人物である彼女が今回姿を見せず、セドナの言葉に耳を傾けてしまい、
ラストでは「私の大切な者を奪った空の巫女には、一番大切な者を失ってもらわなきゃ」と、
姿が見えないからこそ、ウリンがひどく闇に染まった様子を演出していて良い。
しかし、ウリンを元に戻すにはどーしたらいーんですかねー。物語の展開的に。
ラストの台詞から見て、やはりお姉ちゃん大好きは変わらず、怒りの矛先が夏音に向いている事を考えると、
夏音がなんかしないといけないんでしょうねぇ。
それはそれとして、オレ思うんだけど、カメがいなければこんな事にはならなかったよねぇ。
ホント、カメ役に立たねぇ。ってゆーか、絶対にセドナの僕だと思う。


#010『沈黙する心』

こんのクソカメがーっ!

そんな今回のお話は…
復活を遂げたセドナは、海を赤く染め、海に住むものたちを次々と兵士に変えてしまう。
マリンは、前にもまして強くなった巫女としての力で、広がり続けるセドナの闇を浄化するが、
そうしている間にも、空の世界にセドナの影響が及び、小島の心も闇に支配されてしまう。
それを目の当たりにした夏音は、少なからずショックを受ける。
闇に堕ちた小島の言葉が、彼の本心のようにも思えたからだ。
一方、夏音たちの知らないところでも、島の住民たちの心に翳りが出始めていた・・・。
以上公式のあらすじ。

お話としましては、あらすじにあるように地上にも闇の影響が出て、いよいよセドナをなんとかしないととし、
カメがウリン共々セドナを封印するとか言い出しやがりますが、マリンと夏音は手段は手段としても、
ウリンは絶対に助けると決意し戦いに臨もうとするが、海全域に広がった闇の影響により僕と化したワリンとサムがふたりを襲おうとした所で引っぱった。
ウリンの事は今週のウリンで語るとして、まぁ、なんと言っても今回はカメですよ。この糞カメ野郎が!
よほどこのカメはウリンを亡き者にしたいらしく、究極奥義である(?)巫女の力を光の槍とし、セドナの核を貫けとか言いやがる。
セドナは実態を持たないのだが、現在はウリンに取り付いているため、ウリンもろとも……というわけですよ。
もうね、アホかと。バカかと。大義名分のために妹を殺させておいて、なにがピュア100%の光の巫女だよ。へそで茶が沸くわ。
もうここまでくると、カメの言う事は全く信用ならなくて、セドナが邪悪だという事もかなり怪しいような気がするよ。
闇の影響を受けてしまった小島や鈴木を見ると、まぁ、そういう影響があるにしても、
その言葉は抱えていて表に出さない本心のように見える。
セドナ自身も、光を闇で覆い尽くしてしまえば誰も傷つかないと言っており、
世界を支配しようとか、人類抹殺とか、そういった事は何一つ言ってないのよね。
セドナ=悪=滅ぼすもしくは封印する対象、なんて言っているのはカメだけで、一方的にそういうふうに誘導しているだけなんだよなー。
個人的な観点では、この物語において一番の邪悪はカメだと思うよ。

マリンと夏音は、カメの妹殺しを否定してはいるものの、闇は光で祓うしかないと今の所考えているのだが、
今回出てきた祠の「小石を中に投げて悲しみを海に流す」を見ると、海に沈んだ小石が闇色の赤に光っていたので、
どうもセドナの闇ってのは、元々人間の悲しみなんじゃねーのかなーと私は考えているので、
島唄にあったように、光と闇は表裏一体だという事を考えても、
光で闇を祓うのではなく、受け入れる事こそが解決の糸口なんじゃないですかねぇ。

今週のウリン
先週全く出番のなかったウリンは今回、ついに表立って動き出しマリンを迎えにきました。
背中に羽まではやしちゃって、いつの間にやら闇の巫女とか呼ばれ、完全に心を闇に閉ざしてしまったようで、
マリンを闇に誘うも、彼女の「ウリンを好きという気持ちを消したくない」の言葉に、
「やっぱり来てくれない。まだ闇の力が足りないんだ」と闇の落ちたウリンを演出していたのですけど、
やっぱり「お姉ちゃん大好き」という部分は全く消えてなくて、ウリンの解放の突破口はそこしか残っていない。
ってゆーか、そんなの見てりゃ分かるのだが、カメは上記提案をしやがるのよね。
そもそも、ウリンのダークサイド墜ちも、多分にカメが関係しているので、
カメさえいなければ、この事態もここまで悪くなってないような気がするんだよなー。
と、いう事を考えても、やっぱりカメは邪悪ということでFAであろう。と私は思うぞ。


#011『光の心 闇の心』

ほれ。カメは間違っていたろうが。

そんな今回のお話は…
ワリンやサム、そして市川までもがセドナの闇の力に呑み込まれ、夏音たちに襲いかかる。
増幅したマリンの力でも抑え切れないセドナの闇。
しかし、夏音と二人で力を合わせた時、その闇を溶かすほどの強烈な光の力が発現し、海を赤く染めていた闇の力を祓った。
かつてない二人の巫女としての力を見た松本は、ウリンを犠牲にせずにセドナを倒すことも夢ではないかもしれないと思う。
そしてその夜、マリンと夏音は、ウリンを探しに海底神殿へと向かうのだが・・・。
以上公式のあらすじ。

お話としては、闇=邪悪ではなく、嶋の人達が海に流した悲しみだった、という事が分かったという話。
今まで散々、やれ邪悪だ封印だといっていたカメの言葉はやはり全く信用ならんかった事が証明されましたな。
そもそも、AパートでのVSワリン・サム・市川戦での台詞、「邪魔者扱いしたカメ」が真っ先に出てきたわけだから、
カメの犯した罪は重かろうというものだ。つーか、元凶はカメ。責任とって死ねばいいのに。
さて、お話の方ですが、まぁ、ぶっちゃけ上記の通り「闇=邪悪ではなく悲しみ」だったというだけなんだけど、
今回のラストであるそこまでにいく過程が良く出来ていて、順繰りに「闇とは?」と言う所へ持っていっているのが上手く、
ウリンの悲しみを通して闇の正体に気付くが、巫女の力を失いマリンと夏音は倒れてしまうところで引っぱって、次回最終回へ繋げているのも見事だ。
とりあえず、巫女になる為の、なんだかいう石もなくなって、闇が悲しみなら怖がる事はないという事に気付けば、
もう後は、その悲しみを受け入れるくらいしか残ってないので、きっと多分そんな感じになるんだろうが、
悲しみに染まったウリンの心を、どう持っていき締めるかが腕の見せ所だな。
あんまり都合が良かったり、子供向け番組のような青臭さのあるような展開だと萎えるので難しい所だ。

今週のウリン
やっぱりセドナは邪悪なものでなくて、ただ単に光の心がなければ何者も傷つかない。
だから全てを闇で覆う。それだけの行動原理であった。
マリンと夏音が少し触れただけで体が重くなるほどの悲しみを、ウリンが心地良いと言ったのだが、
それならば、ウリンの心はそれだけ深い悲しみの中にあるのだろう。
でもやっぱり「お姉ちゃん大好き」は相変わらず根底にあって、そこを上手く突くのであろうが、今ひとつどうするかが分からんな。
ウリンが自発的にそこをを何とかなるような状況に持っていかないといけないような気がしますが、はてさて。
まぁ、なんにせよ、元に戻る事は分かっているので、どう見せてくれるのかが楽しみだ。


#012『島の心 人の心』

良い百合だったのですが、もう1話分くらい尺があっても良かろう。

そんな今回のお話は…
闇の巫女となったウリンは、圧倒的な闇で、マリンと夏音を退けるが、夏音には、セドナの正体が分かりつつあった。
ウリンは、セドナに、巫女の力を失ったマリンを助けるには、マリンに光の心を捨てさせるしかないと言われ、
姉妹の思い出の場所で、マリンを闇に染めようとする。
しかしマリンは、そんな中でも、まだ、ウリンの笑顔が戻ってくると信じていた。
ウリンのすべてを受け入れようとするマリンの抱擁に、ウリンの中のセドナが反応を起こし始める・・・!
以上公式のあらすじ。

お話はと言うと、まぁ、世界が闇に染まって終わる事は当然無く、
セドナは人の心の奥底にしまってある悲しみであったので、ウリンと同様に悲しみを全て受け入れ許し全て浄化され大団円となった。
闇の巫女となったウリンも、やはり最後は「お姉ちゃん大好き」が突入口であり、
自分もろともセドナの封印すると言い出したウリンが、ボロボロ泣きながら本心を吐露する様は感動的であった。
個人的には最後のセドナ云々の話は、感動的ではあったものの、割とあっさりな上、随分都合が良いと言えばいいので、
もっと尺を取って細かく描いても良かったような気がしますなぁ。
前半は異様にまったりしておったので、その辺の尺をこっちにまわせれば良かったのにね。
最終回の感想はこれくらいにして、以下全体の感想をば。と、いうのも、ちょっと思う所があるからで。

物語全体として、まず、異様にまったりしている事があげられる。
私なんかはウリンウリンと言って注目する部分があった方よかったけども、
最初にそういう部分が無かったのであらば、とても退屈であったかもしれない。
なにせ、怒濤の展開が!なんてことはなく、お話はのったりゆったり進んでいくので、
ハイスピードバトルや、次々と展開が変わっていくようなお話が好きな人は、見ていてつらいかもしれないなぁ。
逆に特に事件の起こらない学園もののようなお話が好きな人は楽しく見れるかもしれません。
個人的にものすごく気になる所がありまして、それは夏音なんだけど、彼女ってこの最終決着で特に何もしてないのよね。
メインキャラの一人であるならば、もちっと何かがあっても良いような気がしますし、
これまで夏音という人物をクローズアップしてきた部分があるにも関わらず、最後で特に役割が無いでは、いくら何でも寂しすぎるだろう。
このキャラはもっと上手く使えたように思えるだけに残念です。
お話的に最終的にマリンとウリンの愛、という所でまとめてしまったので仕方ない事なのかもしれませんが。
そのマリンとウリンの方は、マリンはともかくとしても(笑)、ウリンは可愛らしく、
また、ウリンのお姉ちゃん大好きが仇となって反転し、つらい思いをするのが、
彼女の気持ちがよく分かるように作ってあっただけに、ウリン好きな私にとってもつらくはあったが、
最終的に結ばれたのだから気持ちよく収まったと言える。
全体的にはウリンとマリンの気持ちという所に話が終始していて、百合的な意味では良かったが、
お話としては、なんで空と海で世界が別れていて、それにどんな理由があったのかが今ひとつよく分からないのも残念であった。
ああ、そういえば、カメは最後までウリンを亡き者にしようとしており、最後までやなヤツであった。死ねば良かったのに。
と、いうわけで、毎回なにかしら事件が起こるわけでもなく、まったり進むこのアニメは、おそらくは人をかなり選ぶのではないかと思う。
上記したが、展開がめまぐるしく変わるような凝った話が好きな方は見ていて退屈かもしれないが、
まったりアニメが好きな方は見てみると面白いかもしれません。


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