シムーン 14〜26話

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第14話 冒さざるもの

いやぁ、いろんな要素が混じり合っておもしろいですわ。
つかドミヌーラ廃人に!?

今回のお話は…
地上に係留し整備を行うこととなった「メッシス」。
久しぶりに地上で骨休めをするシヴュラたちをよそに、ドミヌーラはワポーリフに内密の依頼をする。
それは神の乗機への侮辱であり、タブーとされている行為だった。
苦悩するワポーリフだったが、それにはもう一つの理由があった。
以上公式のあらすじ。

メインの話はあらすじ同様なのだが、そこにワポーリフ(整備班の人)の恋愛感情とか、
ドミヌーラと政治的背景とか、シムーンの謎とかが絡み合っていて、それでいてしっかりまとまった話がおもしろい。
百合的に彼女らの恋愛模様もなかなか見どころがあったのだが、個人的にはシムーンという飛行機の謎の方が気になりました。
第1話で操縦席が螺旋状にひしゃげ、死んでしまったアムリア。
だが、ワポーリフがその操縦席を解体した所、中にアムリアに遺体はなかったとか。
じゃぁ、アムリアの遺体はどこに行ったんでしょうね。
さらに、ワポーリフが解体したシムーン。
彼女は中にはなにもなく、機関部である回転する謎の部分も中にあるのはただの螺旋、
と言っていたのだが、それを見たドミヌーラは発狂(?)してしまった。
ドミヌーラはあの中になにを見たんだろうか。
ただの機械と(視聴者的にも)思われていた飛行機シムーン。
本当にただの機械なのか、それとも本当に神の乗機なのか。

ここへきて、各キャラの「恋愛模様」、「政治と宗教と戦争」の他に、
「シムーンってなんなの?」っていう話も出てきて、話がおもしろくなってきたのは良いのだけれど、
最後にしっかり収拾付くんでしょうか?それがちと心配。


第15話 一人、また一人

ドミヌーラ復活。
そしてまたコールテンペストがバラバラになりつつあるなぁ。
いや、そこがまたおもしろいです。

というわけで今回のお話は…
アムリアの乗っていたシムーンを観て以来、ドミヌーラは沈黙してしまう。
何とかコールをまとめようとやっきになるパライエッタをよそに、皆の気持ちはバラバラなまま。
そんな中、アーエルはネヴィリルが自分のせいでふさぎこんでいることに気づく。
以上公式のあらすじ。

相変わらず、人間関係が非常におもしろいです。
今回は特にパライエッタとフロエが良かった。
パライエッタは責任感が強いのはいいのだが、ヘタレだよなぁ。
ドミヌーラが廃人化してしまったのでかわりに指揮を執ったのだが、今ひとつ作戦に自信を持てなかったり、
ネヴィリルに対してはまるでマリみての由乃に対する令ちゃんのようだよ。
それと敵の作戦に気付けよと言いたい。どう考えても今回の敵機の動きは陽動です。
おそらく敵はシムーンをおびき出しておいて、手薄になった母船メッシスを攻撃したいんでしょうな。
なので、いちいちシムーンを飛ばして追いかけないで、哨戒程度にしてメッシスに十分なシムーンを残しておくことがベスト。
この程度のことが分からないと、とても戦場で生きていけませんよ?

そしてもうひとりは恋多き女(笑)フロエです。
最初彼女を見たときはなんだかなーと思っていたのですが、ずっと見てきた今ではなんかとてもかわいいですな。
自分の気持ちに正直なところが良いです。
でもこんな人現実にそばにいたら、振り回されそうでイヤですけど(笑)。

最後にドミヌーラが復活してなんかちびっこリモネといい感じです。
…なんかドキドキするんですが!
歳の離れた百合ップル(百合カップルの意)ってのが、なんかこうドキドキしてしまいますよ。
いたいけな少女にイケナイ事を教えるおねぇさん…はぅん(´д`;)ハァハァ
でも次回予告を見ると翠玉のリ・マージョンやって死ぬんじゃないかとガクブルです。

そんなわけで次回も楽しみにしているんですが、あと9話しかないんだな。
しっかり物語に収拾つくのかしらん。


第16話 翠玉のリ・マージョン

リモネー!ドミヌーラー!(;´Д⊂)
そしてアヌビトゥフ。
てめぇ!おせぇんだよ!!

というわけで今回のお話は…
偵察に向かうメンバーを見送り、艦内で待機任務についていたアーエルたち。
そのとき、彼女たちは礁国の本当の狙いがメッシスへの攻撃だと気がつく。
それを聴いて焦るパライエッタをアーエルは諭し、ドミヌーラとリモネはメッシスを守るべくある決断をする。
以上公式のあらすじ。

…公式のあらすじいつも短すぎだよな。
ともかく、今回はとてもおもしろかったです。30分があっというまでした。
冒頭に先回指摘したとおり、敵の目的がメッシスであると気付いてからの燃えな展開は見事でした。
そしてメッシスを守るために翠玉のリ・マージョンをした、リモネ・
ドミヌーラ組はシムーンごと行方不明になってしまいました。
しかも翠玉のリ・マージョンをしたにもかかわらずなにも起きないというおまけつき。
彼女らが消滅したのか、それともどこかへ転送されたのか、
そしてドミヌーラはヘリカルモートリス(シムーンについている円状のアレ)に何を見たのか。
その辺の事柄と戦闘状況を上手く組み上げてとても見応えのある話になっていました。
だけど、最後のアルクスプリーマ(元母船)の艦長アヌビトゥフがやっちゃいましたよ。
翠玉のリ・マージョンでリモネ、ドミヌーラ組が消えた後にやってきて、
「お待たせしました!コールテンペストのみなさん!(ウインク)」
っておせぇってばよ!もっとはやく来いよ(´Д`;)

というわけで、せっかくいい感じになって心が通じ合っていたリモネとドミヌーラが、翠玉のリ・マージョンやって消えてしまいました。
歳の差カップルで最近とってもいい感じだったので残念ですよ。
そーいえばリモネが持ってきてしまったロードレアモンのぬいぐるみは何かの伏線なんですかね。
それから、パライエッタは前回に引き続き超ヘタレですよ。もうね、なんか見ていてとても憐れです。

さて、今回一番気になったことといえば翠玉のリ・マージョンですよ。
第1回の時は失敗だったけれど、ものすごい破壊力だったのに、
今回はおそらく成功したであろうにもかかわらず、激しい閃光が走っただけで、
リモネ、ドミヌーラ機がなくなってしまったこと以外はなんの効果もありませんでした。
これは一体どういうことなんですかねぇ。
とりあえず、翠玉のリ・マージョンは攻撃用のリ・マージョンではないってことなんだが、それ以外のことは全く解りませんな。
シムーンという乗り物についても、真相を知ったであろうドミヌーラもいなくなってしまったし、
謎が尽きないのだがその辺は最後にしっかり解るようになっているんだろうか。
それが心配だ。


第17話 遺跡

う〜ん。いまいちよく分からなかった。
この回で全てを見せるつもりはないのだろーけど。

今回のお話は…
アルクスプリーマに戻ったコール・テンペスト。
他のコールは皆泉へ行き、残された彼女たちは遺跡へ行くよう「命令」される。
礁国と嶺国が連合軍となり、宮国の遺跡から「ヘリカルモートリス」を持ち出そうとしていたのだ。
その場所で彼女たちは次々と信じられないものを目の当たりにする……。
以上公式のあらすじ。

遺跡でコールテンペストを迎撃してきたタイプの違うシムーン。
遺跡内部で壊れていたタイプ違いのシムーンには8話で自爆テロをした、嶺国の巫女・アングラスがコクピットで死んでいた。
最新部ではネヴィリルが2話で付き添いで行った泉と全く同じ場所があった。
…と、遺跡内部は不思議空間ですよ。
泉で2話や9話で登場したオナシアがいて、彼女がなんか色々言ってましたが、
どうやら他の泉はみんなが気付いていないだけで、時間と空間を操作(?)されてこの遺跡の泉に来てるみたい。
と、まぁ、わかったのはこれくらいなのですが、アーエルは「おじいちゃんの言ったとおりだ」とか言ってましたけど、
何か知っているようなんだが、さてどうなることか。
というわけで、またおかしな謎が増えちゃいましたね。
大丈夫なんですかね。収拾つけばいいけど。


第18話 葬列

とてもおもしろかったのですが、
やっぱ政治関係のヤツらが出てくるといやな感じになるな。

今回のお話は…
遺跡で見つかった嶺国の巫女・アングラスの死体は宮国で埋葬されることになるが、アーエルとマミーナは参列を許されない。
遺跡での出来事と「じいちゃんの言っていたこと」との関連を感じたアーエルとネヴィリルは、それを二人だけの秘密にしようと誓う。
以上公式のあらすじ。

なんていうか、今回は政治家共に振り回される話だったな。
どうも政治家連中はなっちゃいないのだが、ある意味とてもリアルで、とってもいい感じに不愉快にさせてくれるところが上手いですな。
今回のラストで、アーエルとユンが待機になってしまったのだが、どうやらアーエルの祖父もなんか昔一枚噛んでいそう。

前回出てきたタイプ違いのシムーンはどうやら古代のものらしい。しかも敵国に何機か奪われたようだ。
シムーンの優位性がなくなってしまいますな。どうするんだろ。
つか、あらかじめ遺跡の警備をしておかない国のトップ連中は無能の集まりですな。
しかし、古代シムーンの方が戦闘機っぽくてかっこいいのだが(笑)。

ちょっと前からヘタレていたパラ様ことパライエッタ。
今回ついにちょっとイッちゃって、ネヴィリルを押し倒してしまいました。
直後、我に返って逃げ出してしまうあたりがまたヘタレ感を感じさせます。
そんなヘタレ街道爆進中のパライエッタが今後どうなるのかちょっと気になります。

次回、ネヴィリル・マミーナ機が被弾して敵空中補給艦に不時着ということらしいのだが、
なんかいやな予感がするなぁ。


第19話 シヴュラ

マ、マミーナァァ!!!!(;´Д⊂)

ネヴィリルと敵国の巫女4人を生かすために自分の命を捨てるなんて!
前回のいやな予感が当たってしまったよ。

今回のお話は…
礁国空中母艦の偵察任務の為メッシスへと向かったコール・テンペストだったが、なぜかアーエルとユンは出動を禁じられる。
残る仲間は二手に分かれて偵察をはじめるが、ネヴィリル・マミーナ、アルティ・フロエは敵国が奪った古代シムーンに遭遇、
意図せぬ攻撃に巻き込まれてしまい……。

このあらすじはキモの部分が書かれていないので補足。
ネヴィリル・マミーナ機は被弾し礁国空中母艦に不時着してしまう。被弾の衝撃でネヴィリルは負傷し動けない。
そこに古代シムーンから降りてきた敵国の巫女4人が駆けつける。
拳銃を突きつけられたマミーナだが、アウリーガ席(操縦席)に立ちはだかり、
自分はこの戦争で命を散らすであろう名もなきシヴィラだが、
シムラークルム宮国(主人公達の国)の最高のシヴィラであるネヴィリルには指一本触れさせないとアウリーガ席(操縦席)に立ちはだかる。
言葉が分からないと思っていた敵国巫女は意外にもマミーナと同じ言葉を喋り、
シムーンに乗る宮国のシヴィラは敵国巫女達にとっても敬意の対象であり、この場から逃げて欲しいと伝える。
戦争をしたくないのは敵国巫女も同じだった。
敵国巫女とマミーナでシムーン球を起動させ、ゆっくりと動いていくシムーンに乗る敵国巫女達とマミーナ、ネヴィリル。
だが、マミーナは気付いてしまう。
このまま彼女らを連れていってしまうと、彼女らは裏切り者になってしまう。
また、連れていったところで宮国が彼女らをどうするかは分からない。
そこでマミーナは彼女らを下ろし、自らも空中母艦に残る。
ここで彼女らに撃たれれば彼女らの安全は保障される。
甲板に敵兵が集まる中、マミーナは敵国巫女達に発砲を笑顔で促し果てる。
ちょうどそこに応援に駆けつけたコールテンペストの面々が倒れたマミーナを発見し、
中継母艦メッシスと共にマミーナの遺体を回収し撤退する。
といった内容。

正直、ものすごく衝撃を受けました。
いままで、アムリア、ドミヌーラ、リモネといなくなった人は死亡ではなく、
行方不明という形だったのだが、今回のマミーナは完全に戦争の餌食だからな。
しかも、このマミーナの行動に全く非がないところがまた救われない。
なにせ5人の命を救ったわけだから。
今回の中ではまだ生死不明であったのだが、次回予告で彼女が死亡という言葉と、
葬儀の様子がでてきてしまったので、もう確実に彼女は死んだということになった。
しかし、今回前半でマミーナの性格が今までとは随分違って、ポジティブで明るいなぁと思っていたら死亡フラグだったんだな。
せっかくロードレアモンとも上手くいっていたのに。残念でなりません。

それにしてもこのアニメの戦争っぽさは妙にリアルで気持ちいいのだか悪いのだか。
国の上の連中がまったく現場の方の理解がなかったり、戦争をしたいのはどの国も一部の連中だけだったり、
戦時下での不条理さもそこかしこで発生していて、なんともやるせない気持ちになる。
そんなこのアニメもあと残すは7話。どんな結末を迎えるんでしょうね。


第20話 嘆きの詩

静かに燃え上がる青い炎のような熱い話でした。
個人的にはラスト付近が気になって仕方ない。

そんな今回のお話は…
大切な仲間を失ったコール・テンペスト。
アーエルやネヴィリルは自責の念に駆られ、皆が悲しみに嘆き、シヴュラとは何なのか悩む。
戦況が悪化し続ける中、司兵院は依然シヴュラたちが戦士として戦いを続けることを要求し、欠員補充としてヴューラを配属する。
以上公式のあらすじ。

簡単に言うとマミーナの死がきっかけとなり、シヴィラとはどういうものなのかということを、コールテンペストの面々が見出す。
といった内容。なのですが、個人的に今回のお話のラストが気になって仕方ありません。

マミーナの遺体はアルクスプリーマで葬儀をすることなく、上層部の勝手な判断で生まれ故郷に移送されてしまいます。
だが、移送途中で敵機に見つかり運んでいたシミレ・シムーン(練習用単座機)が撃墜され、
マミーナの遺体が生まれ故郷でなく、途中のお花畑に投げ出されてしまう。
…この演出にはどういう意味があるんでしょうかね?
自分なりに色々考えては見たのですが、結局まとまらなかったです。
あそこに落ちたことは彼女にとって良かったのか、
それとも彼女にとっては芳しくなく、戦争の不条理さを見せたいのか、
はたまた、これがなにかの伏線なのか。
深読みしようと思えばいくらでも出来てしまって、よく解らないんですよね。

それとホントにラストに出てきたリモネが持っていってしまい、一緒に消えてしまったロードレアモンのぬいぐるみが出てきました。
やはり彼女たちは生きているようです。
公式の次に話のあらすじに思わせぶりなことが書いてあるし、宮守が言っていた「新天地」とやらにでもいるんでしょうか。

その「新天地」。いきなりそんな言葉が出てきました。
公式トップページにも「行きましょう。自由になれる場所へ。」なんて書いてあるし、
最終的にその「新天地」へ行くことが目的になるんですかね。
だとしたら、現在行われている戦争はほったらかしにしてしまうんでしょうか?
そんな収拾つかないんで投げちゃったみたいなことはしてほしくないなぁ。
まぁ、今こんなにおもしろいシナリオを書けているんだから、最後もちゃんとまとめてくれると信じています。


第21話 新天地への扉(無駄に超長いよ(´Д`;))

とてもおもしろく見入ってしまったですよ。
そしてドミヌーラとリモネはやっぱりいい。もう出番はなさそうなのが残念だけど。

そんな今回のお話は…
何かを企んでいる様子の宮守は、召還したオナシアをメッシスで送り届ける際、
アーエルとネヴィリルにシムーンで同行するよう促す。ユンも自ら望んでその航程を共にすることになる。
一方、消えたはずのドミヌーラとリモネは…… 。
以上公式のあらすじ。

その「消えたはずのドミヌーラとリモネは」過去に飛んでいました。
翠玉のリ・マージョンは過去もしくは未来へいってしまうものでした。
その辺の翠玉の〜の真相を語る部分の演出は見事だった。
ドミヌーラ達のいる過去とアーエルらのいる現代のシーンが見事にシンクロしていて、今回の山場をこれでもかと盛り上げてくれましたよ。
話の方もオナシアの件や、政治・戦争関係など、いろんな要素がありつつも、ごちゃごちゃ感はなく、
綺麗にまとまっていてとても楽しく見ることが出来た。
今回の演出と本書いた人には拍手を送りたい。パチパチ。

さて、話の本筋のほうですが、今アーエル達がいる現代で何故あのような状況なのか、
ということを説明しなければならないなぁ。まぁ、以下ざっと。
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はるか昔は今よりずっと文明が進んでいた。
そこで各国で大規模な戦争が起こり長期化して泥沼化する。
そのうちどちらにも戦争することに益がなくなり、戦争は自然消滅する。そしてお互いが破壊したことによって人類の進歩が止まる。
超長期化した戦争によって文明が失われ、戦争によって飢えた人民達は、それを復興させることもなくなり、文明が衰退して行くわけだ。
そうして時が経つといつしかヘリカル・モートリスやシムーンが、そういった使い方でどのように使われていたかということも失われてしまう。
このまま人類は衰退の一途をたどろうとしていたとき、空が割れそこから一機のシムーンが飛来する。
シムーンに乗ってやってきたふたりは自らを「シムーン・シヴィラ」と名乗り、
ヘリカル・モートリスやシムーンの使い方を教え、以後現代に至る。
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と、これがアーエル達が今回宮主に教えられた過去から現在の話。
そして翠玉のリ・マージョンで消えたドミヌーラとリモネが、その割れた空から飛来したシムーンになったということ。
ここでおもしろいのが、その過去の話を知っていたドミヌーラが歴史を変えなかったこと。
彼女は自分がそれと気付いて、未来を変えようとしなかったのは、今いる時代からはるか未来にリモネと出会うからというのがよい。
コールテンペストの中で唯一(精神的に)結ばれたカップルだっただけに、
彼女らの現状維持を選択したことが非常に心地よかった。

しかし、この時間跳躍は色々と問題があるんだよな。
仮にドミヌーラが何も教えなかったとしたら、アーエル達のいる時代(以下仮にA世界とする)はどうなってしまうんだろうか。
突然消えてなくなるなんてことは、どうしても考えにくい。
個人的には同じ時間軸上で決して交わらない未来が一つ増えるだけで、A世界にはなんの変化もないような気がします。
なぜなら、アーエル達がいる時代にはすでにそうした過去が存在していて、
ドミヌーラがそれと違ったことをしても、それはA世界とは違った別の世界が生まれるだけなので、
A世界がその別世界の干渉を受けることはないんじゃないかな。時間が常に未来へベクトルをむけているわけだから。
ちなみにドミヌーラは時間をさかのぼったのではなく、そこに移動したという考えね。
なので、ドミヌーラが何をどうしようとA時代は変わらないはず。
つまりドミヌーラの選択はA世界を存続させるさせないの選択じゃなくて、A世界とは別の世界を作る作らないの選択なんじゃないかな。

さて、上の時間関係の話が仮に正しいとするならば、非常にまずい問題が生まれてしまいます。
A世界は一番最初に誰が作ったの?と言う問題。
ドミヌーラはもともとA世界の人間ですから、すでにA世界がないといけない。
だけど、A世界はドミヌーラが発端となっている。矛盾してますねぇ。
とすると、これまで長々と書いてきたことは間違いになってしまいます。
このドミヌーラの時間移動の話を矛盾ないようにするならば、「選択肢による別世界は発生せず、世界は常に一本線」になってしまう。
つまり、ドミヌーラが今回シムーンの無い世界を選択した場合、アーエル達のいるA世界は突然消滅してしまうことになります。
この考え方はちょっと無理があるような気がするなぁ。

まぁ、その辺をどう説得してくれるのか、楽しみではありますが(笑)。
あ、上記の考え方とは別にこうだという考えのある人は教えて下さるとうれしいです。
どーでもいーけど、こうして色々考えると、なんか自分がとんちんかんなこと言っているような気がしてきた。(´Д`;)


第22話 出撃

むむぅ、こんな形で戦争が終わるとはおもわなんだ。(まだ終わってないけど)
つか、主人公達の国は、敵国が同盟したことであそこまで形勢が悪くなっていたんだな。

そんな今回のお話は…
敵国の連合軍によってアルクスニゲルが落とされ、攻撃の魔の手は市街地にも及んでいた。
戦いではなく祈りこそシヴュラとしての使命だと気づいたコール・テンペストは、
その心と裏腹に、シヴュラとして出撃を余儀なくされていた。
攻撃が一段落した頃、連合軍から和平の提案がなされたが……。
以上公式のあらすじ。

話としては敵側が優位に立ったところで停戦をいいだすという、
パトレイバーの内海課長の言うところの、「頭は優位に立ったときこそ下げるもんだ!」ってやつですよ。
劣勢に立たされている主人公達の国は条件を呑まざるを得ない。
まぁ、それもこれも国のトップに立つ連中が、あまりに無能な上に無策だったからだな。

それはともかくとして、今回は脇役達がいいところ見せていたなぁ。
戦争が終わっちゃうからか、アヌビトゥフとグラギエフがかっこよかったですな。
特にアヌビトゥフはリモネとドミヌーラの時にやっちゃった感がありましたので、ここでいっちょ汚名返上って感じなのかな(笑)。
メッシスの艦長やワポーリフもなかなかいい味を出していましたし。
コールテンペストの面々は、相変わらずフロエがかわいいですよ。
アーエルとネヴィリルを呼びに来て、みんなの所に帰ってくる頃には走り疲れていたり、司兵院の前での態度といい、かわいすぎます。
個人的には、オレ口調のユンも最近いい感じ。

今回の話の展開としては、前半は政治関係などの話でいやな感じを見せておいて、
後半の戦闘で一気に燃え上がる、見ていて気持ちの良い展開に胸がすきましたよ。
しかも、ラストは主人公達の国シムラークルム宮国の事実上の敗戦で終わり、しっかり次回へと話を引っぱる技量に感心しました。
このアニメはそういった話の作り方が非常に上手いです。

最後に、かっこいいパラ様が復活です。よかったねカイム。
個人的にはヘタレていた方がおもしろかったけど(笑)


第23話 永遠の少女

むぅ、わかりにくい。

とりあえず今回のお話を…
連合軍の和平条件を受け入れる形で、宮国に終戦が訪れた。
その条件とはシムーンの封鎖と、シムーン・シヴュラの解散だった。
その通達を聞き、コール・テンペストの面々は自分たちが不要の存在になったことを知る。
一方ユンは一人泉へ向かい、遺跡にいたはずのオナシアと逢っていた。
以上公式のあらすじ。

戦争はなんとか形式上は対等という事実上の敗戦で終わり、コール・テンペストは解散という形になりました。
今後彼女らはどーするんですかね?
それよりも今回気になるのはオナシアとユン。ここが最も分かり難かったな。
オナシアははるか昔のコール・デクストの生き残りで、性別を選択していないということなんだけども、
選択せずにいるといずれは砂のようになって果ててしまうということでよいのだろうか?
そのことでどうしてユンが膝をつくほどショックを受けるのかも、今ひとつよくわからん。結局のところ、ユンはどうしたいのだろう。

それともう一つ、宮守が妙に焦ってネヴィリルに翠玉のリ・マージョンをやれと迫ってきましたな。
扉が閉じてしまうとかなんとかいってましたが。
翠玉のリ・マージョンは時間航行の他に違う何かがあるんですかね。

コール・テンペストの面々では、お気に入りのフロエとアーエルが良かった。
アーエルがネヴィリルに対するやきもちをフロエに諭されるところがなんとも初々しい。
つか、さすがは「恋多き女フロエ」って感じですな(笑)。

残り3回を残して戦争が終わってしまい、後の話をどう持っていくのか。
最後になにか盛り上げどころがあるはず。期待したい。


第24話 選択

なんかすごく唐突感があったなぁ。
話全体としても、もうアーエルとネヴィリルが「違う世界」へ行く行かないの話になっちゃったし。
まぁ、でも楽しく見れた事は見れた。

と、いうわけで、今回のお話は…
宮国のシヴュラたちはすぐに泉へ行くことを強制され、ワポーリフら整備員たちも嶺国へ行くように命令される。
そんな中、ユンが失踪。戸惑う少女たちに、パライエッタはアーエルとネヴィリルが向かおうとしている「違う世界」について話すのだった。
以上公式のあらすじ。

冒頭のなにが唐突だったかと言うと、ネヴィリルがアーエルに突然好きとか言い出したからで、
物語上はそうならなければならないのだから、しょうがないのだけれど、
ネヴィリル側にそういう描写がなかったので、どうにもこっちとしては唐突感を感じずにはいられなかったなぁ。
もっとこのふたりには、そういった恋愛感情が盛り上がる何かが欲しかった。

個人的にはそれよりもユンとオナシアの方がおもしろかった。
境遇の似たふたり。誰か一人でも救えるのならと、ユンはオナシアを解放し、オナシアはその身を散らせてしまいました。
あなたは綺麗だと言うユンがオナシアに抱きつくシーンは美しかったですよ。
これにより、ユンはオナシアの役目を継承という形でいーんでしょうか?
それとも、次回皆と一緒に泉に入って性別を選択するんでしょうかね。
次回、彼女がどうするのか楽しみです。

さて、話の本筋のほうですが、アーエルとネヴィリルが「違う世界」へ行ったとして、一体何がどう変わるんですかね?
個人的には彼女らが未来へ行こうが過去に行こうが何も変わらないと思うのだけど。
残り後2回で気持ちのよい決着をつけてくれれば良いのだが。


第25話 パル

ちょ、フロエ!男って!!Σ(゜□゜;)

今回のお話は…
泉に向かった少女たちの前にユンが現れる。
少女たちは手に手を取って泉に浸り、アルクス・プリーマへと戻ってくる。
嶺国側にアーエルとネヴィリルがまだ泉へ向かっていないことが判明したことで、アルクス・プリーマは騒然となるが、
二人にどうしても「違う世界」へ行って欲しいと願うアルクス・プリーマの仲間たちは……。
以上公式のあらすじ。

前回気になっていたユンは、やはりオナシアの役目を継承という形になりました。
アーエル、ネヴィリルを除く、コールテンペストの面々も、泉に浸かり性別が決定されたんですが、
これがまた見事にこっちの思惑の逆を行く結果で、正直、この話作った人には脱帽です。
それにしても、この性別を決めるのって、確か自分で選べたと思ったんだけど、
そうするとこの結果は彼女らが選んだ結果ということになるな。
私のお気に入りフロエが、冒頭書いたとおり、男を選択したのは、彼女の意志だったということだ。
個人的にフロエは「恋多き女」でしたので、女になるんだろうと思っていたのですが、
アーエルに性別をいうところの彼女の顔を見るとさもありなんって感じします。
つか、公式のあらすじの26話の画像って、髪の毛と瞳の色から察するとこれフロエか!
次回予告みてこれ誰だろうと思っていたけど。

フロエの話はこのくらいにしておいて、
お話の方は最後に嶺国の巫女と共謀しシムーンを奪取して、アーエル、ネヴィリルが空へ飛び立って終わりました。
個人的にこのふたりが「違う世界」とやらにいく事に、あまり意味が持てないんだよなぁ。
なんか現状が不満で逃げているように見えてしまうですよ。
もっと分かり易い理由にして欲しかったなぁ。

それはともかく、アーエルとネヴィリルがお互い想い合い、一時独房に入れたれたふたりが、壁越しにキスするシーンはとても上手かった。
なんだかんだいって、お話は丁寧に作ってあるよなぁ。
全体的に話の見せ方がよくわかっていますよ、作ってる人達は。
さぁ、次回最終回でどう締めてくれるのか楽しみです。


第26話 彼女達の肖像

1話まるまるエピローグで、とても良い終わり方だったと思います。

一応今回のお話は…
アーエルとネヴィリルは旅立った。
時は過ぎ、少女だった彼らは大人になり、それぞれの人生を営んでいる。
同じように、リモネとドミヌーラも……。
アルクス・プリーマは湖に沈み、湖畔にはかつての仲間がひとり、見守るように暮らしていた。
以上公式のあらすじ。

冒頭書いたとおり、1話まるっとエピローグといって差し支えのない内容。だが、個人的にはとても良かった。
エピローグというのは、それまでの話如何によっては、あった方が良いのとない方が良いのとありますが、
このシムーンというお話には必ずなければならないお話。
しかも、最後にちょろっとあるだけな中途半端なものでなく、エピローグとして、そして最終回として見事な出来映えでした。

話の構成は各キャラクターのその後を見せながら、途中で前回飛び立ったアーエルとネヴィリルが、
翠玉のリ・マージョンで消えるまでを挟むといった内容。
結局、アーエルとネヴィリルがどうなったのかはわからなかったが、わたしはこれでいいと思う。
持論として物語というのは全て描ききってしまうのはだめだと思っている。
80〜90%くらいで終わって、その後を想像して楽しめるようにするのが、個人的にベターだと思っているので、この終わり方はすごくよかった。
各キャラクターもその後を想像するだけで楽しくなります。
で、アーエルとネヴィリルがどうなったのか。もうそれはこちらが好き勝手に考えていいのです。
きっと、そういうことなんだと思います。

その後という所で一番印象に残ったのが、お気に入りのカップルリモネとドミヌーラ。
時が経ち、リモネも随分と女らしくなりましたが、ドミヌーラはオナシアと同じ症状がはじまりました。
彼女はそれをリモネには言わず、また空へと飛び立とうとして終わります。
各キャラクター達のエピローグの中で、唯一切ない話でした。
彼女たちはこの後一体どうしたんでしょうね?ドミヌーラが消えてしまったらリモネはどうするんでしょう。
他のキャラクターは割と幸せな感じだっただけに、このふたりのその後を想像してしまいます。
そうそう、幸せといえば、モリナスがちゃんとワポーリフを結婚して、子供を作っていたのが微笑ましかったですよ。

さて、この「シムーン」という作品全体としてですが、全体的に見るととても楽しませていただきました。
序盤こそ用語や世界観やらがわからず、退屈だったりもしましたが、それを理解した後の中盤以降はとてもおもしろかった。
話の見せ方や展開のさせ方など、見せるということを作っている人たちは良く理解していたように思います。
忘れてならないのが音楽の使い方、とても良いところで良い曲がかかってその場その場を盛り上げてくれました。
わたしはあまりサウンドトラックとか買わないのですが、ちょっと購入を検討しております。
というわけで、個人的にはとてもお勧めのの作品です。
気になるなら是非見ていただきたいなぁ。


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