機動戦士Zガンダム劇場版〜恋人たち〜

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　いうわけで、ZガンダムII恋人達です。
　前回よりも大幅に新しい作画が入ってましたが、前回みたいにここは古いのここは新しいのとかが気になることはあまりなかったです。
　その辺はエイジングとかゆー技術が上手くいってるってことなんですかね。さすがに縦長の顔にはやはり違和感ありますが。
　お話の方はアクシズの連中が出てくるところまで終わりました。
　全体的な流れとしてはとってもぶつ切れ感があり、完全に当時見ていた人向けなのですが、それでもやはりぶつ切れ感は拭いきれず。前半フォウとの話を強引に盛り上げたのにもかかわらず、その後宇宙にあがってすぐZガンダム登場時にはファとキスしようとするカミーユにはどうしても違和感を感じてしまう。
　そして今作をラブストーリーにしている（パンフにもそう書かれている）にもかかわらず、メインであるはずのフォウよりもサラの方が出番があるのはどーいうことか。というか何故あんなにサラを推すのかがわからん。

　まあ、ラブストーリーとしてはカミーユとフォウを筆頭に、エマとヘンケン艦長、クワトロとレコア、ジェリドとマウアー等が男女間の関係が前面に押し出されている感はあるがラブストーリーと言うほどのもんじゃない。
　ラブストーリーという意味で今回おもしろいと思ったのはレコアの思考ですかね。
　TVシリーズを見ていたときはレコアが何故シロッコについたのか全く理解できなかったのだが（当時小学生だったのもありますが）、今回はレコアが周りの男を色々と冷静に比較して見ているのがおもしろいです。と、おもしろくはあるんですが、個人的にレコアが（男にとって）嫌な女にみえてしまった。
　しかしそのおかげで親密な関係（パンフにそう書いてある）であったクワトロを切ってシロッコに走るレコアの行動に納得できます。（今回ではレコアの裏切りの話までは入っていません）20年目にしてやっとスッキリしました。（笑）

　次に今回の新しい要素ですが、一番印象に残ったのはレコアとクワトロのキスシーンです。
　記憶が正しければ当時そんなシーンはなかったはず。なのでレコアの裏切りが理解できなかったんですが。
　当時、完全にアニメ=子供番組として成り立っていましたので、あまり生々しい男女間の関係を放映するのはいかがなものかと端折られたのだと思いますけど。
　あと当時も割とコミカルに描かれていたエマとヘンケン艦長のラブコメですかね。
　作品のテーマがテーマなだけに当時よりももっと前面に押し出されたふたりの関係…というよりもヘンケン艦長の片思いはなかなか露骨でありましたな。
　ブライトがカツが義理の息子なのでラーディッシュに載せてほしいという頼みを、エマもラーディッシュに載せる条件ならよしとするヘンケン艦長のエピソードは割とおもしろい。
　あと細かいところですが、前述のエピソードの前に戦闘時にラーディッシュのブリッジ内でクルーが「エマ機に当てずに援護射撃！」と叫んでいたのにはニヤリとしてしまいました。こーゆー細かいネタはすきです。
　あとはフォウの最後（？）ですか。必死でブスターをセットするフォウがけなげで良いです。けど当時もそうですがホンコンでのフォウのエピソードは短すぎるんですよね。突然はじまって突然終わってしまったという印象です。今作はそれでも強引に盛り上げましたが。サラの爆弾テロの話を入れるくらいなら、もっとフォウの話をしっかりそして長く作ってほしかった。

　さて次に前回とても好評だった新規のMS戦ですが、今回はそれほどでもなく迫力不足な感じがしました。
　前回とてもよかった敵弾を避けたMSからのコクピット内描写という演出がなかったのが残念。
　全体的にMSの上手い動きもなく今回はMS戦の方には力を入れてないかもしれないな、テーマがテーマだけに。構図とかはかっこいいのがあったのだけれど。

　全体的な感想としては、物切れ感さえなければもっとおもしろかったかもといった所かな。
　あとサラの出番多すぎ。個人的にサラは嫌いなキャラというのもあってその辺で俺的評価が下がった。フォウの話もホントサクッと終わってしまったのも評価を下げる一因に。
　しかし新規カットが前作よりも格段に多かったのは良かった。というわけで前作と比べるのであれば「どっこいどっこい」ってところでひとつ。レイトショー等を利用して1,000円〜1,200円くらいで見るならそれなりに楽しめます。

　最後に色々あったフォウの声のですが、私は全く違和感を感じませんでした。正直ゆかなさんすげーなと感心しました。
　「ふたりはプリキュアのキュアホワイト」や「舞-乙HiMEのマシロ」と同じ人とは思えなかったです。芸達者な方ですねー。
　ゆかなさんに限らず声優さんってすごいですね。声だけで演技するんだから。

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