涼宮ハルヒの憂鬱 新作分

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「笹の葉ラプソディ」

再放送をやるということで、なんかあるだろうとみんな思っていた所、やっぱりなんかあったわけで。
新作扱いで28話分の枠を取ってあるとか何とか。
まぁ、それはともかくとして、いまさらこの一大ムーブメントを築いたこの原作を知らない人がいるとは
到底思えないのだが、今回のお話はというと……
七夕の日に身来ると三年前に戻ったキョンは中一のハルヒと会い、校庭落書き事件に加担し、
みくるがなんか装置をなくしたので帰れなくなったので、長門に頼んでなんとかしてもらった。
という話。

そんなわけで、アニメ化される前から原作を読んでいた私としては、今更お話がどうこうという所は全くないわけで、
「ああ、そーいやこんな話だったなぁ」くらいの感想しかないわけだけど(笑)、
なんと言いますか、SOS団の五人を久々に見てホッとしたと言うかなんと言うか。
上手く言葉で表せないのがなんですが、あいつらに変わりがなくて安心?
ルパン三世見てルパン一味の相変わらずな様を見るような感じですよね。
(ルパンはとっつぁんが随分おじいちゃんになってしまわれましたが)
個人的には、SOS団の五人が動いているのを見れたってだけで満足って感じなのはなんでなんだろうねぇ。
一番の感想としてはそこなのでありまして、特に早く2期やれよなどとは思ってはいなかったのですが、
今、そんなふうにおもっているのだから、自分の中でかなりでかい存在であったのだなぁと気付いたわけです。
しかし、書きながらぽっと出てくるかなーとおもったのですが、なんなんですかね、
この懐かしいというわけでもなく、安心感というのも違うし、久しぶりに友人にばったりあったような、この感じ。
こーゆー感覚は日本語でなんていうんだろうなー。
なんというか、とにかく微笑ましくて、ニヤニヤしながら見ていましたよ。コイツら変わんねーなー(笑)と思いながら。

さて、私の抽象的な感情のことなどを語ってもしょうがないのでアニメとしてですが、
相変わらずの京都アニメーションクオリティで、文句などこれっぽっともなく素晴らしい出来映え。
個人的には特に何とも思っていないみくるがエラい可愛く見えたのは、きっと歳のせいではないだろう(笑)。
なんだろうね、あの庇護欲をそそられる可愛らしさは。うん、だから歳のせいじゃないってばさ。
そーいえば、最後にどうオチるんだっけなーと完全に忘れていたのだが、
キョンの時間平面上に連続性はないというみくるの以前の説明はちょっと間違っているという話に、小泉がチェスでその答えを例えるシーン。
これって私がバカだからなのか、ちょっと良くわからなかったのだけど、
あの例えは要するに、みくるの言うルールはみくるのルールであり、起きた事象はそれとは何ら関係ないということだよね?
みくるが言ったことはただ単にみくる達がそう思っている、ってだけの話な訳で、それが全てではない。
というのが私の見解なのだけど、先に言った通り私は結構なおバカさんなので、違っていたら誰か教えて下さい。

と、いうわけで、これから再放送分と同時に新作部分が挿入されるわけでして、これからもあの五人の活躍を楽しく見守っていく次第です。


「エンドレスエイト」

さて、エンドレスエイトである。
まぁ、今更原作この話がどんなものかを説明するのもなんだが、一応説明しておかなければならないだろう。
簡単に言えば、夏休みを終わらせたくないハルヒが無意識で、8/17〜8/31をループさせてしまう。
8/31の24時を過ぎた瞬間から全てがリセットされ、8/17がゲームのセーブポイントからまた始めるように、
SOS団は夏休みを遊び倒す、というのを15,498回も繰り返していたのだが……という内容。

私はこの話、オチが効いていて結構好きなエピソードで、もう細かいエピソードは忘れてしまった原作の中で、結構鮮明におぼえているのである。
今更この話のオチを知らない人はおるまいと思うので言ってしまうと、オチは夏休みの課題をなーんもやってなかったキョンが、
SOS団の皆の力を借りて8/31のに全て終わらす、というイベントを作ったおかげで時間のループから抜け出す。
のだが、今回はそこまで至らないのだ。
では、今回のこのアニメは何をしたかと言うと、皆さんご覧になった通り、15,497回まで何をしていたか、
つまりは、SOS団が遊び倒す様子をながめるだけである。
これがね、実に上手い。原作は事案が流れ出す15,498回目を描き、既視感に違和感を覚え、
なんとかするにもしようがない様子から、最後のオチまでを描いてあるのだが、
さすがは大ヒットをとばしたこのアニメと言うべきか、おそらくは、次回以降のオチの為の既視感を作る為に、
ワザとオチのない所の15,497回までの話で一本丸っと作ってしまった。
原作通りに進めるのであれば、今回で終わらせられる話なのだが、視聴者にキョン達と同じ既視感を味あわせようという試みなのであろう。
ま、実際の所は次回以降を見なければ分からないのだが、今回がこういう話で終わったのだからそうなのであろう。
上手いこと考えるものだなと感心しました。きっと予算もそれなりに出ているんだろうなぁ。

そんな今回ですが、アニメーション的にキョン達SOS団の楽しい夏休みがイキイキと描かれており、
学生時代を無為に過ごした自分としては、とても羨ましい限りです。
そんな中で一番おもしろかったのが、8/31のキョン。
残った宿題を終わらせようとするが、なんだかんだで捗らず、場所を変えてリビングでやるも結局おなじで、
最終的には妹ちゃんと一緒にゲームをやってしまい諦める、というこの様子が最高にふつーの高校生していて笑ってしまった。(笑)
この世の中には、夏休みの課題は7月中に終わらせてしまうという、劇中のハルヒのような人が実際におられるようだが、
ほぼ大抵の人間はキョンのような者達ばかりであろうから、「あー、そうなるよねー」を苦笑しながら見た事だろう。
そういう所も実に上手く作ってあるのよねー。このアニメは。

で、この続きは次回にちゃんとやってくれるのかしらね?


「エンドレスエイト その2」

ぬぅ、変えてきおったな。

今回で終わるであろうと思われたエンドレスエイト、オチである15,498回目だというのに、
問題の提起をして、8/31を迎えそのまま終わってしまった。
まさかこのエピソードでこんなに引っぱるとは思っていなかっただけに意表をつかれたな。
私としては、途中まで前回を使い回して……などと(勝手に)思っておったのですが、使い回した所など皆無であり、
やっている事は同じなのだが、全くすべてが同じではないことを演出していて実に見事だ。
前回と今回とで明らかに違う所は、一定期間がループしていると気付いたキョン達、というのがある。
そのどうしようもない現状に暗く沈む彼らを投影するかの如く、
前回に思いっきり元気に遊び倒した事は、今回はどこかつまらなそうな雰囲気になっている。
ハルヒがいつもの調子で宣っていた台詞は、今回ひどくつまらなそうに言っていたりするのは、
キョン達のなす術のない状況に甘んじているのと、彼女自身が夏休みのイベントはもうこれだけだったろうかと、
思っていることを、上手く一緒に表しているのではないでしょうか。
それにしても、ただのひとつも使い回す所なく、前回と同じ事柄も、全く違う構図で見せてくる辺りは、
さすがと言うかなんと言うか、時間と金と人がかかっているような気になりますな。

さて、私としましては、原作と少し変えてきた所に上手さを感じるな。
どちらかと言えば、ちょっとしたトンデモおもしろエピソードの類いに入る原作を、
ハルヒの発生させる超常不思議現象に巻き込まれるキョン達、という大事件に仕立て上げている。
その辺を上手く演出しているのが、原作になかった長門を追いかけて呼び止めるキョンであったり、
喫茶店でハルヒと止められなかったキョンであったり、どうせループするなら課題をやる必要がないと寝てしまうキョンだ。
って全てキョンじゃないか。なるほど、さすがはこの物語の語り部である彼らしいな。
ま、キョンはともかく、同じでありながら同じでない、知らなかった前回と知った今回、
という対比を見事に見せていて、楽しい夏休みではなくなったことを見事に見せてくた事に感心です。
それと同時に、やはり時間と金と人がかかってるなぁと思わせます。
それだけ回収できる見込みがある、という事なんでしょうな。
うん、まぁ、そんな事言っているオレも、おそらくはDVDなりが出れば買ってしまうわけだし。
だがしかし、これだけ期待の大きかろうこのアニメで、皆の期待を裏切らず、また製品を買おうと思わせるだけの技量がある事が素晴らしい。
そんな事を思いましたよ。

と、いうわけで、さすがに次回は完結編であろうが、どう見せてくれるかが今から楽しみだ。


「エンドレスエイト その3と4」

15,499回目と15,513回目

内容は一緒なので、こちらとしては都合よく2回分一緒に感想。
繰り返しの回数は、15,513回目となってしまい、一体いつになったら終わるのか。
よもや、後10回ほど繰り返して他を埋めようと思っているんじゃないだろうな。
まぁ、それはともかくとして、上記したように内容は一緒で、繰り返しに気付きながらも、
最終的には、その繰り返しを止める術が見つからず、8/31のキョンはまた次の自分がなんとかするだろうと、
諦めて寝る所で終わるのだが、ほとんど同じ事をしているのに、相変わらず全く違う見せ方をしていて感心する。
特には一番繰り返し回数の多い15,513回目はちょっとおもしろい事をしている。
15,513回目は何故か「青空と入道雲と飛行機」というイメージを、これでもかと気にさせるようにいろんな所で出てくる。
これが一体何を意味しているかはよく分からないが、これだけ頻繁に出てきたのだからなんかのヒントなのだろう。
しかしだ、オチとしては今更このアニメを見ている人で知らんヤツはおらんだろうと思われるこの話を、ここまで引っぱってどうしようというのだろうな。
確かに、原作としては割とあっさりと解決してしまうので、キョンが何回目の何のヒントで8/30に宿題の事を思い出すのか、という興味はわいてきたわけが。
がしかし、正直もういいだろうとも思うのだがなぁ。
だが、これを長門が15,513回やってきた事を考えると、たかが4回、なのだろう。
「サムデイ イン ザ レイン」で長門が部室で延々と本を読んでいるというシーンがあった。
それは長門が3年もそうやって過ごしてきたであろう、という事を示していたが、このエンドレスエイトは594年分だ。
もし自分がこのような目にあって、594年分の記憶を全て持っていたとしたら? オレは気が狂うね。
でも長門はそれを延々と観察し記憶し続ける。
そういう常人なら頭がどうにかなってしまうであろう時間の繰り返し、ということを見せたいというのであれば、
もうあと2、3回くらい、この流れで行ってしまってもいいのかもしれませんな。

どーでもいーけど、15,513回目の繰り返しに気付いた時の朝比奈さんの三つ編み、かわいいなー。
これに限らず、当初、彼女の事はなーんとも思っていなかったのだけど、
この再放送でまた見てみると、素で天然の朝比奈さんはなんとも愛らしく見えてくるから不思議。
特に15,499回目の庶民プールで、ビーチボールを顔面で受ける様がステキ(笑)。朝比奈さんらしいなぁ。
しかし、これはオレが歳を喰ったという事なんだろうかねぇ?


「エンドレスエイト その5」

さすがにもう書く事がねぇな。
相変わらず、お話は同じだが見せ方が全く違う、と、いう所は立派だが、さすがにもうだるいわ。
最後に今回はもうオチに気付くかなーと思いながら見ていたが、なんとなーく今回もそのままのような気がしていて、
まぁ、やっぱりそうだったわけですが、一体どこまでやるのやら。
でも、前回の感想でも語った通り、私たち視聴者が見た分は15,521/5である。たった5回だ。
長門はそれプラス15,516であるからして、その気の遠くなるような時間、
というところは、このエンドレスエイト全体で見事に演出していると言えるのかもしれん。

が、さすがに、さすがに飽きたわ……。キョン、早くオチのヒントを見つけてくれー。
しかし、キョンは何がきっかけでそのオチに気付くのかなー。
という事を考えると、もう2回くらいは繰り返しについていけそうな気がしないでもない。かな(笑)。

ああ、よくよく考えてみると、上記した「そろそろオチに気付く(終わるかな)かな」とか、
「なんとなーく今回もそのまま」ってのは、15,521回の繰り返しの中、長門もそんな事思ったのかなぁ。
劇中世界で、世界一長門の表情を読み取れる男キョンが、長門がつまらなさそうにしているような気がすると思気付くのだから、
きっと長門も「また今回も同じか」と思っているような気がしますな。
長門のことだから、最初の5,000回くらいは楽しんでいたかもしれないけど。
ってゆーか、ちょっとした分岐(?)や変化があった時は「キター!」とか思っていたのだろうか。あの長門が(笑)。

「エンドレスエイト その6と7」

15,524回目と15,527回目

正直な所、もう特に書く事ねぇ。ってゆーか飽きた。マジで。
だってもう「毎回演出や作画違うね。すごいね。」くらいしか感想ねぇし。
8/30の喫茶店内で、残りが後何分あるかで落ちが有るか無いかが分かるしなー。
まぁ、エンドレス「エイト」なので、次回くらいには終わるんじゃないかなーと、思っているんですけどねー。

ということで、次回に終わってくれる事を期待したい。


「エンドレスエイト その8」

毎や、やっと終わったー。

そんなわけで、引っぱりに引っぱりまくったこの「エンドレスエイト」。今回でようやく落ちを付けました。
もう今更お話に関して何も言う事はないですが、これ、2〜3回で終わるのと、8回やったのでは全然違うな。
8/30の喫茶店内でキョンが受ける強烈なデジャヴの中、ついに見つけ出した解答を得たシーンは、
「正直、もう飽きた」と思わせる繰り返しがなかったら、きっとこれほどのカルタシスや開放感を味わう事はなかったであろう。
そこまで考えての今回までの繰り返しであるならば、作った人達には「あっぱれ見事なり」と言わざるを得ない。

これだけだとなんなので、ちょっと気になった所、というかおもしろかった所というと、
まぁ、これまでと違う所と言ったらオチの部分しかないわけですが、
キョンの夏休みの課題の事を一気に段取りしてしまう必死な様と、
「何かやり残した事があるはず」と無意識に思っていたハルヒの、先を越されたどうにも悔しそうな顔が見事でしたな。

まぁ、なんにせよ、一体いつまで続くんだと思っていた話であったが、これで見事にすっきりさせられたのだから、
この「エンドレスエイト」は随分楽しませてもらったと言えるのかもしれませんね。

でもこの話をDVDで2話づつ収録はちょっとどうかと思いますがね(笑)。


「涼宮ハルヒの溜息I」

脚本書いている暇あったら新刊出してくれよと思わんでもない。

そんな原作者「谷川流」のことは、とりあえず放っておいて、
(いや、新刊何年ほったらかしにしているのかという事もあるので、放っておいて良いかと言うと、割とそうでもないような気もするが)
このアニメの方はサブタイ通り「涼宮ハルヒの溜息」である。
正直、原作の話はどんなんかよく覚えてはいないが、とりあえず、あの自主制作映画がどのようにして作られたか、
という話だったような気がするが、まぁ、間違ってはいないだろう。
と、ここまで書いてなんとなーく話を思い出してきた。
今回キョンが最後の方で言うように、ハルヒがなんやかんや無茶するおかげで、超常現象があちこち起きてしまい、
その後始末をキョンがする事になってしまうという、逆ワラシベ長者な彼を堪能する、
というか、そんな騒動とキョンの苦労を楽しむお話であったように思う。
そんなあらすじの「溜息」であるが、今回は映画撮影をハルヒが思いつき、機材の調達をするまで。

アニメとしては相変わらず良く出来ていて、もはや今更言う事などないのだが、
まぁ、こんな事している身としては、それなりに思う所があるわけで。
今回の溜息に限らずなのだが、この新作分は表情がとても良く出ていて、
とりわけハルヒの表情がとても良くコロコロと変わり、その辺は感情の起伏の激しい彼女らしさが出ていて良いし、その中で「無表情な長門」という所も際立つな。
今回は特にハルヒの表情が豊かで、ハルヒが文化祭という催しを楽しみにしているであろうとこが見て取れる。
ハルヒに関しては、話を既に知っているからか、それとも慣れてしまったからなのか、
それとも、もっと後のお話の彼女を知っているからなのか、今となってはまったくそんなふうに思っていなかったと言うか、
むしろ忘れていたと言うべきか、彼女はちょー強引で結構イタイ人であり、ともすれば、嫌われ者や鼻つまみ者と紙一重であることを再認識させてくれた。
そう言われてみれば、この頃のハルヒは確かにそんな人であり、美人だし活動的で、可愛らしい所もあるのだが、基本的に「困ったちゃん」なのだ。

さて、そんなハルヒの相棒(と言うと本人にすごく嫌な顔をされそうだが)、キョンとの関係がまたおもしろく、
ここまで様々なおもしろ騒動に巻き込まれ、「涼宮ハルヒ」という存在を随分と理解したであろう彼を見る事が出来る。
のだが、なんだかんだで彼は、あんまり理解したいとも思っていないし、ワザと気にしていない所もあって、
今回のお茶をぶっかける云々の話も、あれはハルヒがお茶を入れてあげたかったのであろうが、
(まぁ、みくる見て目が糸になっているキョンに対しての当てつけなのだが)気付かなかったり、
映画に必要な物の件も、普段のキョンならカメラと言うべき所を、ワザと斬新な発想とひたむきな情熱なんて言ってしまう。
このカメラの件はキョンの冗談のひとつであると思うのだが、ハルヒはキョンのそういった冗談や皮肉、意見であったりを、すっぱりと切って否定してしまう。
キョンはキョンでお茶の件のようなハルヒの冗談やモーションを、頑に拒否し続けているのがおもしろい。
キョンなんかは、ハルヒが突飛な事を望んでいながら、ちゃんと理性が働いている事を知っているので、
頭の良い彼(それなのになんで学校の成績が悪いんだろう)は絶対に何かしらを感づいているはずなんですが、
ことハルヒに関して彼は、一線を引いてそこから先に進まないようにしている見える。キョンは常に傍観者的視点でいたいのだろう。
まぁ、それは物語上、キョンの独り語りで進んでいくのでそうなっているのですが(笑)。

なんにせよ、溜息が何回あるかは知りませんが、困ったちゃんハルヒに振り回されるキョンを楽しみにしていこうと思います。


「涼宮ハルヒの溜息II」

なんていうか、本領発揮ですよねぇ。あイタタ。

と、いうわけで、溜息IIなのであるが、お話は前回の続きから、CM録り、土曜になって本編の一部の撮影する所まで。
で、何はなくともこの「溜息」は、とってもハルヒさんがイタイ子なのである。
おそらくは、よほどこの映画撮影する事が楽しかったのであろう、あんまりにも楽しいのでやりたい放題です。
そのやりたい放題がイタイ。イタ過ぎる。のだが、前回の感想で言ったように、元々ハルヒはこういう人なのだ。
他人の迷惑を顧みず、やりたい放題し放題。
しかし、そんな事が出来るのはSOS団の皆さんがいるからこそ、ハルヒはそんな事し放題な訳ですよ。
やりたい事やっても付いてきてくれるSOS団の皆さんがいるので、ハルヒは楽しくてしょうがないんでしょうねぇ。
まぁ、でも端から見ると、皆さんご覧になった通り、もうイタくて見てられないよ。
みくるが可哀想過ぎます。ってゆーかみくるは1年先輩のはずなのにねぇ。

そんなハルヒのイタい子っぷりが目立った今回ですが、個人的にはやっぱりハルヒとキョンの関係性に興味が引かれる。
このふたりはものの見事に噛み合っていなくて、ハルヒはキョンの言う事をことごとく拒否したり反対するし、
キョンはキョンでハルヒに文句ばっかりだ(まぁキョンに関しては、そら文句も出るだろうハルヒの行動ですが)。
そのくせハルヒはキョンを気にしていて、キョンはそれを知ってか知らずか気にするそぶりもない。
ってゆーか、キョンはただ単純に断然みくるの方が好みなんでしょうが。
頭の良いハルヒはその辺を気付いていて、キョンがみくるの衣装を替えさせようとしても難癖付けるし、
みくるが親切に飲みかけのお茶をあげようとするも、それを奪ってしまう。
まぁ、なんというひねくれ者かと思うのだが、超能力者や宇宙人、未来人と楽しく遊びたいなどと、心の底から思っている人なのでさもありなん。

そういう事を考えながらキョンを見てみるとどうだろう。
案外この人もハルヒと同じような人間である。
憂鬱Iの冒頭にもあるように、そんな突飛な事があればいいなーなどと思いつつ、そんな事はあるまいよとも思っていると言う点では、
ハルヒもキョンも一緒であり、何が違うかと言えば、そーゆーことがあるかもと思って行動することと、
そんな事はないのだと傍観していることなのだが、キョンの不幸は(幸運とも言えるが)ハルヒが神の如く能力を持ってしまっていること。
ハルヒの「こんな事があるかも」が現実になってしまうので、キョンはなんとか現実に収めようと東奔西走するはめになる。
と、いう図式を考えると、キョンはハルヒの理性のようだし、ハルヒはキョンの内なる願望なのかもしれませんね。
そうすると、先に述べたハルヒがキョンの意見をバッサリ切ったり、キョンがハルヒに文句ばっかりいうのも何となくうなずける。ような気がしませんか?

さて、まるでハルヒにいじめられているかの如くの扱いを受けるみくるですが、
これを額面通りに受け取るようなヤツはおそらくいないであろうが、ハルヒは谷口や国木田の扱いから見て分かる通り、
どーでもいーと思っているヤツには歯牙にもかけないので、むしろみくるは彼女に溺愛されていると言っていいだろう。
SOS団のマスコットキャラ的な存在としてみくるを連れてきた事を考えると、
おそらくは、ペットを可愛がったり、ぬいぐるみを抱きしめたりするのと似たようなものなのだろうな。
まぁ、そんなんと同じ扱いされているみくるは可哀想ですが(笑)。

あーなんか、どーでもいー事を長々と書いてしまったような気がするな。


「涼宮ハルヒの溜息III」

ああ、イタイ子だなぁ。
それにしても鶴屋さんはめがっさ可愛いなぁ。にょろ〜ん。

そんなわけで溜息IIIである。
前回前々回同様、ハルヒの困ったちゃんっぷりを見せつつ、今回はついにハルヒによる超常現象が起こりつつ、
土曜の撮影が終わり、、日にちが替わって日曜の撮影前の集合まで。
今回のメインはと言うと、みくるビームとハルヒの困ったちゃんっぷりであり、ハルヒに関しては前回の感想で述べた様に、
自分の好き勝手やって自分の好きな事をみんなでやれるのが楽しくてしょうがないらしく、
見事にはじけておるのですが、「もう、困ったヤツだなぁ」で済まないような方向にポッと入ってしまって、
場の空気がとても不穏になってしまう時間を作っているあたりが上手い。
彼女はどうも、みんなで映画の撮影は楽しくてしょうがないのだが、撮影はあまり上手くいっていない事に若干イライラしている模様。
でもみんなが自分の言う事を聞いてくれるので、はちゃめちゃやってしまうのだが、今回ついにキョンという理性が止めに入るようになってしまった。
その理性に抗ってなのか、はたまたハルヒの妄想が暴走したのかは知らないが、おそらくは、そういう事があってこその「みくるビーム」なのであろう。
その辺の繋がりをさりげなく見せてくる所がさすがだ。
個人的には不穏な空気になった後に、コロッといつもの感じに戻るのだが、それを違和感なく戻す演出と音楽の使い方に感心する。

さて、みくるビームのような超常現象が起きると長門の出番である。
しかし、エンドレスエイトで観察が役目だという割に、彼女はキョンをしっかり助けたりしている。
観察が役目であり、ハルヒの情報フレア(だったっけ?)を観測したいのであれば、
みくるビームでキョンが死んだ所で長門の知った事ではないし、その後のハルヒに何らかの影響があろうものなので、
むしろ情報統合思念体(だったっけ?)にとっては好都合かと思うのですが、
日曜での小泉の言葉からすると、やっぱり他の端末、現時点で言えば朝倉さんなどと比べると異彩を放っている長門なので、
もはや長門は情報統合思念体の思惑から外れつつあるのかもしれませんな。
ああ、もしかしてこの辺の事が後の「消失」に繋がっているのかしらね。だとしたら、よく考えてあると言わざるを得ないな。
個人的な所としては、みくるビームの件で小泉、キョンと話をする所が好きだ。
「朝比奈さんはマジで目からビームを出したのか?」に「粒子加速砲ではない。凝集光」としっかり訂正する辺りが彼女らしい。
ちなみにみくるビームは長門曰く、熱線ではなくフォトンレーザーなのだそうだ。
つまりは光子を集めて指定した方向に飛ばしているってことなのかね?
しかし、現実問題そんなことしたらみくるの目は焼き付いちゃいそうですが、その辺どうなんだろうな。
ああ、瞬きしたときだからいいのか!なんか納得してしまった(笑)。

それ以外で言えば、やはり鶴屋さんであろう。
元気いっぱいが良いのもさることながら、人懐っこいのも良い。
きっと一緒に居たらさぞかし楽しい事だろう。まぁ、疲れるかもしれませんが(笑)。
それはともかく、この鶴屋さんは以前の感想にも書いたような気がするが、私のイメージ通りの鶴屋さんなので、見ていてとても小気味が良い。
それは仲の人の演技がうまいのか、それを指図する監督なりがすごいのから知らないが、なんにせよ、とても愛らしいので感謝感謝である。めがっさめがっさ。

どーでもいーけど、この「溜息」。物語の最後でどうなったかさっぱり覚えていないので、オチが楽しみであったりする。
オチがあったかどうかも覚えていないのですが。


「涼宮ハルヒの溜息IV」

ついに爆発しちゃいましたが。

と、いうわけで、お話はあまりのハルヒの傍若無人っぷりについにキレてしまったキョンだが、谷口のおかげ(笑)もあって?なんか仲直りしてしまう話。
今回の目玉としては、無論ハルヒとキョンの喧嘩であるのだが、劇中で色々と語られてしまうので、こちらとして見るとあまり書くことがない。
が、見れば分かるようになっているってことは、なかなか素晴らしい事である。

さて、上記の通りなので、喧嘩については劇中でキョンやハルヒの胸中については語られるので、
それ以外で印象に残った事と言えばまずは鶴屋さんであろうか。
この人はノリでイエー!とやっちゃう人ではあるのだが、ハルヒと違ってちゃんと「見えている」のだ。
見えているってのは、その場や空気を読む力といいますか、その時々でどうすべきかがちゃんと分かっていて、
みくるを池に落とした後の事でも、一番先に考えなければならない事はみくるを着替えさせる事で、
ハルヒなんかは映画撮るのが楽しくてしょうがないので、その辺なんかは頭からぽーんと抜けてるし、
キョンはハルヒの傍若無人っぷりにカッとなって、これも頭から抜けてしまっている。
その後、ハルヒの悪戯に乗ってしまう鶴屋さんではあるが、彼女はそれまでの経緯をほとんど知らないので、
きっとそういうノリが許されるのであろうと思ったのかもしれない。
しかしそれは悪のりに乗ってしまったとわかり、最後は年下であるキョンにしっかり謝っている。
高校生時分に後輩にしっかり謝る事ができるであろうか。
学生の時は学校が世界の中心なのでなかなかできる事ではないよなぁ。
そーゆーことをしっかりできる鶴屋さんはそれだけでめがっさエラい。そら家もでかいわ(関係ない)。

次に小泉とみくるなのだが、小泉は解説係ではあるものの、どうも胡散臭い。
みくるもみくるで、とにもかくにも禁則事項でぶっちゃけ信用ならん。特に朝比奈(大)の方とか(出てきませんが)。
個人的には、色々とくっちゃべってくれる小泉は、言っている事はウソかホントかは別として、情報提示してくれるだけまだ良くて、
なんにも知らないであろうし、禁則事項で重要事項のヒントすら喋れないみくるを送り込んでくる未来人の方が質悪いと思うがどうか。
まぁ、それはそれとして、みくるはちょっとおもしろいことを言っていて、
喧嘩の時にケンカはダメだと言って禁則事項なんチャラと言って酔いつぶれてしまうのだけど、
未来人にとってキョンとハルヒが仲違いする事は、なんかとっても都合が悪い、という事が分かる。
キョンはもちろんキーパーソンなんだけど、やっぱりとっても重要な立ち位置にいるらしい。
そーいえば、ハルヒの超常現象が人目に触れるかmそしれないようになるのは高校入ってからだから、
案外、キョンがいるからこその力の発揮っていうのがあるのかもしれないねー。
色々な組織の人達にとって、注目すべきはむしろキョンなのかもしれませんな。

どーでもいーけど、この「溜息」のハルヒってすごく嫌な人なんだよな。まぁ、そういうふうに作ってあるのだけど。
他の話ではまだ可愛げがあるだけに、この「溜息」のハルヒはどうも異質に見えてしまうのはオレだけだろうか。


「涼宮ハルヒの溜息V」

あー、そういえばこんなオチであった。
というわけで「溜息」終了。

さて、お話の方はと言うと、前回見事にハルヒとやる気を取り戻したどころかパワーアップさせてしまったキョンであったが、
そのおかげで人知れず超常現象でまくり状態になってしまった。
原因はもちろんハルヒであるが、問題は彼女が現実と映画内での出来事を、どこかごっちゃにしているからだ。
そのためキョンはハルヒに「現実とそれとは別物である」ということを、
撮影している映画内ではっきり認識させないといけなくなったのだが……。
という感じ。

今更このお話を知らない帆とはいないであろうから、さっさとその「オチ」を言ってしまうと、
TVドラマなんかによくある「この物語はフィクションです」云々なナレーションをEDロールの後に入れさせた。
そのオチを覚えていなかった私は、どーするんだっけかなぁと考えながらみていましたが、お話として「ああ、なるほど」と思える「オチ」である。
小泉の言う「夢オチ」も確かに決着のひとつではあるが、キョンの作戦以上のものはきっとないだろう。
そーゆーことを踏まえて常々思う事がある。それはキョンがとても頭の良いヤツだという事だ。
モノローグで分かるように、様々な知識を得ており、さらには知識だけでなく知恵を使う事もしていて、
今回のように事態を見事に収拾したり、「孤島症候群」では見事な名探偵っぷりを発揮していたりする。
のだが、なぜか彼の学校の成績はどうも芳しくないようで、あれだけの知識を得ていながら何故?と思わずにはおれん。
まぁ、学校の勉強とそれは別物ではあるものの、その頭の回転の良さであらば、もっと出来ても良いはずだ。
しかし彼は自らを一般人と称しておきながら、以外によく分からない人物でもある。と、私は思っていて、
今回のお話としてのオチであるラストシーンでは、わざわざハルヒと呼び出して、長門や小泉やみくるの真実を告げてしまう。
彼のこの行動はいったいなんだったのだろう。
劇中の台詞からすれば、ハルヒがそれらの存在を認めてしまえば、もっと事は簡単だという事なのだが、
彼は自分で、そんな事になれば世界がどうなってしまうか分からない、という事も認識している。
なおさら「何故?」と思わすにはおれない。
彼は憂鬱の最後にあったように、つまらないと感じながらも現状維持を望んでいるというのに。
おそらくは、頭の良い彼の事だから確信があったのだろう。
自分が言った所で、ハルヒが彼らの真実を目の当たりにしない限りはそれを信じない、と。
これまで散々キョンの言う事は、すっぱり綺麗に否定され続けた経緯も彼の確信のひとつであろう。
それに彼らが自ら真実をハルヒに見せる事がないのも、キョンは十分に知っている所でもある。
つまり「どうせ言っても信じないので言ってみた」のではなかろうか。
でも、万が一信じてしまってもらっては困るから、あんな冗談のような言い方をしたのだろう。
もしかしたらキョンはハルヒの望みをかなえてやりたかったのかもしれない。
なにせ自分は彼女の望む、宇宙人、未来人、超能力者と一緒に楽しく遊んでいるのだからな。
まぁでも、「どうせ言っても信じない」とは思っているのだが。

今回私が気になったのは上記キョンの事と、以下ハルヒに対する各組織の事である。
小泉とみくるが色々と語っていたが、長門が言ったようにどれもこれも確証のないもので、これだというものはなく、
事の発端である所の「ハルヒが何故その能力を得たのか?」が分からない以上、だれにも分かり得ない。
むしろ、今提示されていること全てが違うという可能性もあるわけで。
可能性はどうあれ、色々ある各組織はハルヒを一体どうしようというのだろうね?
自分達の都合のいいようにしたい、というのが本音の所であろうが、ハルヒの対する考え方の違いで血みどろの抗争があるのはよく分からんな。
とするならば、やはり本音の部分でやり合っているのだろう。
つまり「オレたちはこうしたい」「そうはさせない。なぜならオレたちはこうしたい」というのが延々と続いているのか。
もしそうならば、現状維持を望んでいる小泉、みくる、長門らの一派は、案外、ハルヒを守っている格好になっているのだろうか。
ハルヒが拉致でもされて、その組織の考えに洗脳されて世界を作り替えられたりしないように。
なーんて考えたのだけど、ハルヒが自分の望む事を実現する力がある以上、拉致され「助けて」と強く思った時点で助けられる事が確定なので、あんまり意味がないな。
結局の所、ハルヒには手が出せないので、各組織がどうしようとしているのかがよく分からないんだよなー。
でも血みどろの抗争なんて起きているのだから、なんかとんでもない事を考えている一派等々がいるわけで、
他の組織と掃討してハルヒの周りに自分らの末端を置き、ハルヒを誘導しようとしているのかもしれん。
ということを考えると、現状維持を望む彼らは結果として守っている事になっている。のかもしれませんね。

なんかとりとめのない感想だが、とりあえず、新作分はこれでもう終わりかなー。
やはりというか、なんというか随分楽しませてもらった。
かなりの期待を背負ってのこれなのだから、このアニメを作っている連中はすごくやり手なんだろうなぁ。
まぁ、随分金も人も時間もかかっているんでしょうが。


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