あにゃまる探偵キルミンずぅ 41〜50話

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第41話「海だ!氷だ!あにゃまる探偵史!?」

なんでそんなにサブキャラを推す?

 そんな今回のお話は…
 太陽が照りつけるビーチで、着ぐるみモードのリコとリム。
 ナギサがバナナボートを探している間、ビーチにパラソルを立てた2人は、キンキンに冷えたかき氷を食べながら、これまでに出会った人たちの思い出をのんびり話しはじめます。
 以上公式のあらすじ。

 2クール目の終わりでもあった回想回。あの時と同じように思い出話という形でこれまでの事を語る流れで、海も氷も関係ない。
 何故か今回はあらすじ通りにサブキャラとの思い出を延々と語っており、正直、ホント見なくても困らない。せっかく本筋の方が展開してきたのだから、おさらいでもすれば良いのにと思うのだが……。
 でもまぁ、これまでに出会ったアニマリアン牙組の方々や、野生動物いるよねーとか、あの棺桶なんだったんだろうねーみたいな話はしたが、そんな程度である。
 そして次回は、存在意義がよく分からない猿とゴリラ似の刑事の話らしい。
 えー?のこり1クールだっていうのにそんな話やってていーのか?謎だらけの本筋を進めたらどうなんだ。

第42話「バナナを守れ!謎の侵入者はサル!?」

意外や意外。むしろ本筋に関わりのある話であった。

 そんな今回のお話は…
 キルミンズのミーティング中、屋根裏部屋の壁が突然動き出した!
 新たな空間で見つけたユウキ博士のビデオを見ていると、誰もいないハズのお家から誰かの声が聞こえてきます。
 もしかして泥棒?!リコたちは早速、ナゾの侵入者をつかまえようとしますが―果たして、リコたちはお家を守りきれるの?!
 以上公式のあらすじ。

 いつも通り、というかサブタイは今回のお話にあまり関係なく、サル刑事云々より他の事の方がよっぽど気になる事をしていたし、本筋の方を進展させていてとても興味深かった。
 まずは御子神家でキルミンズのミーティングの事だろう。
 妖怪の祠事件から思っていたんだけど、どうも神話や伝説の生き物をこの物語はアニマリアンが元となっているという事にしたいらしい。
 それはミーティングの最中に見つかるじじいの隠し部屋(?)から発見した「研究記録」と題された8mmビデオの内容からも窺え、アニマリアンが生物の進化の記録から抹消されたことや、かつて人間がアニマリアンとの小さな違いを大きく捉え恐れたとするじじいの台詞からそう判断できる。
 またその話は、ハルカママが羽鳥家へ赴いてミサママとの会話でもここはポイントになっていて、ハルカママはどうもミサママの事をマリアンヌおばあちゃんから聞いていたらしく、二人は昔あっていたわけではなさそうだが、ミサママがマリアンヌを裏切り者と呼ぶのは、昔に何かしらの誤解などなどがあって、人間から迫害を受けるような事があったのかもしれない。
 そこで何があったかというのが重要なわけだが、今回飛行船で神浜市にガスを撒いていたり、8mmにも映っていた二ツ木を見ると、やっぱりその誤解は彼が原因なのではないだろうか。
 それと8mmを見たリコたちが「アニマリアン」という単語を初めて知ったのも重要だろう。
 ミーティングで神話や伝説に出てくる生き物は実在し、それは変身能力を有した生き物なのではないかと彼らは推論したので、変身能力を有した生き物=アニマリアンと結びつけるのもそう遠い話ではないだろう。

 今回のお話としては、上記の事柄を別々の場所で展開していながらも見事に繋げており作り方として見事だ。
 サル刑事騒動、キルミンズミーティング+8mm、ハルカママ対ミサママというのが今回を大きく分ける所で、一見すると全て別個の事のようだが、上記したように、ひとつひとつをしっかり踏まえるとちゃんと三つの事柄は繋がりを見せており、進行する三つの事柄を個別に捉えながら、大きな視点として見ればひとつにまとまるようにしてあり感心した。
 ちょっと気になったのは、ハルカママがミサママとの会談で、何も話してくれないミサママに子供達に託すしかないようだとしてしまったのが気にかかった。
 それはハルカママは子供達を危険な目に遭わせたくないとしていたはずだからなのだが、今ちょっと考えてみた所、会談中にハルカママは子供達同様、ミサママの事も信じていると言っていた。彼女がリコたちに危害を加えるような事がないだろうと。
 ハルカママはアニマリアン(ミサママ)が何かおかしな事に巻き込まれているのではないかと心配しているようで、出向いて話してくれない以上、アニマリアンに関わってきているリコたちが、自分には出来ない突破口を開くのではないかと考えたのかもしれないな。
 それに関連してミサママの事だが、今の所、御子神家に害意あるように見える彼女なんだけど、ハルカママは上記したように彼女を信じていると言う。
 おそらくそれはマリアンヌおばあちゃんから聞いた話を元にした考えなんだろうが、ともかくハルカママの思う所のミサママという人物は、子供に危害を加えるような人物ではないという事だ。
 そこからの推論なんだけど、ミサママがカノンを自分の仕事に関わらせないのは、カノンを何かしらの危険から遠ざけているからかもしれないなぁ。
 
 と、今回はこのように色々と深読みできてとてもおもしろかった。が、いつもこんな感じでやってくれればいいのになー。


第43話「メェ〜ワクワクワク! 白ヤギさんと黒ヤギさん!?」

ええっ!?なんという新事実!
 そんな今回のお話は…
 市役所では、白ヤギと黒ヤギが突然出てきては書類を食べてしまうという事件が発生!
 世界遺産計画の書類もそのヤギに食べられてしまったミサはあることに気づいて、桐野と大造に命令をしますが、2人はカノンに助けを求めて―。
 一方、リコたちキルミンズもハルカから事件の調査を依頼され、市役所に向かいます。さて、事件の真相は?
 以上公式のあらすじ。

 相変わらずドタバタの方はホントどーでもいい。八木課長も何ら意味はなかったしな。
 それよりもしっかり進んでいっている本筋がまたおもしろい展開を迎え、そっちの方でとても興味深かった。
 ヤギを捕まえる云々の件は、見ていてあのお姉さんたちなんだろうというのはすぐ分かるので別にいいのだが、問題は自覚無しにヤギに変身していたという事で、これはもちろん前回に前振った二木が飛行船から撒いたガスが原因だろう。
 役所のお姉さんもさることながら、ハルカママの知人でもある警察署長(だったっけ?)も何故か妙に大食いをしており、きっとこれもアニマリアン化のフラグではなのであろう。
 今回はヤギ騒動で、ミサママが第1話から進めていた神浜市の世界遺産登録計画の為の重要書類がヤギに喰われてしまったので頓挫したのだが、どうもそれも二ツ木の策略っぽく、最終的な騒動の鍵を握る男と見て間違いないだろう。
 それでも彼が一体何をしようとしているのかはよく分からなくて、これまでの言動からすると、神浜市全体をジャングルにするというのは案外本気で、そこにアニマリアン化させた住人を住まわせようとしているのではなかろうかと思ってはいるんだけど、そうする事の動機と目的がさっぱり分からなくて不気味だ。
 とりあえず、放ったらかしになっている「ヘット行方不明事件」は、彼が関わっているだろうから、そこからもうひと展開しれくれればお話的におもしろくなって良いのだが。

 さて、リコたちの方ですが、アニマリアンの事は自ら見つけるのではなくハルカママが語ってしまいましたな。せっかく「探偵」なんて名乗ってるんだから、自分達で何か掴めばいいのに。
 それはともかく、ハルカママによれば、アニマリアンは人間と動物の中間にいて、自分の中に変身する力を持っており、自分の意志で動物に変身できる、という事だが、それだと劇中リコたちも突っ込んだが、今回ヤギに変身したお姉さんたちが無自覚に変身した説明がつかなくなるので、となるとお姉さんたちの変身はやはりガスの影響であると推察される。
 ハルカママが今度二人に事情を聞くと言っていたので、そこから二ツ木の事が分かってくるかもしれませんな。
 それと、今回一番のサプライズはマリアンヌおばあちゃまがアニマリアンであったという衝撃の事実が明かされた事であろう。思わずTV見ていてリコたちと一緒に「ええっ!?」と口走ってしまいましたよ。
 これだと以前まで予想していたミサママがマリアンヌおばあちゃんを裏切り者と呼ぶのは二ツ木の所為と言う線は薄くなるな。  マリアンヌが人間と結婚したという事実が、ミサママには人間に加担したと捉えられた、とか、案外そんな理由だったりするんじゃねーのかな。もしくはそれによって人類アニマリアン化計画が大きく遅れをとったとかそんな理由なのかもしれん。
 そういう事もさることながら、物語的にちょっとどうかなと思う所もあって、ハルカママやリコたちが動物の気持ちがわかるというのは、アニマリアンのハーフ、クォーターだからという理由付けになるのだけど、せっかく動物愛護で引っぱってきた物語で、特別な要素を持つ者がそういった特殊能力を持つのは今ひとつ面白味に欠けると言うか夢がないように思えるなぁ。
 本来この物語を見せたいメインターゲット的に、「私もいつか動物の気持ちがわかるかも?」などと思っていた子供達が「何だ生まれつきかよ」とガックリきちゃうんじゃないかと思うのだけど、まぁ、よく考えてみると、このアニメを見ているのは大きなお友達の方が多そうなので(笑)別にいいのかなぁ。
 なんにせよ、物語的にはアリアンヌおばあちゃんがアニマリアンであったという事は大きな起点である。
 残り話数も少ないので、上手いこと大きく展開して綺麗に収まればいいなぁ。


第44話「カノンにアタック!ヤツらペンギンブラザーズ!?」

また新事実が!

 そんな今回のお話は…
 リコたちがアニマリアンだった!というおどろきの事実にもいつもと変わらないキルミンズの面々。
 じゃあ、今まで出会ったアニマリアンはどこからやってきたんだろうと考えていたその時、目の前で男の子がペンギンになった!  追いかけるリコたちはペンギンのアニマリアンをつかまえられるでしょうか。
 一方、カノンはミサから海外からやってくる純血アニマリアンとのお見合いを言い渡されて―
 以上公式のあらすじ。

 サブタイのペンギン共やカノンの見合いなどはホントどーでもよくて、そこで語られる事は重要な事が多く興味深かった。  ショッピングセンターでのペンギン探しや、見合いでのペンギンの自己紹介は尺の無駄としか思えなかったが、アニマリアン革命や、他のアニマリアンの話を聞けたのは、劇中のリコたちにとっても収穫であった。
 今回のお話としての内容は無いに等しく、これまで語られる事の少なかった重要ポイントが今回も多く語られ、まずはアニマリアンのことだ。
 ペンギンたちの話によれば、革命を起こそうとしているのは一部のアニマリアンだけのようだ。これまではミサママ率いる牙組やカノンしか知らなかったので、アニマリアンが革命に邁進しているのと思っていたが、どうもそうではないらしい。
 人間とアニマリアンという所でも、ペンギンとミサママとは温度差がかなりあったし、振り返ってみれば牙組のヤツらも革命に必死というわけではないしで、革命云々は一部の一種の過激派ということのようだな。
 見合いの席、というかカノンお婿選びでは大きなポイントのひとつが語られ、革命の拠点であり、カノンの故郷でもあるヴラトニアには、革命の旗手であるルーファス=シェーンベルクの銅像があると言う。銅像の事はどうでもいいが、問題はシェーンベルクの名であろう。
 マリアンヌ・シェーンベルクは生物逆進化論の著者であり、リコたちの祖母でもあるマリアンヌおばあちゃんの名でもある。
 ということは、羽鳥家と御子神家は親戚筋という事になるな。また、ルーファス=シェーンベルクをおじいちゃんとカノンが言っていた事を考えると、マリアンヌがリコのおばあちゃんなわけだから、ルーファスとマリアンヌは兄妹か姉弟という事になる。
 そこから推察するに、革命の旗手となるルーファスに対し、同じ純潔アニマリアンであるマリアンヌは革命を良しとせず、ルーファスの元から去ったという事だろう。は革命運動が盛んであろうヴラトニアで人間との共存を望んだであろう純潔アニマリアンである彼女の行動は、ミサママにとってみれば裏切り行為に見えたのかもしれん。と、だんだんミサママの言う「マリアンヌの裏切り」というところが見えてきたな。
 ルーファスに関してもおもしろい情報があって、彼はまだ生きているという事が語られ、ミサママが言うには彼が代表の座に戻れば革命は間違いなく成功するらしい。しかし彼は今現在行方不明なのは一体どういう事なのか。そこで深読みすると、同じ世代であろうリコたちのじじいと何か関係があるのではないかと疑ってしまう。
 リコたちのじじいがずっとカメの姿をして身を隠しているのは、その辺が関係あるのではなかろうかね?

 もうひとつの大きなポイントはハルカママの語ったことで、アニマリアンは人間と交わるもの、動物と交わるもの、アニマリアン同士で交わる者がおり、大きな歴史の中で営まれたそれらは、今や全ての人間、動物にアニマリアン因子があるという事だった。  最初の頃のじじいのビデオで「全ての人類が動物に変身できる可能性がある」と言っていたのはこういう事だったようだ。
 するとやはりキルミンアイテムというのは、全ての人類に眠っているアニマリアン因子に働きかけて、変身の補助をしているという事なんだろう。
 そういう謎の解明の他に、この件は羽鳥家と御子神家の仲裁のポイントにもなるだろう。
 ペンギンたちがハーフもクォーターも関係無く仲間だと言っていた事を考えると、人間とアニマリアンの区別は無いと言っていい。後は捉え方の問題になるが、それも今回の冒頭で、リコたちがケンとタマオに自分達がアニマリアンクォーターだと告白しても、これまでと何ら変わりがないじゃないか、という所へ落ち着けたのだから、最終的に人間とアニマリアンの共存、互いを認め合う道を選ぶ事は間違いないだろう。とすると問題は次のただひとつ。

 今回も二ツ木がおかしな事をしていた。
 以前飛行船から撒いたガスは植物の生長を促進させる効果もあるようで、神浜市をジャングルにという彼のおかしな計画は着々と進んでいるようだ。
 そのガスは彼曰く「魔法の水」が元みたいだが、それは以前の妖怪の帆からの件で回収した泉の水でしょうが、その辺とミサママが探している「棺」との関係は未だよく分からない。
 しかしそっちではなく、興味深かったのは彼がリコパパの絵の入ったせんべい(?)をコイツめコイツめと言いながら喰らっていた事だ。
 そこから彼がハルカママに想いを寄せていることは容易に想像できるが、彼の行動原理がそうならば、目的はハルカママなのかもしれないな。
 しかしだからと言って、神浜市をジャングルにしてどうしようというのか?謎はまだまだ多い。
 
 それにしても、残り話数も少ないのだが、綺麗に収まるのかねぇ?


第45話「恋のビーチバルーン大作戦!?」

なんかサブキャラ祭だったな。だが核心には近づいてきた。

 そんな今回のお話は…
 夏の課外授業でやってきた海で、リコたちはルミコ先生の彼氏に遭遇!
 ルミコ先生の彼氏にアヤシイにおいを感じたキルミンズは、ちょうど居合わせたカノンと一緒に正体を暴こうとするけれど、実はなんと―!
 一方、その海には二ツ木から「実験」に招待をされたミサにアニマリアン牙組もいあわせていたのだった!
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、ビーチに行ったら二ツ木の実験でガスが撒かれ、ビーチにいた人々の一部がアニマリアン化するが完全にとは至らなかった、というのが概要だ。
 まぁ、浅瀬にあがってしまったクジラ(アニマリアン化した人だったのだが)を助ける為に、アニマリアン化した人や、牙組を含むみんな一致協力したり、リムがイルカに変身したりとその他諸々もありはしましたが、それは最終的なアニマリアンと人間の共存という所へ落ち着ける為のフラグのひとつであろう。
 とはいえ、今ここで「えいや」とまとめにかかっているように見えるのが難点で、いつだったか記憶を無くした牙組のキリンの桐野がお世話になった女子寮の皆さんとか、パンダの半田となぎさ姉の友人とのことや、いつの間にか付き合っていたカバとリコたちの担任などは、かったるかった第2第3クールあたりで今回までの流れを見せておけばいいと思うのだがどうか。
 そういう全体的な物語の流れはこのアニメ、基本的にあまりなっていないよな。

 個人的には今回のお話というよりは、まだよく分かっていない二ツ木の計画や、カノンがリコたりが完全に動物になれる事を知った事の方がおもしろかった。
 まず二ツ木の方ですが、まだ目的や動機は分かりませんが、とりあえずミサママを利用して自分の計画を進めている事は今回はっきりした。
 とにかく、無理にでも人間をアニマリアン化したいらしく、今回撒いたガスは正直無差別テロのようなもので、ミサママやカノンが反感を持った事は、後に御子神家と妥当二ツ木で協力するフラグのひとつになりそうだ。
 ガスの事はどうも棺と関係ありそうで、彼が所持している棺は一体なんなのか、というのがポイントだが、第4クールから毎回小出しにしている情報から推察してみるに、現在行方不明のルーファス=シェーンベルクでも入っているんじゃないかな。
 要は純潔アニマリアンを非合法に研究しているとかそんな想像ができますが、はてさてどうなりますか。
 ああ、そういえば、今回撒いたガスでアニマリアンなった者は、皆アニマリアンを何かしら思う所がある人限られておりましたが、ミサママの最初の計画は牙組が女の子を落として噛み付いて……というものであったな。アニマリアン因子ってのは、精神的な事が関与するんですかねぇ。二ツ木の実験がうまくいかなかったのはその所為だとしたら、そこは突破口なのかもしれませんね。
 
 カノンの方は今まで中途半端だとバカにしていたリコたちが、完全変身できる事に驚愕していましたが、この辺は後でどう発展するかよく分かりませんな。
 驚異と見るのか仲間意識が芽生えるのかで、物語の流れは変わってきそうなんですが。
 しかしカノンって第1話から登場していて、リコたちのカウンター的立ち位置にいながら、ここまで特に大きく絡んではきてないよな。もっと上手く使えるキャラクターだと思うんだけどなぁ。
 どうもこのアニメは「こうすればいいのに」と思う所が多々あるんだよな。設定はおもしろいのに実にもったいない。
 ああ、そうそう。もったいないと言えば、リムが海水浴でフツーにメガネ外して美少女っぷりを見せておりましたが、もうどうせここまで来たのなら、最後まではっきり見せない方がおもしろいような気がしますがねぇ。もしくは最後の最後のいい所で見せるとか。そういう所が実にもったいないよなぁ。


第46話「神浜ジャングルに野生のかおり!?」

珍しく予想が当たっちゃったなー。

 そんな今回のお話は…
 神浜市がジャングルになった!?ある朝、神浜市のいたるところに熱帯植物が群生していて、街はパニック!
 しかも、中央公園では人間が突然動物になったとアニマル課の2人から連絡が入ったキルミンズは事態の解決に向かうのだけれど―。
 リコたちキルミンズは、動物になった人たちを元の姿にもどせるの?
 以上公式のあらすじ。

 相変わらずあらすじにあるリコたちの活動に関しては特にどうという所は無く、それ以外の動きの方がおもしろい。
 二ツ木はより目立った動きをしてくるし、今のところ声だけの出演であるカノンの父こと羽鳥シロウ代表代行も彼と関わりがあるようだし、棺が何であるかという事の他にはキルミンに付いても少し語られており、それらのフラグがどう繋がっていくかが楽しみだ。
 まずはなんやよく分からなかった棺だが、前回予想したことが当たっていて、やはり中にはアニマリアン革命の旗手でカノンの祖父であるルーファス=シェーンベルクが冷凍冬眠中という事だったのだが、二ツ木によって棺の中はカジキマグロにすり替えられていた。
 今回またも二ツ木が撒いたガスや、神浜市がジャングル化した「魔法の水」とやらも、二ツ木曰く「最強アニマリアンの細胞」を使ったと言った事から考えると、冬眠中のルーファスを使って何やらしているようだ。
 それに関して、二ツ木に羽鳥シロウ代表代行が電話で話していた内容からして、どうも二木と羽鳥シロウの共謀なんじゃないかと思われる。
 まぁとにかく、どうやら復活して欲しいと思っているミサママに対して、二人はルーファスを起こしたくないようなのだが、二ツ木に関しては羽鳥代表代行すらも裏切る予定でいるような雰囲気であり、やはり最終的には全て二ツ木というところに集約されそうだ。
 個人的にちょっと気になっているのはカノンで、代表代行もカノンの管理を二ツ木に頼んでいたし、ミサママもルーファスや棺のことを隠していて、手に入れてようやく真実を話すみたいなことを言っていたことを考えると、カノンは何かしらのキーという役割を持っているのかもしれないな。というか、ここまで特に何もなかった彼女なんだから、何かしらの役割があって然るべきではある。
 そんなカノンは、ミサママのアニマリアン以外はどうでもいいとする考えに疑問を持っており、ラストで革命が成就したら学校へ行く事や、リコたちやケンにあえなくなるのだろうかと憂いていた。
 ミサママは自分や夫であるシロウがいるにも関わらず、次期総帥にカノンを立てるつもりでいるのも妙な話で、本来ならば父母であるどちらかがなるのが普通である。
 そこから考えると、カノンには何か特別な力か何かが備わっていて、次期総帥に最もふさわしいのかもしれず、また羽鳥シロウは自分が総帥の座を狙って二ツ木と組んできるのかもしれないな。
 ともかく、カノンのこれからの立場と行動は注視しておくべきことだろう。

 そのカノンもちょっと関わりがあったことでキルミンがある。
 カノンはここまでリコたちがキルミンアイテムを使って変身していることは知らないが、今回はキルミンで変身しようとするところを盗み見ようとするシーンを印象深く見せていた。
 普通に考えて、キルミンを使って変身するところを見られても、何ら問題ないように思えるのだが、こう印象付けていることを見るに、どうやらアニマリアン側にキルミンというアイテムを見られるのはマズいことのようだ。
 今回のラストの方でハルカママが「キルミンがこんな形で役に立つ事になるなんて……」と憂いていた事を見ると、キルミンには元々どんな役割があったというのだろうか?
 まさかアニマリアン革命に対しての決戦兵器というわけではなかろうが、とりあえずは、今リコたちが使ってやっている事とは目的が違うという事は間違いないのであろう。しかもアニマリアン側には知られてはいけないようなアイテムという事を考えると、まだまだ見えていないピースは多いが、アニマリアン革命と二ツ木に、まだ線は薄いがキルミンという三角関係はだいぶ見えてきた。
 そうなるとやはり先にも述べたが二ツ木というところへ集約し、オチはマリアンヌおばあちゃんの生物逆進化論とじじいが持っていきそうだな。

 しかし残り話数も少ないが綺麗に収まるのかしらねぇ。なんかドタバタっとまとめそうな雰囲気がして戦々恐々なのだが。


第47話「渡すなキルミン!ねらわれた宝物!?」

随分とおもしろくなってきた。けど、ようやくという感じもするな。

 そんな今回のお話は…
 ペット行方不明事件で居場所がわからなくなっていたペットたちが突然戻ってきた!?
 今までどこにいたのか動物たちから話を聞いてほしいとアニマル課から依頼をうけるリコたちキルミンズ。
 そんなキルミンズのもとに怪盗ビューティ・バットから予告状が届く。
 ビューティ・バットが狙うのはキルミンだと考えたリコたちは、キルミンを守ろうと手段を考えますが・・・。
 以上公式のあらすじ。

 残り話数も後ちょっとという事もあって、話はかなり展開してきて見応えがあった。まぁ、今更と言えば今更な感じで、もちっと早くからやっとけばいいものをと思わんでもなかったが。
 それはそれとしてお話の方ですが、まずはなんと言ってもハルカママとミサママの二回目の会談であろう。
 ようやくマリアンヌ=シェーンベルクがどんな人物か語られたのだが、これって要はハルカママとミサママは異父姉妹ってことですよね。
 つまりマリアンヌはルーファスと離縁してカメのじじいと再婚し、生まれた子がハルカママという事になるのだが、ミサママがマリアンヌを必要以上に裏切り者と罵っていたのはこういう理由から来るものであったか。
 最初の頃、ミサママとハルカママは姉妹なんじゃないかと思っていたことがふんわりとあるのだが、まさかそれが大正解だとは思わなんだのでビックリした。
 キルミン(正式名称:逆進化推進装置)の開発の理由も、マリアンヌ、ルーファスがコウモリのアニマリアンなのに、ミサママが黒豹なのはなんで?と幼い頃のミサママが発端であったことが明かされた。
 マリアンヌの姿形は問題ではないということと、ミサママが黒豹のアニマリアンであることを教えることがキルミン開発の本当の理由であったか。今回ハルカママから知ったこの理由と、あとは全てを知っているであろうカメのじじいの一押しがあれば、ミサママとの確執は解消されそうだな。
 そこからもうひとつ分かったことがあって、なんでカノンが次期総帥なのか?という問題は、ルーファスの血を色濃く継いだコウモリアニマリアンであることが重要ってことなのだな。どうりで棺を開ける為の儀式でカノンの声が必要なはずだ。
 とすると、羽鳥シロウ代表代行はコウモリのアニマリアンが総帥の条件であることが気に喰わないわけで、つまりやはり自分が総帥になりたいというわけだが、彼の組んでいる二ツ木は、そんな彼の思惑とは別に動いていて、残る問題としては裏で暗躍するこの二人をどうにかしなければならない。

 その二ツ木ですが、キルミンの存在に気付いてリコたちから奪取不可能と見ると、じじいのパソコンを奪いましたな。
 どうも彼も逆進化推進装置の完成を目指しているようだが、それはおそらくコウモリアニマリアンではないであろう羽鳥シロウ代表代行をコウモリアニマリアンとするため、ではなさそうではあり、二ツ木としてはどうも利用しているふうである。
 しかし、これまでを見ていても彼の真意を知るにはピースが足りない。いつだったか、リコパパの絵が入ったせんべい(?)を「コイツめコイツめ!」などと言いながら喰らっていたことを考えると、ハルカママへの思いが関係しそうだがはてさて。
 ここをどう決着つけるのかはちょっと楽しみだな。

 そんな二ツ木の所為で割を食ってしまったのがカノン。二ツ木にそそのかされて出した怪盗ビューティーバットの予告上の所為で、パソコンの盗難とじじいの誘拐の犯人に誤解されてしまった。
 カノンがせっかくリコたちを中途半端と思いながらも同じ仲間と思い始めた矢先の出来事だが、穿った見方をすれば、それは次回辺りで友情を深めるフラグであるのだろう。
 次回のサブタイが「カノンはどこだ!キノコランドへGO!GO!GO!?」であるのだがら、きっとそんな話でまとまるのであろうが、個人的にこの辺の流れはたくさん尺を使っても良いと思うのだがなぁ。
 カノンが革命が成功した暁には学校へ行けなくなったり、リコやケンたちと会えなくなると逡巡したり、上記した同じアニマリアンという事で、革命のことを打ち明けようとしたりと彼女が悩む様子はここ最近でぽろっと出てきた感があり、どうせなら、もっと前から段階を踏んで欲しかった所だ。第2第3クールはそれの為に削ってもいい話がたくさんあったろうに。

 ともあれ、どうも最終的にはマリアンヌやハルカママの言う「姿形は関係無い」という所へ落ち着けそうだな。
 アニマリアン因子も全ての動物、人間に備わっていることとしているし、「みんな仲良し!イエー!!」となるんじゃないですかねー。とか予想してみたり。


第48話「カノンはどこだ!キノコランドへGO!GO!GO!?」

て、テレパシー!?

 そんな今回のお話は…
 怪盗ビューティ・バットの正体はカノンだった!
 驚くキルミンズの前から逃げるカノンの前にあらわれた二ツ木は「おじいさまにあわせてあげる」と言い出して、導かれるままついていくことに・・・。
 それを見たリコたちは、カノンを二ツ木から助けようと追いかけるものの、逆につかまってしまって―
 果たしてリコたちは無事にカノンを二ツ木から助けることができるの?!
 以上公式のあらすじ。

 物語の方も差し迫ってきて、いろいろな方向へ展開し見ていておもしろくはあるのだが、感想書く身としてはここでこんなにゴチャッとされるとちょっくら書きにくくもある(笑)。
 お話としてのメイン所としましては、キノコ男こと二ツ木に騙されて、怪盗ビューティーバットなんかやっているのではないかと勘違いしたリコたちが、二ツ木の地下研究施設に潜り込む。という内容。
 そんな中で、一連の事件に二ツ木が関わっている事を知るハルカママだったり、騙されていた事を知ったミサママが地下研究施設に乗り込んでいったり、リコとケンがとっ捕まってなぎさ姉らと分断されたり、二ツ木がじじいのパソコンの情報から、逆進化推進装置をなんとか完成させ、リコパパを実験台にしようとしていたり、けっこう存在を忘れていたパルスが思い悩む様子だったりと内容的には盛りだくさんで、最後に向けてこれまでのいろいろな事が収拾されてきていて、どうなってどう締めるのかが楽しみだ。

 今回のメインとしては、ネズミに変身したケンが、制限である99分以上経ってしまった「らしく」、元に戻らなくなってしまったのを、なんだかんだリコが元に戻す、という所なんだけど、どうも今ひとつ乗り切れない。
 それはまず上記したようにキルバラ変身の制限時間であった99分を、ケンが越えてしまったのかどうかがよく分からない。
 他の話で「もう既に99分以上経ってるんじゃねーのか?」というくらい長い時間変身していたお話もあるし、今回としてはそれほど時間が経過したように感じられなかったということもあり、まずそこで見ていて突っかかってしまった。
 その後、どうやってケンを戻すのかと思って見ていたら、どうしてケンを戻したらいいか分からないリコが泣いているのを、何故か遠くにいるハルカママがキャッチして、テレパシーの如く交信するので面食らってしまった。理由がないのでどうしてもトンデモ方向へ飛躍しているようにしか見えなかったよ。
 別にそうなるならそうなるでいいのだけれど、なんでそんな事が出来るのかの理由の説明くらいして欲しかった。
 なので見ていて「なんでテレパシー使っとんねん?」と思い、その後の割と感動的であったであろうリコの語りがとてもどーでもいいように見えてしまったのは残念だ。
 
 さて、その他はと言うと、実はあんまり覚えてなかったりする。もう一回見ればいーんですがいろいろと時間的にですね……。
 まぁ実際の所、上記したいろいろな展開があったものの、今回でそれがどうなったという所はなく、それも次回が詳しいはずなので、今ここでどうこうとという話ではないよな。
 でも先にも述べた通り、これまでのいろいろが二ツ木の地下研究施設に集約されてきていて、「どうやって折り畳むんだろうなぁ」という期待感はある。
 しかし、そのいろいろがちょっと多岐にわたっていて、今回としてはザッピングザッピングで落ち着かないし、それならもっと前から展開できる事もあったろうにと思わずにはおれん。
 それでもこれまでにちょくちょく見せてはいたものの、今振り返ってみるとそれはホントに断片的な事で、もっと上手く4クールという尺を使えなかったのだろうか。
 そういう事から考えても、夕方の4クール枠が「取れちゃった」感が否めないな。深夜の再放送「あにゃまる探偵キルミンずぅ+」は2クールで終わったし。ああ、でもこの深夜の「+」が終わったのって愛知だけなんですかねー?他の地域ではまだやっているのかしらん?


第49話「飛び出せ棺!迷宮温泉でつかまえて!?」

次回で最終回なんだけど……これしっかり締められるのか?

 そんな今回のお話は…
 キノコ男こと二ツ木に連れ去られてしまったカノンを助けようと、地下のUFO施設を縦横無尽に駆け回るリコとケン。
 2人を追ってきた、リム・ナギサ・タマオは同じUFO施設の中で、かつて遭遇した学校七不思議の怪人さんに遭遇してしまって、絶体絶命の危機?!
 そして、カノンは二ツ木におじいさんが眠っている棺の元へ案内されるのですが―。
 以上公式のあらすじ。

 なんかすごい散漫であった印象だな。分かった事と言えば二ツ木、タモツパパ、ハルカママの関係くらいだったし。
 お話としては、リコたち合流、カノン発見、タモツパパ実験台にされミジンコになる、ハルカママも二ツ木の地下施設へ、本物の棺から巨大コウモリ出現などなど、いろいろと見せる要素が多くそのためか、どうもただゴチャゴチャしていたようにしか見えなかった。
 それでいて、上記したように分かった事と言えば、18年前二ツ木がハルカママ宛に書いたラブレターを落としてしまったのを、拾ってハルカママで渡したのがタモツパパであり、ラブレターに名前を書くのを二ツ木が忘れていた為に、ハルカママはタモツからのラブレターと思って結果ふたりは結ばれた、という事実が判明したことと、二ツ木が人間は知性は良いが野生を忘れた為に不完全だと思っているということくらい。残りのよく分かっていない事全てを次回で全て説明しきれるのだろうか?

 今回二ツ木の動機は分かったけれど、それとハルカママとの関連性は今ひとつ見えてこないし、タマオはプテラノドン(?)の変身するし、棺が温泉に落ちるのだってなんであんなスロープが温泉に向っているか不明だし、ってゆーか地下施設は用途不明の設備が多過ぎだろ。
 お話としても、どうもカノンの決断というところに集約しそうな勢いで、第4クールまで特に何も無かった彼女に全て押し付けてしまうような格好は果たして如何なモノかと。という事を踏まえてみると、まぁ簡単に言えば「すごく強引にまとめようとしている」印象だ。  今回も最後のところで全員が集まることでようやく集約したが、それまでは個別の展開をザッピングの連続で追いかけているので、画面としてもコロコロ変わりすぎだわ、これいるかな?というシーンもあったりで正直乗り切れねぇ。
 と、文句ばっかりになってしまいましたが、実際そんなモノで、どー好意的に見ても次回にスッキリ終わりを迎えられる様には見えないんだよな。
 今この段階でこんなにゴチャゴチャしているのであらば、もっと前から見せられるところ、展開できるところが多くあったように思う。シリーズ構成は何をやっていたのだろう?と疑問を持ってしまうよ。
 思えば「あにゃまる探偵」と銘打っておきながら、探偵していたのは極わずかってのもどうか?
 キルミンであったり、アニマリアンであったり、逆進化論とか、要素はすごくいい物が揃っていると思っているのだが、どうもそれらを上手く使ってくれなかったという印象だ。

 なんかもう終わってしまったかのような感想だが、何せ最終回に希望が持てないからなー。「なんでこうなってしまったんだろう?」という思いでいっぱいだ。
 せめて最後はこれまで分からなかった事を全て落ち着けて、投げっ放しジャーマンをかまされない事を祈るばかりだ。


第50話「どうぶつ天国キルミンZOO!?」

う〜ん。随分成り行き任せだった様な印象。

 そんな今回のお話は…
 神浜市で起こっていた一連の動物にかかわる不思議な事件も今日で決着!?
 ついに地下のUFO施設で一堂に会したキルミンズにカノンたちだったけれど、突然起きてきたルーファスに大混乱!
 必死に話しかけても声が届かなくて途方に暮れるカノンのために、キルミンズが立ち上がる!
 どうする?どうなる?神浜キルミンズはみんなを助けることができるのか?!
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、色々あったことを「よいしょ!」で折り畳んでしまったという感があり、やっぱりというか色々と投げっ放しジャーマンをかまされてしまったな。
 ほんのちょろっとしか出てこなかった羽鳥家の執事が何の脈絡も無くモンスターに変身するし、学校の怪人だった喋るゴリラのような者や、二ツ木の手足となっていた女性型のアニマリアンのような者が一体なんだったのかも語られなかったし、何より黒幕である二ツ木が、結局何を思ってのことだったのかよく分からなかった。
 まぁその辺に関して私の推論としては、二ツ木の台詞「新しい生態系を作り自分の王国とする」というのが動機であったことは間違いないが、そこへ至るまでの彼の思想が今ひとつ見えてこないので、今回あったハルカママとの会話を元に考えてみると、彼は動物は食べて寝ることしか考えていないと言っていたし、ハルカママの言う動物と話をするという事も完全否定であった。
 また、前回でのハルカママとタモツパパとのエピソードで、人間というものにも不信感を抱いていたんじゃなかろうか。彼が自分の周りに人間を置かなかったのはその所為なのかもしれない。
 それを踏まえると、彼は動物も人間をも拒絶し、アニマリアンもむしろ動物に近い者としてとらえ下に見ていたんじゃないかな。
 要は自分以外を完全に否定して、世界を拒絶したのではないだろうか。その考えから行き着いた先が「自分の王国を作る」という事だったんじゃないかな。
 その自分の王国の住人もしくは管理者として生み出したのが怪人だったとすれば、まぁ辻褄が合うかな。

 お話の展開としても、いろいろな問題を「解決」しておらず、各々が勝手に折り畳んでしまったような印象で、だから冒頭で成り行き任せと書いたのだが、とにもかくにも「こうなった」「ああなった」で済ませてしまったのが残念。
 特に二ツ木は結局全てを否定して逃げて、クマムシのまま乾眠してしまったので、おそらくはもう人に戻ることは無く、彼が考えを改める事無く自滅した格好なのは正直スッキリしなかった。
 一番スッキリしないのはキルミンで、元は幼いミサママの両親がコウモリアニマリアンなのに何故自分は黒豹なのか、という問いの答えがキルミンだ、という事だったはずだが、今回ハルカママがキルミンは動物と話をする為の物だと結論づけてしまっている。それなら変身機能は特に必要なかったような気がするんですが……。
 一番事情を知っているであろうじじいも結局最後まで姿を現さず、一番の核を説明せずに終わってしまうのはどうか。
 ひとつひとつの要素は興味深かったので、もっと上手くやればもっとおもしろくなっただろうと思うと残念だ。

 最後なので以下全体的な感想としては、上記したようにもったいないの一言だ。
 全ての事柄を全部最後に決着させる必要は全く無かったと思います。
 要素はおもしろい物が揃っていたので、ひとつずつ折り畳んでいけば、もっと全体的な流れもスムーズだったと思う。
 改めて自分の書いた感想を読み返してみたが、ネックはどうも21話から第3クールの終わりまでで、それまでは上手く前振ったりフラグ立てたりしているのだけど、そこからなんかどーでもいー話が続き、流れをブチ壊してしまっている。
 この期間で物語を上手く展開できていたらと思うとやはりもったいないという感想が出てきてしまうな。
 そーゆーことを考えると、元々2〜3クールを深夜枠でというつもりで作っていたのを、なんでか夕方4クール枠が取れちゃったので、その枠にハマるように苦心したんじゃないかと邪推してしまう。
 本当はもっと深く突っ込んだり、細かい心情を描いたりしたかったんじゃないかなぁ。
 と、そんなことを思うのですが、それはあくまで私の想像であって、この全50話のアニメとして見ると、最初こそ良かったけれど、見事な右肩下がりの下降線をたどったように思います。
 何度も言いますが、ひとつひとつの要素はいい物が揃っていた。それだけに実にもったいないアニメであったと言わざるを得なく残念です。


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