おおきく振りかぶって 1〜13話

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第1話 『ホントのエース』

大好きな高校野球マンガのアニメ化。
話は全部知っていますけど、面白く見る事が出来ましたよ。

そんな第1話のお話は…
俺なんか…」と、すぐメソメソと泣くピッチャー・三橋廉。
彼は中学時代、経営者の孫と言う事で“ひいき”でエースになっていた上に、
マウンドを3年間ゆずらなかった事でチームメイトに嫌われ、悲しい中学時代を過ごしていた。
自分のせいで野球部は負け続け、みんなも野球を楽しめなかった。その罪悪感から、彼は完全に自信を失い、人間不信に陥っていく。
中学卒業後、エスカレーター式の三星学園を出、野球をやめる覚悟で西浦高校へ入学する。
別の学校では、実力のない自分はもうピッチャーにはなれないだろうと 思いながらも、その足はまっすぐに野球部グラウンドへ向いてしまうのだった。
以上公式のあらすじ。

………………………おっと!危ない。確認の為に1巻読んだら止まらなくなりそうだった。
そんなわけで、1話はマンガの1話と内容はほぼ同じ。先生による「ねじれ」のレクチャーがなかったくらい。
だっったのにもかかわらず、楽しんでみる事が出来たのは、俺のひいき目ってのもあるが、ちゃんと作ってあったっていう印象があったからかな。
絵が楽しませる構図をしていたような気がします。カット割りも悪くないし。むしろ上手かったな。

さて、個人的に面白かったのは、マネージャーが出ていた事(笑)。
原作知らない人の為にいっておくと、女監督の甘夏潰しやケツバットのシーンで、
ネット裏で「ひいっ!」ってビビっていた女の子が次回からマネージャーとして出てきます。
そのマネージャー。マンガの第1話には出てこないんです。
しかし、単行本の第1話の後におまけマンガとして、そのときマネージャーが何をしていたか描かれているんですね。
で、その一部がアニメのそれです。彼女、監督のアレにビビって帰っちゃったんですよ(笑)。
それでもなんでマネージャーとして入ってきたかが面白い所なんですけど、それはやってくれないのかなぁ。

しかし、何クールやるか知りませんけど、どこまでやるつもりなんですかね?


第2話 『キャッチャーの役割』

ははっ、動いてるの見るとホント三橋ってイラつくな(笑)。

そんな今回のお話は…
西浦高校野球部は、ゴールデンウィークを利用して合宿を行うことになった。
合宿へ向かうバスの中、バス酔いした三橋を介抱する阿部。
「性格を直さないと投げさせない」と監督から言われた一言が気になって、
夜眠れないとべそべそ泣き出す三橋の様子に阿部はイラつくが、 阿部にとって三橋は“理想の投手”。
性格には目を瞑ろうと我慢する。ようやく着いた合宿所では、全て自分達で行うという自給自足の生活が待っていた。
それぞれ自分たちで自分の仕事を見つける中、三橋だけ一人動くことができない。
途中みんなで山菜取りに出かけるが、百枝から阿部と三橋は別メニューだと呼び出される。
そこで三橋は自分の投球のコントロールの良さの正体を、百枝から告げられるのだった。
以上公式のあらすじ。

そんなわけで、マンガ読んでてそんなに気にならなかったのだが、このアニメで動いて喋る三橋をみるとイラつくな(笑)。
三橋はそーゆーキャラなんで、キャラを上手く作ってあるってことですな。
個人的に阿部の声が大人っぽいのが妙に気になる。
阿部は冷静で大人っぽいキャラなのだが、ホントはカッとなりやすい質のまだまだ子供な部分があるんだよな。
今回で言えば、百監(モモカンと読む、百枝監督のこと)に「キャッチャー解ってないなぁ」と言われ、
カチンときて大声で反論しちゃうあたりがソレ。若いなぁ阿部(笑)。

それはともかく、お話の方は三橋と阿部のバッテリーが上手くいってないように見せるのが今回のお話のポイント。
これがあっての次回三星学園との練習試合前が活きてくるのである。
あ、ちなみに次回は多分プレイボール前で終わると思う。
次回の事はさておき、今回はそういった、いわば前フリの話だったりするのだが、
なかなかどうして西浦高校野球部は個性のあるヤツらなので、合宿の様子なんかを見てるのは楽しい。
まぁ、ほぼ原作通りなので、既読の自分としてはこれといった目新しさはなかった。
が、それでも見ていて退屈しないものを作ってくる技量はなかなかのもんですな。

どーでもいーけど、マネジの話はやっぱ無かったな。DVDとかのおまけに入るのかもね。


第3話 『練習試合』

さぁ、おお振りの名シーンがやってきましたよ。

そんな今回のお話は…
明日は遂に三星学園との練習試合。
百枝は夕食後、部員達に“瞬間視・周辺視のトレーニング”を言い渡す。
その中で田島はダントツな成績を残し、その非凡な才能をみんなに印象づける。そんな中一人、明日の試合のことで頭がいっぱいな三橋。
阿部から「体調は大丈夫なのか?」と聞かれるが、“何を言っても阿部にあきれられるのではないか?”と怖くて何も言えず、ただ阿部をイラつかせるだけだった。
その夜も不安と緊張で眠れない三橋。
自分はやはりピッチャーをやれる人間ではないのか・・・と、一人思い悩むのだった。
以上公式のあらすじ。

今回はやはり姉が三橋の手を握ってからのシーンですよ。
まぁ、正直な所、個人的にはそんな印象的なシーンではなかったんだけど、アニメのそれは上手く作ってあるのだ。
三橋の「オ、オレ、ピッ、ピッチャー好きなんだ…」から、「勝ちたい!」「勝てるよ!」の流れが特に良い。
三橋の自分を認めてくれているという驚きと分かってくれているうれしさがよく出てる。

その他気になった所は、マネジがウグイス嬢をお願いされるシーンがあったくらいで、ものすごく原作に忠実な感じで進んでいますな。
次回からは本格的に試合で、少年誌の野球マンガの様なおおざっぱな試合展開でなく、
このマンガの特徴的な個々の心理を細かく描いた試合展開がどうなるか楽しみです。


第4話 『プレイ』

今巻で1巻の終わりまでの話。
ほぼ原作通りでありながら、見せ方が上手いです。

遂に三星学園との練習試合が始まった。
中学時代のトラウマをかかえたまま試合に臨む三橋。
三橋の実力をよく知る元チームメイトたち三星学園野球部の面々は、楽勝モードで三橋をなめてかかる。
だが三橋は阿部のリードもあって、一回を三人で押さえる好投ぶり。
三橋は阿部が凄いからだと絶賛し、阿部への信頼を強めるのだった。
続く攻撃では田島が見事、叶の得意球である“フォーク”をとらえツーべースヒットをはなち、その類まれな野球センスを発揮する。
一個人同士の集まりだった西浦高校野球部は、少しづつだがチームとしてまとまりを見せはじめていた。
以上公式のあらすじ。

試合展開や内容は原作通りなのでいいとして、絵の見せ方とか間の取り方が上手いですな。
キャッチャーマスク越しに打者を見る阿部視点だったり、阿部・三橋間でのサイン交換から打者心理の所は、
ともすると、間延びしてしまったりするのだが、テンポよく投球まで続いていて感心した。
この「おおきく振りかぶって」の特徴として、個々の心理を細かく描くというのがあるが、それも上手く間延びせずに作っていたな。
マンガなら「このコマは一瞬の出来事」というのが分かり易いのだけど、
アニメは動く事が前提なのでキャラが考えている事を声優さんが喋っている間にも、
そういう考えがあるので「随分のんびりしてるなぁ」等と思ってしまうが、これはそんな事なく、野球本来の心理戦を上手く表現していてそれにも感心したよ。

さて、それ以外ではやはりマネジか(笑)。
ウグイス嬢の事は完全アニメオリジナル。
ほとんど出番のない彼女のことが描かれるのは、男にとってはうれしいですな(笑)。


第5話 『手を抜くな』

相変わらず原作に忠実ですが、やっぱ面白いな。

そんな今回のお話は…
両チーム無得点のまま迎えた三回。
三星学園の投手・叶は、三橋を意識するあまり徐々にペースを崩し、コントロールが乱れ始める。
西浦高校はこのチャンスを活かし、4回の表に4番田島のツーベース、続く花井の犠牲フライで2点を先取し、勢いにのる。
一方、三橋には元チームへの明らかな未練が見られた。
そんな三橋に、「本当は三星に戻りたいのでは?」と疑う阿部だったが……。
以上公式のあらすじ。

あらすじにはありませんが、今回のポイントは三星学園がもめる所。
ここから三橋をなめていた元チームメイトも本気を出していくことになるわけです。
その辺の三星のいざこざは見ていてもしろいですな。
三橋は本当はすごい投手なのかそうでないのか。
基本、野球マンガで主役がピッチャーなら豪速球を投げるんですけど、三橋は9分割のストライクゾーンと遅いけど変なストレートが武器。
それをなめてる元チームメイトと認めている叶。
見ているこっちとしては3話の事(あの名シーン)があるから感情移入しちゃって、三橋の事で相手がいざこざおこしたり、
認める認めないは別として、なめていた元チームメイトが本気でやり始めたりすると、こっちとしては気持ちいいよね。それでも三橋は押さえるし。
普通の野球マンガとは違って、強打者打ち取ってすっきり!てのじゃなくて、
そういうじわじわっとくるカルタシスがこの「おおきく振りかぶって」のすごいと思う所。

さて、アニメーション的な事としては、前からいっているけど見せ方が上手い。
三橋がセンターでバストアップでもちゃんと野手が写っていたりと、
個人に個性のある西浦の面々が分かる様なカメラ位置なっていたりな。
個人的に面白かったのは、田島がタイムリー打った後の花井くんですよ。
『ストレート狙う!ストレート狙う!」ってのはマンガではそれほど強調されてなくて、
私は全く覚えていなかったのだけど、あれは花井くんらしくていいなぁ(笑)。

しかし随分とこの練習試合を引っぱってるけど、このアニメってどこまでやるつもりなんだろ。


第6話 『投手の条件』

お展開がわかってるとドキドキ感がなくっていかんなぁ。

そんな今回のお話は…
2点リードで迎えた5回。 このまま西浦高校優勢で続くかと思われた試合は、
しかし調子を取り戻したピッチャー・叶によって勢いを止められ、追加点を入れることができないでいた。
一方の三橋は、三星学園を相手にこれまでパーフェクトピッチング。
一人のランナーも許さない好投を続けていた。何とか点入れたい織田は、何か三橋を攻略できるヒントはないかと、叶に三橋のピッチングについて聞きだす。
そこで叶は、「投手の条件」とは何かを織田に問いかけるのだが……。
以上公式のあらすじ。

水谷君のエラーからタイムリー、ホームランで逆転されたところで終わる。
今回のキモはやはり三橋がヤバいと思いながらも阿部のリードに従う所か。
打者が目をつぶって振ったという異常な事態に、三橋が首を振れない、振りたくないという状況が良い。
普通なら阿部の要求する所に投げないのがピッチャーというもの。
言い訳ならいくらでも立つしね。滑っただのサイン見間違えただの。
でも三橋は投げちゃう。阿部に嫌われたくないから。
こうしてみると、ある意味では三橋は強いのかもしれんな。
自分で絶対打たれると思ってもキャッチャーの要求通りに投げるんだから。そんだけ阿部を信頼しているという事な訳だし。
阿部の方は打者が目をつぶって振った何て知らないので、ある意味、三橋以上にぐらついて、自分のリードに疑問を持っちゃう。
普通なら2球目を投げる前に投手が捕手を呼んで目をつぶって振ったと言えば済む事だが、それができない発展途上のバッテリーが微笑ましい(笑)。

次回、この練習試合も終わるようです。どこまでやるつもりなのかな。
やっぱ桐青戦でおわりかなぁ。


第7話 『野球したい』

練習試合が終わりました。

そんな今回のお話は…
七回裏、三星学園の攻撃。
畠に逆転ホームランを許してしまい2対3で三星学園の1点リードとかわる。
ベンチに戻る三橋に栄口や西広が声をかけるが、三橋はベンチに入らず脇に座り込んでしまう。
それを見た阿部は逆転されたのはノーヒット・ノーランで勝つことを狙った自分の責任だと三橋に謝る。
しかしそれは三橋に残っている三星学園に対する未練を断ち切るためだった。
攻撃は八回表。
4番の田島を敬遠させないためには塁を埋めるしかないと支持をするモモカン。
そしてここから西浦高校の反撃が始まる!果たして勝つのは…!?
以上公式のあらすじ。

まぁ、原作通りなので試合展開的には特に書く事はありませんが、試合中の選手心理はテンポよく描いていたな。
そーゆーのは下手すると展開がのったりしてしまいがちですが、そうならないように作っているのはなかなか感心する。

さて、今回の見所は試合終了や帰る際の出来事もそうなのだけど、やはり合宿所に帰ってからのラストシーンですかね。
モモカンの「捕手が投手に尽くした分を、投手は信頼で返すのよねぇ」からのセリフに、
阿部が『こっちからの一歩通行じゃねぇんだ』と三橋と阿部のバッテリーに信頼関係が芽生え始めましたな。

ちょっと気になった事。
毎回言っている様な気がするが、上手い所で上手い見せ方をしているな。
ベンチに入れなくなった三橋の「今戦っている三星は〜」での三橋目線で、野球帽のつばを見せてそれと分かる様にしていたり
(これはいつだったかの阿部のキャッチャーマスク越し目線も同じ)、
今回のラストシーンで阿部が閉めた障子に阿部の影をちゃんと映したりと、割と細かい演出が印象的でした。
やっぱこのアニメってEDにTBSとか講談社とかクレジットされてるんで金かかってんのかなぁ。
何となくそんな気がします。


第8話 『スゴイ投手?』

試合がない時の方が各選手の個性が出ていいよね。

そんな今回のお話は…
三星学園との練習試合に逆転勝利した西浦高校。
しかし勝利の余韻に浸る間もなく、西浦高校は翌日も朝から練習だ。
そこで三橋は、阿部と中学が一緒だった栄口から、
阿部がシニア時代に“すごい投手”とバッテリーを組んでいたと聞かされ、どんな投手なのか気になっていた。
その日、練習の一環として県大会の試合を観に行くことになった西浦ナイン。
スタンドで観戦をしていると、スタンドを見上げて「タカヤ!」と声をかける投手がいた。
彼こそがシニア時代に阿部とバッテリーを組んでいた榛名元希だったのだ。
以上公式のあらすじ。

今回で2巻の終わりから3巻の最初の方まで。
尺の関係で端折られた所もありました。
栄口くんと三橋があう所は原作では三橋はお母さんに送ってもらって、
車から見かけた三橋がつい車を降りて挨拶にいくんですけど、なんで車で送ってもらってる所削っちゃったのかなぁ。
個人的には三橋がお金持ちの子で、両親に愛されている事を示すところだと思うのだが。
後の誕生日の所と繋がるし。そーいえば、三橋がお母さんに抱きしめられる所もなかったな。
少年誌になる様な野球マンガと違って、そういう選手の母親たちのネットワークが描かれたり、
試合見た女子が盛り上がってチアリーダーやったりっていう、作者が女性ならではの視点がこのマンガの面白い所でもあるのだけどなぁ。

さて、それはそれとして、今回からしばらくは試合はありませんが、
冒頭書きました様に、試合がないはないで、どうしても試合では西浦四天王(三橋、阿部、田島、花井)に
隠れてしまう他の部員たちの個性が見れておもしろいのです。
といっても、まだこの辺ではなかなかその個性が出てきませんが(笑)。
たとえば、先の練習試合で阿部にクソレフトと評された(笑)水谷くんは割といい加減な性格をしていたり
(この辺は今回の瞑想や「クソレフト」事件(笑)でもなんとなくわかるよね)、
今回三橋と話していた栄口くんは気さくないい人ですが、緊張に弱くあまり緊張すると神経性の下痢をしたりします。
泉くんはけっこう強気な性格で、三橋にいちいち注意する阿部を威張ってると思っていたりします。
と、このように各人のひととなりが見れて、試合は試合で面白いのですが、ない時はないでなかなかおもしろいのですよ。
といっても、このアニメ見てる人はそーゆーこと知ってる人ばっかりだろうけど(笑)。

個人的に今回のすぐ後の観戦の話がけっこう好きなので次回が楽しみ。


第9話 『過去』

相変わらず、原作に忠実だなぁ。多少端折ってはいるが。

そんな今回のお話は…
武蔵野第一高校の榛名はライバル校も注目する豪腕投手。
阿部は榛名と中学時代にシニアリーグでバッテリーを組んでいたが、榛名のことを”最低の投手”だという。
なぜ最低なのかが気になる三橋。栄口に促され、阿部はしぶしぶ榛名との過去を話し始める。
その話を聞いた三橋は、阿部が今まで自分にかけてくれた言葉の、意味と理由を悟るのだった。
以上公式のあらすじ。

あらすじには『三橋は、阿部が今まで自分にかけてくれた言葉の、意味と理由を悟るのだった。』と書いてありますし、
三橋がそれを知る事が今回の話の目的とも言えるのだが、長いスパンで考えると重要なのは阿部と榛名のことだろう。
とか、言っちゃいましたが、その重要であろうことはまだ連載誌にも出てない私の妄想なので、別に今回の感想は読まなくていいよー。

さて、個人的に重要な阿部と榛名ですが、今回見ていてモヤモヤっとした人もいただろう。
自分もその一人なのだが、なんでか考えてみると、いや、考えなくても分かるが、阿部の知っている榛名と現在の榛名は別だからということだろう。
阿部が知っている榛名は劇中あった通り、怪我をして荒んで性根が腐って誰も近づけないような人間だった。
しかし、現在はちゃんと周りと打ち解けている。本当の榛名はそれなのだ。
阿部の知っている榛名は本当の榛名じゃない。そのギャップだけがモヤモヤの理由じゃない。
武蔵野第一の控え捕手が言っていた様に、荒んでいた榛名はリトルに入ってからすこしづつ戻っていく。
それは幸か不幸か榛名のバックボーンを知らなかった阿部のおかげだ。
荒んだ理由を知っている中学の部の連中は、理由を知っている分なにも言えなかったんだろう。
しかし、知らない阿部はそんな榛名と正面からぶつかっていく。
ああしてくれ、こうしてくれと言うだけじゃなく、最初取れなかった球も努力して取れる様になる。
それまで腫れ物に触る様な扱いだった榛名はうれしかっただろうし、そんな阿部を見込んでいた事だろう。
そうした阿部とのコミュニケーションがあってこそ、榛名は元に戻れた。
いわば、今の榛名があるのは阿部のおかげだ。しかし、阿部はそうした事を知らず榛名の評価は「最低な投手」のまま。
そのすれ違いがモヤモヤする所でもあるし重要な所だ。
きっとこの先、確実に榛名と対戦する事があるはずだ。
だが阿部は今の榛名を知らないし、対抗意識は他と比較にならないほどだろう。
(対抗意識については次々回よくわかる。三橋に対した榛名の言葉は阿部には見下したと写る事から)
きっと試合でこのギャップが西浦にとって悪影響がある事だろう。だから重要って言ったんだけど…
…まだ原作でも武蔵野第一と対戦してないんだよねー(笑)。だから私の妄想なんですよ(苦笑)。

そーいえば、試合予想とプロテインの話ってなかったね。


第10話 『ちゃくちゃくと』

日常パートはそれはそれでおもしろいのだ。

そんな今回のお話は…
チームとして形になってきた西浦高校野球部。でも彼らには、夏の大会を勝ち上がるために足りないものがあった。
それは控えの投手と捕手。阿部の口から「もう一人投手がほしい」と言われ、
阿部とちゃんとバッテリーになりたいと思っていた三橋は「マウンドを奪われてしまうのではないか」という不安から、その場でボロボロと泣き崩れてしまう。
それを見た阿部は、なぜ控えの投手が必要なのか、三橋にその理由を話し始めるのだが…。
以上公式のあらすじ。

あらすじは控え投手と捕手のことくらいしか書いてありませんが、Bパートは三橋の誕生日の話。
一応流れを書いておくと…
勉強もやっとかないとダメという事で勉強会をする事になった西浦野球部。
全員でやれる所をどうするかと考えていた所、三橋が家でやろうと言い出す。
野球部の皆が来ると三橋から携帯で聞いた母親は、てっきり息子の誕生会だと勘違いして…
という流れ。

私はけっこうこの誕生日エピソードは好きなんだよなー。
なんていいますか、三橋が今までと違ってチームにとけ込んでいく過程が見れておもしろい。
三橋の気持ちになって考えてみると、すっげぇ嬉しいんだろうなぁと思ってなんかこっちも嬉しくなっちゃう。
つか、こいつら微笑ましすぎ(笑)。
そういえば誕生日の所。「ハッピーバースデイ」歌わなかったな、なんでだろ。
さすがにガキっぽいと思ったんだろうかと思ったが、多分尺の関係かな、冷静に考えると。
ちなみにここにマネジがいないのがなんか高校生っぽいよな。
まぁ、10人の男の中で誰もいない家に行く女の子なんてそうそういないだろうが。
それと三橋とマネジがぶつかった後のモモカンの『青春ははじまらないんだー』がなかったのはちょっと残念。
つかマネジは大の高校野球好きであって部員にはあまり興味なさそうだな。
原作のおまけマンガでは前回の観戦時にオペラグラスでスタンドにいた桐青の控え捕手みて「かわいい子がいる!」
とか言っていたんで、ジャニーズ系のような美少年が好きなのかもしれんなぁ(笑)。

そんな感じで、多少端折った所は当然あるもののやはり原作に忠実で、特に目新しさはなかったな。
あんまりハッチャケちゃうのもなんだが、ちょっとくらい独自の何かがあってもいい様な気がしないでもない。
が、それがきっと難しいんだろうな。加減を間違えると作品に雰囲気をぶち壊しちまうから。
どうせやるならオリジナルのエピソートを入れるしかなさそうだけど、それは無いな、間違いなく。


第11話『夏がはじまる』

ハマちゃんでてきた。

そんな今回のお話は…
六月、夏の全国高等学校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会場には、埼玉県中から高校球児が集まっていた。
一年生だけの新設野球部校の西浦にとって、周りはみんな体格の良い選手ばかり。そんな中、三橋と栄口が緊張のあまりトイレに行きたいと言い出す。
トイレの個室に入った栄口から、トイレットペーパーをとってくるよう頼まれた三橋はトイレを飛び出そうとするが、
ちょうど入ってきた人にぶつかって尻餅をついてしまう。そのぶつかった相手とは……。
以上公式のあらすじ。

ちょうどこの頃仕事がピークで会社で仕事しながら見たんで記憶があやふやです。
まぁ、録画してあるのを見ればいーんですが、億劫でねぇ。
ま、話の方は原作通りなので特にこれといった所がなかったのもあって、あまり印象に残っていないなぁ。
私的には次回のハマちゃんとの思い出の話が割と好きなんだよな。いいヤツだよねーハマちゃんって。

って感じでなーんも書く事がなかったり。原作読んでいなかったんなら色々面白い所もあるんだろうけどな。
初戦で前回優勝校の桐青高校と当たることになったとか。
やっぱ先を知っていると素直に楽しめなくていかんな。


第12話『応援団』

時間の経過を上手くやったなーという印象

そんな今回のお話は…
小2の秋。ギシギシ荘から引っ越した三橋は、転校先の小学校でなかなか友達が出来ず、
一緒に野球ができる友達がいるギシギシ荘を思い出しては涙ぐんでいた。
そのギシギシ荘にいた幼馴染のハマちゃんが、実は西浦高校で三橋と同じクラスの浜田君だということが分かる。
三橋はなぜかハマちゃんがひとつ年上だと思い込んでいたと言うが……。
以上公式のあらすじ。

話はこれまで通りこれでもかとばかり原作に忠実。
なので、お話的なおもしろさっていうのは個人的にはない。知ってるからな、話(笑)。
個人的に感心したのはBパートでの時間の経過。結構長い間、練習風景をずーっと流していた。
春が初夏になり、梅雨が明けて夏がくる。西浦野球部員の練習と共に季節が変わっていく様子がよくわかる。
それと同時に西浦野球部員がどれだけ練習したかもわかるようになっている。
一昔前のアニメとか青空にパンしたかと思ったら、次のシーンでヒロインが「暑っ、もう夏かぁ」等と宣って、
こっちが「ええっ!?この一瞬で2ヶ月くらい経ったの?つかその間なんもねーのか」と思っちゃうよーなのがある中で、
(まぁ、そーゆーのはそーゆーので使いどころがあるんだけど。尺の関係とかもあるだろうし)
短い時間で長い時間の経過とその中身を感じさせるところはうまいなぁと思ったのでした。

以下どーでもいーこと。なんで読まなくていいよー。
しかし、話を知っていると内容の感想とか書けないな。
何度も読んでいるせいなのか、そうなるのが当たり前になっちゃって、
なんか思うところがあっても「ここはわざわざ書き記すことかな?」とか思っちゃって、結局消しちゃうのよね。
あんまり原作とここが違うとか細かく書くのも重箱の隅をつつくみたいでやだしなぁ。
思ったことを思ったまま書くと読みづらいし。文章書くのって難しい。
な。どーでもいーことだっていったろ?(笑)


第13話『夏大開始』

相変わらずの原作忠実っぷりですが、おもしろいのはなんでなんだろうな?

そんな今回のお話は…
練習中の西浦ナインのところに、徹夜で桐青高校の詳細なデータを揃えたマネジの 篠岡がふらふらになって持ってきた。
早速モモカンは、花井、阿部と一緒にデータ解析をするよう声をかけるが、その阿部を三橋が呼び止める。
阿部に見てほしいものがあると三橋が手に持ってきたのは角材。
それはGWの合宿のとき、体幹を鍛えるようにと三橋がモモカンから渡されたものだった。
角材の上でワインドアップした三橋を見た阿部は……。
以上公式のあらすじ。

ま、元々面白いと思って買って読んでいるマンガなので、それが動いたりいろんなアングルがあったり、喋ってくれるだけでも楽しいという事なんだろう。多分。
それはともかく、お話としては夏の大会が始まり、初戦の桐青戦が始まる前まで。
個人的には今回は母親達がけっこう好きだ。いや、萌えとかではありません(笑)。
原作者のひぐちアサ先生は女性なので、試合外のエピソードとかの女性視点がおもしろいのだ。
Aパートのマネジのシーンだったり、入場行進の時やその後の母親達だったりは、基本、普通の野球ものには出てこない。
なぜなら、普通野球マンガを描く作家は選手になった事はあろうが、どんな状況であれ女性側から見ることになる事はまずない。
だから、マネジや母親達がしたり思ったりする事が描かれることはない。少なくとも俺は今まで見た事がない。
なのでマネジが入場行進で歩いているだけで感動してしまったり、母親達がビデオ回して「ウチの子いたーっ!」とか言って喜んでいるのや、
百監(ももかんと読む、百枝監督の事)に挨拶に行ったりするのがとても新鮮で面白いのだ。
この「おおきく振りかぶって」という話はもちろん野球がメインではあるのだけれど、
「高校野球そのものとそれを取り巻く全て」を照らして描いているのかもしれないなぁ。

さて、今回アニメーション的にちょっと感心した事がありまして。
それは三橋の母親。百監と話をする時に最初、目を合わせないんだよね。ちょっとキョドってる。
ああ、なるほど親子だなーと思いましたよ。上手いこと作ってあるなぁ。


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