山王(さんのう) 富中昭智
春日井の地名80
『広報春日井』平成29年1月1日号
今は、山王小学校とその隣の山王公園にその名を残しているだけでしょうか。もともとは勝川新町(かちがわしんまち)1丁目の小字名でした。
「山王」という地名は、現在の勝川新町にある小さな祠からつけられました。6月1日号では、この山王は天台宗の山王権現が祭られていた地とされていますが、古老の話では、この山王社には、現在、津島神社が祭られており、勝川天神社の末社となっています。勝川新町はかつて勝川三区の新田で、勝川新田と呼ばれていました。そのため、この辺りの人たちは天神社の氏子ですが、天神社は遠いので、普段の参拝はこちらの山王社にしていたとのことです。
この山王社は、現在、14軒の家で守っており、天神社の大祭と同じ日にお祭りをしているそうです。かつてはこの山王社でも独自の馬之塔をしていました。
※現在、勝川新町2丁目にある天王社(津島神社)がかつての山王社