ロミオ×ジュリエット 1〜12幕

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第1幕 ふたり〜出会わなければ〜

実は私、ロミオとジュリエットって読んだ事ないんですよね。
まぁ、原作があんな設定でない事くらいは知っていますが。

そんな今回のお話は…
舞台は天空浮遊大陸ネオヴェローナ。
モンタギューによりキャピュレット一族が惨殺されてから14年後…。
街では「紅い旋風(かぜ)」と呼ばれる剣士が、市民に圧政を強いるモンタギューの兵士と戦っていた。
その正体は、性別を隠して娘狩りから逃れていた少女…ジュリエットだった。
ある日、モンタギューの息子であるロミオは、兵士に追われていた赤い旋風を偶然助ける。
初めての気持ちにとまどう二人は、偶然にも城の舞踏会で再会する。
以上公式のあらすじ。

とまぁ、基本の基本部分以外は大胆アレンジってことでいーんでしょうか?
細かい話を知らないので何とも言えんが、ジュリエットが男装して「紅い疾風」なんて呼ばれてはいないだろう(笑)。
まぁ、それはそれとして、このお話は「恋物語」になるんだよね?

アニメーション的にはとても良く出来ていました。
綺麗な作画がとても綺麗に動いていて気持ちがよいですな。
今回のラストシーンのロミオとジュリエットが再会する所は、見事に一目で恋に落ちたのがよく分かるシーンだったな。
しかし、その後のEDがあんな曲だったので、個人的には余韻ブチ壊しでしたよ。
なんであの曲がEDなんだろ?OPみたいなゆったりした曲にすれば良いのに。

そんなわけで、今回はさわりなのでコレといったところは特になく、
次回以降どうなっていくのかが楽しみです。


第2幕 約束〜思ひ出の香り〜

すごく上手いなぁ、と思った。

そんな今回のお話は…
ネオ・ヴェローナ城を訪れたジュリエットは、偶然、ロミオと再会を果たす。
2度目の出会いは「男女」として…。
互いに一目で恋に落ちた二人だが、ロミオはボロメア家の娘・ハーマイオニとの婚約を定められ、
ジュリエットは城へ行ったことをコンラッド老人に厳しく叱責される。
数日後、16歳の誕生日をむかえたジュリエットはアイリスの野でロミオと再び出会い、心を通わせる。
だがその夜。仲間の元へ戻った彼女には衝撃の事実が待ち受けていた。
以上公式のあらすじ。

ロミオとジュリエットが恋に落ちている様子がとても上手く描かれているなぁと。
舞踏会のシーンもいいのですが、やはり、アイリスの野での再会の方がよりそれっぽくて、なんかこっちもこっ恥ずかしくなりますな(笑)。
そんな幸せそうなジュリエットの後に、自分の出生を知る場が入って引っぱる所も上手いな。
でも、まだジュリエットはロミオが仇敵の息子である事を知らないんだよな。
ついでにハーマイオニと婚約されちゃったことも。
ここからどう話が展開していくのか楽しみです。

アニメーション的な事も少し。
今回も紅い疾風としての戦闘があったのですが、すごく格好良く動いていて感心した。
動いていたというよりは、格好良く見せていたと言った方が正しいのかも。
実際チャンバラをしている所はあまりなかったんだけど、上手くカット割りしてあって、すごく良く動いているように見えるんだよな。
実際によく動いていた部分はそんなになかった、ような、気がする。
ちょっと時間が空いちゃって記憶があやふやだな(´Д`;)
もう一度見ればいいんだけど、またじっくり24分見ている余裕がないんだよ。
ま、そんな俺の事情は置いておいて、他の部分も綺麗に動いているし、何より絵が綺麗だし感心しますな。

でもGONZOって途中で「やらかしちゃう」んだよなぁ。


第3幕 恋心〜残酷な悪戯〜

口は災いの元とはこういう事なのだな。

そんな今回のお話は…
16歳の誕生日の夜。見知らぬ墓地へと連れられたジュリエットの元に次々に現れる人々。
激しい雷雨の中、自分の本当の名、そして幼い頃の記憶がよみがえったジュリエットは、その場に崩れるようにして倒れてしまう。
困惑するジュリエットだったが、赤い旋風の負傷の際、
治療をしてくれていた町医者・ランスロットが逮捕されたと聞き救出に赴く。
医師の救出には成功したものの、追い詰められた赤い旋風は、思わぬ人物の機転により危機を脱するが…。
以上公式のあらすじ。

冒頭の文章は町医者・ランスロットが逮捕されるきっかけを見て思ったこと。
彼の妻が神父に夫が紅い疾風の治療をしているんですよと言ってしまったからなんですねぇ。
ランスロットの妻が劇中のんなことを言ったのは神父だけなので、彼はモンタギューの間者としか思えないのだが、
これは後々、何かに展開していくんだろうか?
わざとらしく(見えるように)そんな事のない様なそぶりをしていましたが。

それはともかく、今回のお話は最後だけ分かればいいお話だったなぁ。
あらすじにないので一応書いておくと、町医者・ランスロットを救出しにいった紅い疾風ことジュリエット。
だが、監獄の屋上に追いつめられてしまう。が、そこへロミオが現れ、もみ合ったフリ押して水路に落ちて助けてくれる。
そこでランスロットはロミオがモンタギューの息子である事を語り、
ジュリエットは愛しの君が仇敵の息子である事を知って愕然とする。
って感じ。

と、いうわけで、素性が分かるのはもうちょっと引っぱった後かなと思っていたが、割とあっさりロミオの方はバレてしまいましたな。
まぁ、考えてみるとロミオは有名人なので、早いうちにバレする方が自然か。
なんにせよ、打倒モンタギュー家の御輿に担がれてしまったジュリエットが愛しの君の正体を知ってしまって、これからどうなるのか見物ですな。
どーでもいーけど、ウィリアムことシェイクスピア先生が、劇中どんな役割があるのかすごく興味があるんですけど。

アニメーション的な事も少し。
アクション大好きな私としては、今回の戦闘もなかなか楽しめました。というか上手いです。
基本的にそんなに激しく動いていないのだけれど、見せ方、動かし方が上手い。
回転して画面にバッとマントを翻らせたりするのは実際には無駄な動きなんだけど、それがある事でかっこよさが全然違ったりする。
動きをリアルに見せるんじゃなくて、動きを格好良く魅せるっていう感じ。
プリキュアのアクションとは別ベクトルの、スタイリッシュなアクションのかっこよさに感心しましたよ。

最後にEDのことなんですが、やっぱり慣れない(´Д`;)
どーやってみても雰囲気ブチ壊しているとしか思えないんですが。
EDだけいつも早送りです。


第4幕 恥じらい〜雨に打たれて〜

上手くラブストーリーしてますなぁ。

そんな今回のお話は…
「あの人が…モンタギューの息子」救出したランスロットの言葉に衝撃を受けるジュリエット。
キャピュレットの、そしてモンタギューの「名」…。
悩むジュリエットはオーディンへと姿を変え、両親の墓地へ向かう。そこへ龍馬と共にやってきたロミオ。
二人は龍馬でネオ・ヴェローナの天空を舞う。
今は名前のことは忘れたい…雲の上で、ジュリエットはつかの間の幸せを感じる。
突然の雨に、近くの小屋で暖を取る二人。
ロミオが小屋を離れた間、ジュリエットは服を乾かそうと男装を解いてしまう。
以上公式のあらすじ。

展開的には割とのったりとしていたのだが、ラブストーリーの一部としては秀逸。
ジュリエットの揺れ動く気持ちがよく見てとれておもしろかったな。
雨宿り中のシーンはベタだが、逆にこうじゃないといかんわな。
そして驚いたジュリエットが薪に落ちそうになったのを助けたロミオが、彼女を押し倒した格好になった所で引っぱった。う、上手い引きだ。
その直後のEDで(´Д`;)な感じになってしまうのだがな…。

お話全体としては、紅い疾風狩りが始まったり、神父はやっぱり間者だったけど自らやっているふうでもなかったり、
ロミオが自分の父親のしている体制に疑問を持ったりで、何かをきっかけに歯車が一気に回りそうな感じ。
なのですが、まだ流れがのったりとしていて今ひとつぱっとしませんな。
ここからどー盛り上がっていくか楽しみです。


第5幕 疾風(かぜ)〜燃ゆる覚悟〜

毎回いい所で引くなぁ。

そんな今回のお話は…
静かな雨、小屋の中で重なり合うままの二人…。
ロミオの目の前には先ほどの少年ではなく、愛しい人の顔があった。
気恥ずかしさに頬を染めながらも再会を誓う二人。
だがその頃、街では赤い旋風をとらえようと、さらなる圧政が敷かれていた。
街の様子を知らないジュリエットは、ロミオへのお礼にとハンカチに刺繍を施す。
一針一針、想いを込めて…。
あくる日。赤い旋風の疑いをかけられた人々が引き出される。
オーディンはその報を受け、救出に向かおうとする。
以上公式のあらすじ。

今の所、ロミオとジュリエットの淡い恋模様と、モンタギューによる圧政の二つの軸が重なってはいないのですが、
だんだんと重なる気配を見せつつありますな。
ふたりの恋模様はなんというか、こう、初々しいといいますか。
見てるこっちが恥ずかしくなりますなぁ。
ジュリエットがなんかこう、エラいかわいいのですよ。
顔を赤らめながら「…うん」とか言われたらそりゃ惚れますよ。

街の方では非道な紅い疾風狩りがはじまり、それを知ったジュリエットは助けにいこうとしちゃうんだよな。

そこは正義感が強い、のではなく、若さ、いや純真なんだろうな。
今、助けにいけば無効は待ち構えているので、捕まるのは自明。
彼女の周りは大義の為に捕まった人達をやむなく見捨てるわけです。
ジュリエットの立場としては、ここはどうしても耐えなければいけない所。
でも純真な彼女はそれを耐えうることは出来ないんだな。
しかし、周りの大人がそれを大人の力で覆いかぶしてしまう。
その辺のやきもきする展開は見事だなぁ。
しかも、お医者さんが紅い疾風の衣装着て「ニセ紅い疾風」になって広場に躍り出た所で引っぱるし!

次回から話がどう展開するか楽しみです。


第6幕 希望~託された明日~

お医者さまの奥さま……(ToT)涙ドプァ

そんな今回のお話は…
突如、オーディンの前に現れた赤い旋風。
とらわれた人々を解放させ、自らは燃えさかる炎へと飛び込んでいった。
オーディンは、自分の幼い正義感が彼を殺したと思い、後悔の涙を流す。
赤い旋風の死の報告に動揺するしていたロミオはアイリスの園でジュリエットと再会しその無事に安堵したが、突然の別れを告げられてしまう。
一方、モンタギューにより階級を剥奪され、追放されるヴィットーリオが襲撃されると聞き、
助けに向かったオーディンだったが、瞬間、危機に陥る。
そこへ現れる一陣の黒い疾風。漆黒のリューバを駆るは、敵か味方か
以上公式のあらすじ。

今回はとてもおもしろかったですよ。
お医者さまの壮絶な死から始まって、モンタギューの見事な悪役っぷりや、ラストで見事に引っぱった謎の黒い騎士とかいろいろありましたが、
個人的にはお医者さまの奥さまがとても印象的でした。
いくらお医者さまが正義と信念の為に死んだとはいえ、あんな気丈に振る舞えないよなぁ、普通。
そんなお医者さまのためにも、オーディン(=ジュリエット)達を責めたりしなかったのだろう。
そうしたらお医者さまをも否定することになってしまうしな。
そもそも、そんなことは考えておらず、きっと死んだお医者さまを誇りに思っているからこそのあの気丈な態度なんだろうな。
逆にジュリエットとしてはつらいものがあるな。
まぁ、何をどうしたところで、彼女の最悪館は拭えないのだけど、逆に自分をを気遣われては立つ瀬がない。
しかし、奥さまが郊外へ出発するまで泣かなかったジュリエットは立派。

その他はやはりモンタギューか。見事な悪役っぷりがすばらしいな。
唯一ロミオの味方であり友であったペンヴォーリオの父にして、ネオ・ヴェローナ市長を、
議会でモンタギューの議案に反対した報復に貴族の称号を剥奪してしまいました。さらに彼らを暗殺しようとするし。
しかしモンタギューの力による統治へのこだわりはいったいなんなんですかね?
その辺のことは後々しっかり語られるのかしら。
ラストで良いところをさらったイケメン君は公式のキャラ紹介で、名前をティボルトと知ることは出来ますが、
他のことはなーんにも書かれておらず、どんな役割のキャラなのかわかりませんな。
ま、オーディンを助けたんだから、きっと反モンタギューな人なんだろうなぁ。

というわけで、今回はとてもおもしろかったなぁ、次週が楽しみです。


第7幕 ぬくもり〜今だけは〜

ロミオは若いなぁ。
まぁ、まだ16、7の若造ですから仕方のない事だが。

そんな今回のお話は…
オーディンを救った黒衣の剣士は、ティボルトと名乗り、ジュリエットの名を呼んだ。
なぜ自分の名を知っているのか、その問いを投げる間もなく剣士は去る。
オーディンと出会った墓場を訪れたロミオはある事実に気づき、意を決してポーシアを訪ねた。
亡きキャピュレットの一人娘…その名を訪ねるために。
夏至の花祭りの夜、オーディンとロミオは再び出会う。
その場からかけ去ろうとするオーディンを追うロミオ。
その手に捕まった瞬間、少女に戻ってしまうジュリエット。
見つめ合う二人は月明かりの中…。
以上公式のあらすじ。

お話としては大した動きはなく、先回暗殺されかけた元市長を隠れ家に住まわせたり、
市長の息子ペンヴォーリオがほうきを熱心に見つめていて、コーディリアに怒られたりとそんな感じ。(笑)
前回見事に引っぱった謎の黒い騎士は謎のまま、やっぱりというか、
当然キャピュレット家に縁があるであろうくらいしか分かりませんでした。

そんな前半のほのぼの(?)展開はそれとして、今回の見せ場は後半の夏至の花祭り。
もうロミオとは会わないといったジュリエットだったが、偶然出会ってしまい、逃げるジュリエットを追いかけるロミオ。
辺りも暗くなってやっと追いついたロミオは強引に彼女を抱きしめてキスですよ。
月9の連ドラみたいな展開な上、そこで引っぱりやがったよ。
まぁ、そんなふたりのラブはいいとして、ホントのポイントはそこじゃないんだよなぁ。
ロミオはその前にハーマイオニとテラスで祭の花火を見る約束をしてしまったんですね。
ジュリエットを追いかけるのに夢中で忘れてしまったわけですよ。
どー考えてみても、これは何かのフラグになっているよな。
その辺のロミオの若さ故に上手く立ち回れない様子は上手い。
が、今回はそこと黒い騎士ティボルトの登場が分かればいいって感じで、お話の流れとしてはどうものったりした感があったな。

どーでもいーけど、ウィリーはいい味出してんなぁ(笑)
ああ、そういえばロミオがジュリエットがキャピュレット家の生き残りであろうことを知ってしまったんだった。
重要な所だと思うのだが、今回はなんか演出があっさりというか、ロミオとジュリエットの追いかけっこに重点置きすぎ。


第8幕 甘え〜正義とは〜

アレ?フラグじゃねぇのかよ。

そんな今回のお話は…
月明かりの中、素性を知りながらも気持ちは変わらないというロミオに、ジュリエットの気持ちは揺れる。
明くる日、ロミオは父がペンヴォーリオ一家を暗殺しようとしたことを知り、憤りに似た悔しさを感じる。
オーディンは再会したティボルトからランスロットを憲兵に売った相手を告げられ、初めて憎しみの感情を覚える。
だが、その剣を結局振り下ろすことはできなかった。
正義の心でも、憎しみの心でも、自分は人を斬ることができない…
自分の弱さ、甘えを知ったオーディンはティボルトの腕の中で慟哭する。
以上公式のあらすじ。

前回ロミオにすっぽかされたハーマイオニは、ロミオに好きな人がいるんだとか言われても、
知っていましたとかいって泣きながら退場。
てっきりこの辺りから女の愛憎劇が始まるものと思っていたので肩すかしを食らってしまったよ。
まぁ、今後損な展開になるのかもしれないが。

さて、今回のポイントはお医者さまを憲兵に売った神父を殺せなかったジュリエットだろう。
確かにあそこは必ず神父を殺してしまわなければならないところ。
だけど、そこですんなり殺さない所がとてもジュリエットらしくて良い。
16歳の少女が憎しみの炎に巻かれてあっさり殺しをしてしまうのもどうかと思うしな。
それにそういうのはやんごとなき身分であるジュリエットではなく、その為の汚れ役がいるものだし。
もしかしてそれがティボルトなのかなぁ。

次回ついに決起して打倒モンタギューへと動き出す様なんだけれど、ジュリエットはロミオの事を吹っ切ろうと変に無茶してますなぁ。
ロミオは相変わらずお坊ちゃまでなんの役にも立たないし。
役に立たないと言えばペンヴォーリオ。こいつ和むなぁ(笑)


第9幕 決起〜断ち切る想い〜

う〜ん。コンラッドは甘いなぁ。
そしてジュリエットは危うい。

弱い自分を断ち切りたい。
迷いと焦りで痛々しいほどのジュリエットを、コーディリアは悲しげに見守る。
キャピュレット家の剣を携えたジュリエットは、打倒モンタギューを誓う。
集まった元家臣達は沸き立つが、キュリオとフランシスコはジュリエットの迷いを感じ取っていた。
その頃、モンタギューは城の最深部、謎の大樹の広がる部屋で、庭師・オフィーリアと共に城の外へ出る事を決める。
情報を得たジュリエット達は、絶好の機会と襲撃を決意するが、一人フランシスコは冷静に思案を巡らせていた…。
以上公式のあらすじ。

キャピュレット家の縁の者達でついにレジスタンスを結成し、ジュリエットを御輿として決起したのですが、
コンラッドが友人で貴族のカミロも呼び寄せたが、14年間も会ってなかった彼を疑いなく呼ぶとはコンラッドはさすがに老いましたかね。
フランシスコとキュリオはさすがにあやしいと気付いていましたが。
案の定、モンタギューが少数の護衛のみで遠出するという情報を得て集まった、レジスタンスのアジトを襲撃されてしまいましたよ。
しかし、ようやっとレジスタンスが集まった思ったら、もうこんなんですよ。
こんな調子じゃ革命なんて先の先ですなぁ。

ジュリエットは非常に危うい心理状態です。
無理にキャピュレット家の御印たろうとして、ちょっとした事で崩れそうです。
襲撃をうけた際に敵兵を刺しただけで、伝家の剣を落とすくらい動揺してましたが。
まぁ、16の小娘がそう簡単に王たる心構えを持てるもんじゃありませんけど。
話としては16の娘の心が揺れ動いている様を上手く描いているなぁ。

さて、キャピュレット家とモンタギュー家のこととは別に、第三勢力といいますか、
城の奥深くにある巨大な樹「エスカロス」なるものを管理(?)している少女が出てきましたな。
どうも、ネオヴェローナが浮いているのと関係がありそうです。
まだまだ彼女とあの世界樹のことは分かりませんが、革命にあたってなんか関係があるんでしょうねぇ。
どう関係してくるか楽しみ。

しかし、ウィリーことシェイクスピア先生は話に絡む事はないけれど、いい味出してるなぁ。


第10幕 泪〜貴方と逢えて〜

そんな今回のお話は…
モンタギュー奇襲は、失敗に終わった。かろうじて逃げ延びたジュリエットだったが、
ティボルトから突き放され、失意の中で彷徨った末、ポーシアの修道院に保護される。
ポーシアの優しさに触れ、張り詰めていたものが溶かされたジュリエットは涙する。
ロミオを呼び寄せ、ジュリエットの無事な姿を見せると共に14年前の事件を語るポーシア。
翌朝。バルコニーでジュリエットはつぶやいた。「ねぇロミオ…あなたはどうしてロミオなの?」
その問いにロミオは力強く手をさしのべる。君のためなら僕は名を捨てよう…。
以上公式のあらすじ。

まぁ、なんだ。ロミオもジュリエットも若いなぁ。と、思ってしまったですよ。
前回のレジスタンスのアジト襲撃でジュリエットの存在がモンタギューに知れると、
彼は議会で今まで以上の娘狩りを敢行しようと提案するが、ロミオはそれでは更なる反発を生むと議会で発言する。
だが、モンタギューの提案を案対する貴族がいるはずもなく、ロミオは自分の無力に苛まれる。
一方、ジュリエットもディボルトに連れてこられた歓楽街で、何も出来ない自分を責めている。
そんな失意のジュリエットが雨の中フラフラと彷徨って倒れた所が、
ロミオの母ポーシアの修道院ってのがドラマチックでいいな。
邂逅を果たすロミオとジュリエット、で、あの名台詞「あなたはどうしてロミオなの?」ですよ。
そしてふたりで駆け落ちして引っぱった。いつもいい所で引っぱるなぁ。

しかし、ふたり立場を忘れて逃げた所でどうなるっていうんでしょうかね。
その辺の若いふたりってのか逆によいな。
その若さ故のつっぱしりが見ていて危ういながらも、さわやかで初々しいのがいいねぇ。
個人的にはふたりの恋物語よりもモンタギューの方が気になりましたな。
仁君と誉れ高いキュピレットをなぜモンタギューがクーデターを起こして殺したか。
それを知った元妻のポーシアにその夜彼が言った言葉「喜べ!今日からお前は、太閤の妻だ」。
ロミオが夜遅くにポーシアのところへいく時にモンタギューは「おまえもか…」等と言っていましたな。
モンタギューはただ単に暴君という位置づけではないだろうっていう伏線だと思うのだけど、
ロミジュリのほうと同じくモンタギューの方も気になりますな。


第11幕 誓い〜朝陽の祝福〜

ロミオが生活力なさ過ぎてジュリエットを心配してしまうんですが。
まぁ、ロミオは所詮、おぼっちゃまだしな。

そんな今回のお話は…
家名も使命も捨てさり、シエロとともに安息の地を探して旅立った二人は、
これまでの空白を埋めるように、お互いの過去を振り返りながら語り合う。
途中立ち寄った森で、シエロと別れるロミオに心を痛めるジュリエット。
苦しみにうなされるジュリエットを優しく包み込むロミオ。
互いの悲しみを代わってあげられたら…と二人は思い、絆を深めていく。
川辺で見つけた小舟に流されながら、一夜を明かす二人。小舟の上でジュリエットは幼い頃の夢を語る。
子供の頃憧れた花嫁の様になりたかった、と…。
以上公式のあらすじ。

冒頭にも書きましたが、ロミオが色々とあますぎてジュリエットは怖くないのかな?と思ってしまったよ。
話はロミオとジュリエットの短い蜜月を描いているんだけど、上記のことがあって素直に見れなかったな。
順を追って見てみようか。まず、シエロと別れるところ。
その前に出会った栗毛のリューバを狩ろうとする悪人面な人たちと戦闘しているんだよな。
それでシエロと栗毛のリューバがつがいになりそうなんで、置いていくわけなんだけど、あんな悪人面の狩人がいるような所に置いていくなよ。
栗毛のリューバは怪我していたし、置いていくなら一緒に安全と思われる所まで行ってからにすべき。
なんだけど、本来はロミオとジュリエットはふたりでひっそりと暮らしていこうと考えているわけだから、
移動手段として、労働力としても便利そうなシエロを手放すのはどうかと思うぞ。
それから、宝石を売って食料を得るシーン。
これは確証ないんだけど、買った食料は少なすぎるんじゃないかな。
モンタギューの息子が身につけている装飾品、きっと日本円で考えて数百万は下らないモノだろう。
あんな袋にちょっと入ってるくらいしか買ってこれないなんてどーゆーことなのか。
交渉が下手とかより、きっと物の価値がわかってないんだろうなぁ。
先の見通しなんか全然立てていないから、小舟の上で夜明かしするし(宿とれよ、女性に野宿させるなんて…)、
そもそも、ロミオがなんか仕事が出来るとは思えないしな。
いくらやっとふたりで暮らせるということで、うかれているとはいえ、ジュリエットは生活力が全く無いロミオに不安を覚えないんだろーか。
つか小舟で寝ているジュリエットがうなされるシーンでロミオが「残してきた者たちの事が心配なんだね」とか言っていましたが、
ロミオの生活力の無さから、将来に不安を覚えてうなされているとしか思えなかったですよ(笑)。

と、いうわけで、話の展開的に何かがあったわけでもなく、
ただロミオとジュリエットがらぶらぶしている様子を、ただ延々と眺めていただけでおもしろい話ではなかったな。
あと、成田離婚じゃないけど、一緒に生活しはじめたら、
ロミオはあまりの生活力の無さからあっさりジュリエットに三行半を突き付けられそうだと思ったよ(笑)。


第12幕 安息〜このままで〜

若いっていうかなんていうか。

そんな今回のお話は…
ロミオとジュリエットの里での新しい生活が始まった。
慣れない料理や掃除に苦労しながらも、お互いに笑顔が絶えない生活は順調であるかのように見えた。
だが一方で、ネオ・ヴェローナではモンタギューがロミオとキャピュレット家の残党の行方を追わせていた。
ロミオが食料を入手した店から情報を得た親衛隊テューバルは、彼をおびき出そうと民家に火を放つ。
情報を得たロミオは一人親衛隊の元へ赴こうとするが、ジュリエットは二人でこの危機を脱することを提案し、親衛隊へ戦いを挑む。
以上公式のあらすじ。

う〜ん。何ていいますか。どーもこの歳になると素直にあのふたりを見る事が出来ませんな。
何の策もなく「ふたりならこの危機も乗り越えられるかもしれない」みたいなことで突撃するなんて、
個人的にはちょっと考えられないなぁ。なので、ロミオとジュリエットに感情移入できなかったですよ。
それに、ロミオのヘタレっぷりがものすごい(笑)。
自ら身分を明かしジュリエットを逃がそうとするも何の効果もなしってどうなのかと。
ただモンタギューの息子っていうだけでなんの実権ももっていないのな。
しかも、そのおかげでジュリエットも身分を明かした上で捕らえられるという最悪の事態ですよ。
一体何をやっているのかと思ってしまったですよ。
そもそも、討って出るのはまぁしかたないとして、その場に止まるなんて無策すぎにも程がありますよ。
少し当たっては逃げてを繰り返して退却戦のようにすれば、まだふたりで逃げられる可能性があるのになぁ。
正直な所、わざわざ捕まりにいった様に見えてしまったですよ。

そんなわけで、話の大筋として最初に一旦捕まるというのがあって、
その為に強引に今回の様な形になったんじゃなかろうかと邪推してしまいました。
なんか今ひとつ盛り上がりに欠けたしなぁ。つかふたりがガキすぎてちょっとイライラするんですけど(笑)。

そーいえば、以前モンタギューが世界樹の様な樹(名前忘れた)の番をしている少女に連れられてきた場所に、ふたりもやってきましたな。
ジュリエットは世界樹の根っこを見て(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブルしていましたけど、
この辺の事って革命とどう絡んでくるんですかねぇ?


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