Phantom -Requiem for the Phantom- 1〜13話

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第1話 覚醒

見事にさわりだけです。

そんな今回のお話は…
『……逃げないと…殺される……あの黒い瞳からは、逃げきれない……』
少年が目を覚ますと、そこはどことも知れぬ廃屋だった。
脳裏にはノイズの様な靄がかかり自分が誰なのかさえ思い出せない。
所持品からどうにか自分が旅行者であるらしい事のみが知れただけである。
まだ悪夢の続きを見ているのだろうか…。いや、あれは悪夢ではない…現に彼は、あの黒い…無感情な瞳を憶えている。
襲撃者の手から逃れるため、少年は廃屋から脱出を試みる。だが、彼の背後に銃を携えた仮面の少女が忍び寄る…。
「……死にたくなかったら……かかってきなさい……」
恐怖で固まる少年に少女は冷たく言う。
言葉と共に発せられた銃声が少年の平凡な日常に永遠の終わりを告げる…。
以上公式のあらすじ。

あらすじはなんのこっちゃよーわかりませんが、お話としては、
日本人旅行客であった現ツヴァイは旅先でなにかヤヴァイものを見てしまったらしく、
闇の組織インフェルノによって拉致され殺される所であったが、組織のマッドサイエンティストによって、
薬付けにされて洗脳され、記憶を失い、最強の暗殺者「ファントム」に仕立て上げられてしまった。
というのを、実際のミッションの間に挟む、という演出の第1話。
なので、ツヴァイが日本人で拉致されて記憶消されて暗殺者になったこと、ツヴァイの前にアインと言う名の女の子で、
同様の手口で暗殺者になったであろうと思われる娘がいて、インフェルノという闇の組織がふたりを飼っている。
という情報がわかれば良い、みたいな内容になっている。
そんなわけなので、特に何も思う所がなかったんですけど、これからどうなるのかなーという期待感はある。

どうも、この「Phantom」はニトロプラスの一番最初のゲームらしいのだが、
例によってMacユーザーで、エロゲ・ギャルゲの類いは一切やらない自分は当然の如く何も知らない。
放送前に公式HPを見ておもしろそうだなーと思い、ちょっと期待して見たのですが、
一番最初としてはインパクトはそれほどではなかったかなー。もっと派手でも良いような気がします。
お話としては、まだこれからどうなっていくかさっぱりなので、これからアインとツヴァイがどーなっていくか楽しみ。

どーでもいーけど、現在公式でFlashのガンシューティングゲームが遊べるぼだけど、やってみたらついついハマってしまった(笑)。
430点以上にならないなーくそー。(その後500点までいきました)


第2話 訓練

おや、まだ訓練中なのか。

そんな今回のお話は…
『殺さなきゃ、殺される……!死にたくない……!生き延びたい……!』
ただ生き延びたいという本能だけでナイフを振るう少年。少女の仮面が割れ床に落ちる…。だが、そこで彼の意識は途切れた…。
再び廃屋で目を覚ました少年の傍らには、あの少女が佇んでいた。
少女は【アイン】と名乗る。そして彼の事を【ツヴァイ】と呼び、暗殺者になれと無感情に告げるのだった。
彼は、アインの所属する犯罪組織インフェルノの行った暗殺の目撃者として、始末されるはずだった。
しかし、彼女の主である【サイス=マスター】がその才能に目を付け、暗殺者に仕立てるため記憶を奪われ生かされたのだという…。
「生きたければ生まれ変わるの。あなたはもう、人を殺すことでしか存在を許されない」彼に選択の余地は無かった。
拒めば当初の通り「死」が待っているのだから…。
以上公式のあらすじ。

と、いうことは、前回のミッションのシーンは未来の話ってことになるのか。
そんなわけで、今回のお話としては、ツヴァイが厳しい訓練をさせられ続け、思考能力が低下する話。
……うん、それだけだな。お話としては全くと言っていいほど動いていない。
しかし、思考する事を忘れかけていたツヴァイの元にクロウディアがやってきて、
そんな彼に一筋の光明らしき言葉を投げかけるのだけど、一体どういうつもりなんですかね。
組織としては、それこそ、今のアインのように命令に絶対服従の方が都合が良いわけで、
わざわざ秘密裏にやってきて、そんな事言うのは何か裏があるからなんだろうけど、今の段階ではさっぱり読めませんな。

お話の方はただツヴァイが訓練していただけなので書く事ねーなー。
アニメーション的には、銃器のアクションであったり、狙撃シーンで息を止めたりというリアルな描写していたけど、それだけだもんなー。
今回の見所、と言われると正直「ない」としか答えられない。
まぁ、第1話が「こういう雰囲気の話」というのを見せた話であるなら、今回は序章なんでしょう。
最高の暗殺者ということで、その裏付けとしての今回の訓練する話は必要なんでしょうけども、感想を書く身としてはちょいと退屈でつらいな。
もうちょっとこれからを気にさせる何かがあれば、その興味だけでなんかなりそうだけど、
視聴者的にもツヴァイと一緒で、なーんも画面から情報が得られないからなぁ。

その辺はゲームやった人は、これからをワクワクして待っているのかもしれませんが。


第3話 実践

ラストの状況がよくわからないな。

そんな今回のお話は…
「決められたコースでも、君が望み、努力する限りどこまでだって加速して行ける」
クロウディアの言葉は、ただ組織の奴隷の様に生きていくしかないと思っていたツヴァイの心に一筋の光明を与える。
訓練を重ね、ツヴァイはアインによって暗殺者として着々と仕上げられて行った。サイス・マスターの思惑通りに…。
しかし、まだ心までは、暗殺者に成り切れないツヴァイ。
実際に彼に人が撃てるのか…。だが、そんな彼の心にかまわず任務は下される。内容は実戦での試験。
相手はアメリカ海軍のウォレス大尉。助命をエサに戦わされる組織にとって用済みの協力者だった。
突然の事に動揺し喚き立てるツヴァイにアインは、冷たく銃口を向ける。
「もう一度だけ、選ばせてあげるわ。すべて受け入れて生き残るか、それとも拒んで死ぬか……」
以上公式のあらすじ。

お話は端的に言うならば、ツヴァイが初めて人を殺しました。という話。
なんだけど、うーん、なんだろう。この乗り切れなさは。淡々と展開を眺めていただけのような印象であった。
と、言うのも、話がごろっと動いたわけでもないですしね。
サブタイ通り、訓練を経て実践したという流れだけなので、まだ序章を見ているような感じです。
まぁ、この先がどう転ぶかは知りませんが、今この辺りをこんなにじっくりやっているのだから、
前回のような訓練とか、今回の人を殺すという所の積み重ねがきっと大事なんでしょうが、お話としては結構退屈な感じではあるなぁ。
肝心の戦闘シーンも、人を殺す事に逡巡していたツヴァイが、大尉のウソに撃つのをためらうのは良いとしても、
訓練で性格に射撃できるようになった彼が、あんなにでかい人の体という的をはずすかねぇ。
今のツヴァイと五分五分と評された大尉も、ダクトの上からツヴァイを狙ってはずすものなのかな。
その後も、さっさと撃ち殺せばよいものを殴ったり蹴ったりするし。
大尉としては、その後も追っ手が来る事が想定されるので、そんな事やってる場合じゃねーだろと思ってしまったですよ。
そして最後には、もうすべてを終わらせたいとするツヴァイをアインが撃ったかと思いきや、
なんか思いっきりはずした格好しているのは良いとして、ツヴァイが人が変わっちゃったような目つきをしている所で終わってしまい、
どういう事になったのかさっぱりわからなくて、どうにも消化不要な感じだ。
ま、そこは次回への引きなのかもしれませんが、描写がわからなさ過ぎて見ていてきょとんとしてしまったよ。
大体、ここでツヴァイがやられるわけがないし、大尉にボコボコにされたところで、ナイフの訓練をしているシーンがあったので、
どーせ最終的に隠し持っているであろう、ナイフで逆転するんだろうなーなどと思っていたら、案の定そうなるし。
どうせなら、もちっとハラハラさせてくれてもいいし、展開が読めちゃってあまり見ていておもしろいところがなかったな。
まぁ、上記したように、おそらくはこういった過程が重要なのであろうから、致し方ないのかもしれませんが。

文句ばっかりなのもなんなので、良かったところと言えば……
サイス・マスターによるアインへのローションプレイくらいしか思い浮かばんなぁ。
あれはエロくてよかったよ(笑)。

ともあれ、今回ラストでなんかあったようなので、次回から話が動いてくれるといーなー。


第4話 暗殺

偽装とはいえアイン可愛いなぁ。

そんな今回のお話は…
ショッピングモールで少女が、疲れ顔の少年を連れまわす。どこにでも日常的に見られる光景だった。
ありふれた若いカップル…まさかこの二人が暗殺者だと思う者はいないだろう。そう、インフェルノのファントムだとは…。
ウォレス大尉を始末した事により、正式にインフェルノの一員となったツヴァイはアインと共に任務を受けていた。
今回のターゲットはダラス・マフィアのボス、ドン=ルシオ。
暗殺の現場はショッピングモール、厳重に警備された屋敷から孫娘のプレゼントを買いに出た所を襲撃する手筈だった。
ターゲットの到着は翌日の午後3時。ツヴァイとアインはカップルに偽装し絶好の襲撃ポイントを探っていたのだった。
アインとツヴァイ…彼らにも本来ならありふれたはずの日常。
だが、それさえも、もう遠すぎて、偽装の中だけにしか存在しない…。
以上公式のあらすじ。

お話としては、アインとツヴァイが暗殺をするという話。
なのだけど、むしろ暗殺することはおまけであり、暗殺するまでのプロセスだとか、
アインとツヴァイの心情であったり、ツヴァイの才能というところがメイン。
あらすじにある通り、暗殺に適した場所を探すため、カップルを装ってショッピングモールでデートするのだが、
今までを見ているだけあって、アインにものすごい違和感を感じるよなぁ(笑)。
それはそれとしても、アインはあんなフツーの女の子の演技が出来るんですねぇ。
しかし、暗殺者の割に随分な衆目を浴びる方法だなぁ。などと思ったけども、
衆目の場で殺害が実行される場合でも「暗殺」と呼び習わすのが普通なので、これはこれでいーのだけども、ちょっと派手にやり過ぎな気がするよな。
そもそも、ショッピングモール内では人目が多過ぎてダメだとか言っていたのに、最終的にあんな騒ぎになってしまうのならば、
モール内でも同じだろと思ったのだが、今、逃走が面倒だという事に気がつきました。
まぁ、でも目撃証言がたくさん出るわけだから、結構強引なやり口ではあったわけだ。
なにせインフェルノが5ヶ月分の計画の進行が早いとか言っていたから、前回からの時間経過も考えると、
案外、今回のような事をたくさんやっていたのかもしれませんな。

個人的にはアインが何を考えているかという所がおもしろくて、ツヴァイを「過去の自分」を見ているようで怖いという台詞を見るに、
現在はそうでないという事であって、それが現状を変える為に何か考えているのか、
それとも、自分が2年かかった所を数ヶ月で超えて行くツヴァイの才能を単純に恐怖しているのか。
公式キャラ紹介では「ツヴァイとの出会いは、彼女をさらに謎に満ちた数奇な運命へと導くことに……。」、
なんて書かれているので、どこかで話がゴロンを別方向に転がるのだろうけど、あのアインがどうなるかが楽しみだ。


第5話 刹那

あのエロイお姉さんは何考えてるんでしょうねぇ。

そんな今回のお話は…
ファントムという牙を用い、敵対組織を呑みこみ、日ごとに勢力を拡大していくインフェルノ。
そして、次なる獲物はストーンファミリーが仕切る縄張り=メラニースクウェアだった。
ボスのトニー・ストーンは【石頭トニー】とあだ名される昔気質のマフィア。
新興の組織であり手段を選ばないインフェルノとは水と油。当然、素直に傘下に入るはずもなかった。
このままでは大規模な抗争にも発展しかねない。
そんな折、ツヴァイはクロウディアからトニーの妻エバと幼い息子デュークの監視を命じられる。
交渉の切り札として使うつもりなのか…。とすれば、状況によっては彼らも…?
アインと共に監視をしていたツヴァイ、その視線が偶然デュークと交錯する。
感情など既に失くしたはず…。だが無垢な瞳に見据えられ、ツヴァイの表情は歪む…。
以上公式のあらすじ。

まぁ、マフィアに良いも悪いもないが、今回のお話的に強いてどちらかと言えば良い方の、
昔気質なマフィアのボスが率いるストーンファミリーの縄張り=メラニースクウェアを、
戦場にする事なく手に入れたいインフェルノがファントムを使い実力行使に出るという話。
そういう流れの中で、父親がマフィアのボスなだけの無垢な子供をツヴァイは殺せるのか?という所を見せている。
お話としてはなかなかおもしろくて、マフィアではあるが一本筋の通ったトニー・ストーンは、良い父親でもあるし、
ボスとしても良い男であるというように描いており、その対局であるインフェルノは、最終的にはファントムという圧倒的な暴力で全てを破壊してしまう。
そんな見事な悪役であるファントムのツヴァイは、アインは、
そしてインフェルノの幹部クロウディア・マッキェネンは何を考えているかということを気にさせる作りになっている。
何を考えているかは、正直、全くわかるようにはなっていないのだけど、何かありそげにしてあるのが上手い。
今の所は、インフェルノからの指令を確実にこなすファントム、という事だけで話としては進んでいるのだけど、
何かありそうだということが、今後の展開を期待させてくれる。

気になる所としては、クロウディア・マッキェネンが何考えているかわからない。
公式キャラ紹介には「組織に囚われたツヴァイに同情し色々と便宜をはかる」と書いてあるが、
ただ単に同情しているだけではなく「時には謎めいた行動でツヴァイを幻惑する」ともあるし、
サイス=マスターをあまり良く思っていないような雰囲気でもあるので、まぁ、きっと何かあるのだろうが、
とりあえず、この段階ではなーんもわからないので、今後彼女がどうするのかが気になる。
それと、今回のツヴァイの暗殺シーンで、子供を撃とうとする際に銃口をずらす所があったのだが、
これは、鏡(だったっけ?)に写った自分を先に撃ったってことなんですよね?それが分かる所はないけども(苦笑)。
ツヴァイが無垢な子供を殺すか殺さないか、というところはひとつの見所なのだし、
そこで銃口をずらした所で切り替わって、「ツヴァイ殺さなかった?」と思わせておいてのファイクなのでしょう。
まぁ、上記したようにそれが分かる所はないのだけど、そう考えた方がしっくりくるし、演出的にも上手くもある。
あと、アインも何考えているかさっぱりわからないが、とりあえず、ツヴァイを気にしている事だけはわかって、
偽装デートでとにかく彼を見ていたり、アジトで彼を待っているのかずっと開かないドアを見ていたり。
アインは感情が表に出ないし、あまり喋らないので、彼女が何を思っているのかを窺い知ることが全く出来ないのよね。
まぁ、だから今後が気になるのだけど。


第6話 大火

インフェルノが裏の裏をとる話。

そんな今回のお話は…
愛の家族を奪われたトニーは復讐のため、インフェルノという組織の特殊性を突いた策に出る。
インフェルノは数々の犯罪組織の幹部による組織であり、各組織のボスの意向に逆らった越権的な同盟関係によっている。
つまり、それぞれの組織のボスにインフェルノと通じている裏切り者を証拠とともに差し出せば、 トニーは自らの手を汚さずに復讐を遂げられるのだ。
石頭トニーらしからぬ搦め手…事態を重く見たインフェルノは幹部会を招集する。
その席上でサイス・マスターは、トニーの奇策を逆に利用した、一夜にして西海岸の勢力図を塗り替える常軌を逸したプランを提案する。
あまりにも大胆で無謀…色めき立つ幹部達。だがサイスはファントムなら可能と事も無げに言ってのけるのだった…。
ターゲットは一晩で12人…今夜、アインとツヴァイが暗黒街に大火を放つ…。
以上公式のあらすじ。

あらすじ通り、お話はインフェルノが勢力を拡大していく様子を描くといった話で、その中で、インフェルノの中での仕上げっていくサイス・マスターであったり、
それを嫌うクロウディアであったり、ファントムのミッションを見せていっている。
今回としてはトニーファミリーを逆にハメてたり、用意周到の策でインフェルノが組織として大きくなっていく様子がメインで、
ファントムの出番としては、ミッションと、いつもの現実を見るなという話しかないのだけども、話全体としてなかなかおもしろかった。
前回から引き続き登場のトニーが報復に……というのはあらすじ通り。
そこで逆にその組織の幹部の全てボスを殺してしまい、その責をトニーファミリーにすりかえてしまう。
最後はそのトニーも腹心アントンに裏切られ、仲の良かった警官も買収され、
劇中のサイスの台詞通り、ひとつの時代が終わりを迎え、インフェルノが時代の寵児として躍り出る。
そういった話の組み上がりが、見ていて気持ちのよい物だった。
また、ただそれだけでなく、インフェルノ内部でサイスが最高幹部らにウケてのし上がる一方で、
それをよく思わない人々、というかクロウディ一派などを見せて今後を気にさせたり、
それに伴って、サイス直属の部下に当たるファントムがこれからどうなるかも気にさせる作りになっていて、
最初の方の、ただアインとツヴァイが暗殺するだけの話より、色々な要素が絡んできて見ていていて興味を引かれます。

さて、本来メインである所のアインとツヴァイですが、相変わらず、いつもと同じような感じで、
ツヴァイはまぁ、ともかくとしても、アインはホントよーわからんですな。
いつも感情のない声と表情で、「考えるな。道具として生きろ」みたいなことを言っているけど、
今回は捨ててあった花束から、花を一輪持ってきてコップに生けたり、
かと思えば、最終的にその花に水をやる事なく、ほったらかしでからしてしまったり。
ツヴァイにいつも言っている台詞は、案外、自分自身に言い聞かせているのかもしれませんね。
そーいや、そんなアインにご執心なサイスは、今回(も)アインを裸にして、マネキンとからませて写真撮影ですよ。
ド変態ですよね(笑)。


第7話 過去

何かが変わりつつある感じがしますな。

そんな今回のお話は…
路地裏に響く銃声。倒れる記者。仮面の少女と対峙する少年。
恐怖や飢えを押し殺し、身を隠した廃墟のビル。目の前に現れる銃口。
そして叩きつけられる銃把。アインに起こされ目覚めるツヴァイ。夢…? しかし夢にしてはリアル過ぎる…。
見た事も無い景色、会った事も無い人、これは彼の封印された記憶なのだろうか…。
クロウディアは日本のヤクザ・梧桐組に貸しを作るため、桐組若頭・梧桐大輔と2億ドル相当のコカインの奪取計画を進めていた。
奪取したコカインはそのまま譲渡する条件で共犯関係は成った。
アインとツヴァイは、サイス・マスターから襲撃の援護を命じられる。
だが二人には、襲撃班が梧桐組だとは知らされていない…。
サイス独自の目論みがあるのか…。それともクロウディアの指示なのか…。
以上公式のあらすじ。

あらすじは実に上手くあらすじッていて見事に上記のような流れで、キモの部分を書かないのも上手い。
宇宙をかける少女のあらすじは先行してあらし次更新してネタバレしやがるし。
それはともかくお話の方であらすじにない部分としては、クロウディアがサイスに独断のミッションをやって欲しいと頼み、
サイスはそれを了承するのだが、クロウディアはマグワイアにサイスが独断で何かやっていると報告し、
サイスをアインと共に潰そうと画策していた。って感じ。
お話的にはこれまで何かとのし上がっていったサイスを、明らかによく思っていなかったクロウディアがついに動き出し、
また、それと平行して最初の頃はただの殺人マシーンのようだったアインでしたが、今は確実にツヴァイに対して何か思う所がある様子を上手く見せている。
これまでもそうであったが、インフェルノという新興組織の動きと、その中でのファントムであるふたりという所をずっと見せてきて、
ここへきて、かなり動きがあったわけですが、突然こんなことになったということではなく、
これまでのことがあって今この状況があるという、いつのまにかじわじわと組み上がっていた感じが見事だ。
ツヴァイがファントムになって、飛躍的に組織として大きくなっていくインフェルノと、彼と出会ってから変わりつつあるアイン。
インフェルノを中心に渦巻くドス黒い何かに、ツヴァイが、そしてアインが今後どうなっていくかを気にさせてくれる。

さて、今回はサブタイ通り、ツヴァイがファントムになる前が語られたのですが、まぁそれは、こんなことなのだろうというものであった。
簡単に言えば、アインが追っていたインフェルノの何かの情報をつかんだ報道記者から、何かの資料を突然受け渡され、
直後アインがその貴社を殺す所を目撃してしまい……という完全に運悪く巻き込まれた形なのだけど、
それを夢という形で見たツヴァイがアインに「夢を見ることはある?」と問いかける辺りがおもしろい。
最初の頃のアインなら、きっと一瞥もくれないような態度でだったであろうが、
青空とどこまでも続く緑、そして強い風の夢を見るとこがあると語ったり(すぐさま「それが何?」と相変わらずの態度になってしまったが)、
ラストで、一人でミッションにいく彼女にいうツヴァイの「気をつけて」の言葉に反応したり、
また、サイスにツヴァイとのコンビは偶然の産物みたいなことを言われ、何か思う所がある様子や、
何かにつけてツヴァイを気にするクロウディアにも思う所があるようだし、
次回のサブタイが「急変」ということもあり、これまでじわじわと進んできた物語がどうゴロンと動くのか楽しみだ。

すごくどーでもいー話ですが、今回ツヴァイが運転したクロウディアの愛車はフェラーリF40。
彼女はかなり気に入っているようで「どこまでもいけるような気になるでしょ?」なんて言っておりましたが、
周りに全く車が走っていないならまだしも、オレはあんな所をほとんどレースカーみたいな車なんて怖くてとばせないなー。
MR-2でさえ高速運転怖かったしな(笑)。まぁ、でもMR-2はすぐ4輪ロックしちゃうからってのもあったが。
うん、ホントどーでもいー話なのでここは読まなくていーよー。


第8話 急変

実におもしろかった。

そんな今回のお話は…
梧桐組の援護任務、その直前にツヴァイはクロウディアの護衛を命じられてしまう。 アインだけでは荷が重過ぎるのではないか…。
任務解除を掛け合うツヴァイ。 だが、クロウディアは、それ以上に大事な用があると、彼に赤いパスポートを手渡す…。
「これは君のパスポート。本当の君が…過去が…ここにある」
記憶を取り戻し人形ではなく自らの意志を持った同志として改めて、ついて来て欲しいと言うクロウディア。
しかし、ツヴァイはパスポートを開くのをためらう…。
過去も記憶も無い、それ故に機械的に殺す事が出来た。本当の自分を取り戻したら…暗殺者でいられる自信は無い…。
すると、クロウディアは記憶を取り戻した後、彼が望むなら故郷に帰してくれると約束をする…。
嘘だとは知りつつも、ツヴァイは魅入られた様にパスポートを開く…。
以上公式のあらすじ。

サブタイ通りクロウディアの策略により自体が急変したわけだが、突然ゴロッと変わったのではなく、
これまでのことが積み重なってのそれは、来るべき時がついに来たという印象で、ついに本題に入り始めたことを印象づけていて見事だ。
大きくなっていくインフェルノ内でのし上がって行くサイス、それをあからさまによく思っていなかったクロウディア、
与えられた任務を忠実にこなすファントム、ツヴァイが見てからのアインの変化、そしてツヴァイを誘うクロウディア。
それらは悪く言えば長い前フリであったが、それらがないと今回のお話の組み上がりはないし、
ラストでツヴァイこと吾妻玲二がアインを見捨てないとして逃避行に出ることに意味が出ない。
これまでのお話がここへ一旦集約され、物語の歯車ががゴトンと一段階動き出した感じが良く出来ていて感心しました。
また、クロウディアの策略によって裏切り者にされ手傷を負ったアインと、自分の部下になるように仕向けられたツヴァイが、
今や巨大な裏組織であるインフェルノから逃げようとする、一寸先は闇の一筋の光明すら見えそうもない中で、
一緒にインフェルノから逃げようと車をはあ知らせて終わる引きも見事で、ものすごい短編アニメならば、
ここで最終回でもこれはこれでおもしろいと思ったくらい今回はお話がおもしろかったです。

さて、個人的にな所としましては、とりあえずはクロウディアの策略か。
物の見事にハマり、サイスとアインを裏切り者に仕立て上げ、お気に入りのツヴァイには記憶をよりもとさせた上で、
組織に残るか故郷の日本に帰るかの選択肢を出して考える時間を与えておきながら、
自らの策略でその時間を奪ってしまうという、さすがはインフェルノの幹部になっているだけあって実に巧妙な手口。
だけど、お話的にはツヴァイはアインを選んで組織から抜け出てしまうわけだが、どうもそれも計算の内っぽくて、
彼女が何を考えどうしようとしているのかが全く読めない怖さというか、厭らしさが逆にお話をおもしろくしていて良い。
そんな見事な策略のクロウディアですが、サイスは行方をくらましており、また切り札ファントムのふたりも離反した今、
全てが彼女の思うままに進むとは思えないわけで、これからお話がどうなっていくか楽しみ。
それと、今回はツヴァイこと吾妻玲二の心の動きが見事に表されていて感心。
クロウディアからパスポートを手渡されて取り戻した記憶に苛まれたり、その後自宅に電話をかけてしまい「帰れるわけがない」と涙をながしたり、
サイスとアインの裏切りを知り、どうしたらいいんだと思案したりと、めまぐるしく変わる状況に、彼の心が激しく揺さぶられる様がよく解り、
またそういう中で捨て駒として捨てられるアインと自分に、冗談じゃないと先の見えない中で、
敢えてアインを見捨てずに一緒に逃げるという、過酷であろう選択をする様がこれからの物語を期待させてくれる。

ともあれ、これまでの淡々とミッションをこなしていくだけの話から転換し始め、今後がとても気になります。
次回予告ではツヴァイはリズィに捕まってしまうみたいなんだけど……一体どうなってしまうというんだ。


第9話 名前

あれ?捕まっちゃうのか。

そんな今回のお話は…
記憶が戻った玲二(ツヴァイ)。望めば日本に帰る事も出来た…。
しかし彼は、負傷したアインを置いて行く事は出来なかった。彼女に生きていて欲しかった…。
裏切り者のサイスに加担した事により、アインは、今や追われる身。
眠ったままの彼女を連れ、組織の追っ手から逃れるため、玲二はあてもなく車を走らせる。
だが、目を覚ましたアインはサイスの元へ戻ると言い出す。玲二と違い彼女には自分を証明するパスポートも記憶も無い。
ただアインという名前とサイスだけが彼女のより所だった…。と、突然、玲二はパスポートを破り捨てる。驚くアインに玲二は言う。
「君を死なせたくない。見殺しにしたくない。…誰のためでもない、これは僕自身の意志だ。
  それを貫く。それが僕の、自分であることの証だ。ハンコと紙切れで裏付けてもらう必要なんて、ない…」
以上公式のあらすじ。

このまま逃避行を続け、アインの記憶を取り戻す旅になると思っていたら、
予想外の方向に話が進んで行き、どうなるのだろうと、とても興味深く見ました。が、割と退屈とも言える。かな?
退屈なのは、前半に延々とアインと玲二が喋っているだけなのがそう思わせただけで、サイスというマスターを失い、
何も無くなったアインに、玲二が「エレン」という名前を彼女につけるのに、その延々とふたりで喋っている事は重要なのである。
何もないとして唯一の存在証明としてのアインと言う名前とサイスにこだわる心と、
アインはただの数字であり、わずかばかりの夢の中の記憶があるとし、自分に死んで惜しくないという玲二の間で揺れるアイン。
ふたりが喋る中で、その心の動きが解るし、また、せっかくのチャンスだというのに、
アインと言う名とサイスにこだわる彼女を見てサイスに敵対心を燃やし、「エレン」と言う名をおくり、
サイスの優位性を消そうとする様子に、玲二の気持ちがとてもよく分かる。
そして、このままふたりでいればアインもそのうち……と思わせておいた後のちょっと玲二が離れた隙に、
アインはサイスに回収され、玲二はリズィとクロウディアに捕まってしまうという、意外な展開がこれからの興味をそそる。
ふたりはこれからどうなってしまうのかと気にさせる展開は実に見事だ。

そして、クロウディアに捕まり、アインがサイスに回収されたと知った玲二はリズィに拷問(と言うには軽いが)を受け、
クロウディアには状況を変える最良の策があると拳銃を渡された玲二は、サイスを殺す事を決意するのだが、
それは逃避行でアインがそれでもサイスにこだわりを見せ、玲二が彼に敵対心を燃やす事がここで上手くハマっているし、
そのように仕向けるクロウディアの厭らしさが逆に良い。
しかしクロウディアがここまで全てを読んでいたとは思えないが、引き裂かれたアインと玲二を知って、
上手くそれを利用し、自分の都合が良い様に事を運ばせようとする手腕が地味に怖い。
こーゆー女とは絶対にお近づきになりたくないですな。見事な厭らしさです。

お話は全く先の読めない展開になってきて、見ているこちらとしてはとてもおもしろい。
次回は「終幕」ということで、何がどう終幕するのか楽しみです。


第10話 終幕 第11話 襲名

11話が総集編であったため、2話まとめて感想。

10話のあらすじは……
殺し屋でも人形でもなく、君が君として生きていくための名前」 そう言って玲二はアインに【エレン】と名付けた。
このまま二人でどこまでも遠くへ行く、はずだった…。しかし、玲二はインフェルノの手に、エレンはサイスの手にそれぞれ落ちてしまった…。
クロウディアの説得もあり、玲二はサイスを殺す事を決意する。組織に対し身の証を立てるため、いや、何よりもエレンを解き放つために…。
サイスはロシュネンコという武器商人の手引きで国外に脱出を図っている様子。
先行したリズィと合流した玲二。が、裏切り者は信用出来ないと、リズィは玲二に銃を突きつける。
すると玲二はリズィの目の前で、薬室の1発だけを残し弾倉を捨てる…。
「1発じゃ、あんた達とケンカすることは出来ない。だがサイス一人を殺すには事足りる」
携えるのは、込められた銃弾ただ1発と初めて望んで抱いた殺意…。
11話のあらすじは……
偶然にもインフェルノのファントムが手を下した暗殺現場を目撃してしまった玲二。その代償は余りにも大きかった。
過去は奪われ、暗殺者として訓練された玲二は、彼の才能に目を付けたサイス・マスターの思惑通り、
アインと共に驚くべきスピードで暗殺者としての道を駆け抜ける…。 そう、クロウディアに渡されたパスポートをきっかけに彼の記憶が甦るまでは…。
クロウディアは彼の自己を呼び覚まし、例え組織の中にいても自由があると彼の意思を突き動かす。
彼女は玲二を寵愛し、インフェルノとは関係のない独自の任務に彼を起用する。
また、秘密裏にヤクザと接触を図るなど、 次第に彼女の不穏な部分が見え隠れすることに…。
それらの不可解な行動は、すべて彼女のある復讐心に起因するのだった。
今ここに閉ざされたクロウディアの過去と思惑が明かされる。
以上公式のあらすじ。

都合が良いので2話まとめて感想。
物語のひとつの大きな山場越えたという印象で、10話ではエレンを解放する為に、初めて自分の意志で人を殺す事を決意する玲二。
そしてサイスの手に落ちたアインことエレンがどうするか、またふたりがどうなるかが全く予想がつかず、見ていてとてもおもしろかった。
特にはサイスを追いつめた辺りからが興味深く、記憶を取り戻し、今さら日本に戻る事なんて出来ないとしていた玲二が、
薄ら笑いを浮かべた狂気の表情でサイスを屠ろうとする様は、彼をまた違った運命へと向かわせているような、
すごく嫌な危うさがおもしろく、サイスを追いつめ絶対的有利な場面であるにも関わらず、
玲二がサイスを殺したとしても、きっとその後は上手くいくとは思えない気持ち悪さが良い。
一方、エレンの方はというと、おそらくはもう純然たるファントムのアインではなかったであろう。
そういう「アイン」と「エレン」が彼女の中でひしめき合っている状態で、最終的には玲二のサイスへ向けた銃弾をその身に受けて、海へ沈んでいった。
ここが実におもしろく、この時彼女は「アイン」としてサイスを守ったのではなく、「エレン」として玲二に殺しをさせたくなかったのではなかろうか。
明らかに狂気へと向かっていた玲二を見た彼女は、彼を引き戻す手段があの時はもう自分が間に入る他、手段がなかったのであろう。
だが、その行為は玲二にとって、自分が選ばれなかった事、そして自分がエレンを殺してしまった事とになってしまう。
エレンが玲二を想ってしたであろう事は、逆に玲二の心に大きなしこりを作ってしまう結果になってしまった。
ああ、なんという非業な運命。見ていて「うあー……」と、もにょもにょしてしまったのだが、物語としてはとてもおもしろい。

11話の方は総集編の間に、あらすじのあるように、クロウディアの過去であったりを差し込むという内容で、
とりあえずは、クロウディアがインフェルノに自分の組織を潰され吸収されたこと、その時に弟(だったっけ?)を失った事、
そんな全てを失った彼女は、全てを手に入れようとしている事、ファントムを失ったサイスはクロウディアと繋がりのあった、
日本のヤクザ後藤組の幹部、志賀と接触していた事、玲二が正式ファントムを襲名した事、それらを知っていれば良い。
何を考えているかよく解らなかったクロウディアは、どうもインフェルノをいずれ乗っ取るつもりのようだが、
彼女の後ろ盾である後藤組の志賀がサイスと接触した所を見ると、まぁまず上手くいかないでしょうね(笑)。
また、次回からの新キャラのロリッ娘(?)キャルがどういう役割を持つか気になります。

いやしかし、先の展開が読めなくて、見ていてとてもおもしろいです。どこでゴロンと動き出すのかとわくわくします。
アインことエレンも死亡確認していないので、後で出てきてもおかしくないしで、これからがとても楽しみです。
それはそれとして、今時総集編はいらないような気がしますな(笑)。


第12話 亡霊

あのシルエットはアインだよね?たぶん。

そんな今回のお話は…
多発する不可解な暗殺事件。昨年だけで、20人を超える大物が犠牲となり全米の暗黒街に戦慄を与えていた…。
一連の暗殺はインフェルノのファントム・ツヴァイ…そう、玲二の手によるものだった。
サイス・マスターとの死闘から生還した後、玲二はファントムを襲名したのだった…。
幹部も舌を巻く程の技量と自らの意志による組織への献身。
最早、玲二は完全にインフェルノが操る恐怖の化身・ファントムになったかに見えた…。
だが、彼に意志などありはしなかった…。ただ肉体のみが生きているだけの亡霊。心はあの日から死んだまま…。
そう、エレンを自らの手で撃ってしまったその日から…。
『意志なんかない―今の俺には…何も…何も感じなくなる…過ぎたことも先のことも、何もない』
エレンの言葉の意味が今ならわかる…。
以上公式のあらすじ。

前回からさらに6ヶ月後に時間は進み、上記あらすじのように、インフェルノ内でフェントムとして地位を確立した玲二。
そんな彼が、ある事件をきっかけに、新キャラ「キャル」を事件の犯人を捜す手がかりの為にパートナーにする。
という、新章のプロローグみたいな印象。ってゆうかそのまま。
お話としては、ファントムの活躍あってインフェルノ内で着々と上り詰めていクロウディアは、
兼ねてから親交のある日本のヤクザ後藤組を引き入れる算段をしていたが、親交を深める為の取引を何者かに襲われご破算になってしまう。
その後藤組は幹部の志賀が、前回サイスをあっていた事や、今回の事件の犯人らしきシルエットをみるに、
志賀とサイス、そしてアインことエレンは繋がっている模様で、クロウディアは何もかも上手く手の平で転がしているように見えて、
実はそうでないという、また新しい展開が静かに動き出したことが分かるいい導入部になっている。
のだが、お話としては今現在の状況と、これからの動きの予感を示しただけなので、特にこれといったなにかっていう事はない。
しかし、これからどうなっていくのかという興味をそそられる内容になっており、その辺りの話の動かし方は素直に上手い。
インフェルノとクロウディア、クロウディアと後藤組、後藤組とサイス、サイスとアイン、アインと今回のシルエット、
そのシルエットが見つめていたであろうツヴァイ、ツヴァイと玲二、そして玲二とキャル、見事に微妙に重なっていて、
風が吹けば桶屋が儲かるではないが、何かひとつが動けば、全てが連動して動いてしまう。
そんなふうに思わせる微妙な繋がりが、今後のお話を期待させてくれます。
なにか突然に大きなものがゴロンと動き出したのではなく、誰も気付かないようなものが人知れず動いたような、
まだ、おのおの個別に動いていながらも、そのきっかけは、やがて全てを巻き込む大きなうねりになるであろうと予感させる。
こうなるのかな?ああなるのかな?どうなるのかな?と先を気にさせる作りが見事でありました。

個人的な所では、なんと言っても新キャラの「キャル」であろう。
当たり前だが、今回から初めて出てきたので、どんな役割を担っているのかさっぱり分からず、
また今回のラストで玲二が「人生を狂わされたオレが、その渦の中で、人の人生を、狂わせていく」の台詞が、
キャルのこれからが、決して幸せな人生を送る事はないだろうという事を示唆していて、否が応にも次回以降に彼女がそうなってしまうのかが気になります。
ってゆーか、次回予告で彼女が、風呂上がりなのか、生まれたままの姿を披露しており、もうその時点で期待大だ!
(うわー何かを台無しにしたような気がする)


第13話 偽装

ややこしい事になってしまいましたな。

そんな今回のお話は…
インフェルノ加盟を控えた梧桐組との取引が目前に迫る。役者は揃い全てはクロウディアの目論見通り進む、かに見えた…。
だが、舞台は壊される…。
玲二を伴い現場に向かった彼女が目にしたのは…梧桐組の構成員と事件に巻き込まれた通行人ジュディの死体、そして消えた500万ドルだった…。
事態を受けマグワイアは、組織の沽券に賭け即座に取引現場を縄張りとするワイズメルに犯人捜しを命じる。
一方、独自に調査を開始した玲二は、ジュディの死体発見現場で「キャル」という少女と出会う。
犯人を目撃したと玲二に告げるキャル。さらには行くアテが無いと、キャルは玲二の部屋に転がり込むことに…。
束の間の奇妙なパートナー関係。その筈だった…。ワイズメルに彼女の事が知れるまでは…。
以上公式のあらすじ。

消えた500万ドルはキャルが持っていて、それでファントムに敵討ちを頼む。
キャルは取引襲撃事件の重要参考人だが何も知らず、
しかしワイズメルはクロウディアが何か企んでいると疑っていて、玲二としてはキャルを巻き込みたくない。
さらには襲撃犯がアインであるならば、梧桐組は裏で密接にサイス繋がっているわけで……。
と、お話は見えない糸でかなり繋がっており、どう転ぶかは予想がつかなくておもしろい。
とりあえず、キャルの事は玲二が殺しの才能があるとして、片腕に育てるという事にしてその場を切り抜けた。
が、それは玲二にとっては望む所ではないのだが、予告や今回あった時計を分解して元に戻すという、
天才の片鱗を見せた事で、キャルはやはりそういう運命になってしまった。
っていうのが今回のお話のメイン。とりあえず、キャルというキャラの方向性に道筋を付けた。
お話としては、特にアクションがあるわけでもなく、キャルをどうするかという所での、インフェルノ内での駆け引きを見せているので、
かったるいと言えばかったるいのだが、彼女はこの物語の舞台に完全には上がっていないので、ここで引き込んでしまわなければ話が進まない。
と、いうわけで、これで舞台に彼女が上がったので、これから進展していくのでしょう。
ま、これまでも、話の下地を見事にしいておいて、そこへゴロンと大きく物事を動かしていたので、今はその下地を作っているっていう印象でした。

というわけで、こんな事がありましたくらいしか書く事ねーなー。
しばらくは少しずつ、少しずつ動いて、ある所まで行ったらどーんと大きく動き出すんでしょうね。
しかし、最終的にどういう方向へ持っていくかが、さっぱり予想できなくて、それがまたおもしろいな。
これからどうなっていくかがとても楽しみ。ってゆーか、アインが出てきたら玲二はどーなっちゃうんでしょうねぇ。


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