夏と冬でボールの弾みが違うのはなぜ

まえがき

同じ圧力で空気を入れているにも拘らず、夏と冬でボールの弾み方が変わるのはなぜかについて説明する。

理由は、運動エネルギーの吸収が違うから

 弾みが小さいと困ることの中に、サーヒ゛スをする時にトスをしたボールのバウンドが小さくなることがある。
 トスの際に自由落下するボールは位置エネルギーに由来する運動エネルギーを持っているので、バウンドを高くするには、トスを高く上げて運動エネルギーを増やす必要がある。
このような運動エネルギーを持つボールが床面と衝突した瞬間、ボールの中では運動エネルギーの一部が熱エネルギーにかわってボールの温度が上がる。
 もともとボールの温度が高い時は、温度差が小さいので熱エネルギーを少ししか受け取ることができず、より多くの運動エネルギーが反発後の運動に使われるので高くバウンドすることになる。
 反対に、ボールの温度が低い時は、温度差が大きいので熱エネルギーを多く受け取るために運動エネルギーが少なくなってバウンドが低くなる。
熱の伝達の多少は温度差によるので、温度差が大きい時は熱が良く伝わってバウンドが悪くなり、反対に、温度差が小さい時は熱の伝わりが悪くなってバウンドが大きくなる。
 冬季の寒い時に冷たいボールを懐などに入れて温めると弾みが良くなることは身近にみられる現象であり、まさにこのことを証明している。
従って、気温の低い冬季には気温の高い夏季よりボールの空気圧を高めにする必要がある 
ミニテニスのボールは、ソフトテニスは硬式テニスに比べて表面積も大きいので放熱量も大きいので、外気の影響を受けやすくなる 

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