ハートキャッチプリキュア! 25〜36話

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第25話 海へゴーです!いつきウキウキ夏合宿!

やるっしゅ!取るんじゃねぇよ妖精ども!!えりかに言わせろよ!!
でも今回はえりかが愛らしかったので良しとしよう。

 そんな今回のお話は…
 ついに夏休み!ファッション部も、海辺の別荘で夏合宿を楽しむことに!!もちろん、いつきも誘っていざ出発!!
 えりかのママが運転する車の中で、えりかとつぼみは大はしゃぎ!
 そんな中、ファッション部のとしこ、るみこ、ななみ、なおみはなんとなくソワソワしてる。
 生徒会長のいつきがいることに、ちょっぴりキンチョーしてるらしいの。するとえりかが、イメチェンを思いついた!
 いつきをフェアリードロップのかわいい服に着替えさせると、みんながいつきに親しみをもてるようになったわ。
 流しそうめんをしたり、みんなでお洋服のデザインを考えたり、いつきに質問タイムがあったり・・みんな楽しそう。いつきも、とっても楽しそう!!
 次の日。いつきはえりか、つぼみを誘ってプリキュアの合宿もすることに。3人で砂浜をランニングしていると、砂漠の使徒の3幹部が現れた!
 砂漠の使徒も、海で合宿していたの!3人のプリキュアと、3幹部が、対決!!
 以上公式のあらすじ。

 お話は一本にまとまっているけれど、夏合宿の話としては2本立ての1本目で、今回はいつきがファッション部の黒田るみこ、佐久間としこ、志久ななみ、沢井なおみと、合宿を通して打ち解け合うという内容。なのだが、おっとりしているなおみはみんなと違って、なかなかいつきと話をする事が出来ない、という次回へのフラグも立てている。
 基本的にはファッション部の皆さんがキャッキャとはしゃいでいる姿を眺めているようなお話ではあるが、私としてはやはりえりかに注目せざるを得ないので、本辺の事と合わせていつものコーナへGOだ。
   というわけで、毎回恒例の我が愛しのえりかの事ですが、久々に空気の読めないウザ可愛さが素敵であった。
 まずアバンでの事だが、突然やってきて前回まで「いつきさん」と読んでいた所を、いつきも突っ込んでいたが、いきなり「いつき」と呼び捨てにするのは、つぼみもそうしていた所を見ると、やはりえりかの発案であるのは間違いないだろう。
 というか、私は勝手にいつきはひとつ上だと思っていたのだが、同い年だったそうで、同じプリキュアという事もあっての呼び捨てなんでしょうが、「いつきって呼んでいい?」と了承を得ない辺りがえりからしくて良い。
 そのえりかはよほど合宿を楽しみにしていたようで、見事なはしゃぎっぷりが愛らしいがそれはともかく、その事で頭がいっぱいなので、会ってすぐに「合宿にいこう!今すぐ!」とか言い出す他人への迷惑顧みずという無鉄砲さは彼女の魅力だろう。
 アバンでという所でひとつ気になったのは、いつきの兄であるさつきがまたえりかの頭を撫でていた事だ。
 えりかは頭をなでられて気持ちが良いのか、ほへ〜とした顔をしていたが、さつきはどうもえりかを小さな子供みたいに感じているようだな(笑)。

 さて本編の方はというと、やっぱりえりかのはしゃぎっぷりがすごく、本領発揮といった所で、その元気のよさが相変わらず愛らしい。
 が、私としてはそれよりもファッション部の活動としての彼女の方が興味深く、えりかの部長としての統率力がなかなかのモノである事に感心した。
 えりかは無駄ともいえるくらい元気でノリがよく空気の読めない女な為、アホの子っぽく見られがちだが、16話での演劇部での話でもあったように、ただ単にそうではなく、えりかがちゃんと部長しているのはファッションに対して自信を持っているからだろう。
 それを強く感じるのは、秋の学園祭で行う予定であるファッションショーにいつきも出る話した時に、いつきが「生徒会のみんながなんて思うかな?」と疑問を口にすると、えりかは「そんなのすっごいステキって思うに決まってる!」と即答するからある。
 それはえりかはそのファッションショーが成功し、見に来た者たちから賞賛されるとしか思っていないからで、それだけ彼女の自信がうかがえる。
 また部長として部員を牽引する姿も素晴らしく、「新しい自分」というテーマでの服のデザインに「これもいいけど、もっと新しいとっこ(としこ)の服があると思うなぁ」などと言ってただ否定するではなく、まず褒めて部員の成長を促している。
 えりかはそれを計算しているのではなく、天然でやっているという所に彼女の人としての資質に満ちているのを感じるな。

 そんなえりかは上記したように、今回はウザ可愛さという部分も発揮していて、夜に怪談話をしたかったらしいえりかは、次回へのフラグである「なおみ」を全く気遣ってやれていない。
 みんながいつきと話したいと思って、どうも引っ込み思案らしいなおみが意を決して話しかけようとする所で、怪談話に持っていきたいえりかは話の腰を折ってしまうその空気の読めなさっぷりは、彼女の弱点として素晴らしい。プリキュアといえど14歳の少女、何でも出来るスーパーマンではないのだ。
 そのシーンで逆に空気を呼んだのはいつきで、えりかが折った話の腰を元に戻す辺り、彼女の生真面目さが窺える。
 なおみという部分では、上記のような部分がちょいちょいあって、彼女がいつきの気にしている所をこれでもかと見せていて、どうしたって気になってしまうように仕組んでいるのだが、それを今回で展開させない「はずし」が上手い。そりゃ次回も見てしまうさ(笑)。
 どーでもいーけど、綺麗に百合色に染まった脳を持つ身としましては、どー見てもなおみはいつきの惚れているようにしか見えません(笑)。
 それで思ったのだけど、夜につぼみといつきが語らうシーンでも、つぼみが顔を赤らめていた事もあって、これまでのシリーズ伝統とも言える主役の天然ジゴロっぷりはいつきに引き継がれたようだ。
 そう考えるとつぼみはキャラクターとして、また主役としてもうちょっと前面に出て来れるような特徴が欲しいな。

 と、今回は色々と細かいところが見れたし、何より我が愛しのえりかが元気いっぱいで愛らしくて、割と内容はないのだけど(笑)見ていてとても楽しかった。
 今回からOPの絵が少しとEDが変わったのだが、OPはともかく、EDの方はなんでゴスペル風なんでしょうかね?私は前のハートキャッチパラダイスの方が、元気な感じで好きだったんですがね。
 しかし、OPEDにキュアムーンライトも出てきてましたが、なんか妙な違和感ですな(笑)。

今週の花言葉とウンコの数
 今回はデザトリアンが出てこなかったので、花言葉、ウンコ共にありませんでしたが、戦闘でブロッサムがパフューム使っちゃったので、ウンコの数としてはひとつ減って16個となりました。
 次回は上記したように、なおみの恋の行方の話。百合脳としては期待せざるを得ないな!(笑)

第26話 勇気を出して!友達になるって素敵なんです!!

うはぁ!えりかのウザさ爆発だな(笑)。
そしてなおみのそれは「恋」だよな!

 そんな今回のお話は…
 ファッション部の夏合宿も明日でおわり。いつきもみんなと仲良くなって、楽しい時間をすごしているわ。
 だけどファッション部員のなおみだけが、ときどき悲しそうな顔をしているの。いつきに憧れるあまり、どう話しかけていいのか、わからないみたい。  「みんなみたいに、仲良くできればいいのに…」
 落ち込むなおみの気持ちがよくわかるつぼみは、えりかに相談するけれど…。
 林の中で、ため息をついて1人で水筒のお茶を飲むなおみ。そこへ近づいてきたのがクモジャキー。
 なおみのしおれかけたこころの花を取って、水筒に投げつけると、水筒型のデザトリアンが現れた!
 異変に気づいたいつきは、キュアサンシャインに変身。ブロッサムとマリンも駆けつけた。
 「生徒会長と仲良くなりたいよぉ」
 そう叫ぶデザトリアンの声が、なおみのこころの声だと気づいたキュアサンシャインは動揺して、デザトリアンの攻撃をうけてしまう。
 以上公式のあらすじ。

 お話は冒頭に書いたように、いつきに対するなおみの恋のお話。いや、私の脳が綺麗に百合色に染まっているからではない(笑)。
 要するに、いつきと仲良くなりたいなおみだが、憧れから緊張してしまい上手く喋る事が出来ない。というのが今回のお悩みなのだが、なおみのその様子がどう見ても恋する乙女のそれなので、むしろ今回の脚本は百合を隠して友達としているのではなかろうか。
 しかしお話としてはちょっと弱くて、なおみの百合というよりかは、同じいつきに憧れた経緯のあるつぼみと、ウザ可愛さを爆発させる(笑)えりかの方が印象が強く、その辺りが少しもったいなく感じてしまうのは、私の綺麗に染まった百合色の脳の所為かもしれない(笑)。  個人的には、なおみがもっと逡巡する様子や、他人の気持ちに敏感なつぼみが何かする様子などを見たかった。
 戦闘ももうちょっと何か欲しい所で、今ひとつノリが悪い。というのも、デザトリアン化したなおみの心の声「生徒会長と仲良くなりたいよぉ」などの言葉を聞いているにも関わらず、なおみの心が元になっているデザトリアンをプリキュアが殴りつけるのはちょっと違和感がある。
 近しい友人なのだから、プリキュアたちはもっと攻撃を躊躇っても良いだろうし、説得に長い時間を割いてもよかろうと思う。まぁ最終的には良いこと言って諭してはいるのだが、5話の時のように戦闘にもっと意味が欲しい所だ。

 他、ちょっと気になった所としましては、まずはつぼみの事。
 デザインがネタ切れになり、えりかが気分転換に散歩に行こうと言い出すと、つぼみが先に決めたスケジュールと違うとダメ出しするシーンを見て分かる通り、つぼみはすごく変に真面目で、融通が利かない所があったりするよなー。
 それでいて転校してきた経緯もあるし、他人の気持ちに敏感な彼女は、あんまり目立たないポジションへ自分を落ち着けて、敵を作らないようにしているような計算高さをちょっと感じるのだが、それは考えすぎですかね。
 次にいつきだが、相変わらずの天然ジゴロで、今回で見事になおみを落としたな(笑)。
 戦闘後、花火タイムに遅れてやってきたふたりを見ると……まぁ何かやっちゃったね、このふたりは(笑)。
 つぼみも未だにいつきに対してまんざらでもない様子なので、えりかにはもうちょっとがんばっていただきたい。
 最後にサソリーナの事なんですが、前回サンシャインのゴールドフォルテバーストを喰らい、浜辺で惚けておりましたが、それはともかく、次回予告で髪を下ろしておりまして、その姿はなかなかの美人さんであった。いつもそうしておけばいいのに。

 さて、毎回恒例我が愛しのえりかの事ですが、冒頭にも書きましたがウザ可愛さ爆発で、その空気の読めなさが愛らしい。
 ランチタイムにつぼみからなおみの事を聞いたえりかは、「ドキドキぐるぐる席替えタイム」と称し、ちょー強引にいつきの隣になおみを配して、さらには「ワクワクおしゃべりタイムスタート」とか言って、「さ、喋って喋って」とにこやかな笑顔でなおみを促すその空気の読めなさっぷりは、えりかのそのキャラクター性を見事に表している。
 そんな無鉄砲なえりかだが、彼女には「意外!」という所が多々あって、見ていていとても楽しい。
 今回小さい所で言えば、以前芋虫や蛙を怖がっていたのと同じに蜘蛛を怖がっていたのもそうで、えりかならそういうのは平気そうではあるだけに、そのギャップが可愛らしい。
 それ以外にも今回は、気分転換に散歩に行こうと発案するがつぼみにダメ出しされたシーンで、他の部員が休憩を取りたいという視線に気付いたえりかが、近くに池があって珍しい花が咲いていると口にし、つぼみを折れさせるのはその部長の資質と共に、以外に彼女なりに計算した行動というのもおもしろい。
 えりかはつぼみと違って何でも思いつくまま言ったり行動したりするので、以前の演劇部部長との件のように対立構造を作ってしまい、敵もそれなりにいそうだが、そのキャラクター故に劇中の大概の人に愛されている。
 だけど、私なんかのネガティブ思考の人間から見ると、そんな彼女はふとして事で全員から総スカンを喰って孤立しそうな危うさも感じて、普段の割と子供っぽい所と相まって、すごい庇護欲をそそられます。
 きっとえりかのパパママも、割と何でもこなす姉のももかより、えりかの方を猫可愛がりしているんじゃなかろうかね。

今週の花言葉とウンコ
 今回のお花は「イチゴの花」、花言葉は「尊敬と愛」。ホレやっぱりなおみのは愛だったろう?ウンコの数は17個。
 来週はキュアフラワーことおばあちゃんのおじいちゃんとの初恋のお話なんだそうだが、あれ?出てきたイケメンは謎の青年ことコッペ様じゃないか。
 その辺もおもしろそうだが、過去のプリキュアの話という所も期待できそうだ。


第27話 おじいちゃんはイケメンさん?キュアフラワーの初恋です!

う〜ん。なんかこうくるものがないな。

 そんな今回のお話は…
 つぼみたちの家族は、いぜんは鎌倉に住んでいたの。おばあちゃんの薫子と、久しぶりに鎌倉へ来たつぼみたち。
 ここはつぼみの思い出と薫子の青春が詰まった町。山道を歩いて、なつかしい家に帰ってきたつぼみたち。
 家の掃除をしていると、1枚の写真がでてきたの。そこに写っていたのは・・・謎のイケメンさん!プリキュアのピンチを助けてくれた人!
 その写真を見て「懐かしいわね、空(そら)さんの写真」とつぶやく薫子。
 この人が、つぼみのおじいちゃん!?謎のイケメンさんは、おじいちゃんってこと!?「おじいちゃんのことがもっと知りたい!」
 そんなつぼみたちに、薫子は空(そら)との出会いから別れまでを話してくれたの。
 きっかけは、ラベンダーとオルゴール…。ロマンチックな薫子の初恋のお話に、つぼみたちはうっとり。
 そこへ、みつる君という男の子がやって来たわ。
 みつる君は、つぼみの幼なじみ。つぼみのことが気になっているみたいだけど・・。
 以上公式のあらすじ。

 お話のテーマとしては「初恋」なんだけど、どうもこう自分の甘酸っぱい気持ちが蘇るとか、そーゆーのは特になかったな。
 話の構成は、サブタイのキュアフラワーことおばあちゃんと既に亡くなっているおじいちゃんこと空(そら)のことと、鎌倉(居住)時代のつぼみに惚れていたみつる君との再会という所で進んでいくんだけど、サブタイで言う所のキュアフラワーは全く関係無いし、当然つぼみと野郎で特に何かあるわけではないしで、何かスルーんと進んでいってしまった感があるな。
 おばあちゃんの若かりし頃の初恋と、現在のみつるの恋というところで、世代は違えど「恋」という部分はいつも変わらないという事を言いたそうではあったが、もうちょっと心のグッとくるモノが欲しい。
 そういう事を考えると、おばあちゃんかみつるのどっちかに絞ってしまっても良かったように思う。
 せっかくサブタイでキュアフラワーという言葉を出して、空が謎のイケメンにそっくりであったということなら、よく分からないキュアフラワー時代のプリキュアの活動を知りたいし、黒幕はフワラー時代のボスなのだから、その辺ちょっと語ってくれてもいいだろう。
 みつるの方でも、いつきを男と勘違いしているらしいことと、唯一彼の思いに気付いていたえりかという事があるのなら、その辺で少し話が発展しても良かろうと思うが、そういう所を丸っとスルーした事を考えると、もしかしたら後々に彼の話があるのかもしれない。なんて思ったけど……どうかなー。ないだろうなー。まぁ、おそらくはないと思うので、それならばもうちょっと突っ込んだ話でも良かったように思います。
 最近ちょっと話が中だるみしてきたような感じなので(こっちが慣れたとも言う)、さすがプリキュア、やってくれる!という話を見たいですな。

 さて、毎週恒例の我が愛しのえりかの事ですが、みつるの想いに気付いてネコくちなえりかや、戦闘でオルゴールデザトリアンのオルゴール攻撃で、案の定速攻寝てしまうえりかが愛らしかったくらいの印象しかない。
 ここ最近はえりか愛しのつぼみを、天然ジゴロのいつきに取られそうだし、今回はつぼみに気のある野郎が登場するしで、綺麗に百合色の染まった脳を持つ身としては、えりかは余裕をかましている場合じゃないと思うのだがなぁ。
 ちょっとここいらでつぼみとえりかのイベントが欲しいところです。

今週の花言葉とウンコの数
 今回のお花は「ラベンダー」で花言葉は「私は待っています」。ウンコの数は18個。
 どーでもいーけど、コフレが「つぼみにもみつるくんの想いが伝わったみたいですぅ」などと言っておりましたが、どー見てもこれっぽっちも伝わっておりませんよね?(笑)
 さてさて、個人的には次回はえりかが夏休みの宿題が終わらず困るようで、なんだかとっても楽しそう。
 きっとえりかの愛らしさも大爆発する事でしょうし、来週が待ちきれないです。わくわく。


第28話 サバーク史上最大の作戦!夏休みの宿題おわりません!!

見事にこの枠らしいお話、なんだけどオチがちょっと弱いような気もするな。
しかし!今回はえりかが愛らしいからこれでいーのだ!! でも、ある意味ドーピングだよね?アレ。

 そんな今回のお話は…
 楽しかった夏休みももうすぐ終わり。ダラダラすごして遊んでばかりのえりかは、まだ宿題が残っている!
 ある日、つぼみたちと公園を歩いていると突然、デザトリアンが飛んできた!文房具のデザトリアンだ!!
 変身して身構えたプリキュアの3人。ところが、ブロッサムの一撃で倒れてしまったわ。
 あっけに取られていると、新たなデザトリアンが次々に現れてきた。気がつくと、たくさんのデザトリアンに取り囲まれていたの!!
 「宿題なんて嫌いだ〜!」
 デザトリアンは、小学生たちのこころの花から生まれていた。
 夏休みの宿題をしてないせいで、こころの花が枯れている小学生たちに、コブラージャは目をつけていたんだわ。
 コブラージャにそそのかされて、学校を壊そうとするデザトリアンたち。それをやめさせようと立ち向かうブロッサムとサンシャイン。
 だけど、マリンだけはいつものような強気で戦うことができなくて…。
 宿題の大切さに気付くことはできるの??
 以上公式のあらすじ。

 お話の方はメインターゲットに向けた「夏休みの宿題ちゃんとやれよ」的なお話で、アバンで遊んでばっかりいる子供達にお母さんが「そんな事じゃデザトリアンになっちゃうわよ?」や、戦闘後のコブラージャの捨て台詞「次はお前の街にいくかもしれないぞ!」は実にメインターゲットをターゲットとして捉えている。さすが成田良美。
 しかしお話の説得力としてはちょっと弱くて、優等生であるブロッサムやサンシャインの言葉には、今ひとつ共感を得る事が出来なかった。もっと私みたいに勉強のできない子がはっと息を飲むような事を言って欲しかったところだ。
 そもそも、つぼみといつきは夏休みも後2週間というところでつぼみは読書感想文だけだしいつきに至っては全て終わらせているような優等生である。 私のように挫折しまくって屈折しまくった幼少時代を過ごした身としては、彼女らの言葉はきれいごとを言っているようにしか思えない。
 だからこそ、ここまでだらけきっていて勉強が苦手なマリンがはっと息をのむような事を言って欲しかった。正直マリンことえりかは、最後の直前までつぼみやいつきの言葉に「どうかなぁ?」と思っていたしな。
 とりあえずとして、目の前のマリンを説得できないようではいかんのではないだろうか?それがあってからのマリンの言葉という流れの方が個人的には好みであった。

 とはいえ、さすが成田良美と思わせるのは、我が愛しのえりかの事である。
 見事にだらけきったえりかの愛らしい事と言ったらなく、つぼみやいつきのような一部の優等生以外の人間の夏休みを見事に体現してくれていて、この親近感はやはりえりかの魅力であるし、そこをついてくる成田良美はさすがだという話だ。
 そのだらけきったえりかの愛らしさは、正直全て挙げていくと枚挙に暇がないので辞めておくとしてもだ、その予想通りのだらけっぷりは、この歳になると「バカな子ほど可愛い」で、「あぁもうっ!」と思いながらも顔がニヤけてしまうのである。きっとえりかの両親も、割と何でもこなし、モデルとして仕事をしている姉のももかより、えりかの方を猫可愛がりしているんじゃなかろうか。
 今回特におもしろかったのは、いつもより早く始まった戦闘で、いつもブロッサムよりも決めてくれるマリンが、そのだらけきった生活から、戦闘で全くいい所がなかった事だろう。
 ブロッサムとサンシャインが素早く飛ぶのに対し、弱いはずのデザトリアンに攻撃を止められたり、小学校に先回りするのにも、一人だけ息を切らしていたりと、しまいにはサンシャインに説教される始末(笑)。
 そのこれまでのプリキュアとしてはあり得ない姿を見ると、えりかは成田良美氏にも十分愛されているようだ。
 戦闘と言えば、前述したが今愛はいつもより長く尺を取っている所為なのか、それともブロッサムサンシャインとマリンという対比をさせたかったのか、マリン以外はなかなかのアクションをしており久々に感心した。アクション好きとしましては、毎回これくらいはして欲しいものである。

今週の花言葉とウンコの数。
 今回は多人数という事もあって花と花言葉は出ませんでしたが、ウンコは大量ゲットだぜ!
 ということで、コフレの「プリリン」の数を数えたところ、7つほどゲットしたらしいのですが、今回マリンがやる気を出す為にマゼンダの色の心の種を使ってしまったので、現在は24個のようです。
 しかし、あれだけ居たデザトリアンを浄化したというのにたった7個かよ。やっぱり説得としてはうまくいかなかったんだな(笑)。


第29話 夏、ラストスパート!私のドレスできました!!

なんか道徳の授業でやるようなお話だったな。

 そんな今回のお話は…
 クラスメイトの林ゆうきくん。いつもはおとなしいけれど、夏休み中に京都から東京までを自転車で旅行すると宣言したわ。
 京都から東京までは、すご〜く遠くて、自転車でいくのは大変なことなの。
 そのゆうきが、ホントに自転車で帰ってきた!クラスのみんなでお出迎えしたわ。
 つぼみは、ゆうきを見習って、自分でデザインした服を自分で作ることを夏休みの目標にしていたの。完成まであと少し!
 でも、むずかしい刺しゅうで失敗ばかり。そんなつぼみに、「来海さんに手伝ってもらえば?」とゆうきは気軽に言うわ。
 つぼみの目標は、「自分の力で最後まで作ること」。だから、手伝ってもらうわけにはいかないの。
 がんばるつぼみを見たゆうきは、きゅうに暗い顔。ゆうきのこころの花はなぜか枯れていて…。
 以上公式のあらすじ。

 お話は京都から東京までを自転車で旅行していたゆうきは、実は箱根の山が越えられなくてバスを使ったたのだが、みんなの手前それを言いだせなくて……というお話で、メインターゲット的には「嘘は良くないよね。嘘ついたら謝ろうね。でもやり直すことは出来るんだよ」というようなとっても小学校の道徳の授業に出てきそうなお話であった。
 嘘をついてしまったゆうきと、目標を達成したと思って彼を見習いがんばるつぼみ。そんなつぼみを見て、良心の呵責に悩むゆうき。そこをつけ込まれデザトリアン化する彼を助け、事実を知ったつぼみは、京都から箱根だけでもすごいと彼の評価を変えることはなく、それを受けてゆうきは皆に事実を告白し、次は必ず箱根を越えてみせるとし、また箱根の山にチャレンジする所で綺麗に終わっている。
 と、もう何回も言ったがとても道徳的なお話であったが、おもしろさという部分では特に無かったこのお話は、けっこう綺麗な流れになってはいて、特に最後は再チャレンジするゆうきが自転車をこぎ始め、箱根の山にパンして終わるのは、この先は見なくとも、挫折した彼がつぼみや先生、クラスのみんなの信頼を受け、きっと箱根越えをしたであろうことを想像させてくれる良い終わり方であった。ここで山を登りきったぜ!ヒャッホーイ!まで見せてしまうのは完全に蛇足だろうからな。
 それ以外としても、目標を達成できなかったゆうきと、そんな彼を励みに目標を達成するつぼみがあって、ゆうきとしては嘘をついている分、つぼみが自分を励みにしているのがつらく、つぼみとしても、もしかしたらゆうきという部分があってこその目標であるドレスの完成があったかもしれず、この辺のゆうきとつぼみの心情を、メインターゲットのお子様達に何かしらを感じ取っていただきたい所だ。
 とはいえ、メインターゲットの年齢を考えると、そこまで考えて見てくれているかは微妙だが(笑)。
 というわけで、先にも述べたが、お話のエンターテイメント的な面白味という部分は殆どなかったが、ひとつのお話として、キャラクターの心情や葛藤などを良く描いており、道徳道義的にはなかなか良く出来たお話だったんじゃなかろうか。

 それにしても、ここ数回はちょっと前までたくさんやったからなのか、「プリキュアのお悩みカウンセラー」なお話ではなくなっていてちょっと寂しい。
 このアニメは、基本的に第三者の悩みがモンスター化して、それを浄化・解決することにより心の種が生まれ、結果として心の大樹が元気になり、砂漠の使徒の野望を防いでいるという構図になっているので、プリキュアたちがその悩みを共有したり、一緒に考えたりするからこその戦闘するという所に意味が出てくるのが良いのだ。
 まぁ要するに、戦闘におまけ感がないということなんだけど、最近はそのお悩みカウンセラーをしていないので、どうも戦闘が取って付けた感があるのが気にかかる、というか、なんか中だるみしているような印象があるのよね。
 第1クールのような話が個人的にはとっても好きだったので、またそんな話を続けて欲しいのだが、今後は10月の映画までにキュアムーンライトを仲間にしなくてはいけないし、サンシャインをメインターゲットにプリキュアとして印象付けないといけないしで、どうなることやらといった感じではある。
 そう考えると、とっても個人的な意見だが、やっぱり「ふたり」はプリキュアの方が良かったような気がするんだよなぁ。
 いつきのプリキュア化はなんか意味があったのかしら?前作フレッシュのイースさんがパッションになったのは、メインターゲットとしては印象深かったのだろうかね?

 さて、毎回恒例我が愛しのえりかのことですが、特に目立ったことはしていなかったのだけど、つぼみがゆうきにプレゼントしたお手製のメダルに嘲笑的な台詞を言っていたりしたのが珍しくて印象に残った。
 まぁ本気で嘲笑しているわけではなく、からかい半分という感じではあったが、「光速のまつり縫い」ファッション部の来海えりかの異名を持つ(第16話予告から)えりかとしたら、からかいたくもなるつぼみの裁縫の腕だったという事なんですかねぇ。
 ああ、そういえば!最近は最初の頃の演説口調の予告もなくなっていて寂しい!アレすごく好きだったのになぁ。
 と、上記らのことを考えると、第1クールはすごく良かったという事ですよね。だんだん盛り下がっていくことがないようにお願いしたい。

今週の花言葉とウンコの数とまたみてね
 今回のお花は「菜の花」、花言葉は「元気いっぱい」。ウンコの数は25個です。
 またみてねはドレスコンテストクイズの解答が今回行われたので、変身バンクの決めポーズのプリキュア三人に変わりました。
 しかし仕方ないとは言え、ここのところはサンシャイン推しっぱなしだよなー。次の「えりか」回はいつのことやら。


第30話 ポプリが家出!いつき、ボロボロです!!

さすがプリキュア、こーゆー話は強い。そして皆口裕子さんの声に癒される。
 そんな今回のお話は…
 夏休みが終わって、今日から学校。でも、いつきが学校に行っているあいだはポプリはいつきと遊べない。
 ポプリは「いちゅきと遊びたい!学校にいく!」とダダをこねて、いつきたちを困らせるの。
 とうとうポプリを「めっ!」と叱ってしまったいつき。ポプリはショックで植物園を飛び出してしまった。
 ひとりで公園に来たポプリは、小さな女の子のはるかちゃんと出会ったの。はるかちゃんも、おうちを飛び出してきちゃったんだって。
 「ポプリもいっしょに家出するでしゅ!」ポプリは、はるかといっしょに家出することに決めたわ。
 家出したポプリをさがすいつき。雨がふりだしたけど、ぬれながら必死でさがすの。
 その頃、ポプリたちの前に、電柱に取りついたデザトリアンが現れていた!
 以上公式のあらすじ。

 メインターゲットくらいの子供との家族愛という話をさせると、やっぱこの枠のアニメとして強いな。
 お話の方は「家出」というキーワードだけで、何となく話が読める内容ではあるのだが、こーゆー話はこれまでのシリーズから何回もやっているので、戦闘で上手いこと言ってくれてそのストレートさが見ていて気持ちが良い。
 そういう経験値的な事もさることながら、一緒に家出するとしたはるかとポプリが、最初公園を自分の家にするんだとはしゃいでいる様子を楽しげに見せておき、天気が変わって雨が降り出すのと同時に、二人のテンションがだだ下がりする様子が、本当は大好きな人がかまってくれない事の寂しさや、生活力の無い子供二人の家出が先の全く無い事の不安を、はしゃいでいた時に隠していたかのように表していて見事な演出だったように思う。
 それというのも、今回のゲストキャラの中の人、皆口裕子さんの演技が素晴らしく、オレよりも年上なはずなのに、メインターゲットくらいの女の子を違和感なく演じているんだから、もうそれだけですごいし、しっかり幼女を演じきっているのが素晴らしい。もうそれだけで今回十分満足に値する(オレ的に)。
 お話的には、はるかのお母さんお父さんもいつきも二人をどうでもいいなんて思っていない、という事をキュアムーンライトことゆりに諭され、それを戦闘で「ずっと側にいる事と、大切にする事は違う」という事をポプリが言うのが良い。
 わがままを言って飛び出した自分を心配して捜してくれたいつきを見て、戦闘前にポプリは上記の事を既に学んだのだ。つまり、いつきの想いはちゃんとポプリに届いていて、そうなる前ならきっとそれはいつきの台詞であったろうが、騒動の原因となったポプリがそれを言う事で、一段成長したポプリと伝わった想いがよく表されているように思います。
 ちょっと穿った見方をすると、そこでプリキュアが上記台詞を言うとどうも説教臭くなるのだが、ポプリに言わせる事で説教っぽさを吹き飛ばしている脚本が見事ですな。

 見事な脚本と言えばだ。いつだったかこの感想で「キュアムーンライトに妖精がいないのは何故?」みたいな事を書いたのだが、今回それが分かるようなシーンがあり、やっとポプリを見つけたいつきに、厳しい調子で「一歩間違っていれば妖精を失っていたかもしれない」と言った所をみると、どうもゆりは妖精を失っているようだ。
 大切な妖精が飛び出していってしまった、という所から、大切な人を想うという話に、そのゆりの過去を含めてくるフラグの立て方が上手いな。などと思っていたら、次回はそのゆりが妖精を失った経緯を含めた話らしく、そーゆーことをひっくるめてのシリーズ構成力が秀逸だ。
 思えば、キュアムーンライトは誰なのか?という所から始まって、ちゃんと段階的に情報を提示して、プリキュア本編のお話、つまり砂漠の使徒から世界を守るという大きな展開を、4クールという長い尺の中で忘れ去られないような工夫がしてあるよな。
 これまでのシリーズは忘れていた頃に突然、本編の話がボンっと入ってくるような印象があるが、このハートキャッチプリキュア!はその辺上手く作ってあるように思う。
 個人的にはダークプリキュアも、もうちょっとちょこちょこ出てきても良いような気がしますが、どうも展開として重要な部分に入れ込もうとしているのかもしれませんな。

 さて、毎回恒例我が愛しのえりかの事ですが、今回は久々のやるっしゅ!が2回もあり、やるっしゅ!合計7回目です。
 しかし、今回に限った事じゃありませんが、ここ最近のサンシャイン推しの所為もあって、えりかという部分で特に某がと言うところがなく、強いて言うなれば、サンシャインの登場から見事な三枚目になってしまったなぁという印象なのが寂しい。
 まぁそれはそれで、今回もデザトリアンの攻撃を受け止めるのに、一人だけギャグ顔であったりして、見事な差別化を図られており、むしろ三枚目特権を得ているともとれて、そういうえりかの一挙手一投足に敏感に反応しているのでいーんですけど、細かいそういう仕草というよりも、せっかく「ウザ可愛い」という愛らしいキャラクター設定をされているのだから、そのキャラクター性でここぞという所を見たいです。
 最初の頃はちゃんとそーゆーところが随所にあったのだけれどなぁ……だから「ふたり」はプリキュアで良いと言っているのだ。

今週の花言葉とウンコの数
 今回のお花は「ガーベラ」、花言葉は「家族の幸福」。ウンコの数は26個。
 次回は上記したように、キュアムーンライトがどうして妖精を失ったか?という話らしい。
 10月の映画に向けて、これからキュアムーンライトを仲間にする話が続き、サンシャイン推しが替わってムーンライト推しになるのだろう。
 えりか好きとしては寂しい限りだが、ハートキャッチプリキュア!好きとしては今後の展開が楽しみではある。


第31話 悲しみの正体!!それは、ゆりさんの妖精でした…

CMと次回予告でネタバレするんじゃねーよ!

 そんな今回のお話は…
 秋の学園祭で、ファッションショーをするつもりのファッション部。
 そのショーに、えりかのお姉さんで売れっ子モデルのももかに出てもらおうと、部員たちは大盛り上がり!
 つぼみは、ゆりにもショーに出てもらうことを思いつくわ。
 ももかとゆりがいる高等部へ行ったつぼみたち。ももかはOKしてくれたわ。だけど、ゆりには断られてしまう。どうして・・・?
 植物園につぼみが立ち寄ると、ゆりと薫子がお話していた。2人の話を聞いていたつぼみは、ゆりがいつも悲しげなわけを知るの。それは…。
 その頃サバークは、サソリーナたちにブレスレットを渡していた。
 ダークブレスレット。これを使うと、デザトリアンをパワーアップさせることができる。
 新たな武器を手に入れたサソリーナは、プリキュアを狙ってやってきた!!
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、キュアムーンライトこと月影ゆりの妖精のパートナーが失われたという事が公になったこと、ダークブレスレットによってデザトリアンが強くなる、プリキュア3人の合体技、という所がメイン所。
 なんですが、敵のパワーアップというのがあって、なるほど「ハートキャッチミラージュ」という販促玩具のCMが入るわけだ。しかも「スーパーシルエットに変身ですぅ!」とか言うし!
 つまり次回それになって、強くなった敵に対抗していくわけですねって知りたくなかったよ!来週驚きたかったよ!!CMを先行させるのやめてくれないかなー。
 まぁ、件のスーパーシルエットは新EDの最後で衣装が変わってる(ってゆーか白くなっているだけ?)ので、「ああ、こうなるんだ」というのはあったけれど。
 次回予告では、キュアムーンライトに変身しているゆりのカットがあるし。これも来週についに変身という所で驚きたかったんですが、何故先行しやがりますかね?
 まぁ、メインターゲットへの食い付かせってのもあるんでしょうが、分からないからこそ、次回を見てワクワクするってのもあるんじゃないんですかねぇ。などと自分はいつも思うんですが。

 上記はまぁ、スポンサーや局プロとの兼ね合いもありますので(内心自分でも無理だなと思いつつも言うだけ言うらしい。まぁもっともな話ではあるが)、文句はこのくらいにして今回のお話の方ですが、上記したメイン所というのが3つあり、ゆりの「失われた妖精」という部分では少し弱かった。  しかし今回はその「失われた妖精」や、それによって消失したゆりの心の花という事を踏まえ、つぼみが持ち前の純真で真っ直ぐな心で、彼女の心に少し変化をもたらす事の方に比重が置かれていたように思う。
 アバンから話しかけるつぼみにや、妖精たちと距離を置こうとするゆりに、つぼみが学園祭のファッションショーのモデルをしてほしい、「新しい自分」というテーマの服を着てもらいたいというつぼみに、パートナーを失い、戦いに敗れて傷ついたゆりの心に動揺が走る様子はベタだが分かりやすくて良い。
 さらにはブロッサムがデザトリアンに向けた言った言葉がゆりにもかかってきていて、その後ピンチに陥るも、その言葉通り「諦めないで前に進む気持ち」を体現して、ゆりの心に変化をもたらすのはこのアニメの枠らしく、ひたむきで真っ直ぐな所が良い。
 ただ残念なところがあって、それは百合の妖精がどうして失われたのかの経緯が語られなかった事だ。
 その事はもうちょっと後で、という事なんであろうが、前回からの流れでその経緯が分かると思っていただけに、ちょっと外されたような、もうちょっと突っ込んで欲しかった感があった。が、まぁそれはこっちが勝手に期待した事なのだが(笑)。

 個人的には今回の話、ものすごく良くまとめた、と思っていて、プリキュア達とゆり、失われた妖精、黒幕デューン、敵のパワーアップ、学園祭のファッションショー、今週のお悩み、そしてプリキュアとしての「ここぞ!」という見せ場「合体技」の初披露まで作っていて、それらを無理無く1本に落とし込んでおり、ストレス無く見れるようにしてある技量に感心したよ。
 いろいろと要素があるので、一番見せたかった所がどの辺なのかが分かりにくかったが、全てを「なんか唐突にこの話持ってきたな」と思わせる事無く流れるお話は、やはり見事と言う他無いだろう。
 それに、前にもここで語ったような気がするが、基本1話完結のボトルショーでありながら、プリキュア本編の話であったり、学園祭のファッションショーであったりを繋げていっているシリーズ構成も素晴らしく、ひとつづつの話が大きな物語全体のそれぞれのピースになっている。
 テキトーに話作ってるだろ?と思われるアニメも多くある昨今、よく考えて組み上げているなぁと感じさせてくれるし、何より、熱心にこのシリーズを見てきた者としては、その辺は大変嬉しい事だ。

 さて、毎回恒例の我が愛しのえりかの事ですが、今回は姉のももかとのところがおもしろかった。
 学園祭のファッションショーのモデルはファッション部の部員たちだけなのは弱いので、現役カリスマ高校生モデルであるももかを親族のコネで呼んだらどうか、と言う提案に「えっ?」とその事は全く頭になかったというような顔をするんですよね。
 第1クールでもあったように、えりかは姉のももかを尊敬しつつも嫉妬心も持っていて、今現在は姉に出来ない事をしている自分、姉とは自分は違うんだというところを確立している。
 だから本当のところは劇中の台詞でも「しゃくだけど」と言っていたのでも分かる通り、出来れば頼りたくはないのだが、ファッションショーを絶対に成功させる為、そして部長として、その辺のしがらみ(?)をスポーンと速攻退けてしまう辺りがえりからしい。
 興味深いのはその後、高等部へももかとゆりにモデルを頼みにいくシーン。
 ふたりが会話しているところへ現れて、「頼み事があるんだ〜」と抱きついてほおずりしてから、ゆりが立ち去るまでえりかはずっとももかに抱きついているし、最後はももかにほっぺをプニプニされておった。最初の頃は割とえりかがももかに突っかかっていたが、どうも8話以降随分と仲が進展したようだ。
 まぁ、ももかの方は最初からえりかを可愛がっているふうではあったから、8話以降えりかの方が嫉妬を捨てて歩み寄ったんだろうなぁ。そんな姉妹百合も見ていて楽しい。

今週の花言葉とウンコの数
 今回のお花は「ほうれん草」花言葉は「活力」。
 ウンコの数は今回はアバンでも戦闘していたのでふたつゲットしたとみなして、合計は28個。
 次回は上記したように販促玩具の登場の為に、ハートキャッチパレスとかいうところに行ってなんかして、キュアムーンライトに変身するらしい。
 いや、別にいーんだけど、いきなり「ハートキャッチパレス」って言われても、ちょっと唐突じゃね?


第32話 イケメンさんと対決?そんなの聞いてないです〜!!

回想だったのかよ!見事にハメられた。

 そんな今回のお話は…
 昔、キュアフラワーはすごい力を手に入れていたらしいの。それがあれば、パワーアップしたデザトリアンだって倒せるはず。
 その力とは、「ハートキャッチミラージュ」。プリキュアパレスというお城にあるらしいの。
 つぼみたちは薫子にお願いして、お城へと続くとびらを開けてもらったわ。
 気がつくと、つぼみたちは霧に包まれた森の中。霧の向こうに、きれいなお城が見える。あれが、伝説のプリキュアパレス、プリキュアの城!
 つぼみたちはプリキュアに変身して、お城の中へ。ダンスホールのような大広間まで進むと、ナントそこに薫子が立っていた!!
 薫子が言ったわ。「ミラージュがほしかったら、彼を倒しなさい!」
 すると、ピンチのときに助けてくれる、あこがれのイケメンさんが現れた!そ、そんな〜!!聞いてないです〜!!
 だけどイケメンさんは、手加減なしに攻撃してくる。プリキュアVSイケメン。そして、イケメンさんの正体が明らかに…!!
 以上公式のあらすじ。

 お話としては販促玩具「ハートキャッチミラージュ」を手に入れるためプリキュアパレスへ赴き、試練を受けてそれを手に入れるまで。なのだが、どうにも販促玩具の為に、この話を差し込んだようにしか見えないんだよなぁ。
 というのも、まず唐突に存在が語られるプリキュアパレスって言うのがあって、この設定はどー好意的に見ても販促玩具の為の設定で、そんな大事なところなら、前々から少しでも語られていても良いような気がします。
 それに伴って、キュアフラワーが昔、大きな力を手に入れた。という話も同じで、これも唐突にそんな話が出てくるのを見ると、販促玩具登場の為の設定としか思えない。まぁつまるところ、今回のこの話がすごく浮いているような気がするんですよね。
 大きなお友達観点からしても、歴代プリキュアが祀られて(?)いるプリキュアパレスということなんだけど、我々としてみたら「歴代プリキュア」というのはMH、S☆S、5、フレッシュであり、このシリーズを熱心に見ている者としては、その辺の整合性に欠けてしまう。
 まぁ、映画プリキュアオールスターズDXでは、彼女らは同時代に存在しているので「歴代」に当たらないんですけど、これからプリキュアシリーズがもっと続くとすると、一時代にプリキュアは一体何人いるのか?という話になっちゃうよな(笑)。

 今回のお話としては特に内容的な事は無くホント販促玩具回で、ハートキャッチミラージュを手に入れる事がメイン。
 なんだけど、話の作りとしてはそれでもがんばってはいて、キュアフラワーことおばあちゃんのつぼみに対する想いであったり、プリキュア達のミラージュを手に入れる目的のひとつとして、無限の可能性を引き出すミラージュがあれば、ゆりがまたプリキュアに変身できるかもしれないということを盛り込んでくる辺りは、ともすればアイテムゲットだぜー!だけで終わってしまう事もままある子供向けのアニメで、それだけでない何かを入れ込んでくるとは、さすが成田良美である。
 
 個人的なところとしては、この販促玩具回を上手く設定づけたなと思っていて、キュアフラワーとデューンとの対決で、ミラージュを使いなんとか引き分けに持ち込んだ過去や、キュアムーンライトがこのハートキャッチパレスでミラージュを手に入れる試練を受ける前にダークプリキュアに敗れた、あのつぼみたちが見た夢の戦闘は、その時の事であったとして、販促玩具を物語に盛り込もうと努力したであろう事が窺える。
 割と唐突感のあった今回ではあったが、シリーズ構成や脚本は、物語を壊さないよう上手く設定づけたし話を作ったように思います。

 さて、毎週恒例我が愛しのえりかの事ですが、まぁ販促玩具回なので特に何がどうというところもなく。
 しかし今回は、謎のイケメンの正体がコッペ様と分かり、密かにお慕いしていたつぼみは2度目の失恋を経験するわけですが、そんなつぼみに対し「まぁまぁ元気出して。きっとまた良い出会いがあるよ」などと普通に慰めているのが綺麗に百合色に染まった脳を持つ身としては気に喰わない。どうせなら「つぼみには私がいるじゃん」くらいのことを言ってくれても良い。
 が、その時のえりかの表情がちょっと寂しそうで、自分の想いに気付いてくれないつぼみに、えりかもいろいろと思うところがあるのかもしれないなぁ。
 えりかはもっと積極的にいってもいいと思うんだ。いつもの調子を出せ、えりか。

今週の花言葉とウンコの数
 まぁ当然お花もウンコもないのですが、前回の予告で出ていたキュアムーンライトは、冒頭に書いたように回想でしたね。見事にはめられました。
 しかし次回は想いっきりサブタイで「キュアムーンライト、ついに復活ですっ!!」と銘打ってあり、予告の画もキュアムーンライトの変身バンクのみで、今度こそ確実に間違いなく変身するようです。

 どういった経緯でそうなるのか楽しみだなぁ。久々にキュアバーローもといダークプリキュアも出るかな?


第33話 キュアムーンライト、ついに復活ですっ!!

ああ、上手く作ってあるなぁ。

 そんな今回のお話は…
 ハートキャッチミラージュの力ってすごい!こころの花を見ることやワープすることだってできちゃうの!!
 これがあれば、ゆりもキュアムーンライトに戻れるかもしれない!
 だけど、ゆりは「プリキュアにはなれない」とキッパリ。
 ゆりがパートナーの妖精、コロンを失ったわけ。その真実を薫子から聞いたつぼみたちは、ショックを受けるの。
 あるとき、こころの大樹のまわりを何かが飛んでいるのがミラージュにうつったわ。
 これは…、もしかして死んだはずのコロン?ゆりは、ミラージュの力でこころの大樹へワープした。
 コロンを抱きしめようとすると・・・・・。
 その頃、植物園には、ダークプリキュアがおそってきていた!!
 ブロッサムたちはダークプリキュアの圧倒的な強さに苦戦していたわ。それを見たゆりは願うの。
 「お願い!私をプリキュアに!!」
 するとココロポットが激しく光りだして…。
 以上公式のあらすじ。

 お話は月影ゆりがキュアムーンライトに変身するまでを描いており、ゆりがパートナーである妖精コロンを失う経緯や、つぼみたちとのふれあいを通し、心の花が枯れてしまったゆりがどうキュアムーンライトとして復活するのかを上手く見せている。
 妖精コロンを失い傷ついたゆりの心が、つぼみたちとのふれあいを通し、彼女の気持ちが変化するのと同じく、持ち前の彼女の優しさ、これまでつぼみたちがココロポットに心の種を集めてきたことで起こった奇跡、と、これまでの流れにそってキュアムーンライトが復活することを無理なく収めていることもさることながら、ゆりが悲しみを乗り越えて、またみんなを守りたいと願う気持ちや、仲間と一緒に世界を守る為に戦いたいという気持ちを感動的に見せていて、見ていてちょっと泣きそうになってしまったよ。
 それというのも、コロンが死んでしまう経緯が描かれていたことがあって、キュアムーンライトの盾になり、灰となって滅びていく姿を見ているので、彼女の悲しみを知ることが出来るし、何よりその後の奇跡が活きてくる。
 集まった心の種によって心の大樹に現れたコロンは実体を持たず、ゆりが触ろうとすると透けてしまう。ここが良い。
 それまでを見ていて、コロンが復活するんだと思っていた私は、「随分都合が良いなぁ」などと思ったのだが、心の大樹に現れたコロンは要は思念体であり、一度死んだ者は生き返らないことを示していて、ゆりの為に起きた奇跡は、彼女がコロンと話をすることで自分と向き合い、コロンを失った悲しみから踏み出せなかった一歩を後押しする為だけに用意された、本当にささやかな奇跡ではあるのだが、その奇跡によって踏み出した一歩は大きなことであるし、なによりブロッサムたちのピンチの前に現れ、満を持して変身するキュアムーンライトは見事な高揚感がある。
 
 変身する経緯というところでも、他の誰も傷つけたくないという優しさから仲間を作らず一人で戦ったゆりが、今は仲間を守りたいが為に心の大樹に祈り、それに応える心の大樹や他の木々、つぼみたちが集めた人の心の結晶でもある心の種と、それを収めるココロポットの力を借りて変身するのは、その優しさ故に一人プリキュアとしての責務を背負って、自分の心のみで孤独に戦ってきた以前のキュアムーンライトではなく、全てから力を借り受け、それを受け止めた果ての今のキュアムーンライトは明らかに今までとは違うことを示しているのも良いし、これまでつぼみたちや周りからからワザと距離を置いていた彼女が、ここへ来ていろいろなことを受け止め、そんな彼女の為に変身する力を貸すいろいろなモノというのが感動的だ。
 と、見事にキュアムーンライトの復活を演出していて、見事な盛り上がりを作っており見ていてとても楽しかったのだが……。

 サンシャインもムーンライトも、そしてブロッサムも、プリキュアに変身し活躍するのに2話使ってるのに、なんでマリンだけ1話であっさり収めちゃうんだよー!差別だーっ!
 などとマリンの不遇さがなんともな、毎回恒例の我が愛しのえりかのことですが、今回はえりかのそのストレートさが出て良かったよ。
 というのは、コロン死亡の経緯を知ったえりかが突然飛び出し、「ゆりさんを慰めに行く!」と言い出すのもさることながら、その後ゆりを追いかけて行って抱きつき「私の胸で泣いてもいいんだよ」などと言い、むしろゆりの胸でお前が泣いているじゃないかと視聴者に突っ込ませる隙を見せるのだから、全くなんとも愛らしいではないか(笑)。えりかはたまにとんちんかんなコトするから見ていて飽きないよなぁ。
 それでいて意外にしっかりしているところもあれば、虫やカエルなどが苦手だったりで、他の優等生三人と比べて付け入る隙がありまくりなのがいいよな。
 マリみての乃梨子、プリキュア5ののぞみと同じく、ぜひとも友人になりたい人物だ。きっと一緒にいると楽しいんだろうなぁ。ぽわわ〜。

今回のお花とウンコの数
 もちろん無いわけですが、「またみてね」は誰もが予想していたであろう通りにキュアムーンライトでした。
 今回ようやく変身が成ったことだし、因縁の相手ダークプリキュアもいるしで、次回の戦闘が楽しみです。
 しかしまた映画までにキュアムーンライト推しが始まるのかと思うと、えりか好きとしてはちょっと寂しいな。
 今度のえりか回はいつなんですかねぇ。


第34話 すごいパワーです!キュアムーンライト!!

ムーンライトの独壇場だな。
そしてえりかの新たな特技ががが!(笑)

 そんな今回のお話は…
 ついに、キュアムーンライトが復活した!!ムーンライトは、とっても強い!
 すごいスピードでダークプリキュアのこうげきをかわして、強烈な反撃!!
 ブロッサムたちはダークプリキュアにぜんぜんかなわなかったのに・・・すごい!
 前の戦いで、ダークプリキュアに負けたムーンライト。でも今回は、みんなを守るために負けるわけにはいかない。
 ムーンライトタクトを取り出して、プリキュア・シルバーフォルテウェイブで攻撃!
 ダークプリキュアもタクトを使って、ダークフォルテウェイブで反撃してきた。2つの光がぶつかった瞬間、大爆発が起きて…!!
 その頃、ダークブレスレットでパワーアップしたクモジャキーたちは、ブロッサム、マリン、サンシャインに襲いかかっていた。
 4人そろったプリキュアと、砂漠の使徒の幹部たちが、大決戦!!
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、もうひとりで戦っているんじゃないと悟った月影ゆりことキュアムーンライトが、その強さを見せつける、と言った内容。なのだが、個人的にはちょっとお話として弱く感じた。
 と言うのも、今回復活したキュアムーンライトがダークプリキュアとの戦いで敗れた時と違うのは、失ったと思っていたコロンの魂は心の大樹に守られていて、さらに一人で戦っているのではなく、ブロッサム・マリン・サンシャインという信頼できる仲間がいることで、その強みが今回の圧倒的なまでのムーンライトの強さだったのだと思うのだけども、戦闘でムーンライトが強過ぎて、「ムーンライトに仲間が出来て」云々というところを感じられなかったからだ。
 特にブロッサムらと何かしらの連携もなく、ダークブレスレットにより劣勢な彼女らをあっさり助けてしまうのは、それは一人で戦っているようなものではないか。
 まぁ確かにダークプリキュア以外の大幹部をあっさり退け、ブロッサムたちが一撃も入れることが出来なかったダークプリキュアをダウンさせるなど、その強さと久々にいいアクションはとてもカッコよかったのだけど、一人で戦っていた時と違う、また仲間を手に入れたことで変わることが出来たムーンライトという部分をもっと出して、このアニメの伝統である「ひとりで出来ないことも仲間と一緒ならきっと出来る」を見せてくれればもっともっと盛り上がっただろうと思う。
 とは言え、ほぼ全編戦闘の今回は、上記したように久々にいいアクションをしているし、何よりその強さを見せつけるムーンライトは見ていて楽しい。
 のだが、その他三人は全くいい所がなく、それだけに上記にあげた点もあり、みんなと一緒に何かしらして欲しかったな。
 最後の「プリキュアシャイニングフォルテッシモ」の取って付けた感はなかなかものすごかった(苦笑)。 

 個人的には2点気になったところがあって、ひとつはダークプリキュアがムーンライトに固執する理由。
 ダークプリキュアの話では今ひとつ要領を得ませんで、正直はっきりしたことはよく分からない。が、サバーク博士はやはり何かしら関係しているようだ。
 ゆりの父が失踪したという設定から、サバークはきっと父なのだろうと予想しているのだが、仮にそうだったとしてもなんで砂漠の使徒の幹部になっていて、ダークプリキュアとはどういう関係なのかがはっきりしない。
 まぁその辺の謎は上手いこと引っぱっていると言え、以前の感想にも書いたが、ドラマがその親子の問題で展開すると他人であるブロッサムたちが出てこれなってしまうと思うがどうか。ま、その為にデューンという黒幕がいるのかもしれませんがはてさて。
 もうひとつはコロンのことで、本当に魂は守られていたのか?という事で、戦闘後心の大樹で光の花びらとなって消えてしまった彼を見ると、あのコロンは心の大樹が作った幻影であったとも見ることが出来てしまうんだよな。  普通に考えれば、光となって消えてしまったコロンは、思い残しが無くなり成仏(?)したとなるんだけれど、彼が最後に光の花びらになったことを考えると、心の大樹は語りかけたりして意思もあるし、あのコロンは心の大樹が傷ついたゆりの心の為に見せた幻影で、実際のところは心の大樹がコロンを演じていたとも取れる。
 さらに考えると、ゆりも最後はそのことに気付いて、コロンの最後の台詞「キミには本当に泣き虫だなぁ」で流すゆりの涙は、きっと全てを見てきただろう心の大樹が、ゆりを元気づけようと最後の最後までコロンを演じた優しさと、本当にコロンはもういないんだという事を確信したからだと解釈することも出来る。
 まぁ、本来子供向けのアニメなので自分の考えすぎではあろうが、上記のことからあのシーンはとっても不思議な印象を受けました。

 さて、毎回恒例我が愛しのえりかのことですが、今回は新たな特技「見ただけでスリーサイズを当てる」と披露してくれましたな。
 さすがはファッションに関しては三国一。「光速のまつり縫い」の二つ名を持つファッション部の来海えりか!誰もが出来ないことを平然とやってのける!そこにシビれるあこがれるぅ!
 それにしても、えりかはその行動に予測がつかなくて、見ていて飽きないよなぁ。
 上記特技もそうだが、それ以外にもゆりがファッションショー出演の許可を得て、少し離れた部員の方へ「丸」のサインを出したりするところのステキで、そこですぐさま「イエー!」となりそうなのだけど、静かに丸サインを出すところが意外でありつつも実に「らしく」もあり、実におもしろいキャラクターだと思う。
 しかし真面目な優等生三人に囲まれて、三枚目っぷりが板についてしまったような気も……(笑)。

今週の心の種とウンコの数
 もちろん今週もお悩みカウンセラーをしていないのでなかったのですが、「またみてね」は前回と同じくキュアムーンライトだったけれど、絵は変身バンクの決めポーズに変わりました。
 10月に入ったことだし、そろそろこの「またみてね」も映画の宣伝に変わりますかねぇ。
 まぁ、今シリーズは毎回違う「またみてね」ではないので特になんも思いませんが(笑)。


第35話 ワクワク学園祭!ファッション部はバタバタです!!

工エェェ(´д`)ェェエ工 靴かよ!

 そんな今回のお話は…
 もうすぐ秋の学園祭!この日は、学校の中にお店屋さんやおばけ屋敷がオープンするの。
 もちろん、みんな生徒たちの手づくり!ほかにも、ダンスがあったり、映画があったり、楽しいイベントなんだ。
 番くんはプリキュアのマンガ、かなえは写真を発表しようとがんばってるわ。
 ファッション部もファッションショーの準備に大忙し。
 つぼみはゆりのために作った衣装を着てみてほしいのに、どこを探してもゆりはいないの。
 明日は本番! それなのに、ゆりはいったい、どこへ行ってるの?
 その頃、クモジャキーは映画研究部の豪に近づき、しおれたこころの花を奪って学校でデザトリアンを出現させたわ。
 気付いたつぼみたちは、すぐにプリキュアに変身したい!だけど、番くんがいっしょにいて、変身できない…。
 そんなとき、デザトリアンの前にキュアムーンライトが現れた!!
 以上公式のあらすじ。

 お話はあらすじにある通り、学園祭を前にドタバタする様子と、衣装合わせしたいのに見つからないゆりなどを見せているのだが、今回はお話としてどうかと思うところが多く乗り切れない。
 まずはなんといってもゆりである。
 オチを最初にいってしまうと、すぐに帰ってしまうゆりは何をしていたかと言うと、えりかたちが作るゆりの服に合う靴を探していたというのだ。
 私はてっきり、ファッション部の活動で忙しいつぼみたちの為に、自分はワザと時間を作って対砂漠の使徒に備えていると思っていたのだ。
 今回の戦闘ではムーンライトしか戦闘参加しなかったし、特に部活などに所属していないだろうゆりは、つぼみたちが時間を有効に使えるように、何かあった時に自分が〜と準備していたようにしか見えなかったのだ。
 デザトリアンが出現した時も校舎の影で一人でいたし、前回には「砂漠の使徒を侮ってはいけないわ」などと言っていたのだから、それくらいの事をしているだろうと思っていた私は、今回のこのオチで冒頭書いたように工エェェ(´д`)ェェエ工となってしまった。すごく「らしく」ないよなぁ。
 どうせなら、以前一人でプリキュアやっている時に、自分はそういう時間がとれなかったので、つぼみたちには部活を一生懸命やってもらいたかった。くらいの事を言って欲しかったなぁ。
 もうひとつはポプリといつきの事。
 大量の書類の判子を押さなくてはならなくなったいつきが席を話した隙に、ポプリが善意で判子を押してくれるのだが、逆に朱肉と判子で書類をダメにしてしまう、というシーンがあるのだけど、それを見たいつきはポプリが自分のためになるであろう事をしてくれたとし、抱きしめてありがとうと言って終わってしまうんだぜ?
 違うだろ。そうじゃないだろ。自分のためにポプリが仕事を手伝ってくれた事に感謝したい気持ちは分かるが、大切な書類をダメにしてしまった事は別問題であろう。
 感謝の気持ちは感謝の気持ちとして表すのはいいのだけど、ポプリがしでかした事に何かしらの注意なりなんなりはして然るべきだ。
 これでは他人のためにという気持ちさえあれば何をしても良い、という事になってしまうではないか。ただそれだけでは通用しない事をメインターゲットの皆さんに伝えなければいけないのではなかろうか。
 ついでに言えば、このダメになった書類を事後にどう処理したかが語られておらず、それも問題を投げっ放しジャーマンした感に拍車をかけた印象だ。
 
 戦闘では先にも述べた通り、ムーンライトのみであったのは、彼女が復活したばかりであるので、ムーンライト推しをメインターゲットの皆さんにしているのはいいのだけど、せっかくムーンライトひとりなら、それなりの何かが欲しかった。というか、変身しなかったつぼみたちがムーンライト攻撃を見て「なに?今の!」「なんて素早い動きなんだ」「やっぱりムーンライトは強くてステキです!」の台詞の取って付けた感がものすごくて思わず笑ってしまったよ。
 そもそも特に良いアクションしたわけでもなく、素早い動きでもなかったので、メインターゲットの皆様に「ムーンライト強い」を刷り込んでいるように見えてしまったですよ。
 と、正直今回はお話として良いところがなかったです。久々のお悩みカウンセラーもせっかくムーンライトが良いこと言ったのに、そこでデザトリアンが折れるところを見せてくれないしなぁ。どうも散漫な印象を受けました。

 さて、毎回恒例我が愛しのえりかの事ですが、残り少ない学園祭までの日数にパニックに陥っていましたな。
 えりかは結構こういうプレッシャーに弱いらしくて、「うあー!どうすりゃいいんだぁー!」と吠えている様がかわいらしいな。
 イメージだとこういう時は部長としてドーンと構えていそうなんだが、そうでない意外なところが良い。

今回の花言葉とウンコの数
 今回のお花は「桔梗」、花言葉は「変わらない」でした。久々のウンコの数は29個目です。
 次回は随分前から前振ってきた学園祭のファッションショーです。
 まぁ、上手くいく事は間違いないんですが、夏頃から引っぱってきた今企画をどう展開してくれるのか見物ですな。


第36話 みんなが主役!私たちのステージです!!

やっぱ HEART GOES ON 燃えるなぁ。

 そんな今回のお話は…
 ついにやってきた学園祭の日!!学校のなかは、いろんな屋台やお客さんで大にぎわい!
 つぼみたちのお父さんやお母さんもみんな見に来ている!つぼみたちのファッションショーも本番が近づいてきたわ。
 ファッション部の出番は、ステージの1番最後!1番盛り上がるステージになるわ!
 「ど、どど、どうしましょう!」最後と聞いて、ドキドキがとまらないつぼみ。えりかといつきは、逆に燃えてきた!!
 その頃、軽音楽部ではトラブルが発生していたわ。歌手の彩と真由が、突然ステージに出ないと言い出したの。歌手がいないステージに、客席はブーイング!
 そこへナルシストのコブラージャが現れて、歌い始めたわ。このままじゃ、学園祭がメチャクチャになってしまう!!
 彩と真由、それにつぼみたちのファッションショーはどうなるの?
 以上公式のあらすじ。

 あらすじの「歌手がいないステージに、客席はブーイング!」は嘘です。ブーイングはコブラージャが出てきてからだろうが。ったく誰がこのあらすじ作ってんだ。
 そんなABC公式の嘘あらすじはともかく、今回のお話としては、夏から前フリを行ってきた学園祭のファッションショーのお話なんだけど、振りに振った今回のお話だからなのか、今回のゲストキャラは、OPを歌う池田彩さんとEDを歌う工藤真由さんがゲスト出演し、ファッションショーで後期EDのカップリングで、池田彩さんと工藤真由さんがユニゾンで歌い、むしろED「Tomorrow Song〜あしたのうた〜」よりもプリキュアらしいと言われる「HEART GOES ON」を歌うというプリキュアファンとしてはたまらない内容だ。というか、もうこの際、ファッションショー以外の部分はどうでもいいとさえ思える(笑)。
 
 とはいえ、お話はとてもプリキュアらしい話で、ファッションショーにカリスマモデルでありえりかの姉である来海ももかが出演するため、たくさん来るであろうお客にビビって出演を拒否してしまう彩と真由に、それで後悔しないのかという事や、仲間を信じ、仲間が信じる自分を信ずるということをメインターゲットの皆様に伝えている。
 基本的に今回の内容としてはそれだけで、ファッションショーを含めそこに終始しており、「仲間と自分を信じていれば、きっと出来る!」ということと、コブラージャが出てきてからの騒動で、軽音部のライブが無くなってしまったのを、えりかの機転でファッションショーをファッション部と軽音部の合同企画にして大成功を収めることが分かればいい。
 と言っても、まぁ確かにお話の内容としては薄くはあるのだが、画面としてはおもしろく作ってあり、これまでのゲストキャラが大概出てきていたり、つぼみたちのクラスの出し物「大正喫茶(だったっけ?)」での給仕さん姿のふたりであったり、軽音部の部室前で歌えないと言う彩と真由に「こうなったら……」と実力行使するのかと思いきや、ドアを開けてみると土下座して頼んでいたり、そして即「ごめんなさい」だったりと見ていて楽しく、学園祭というお祭りらしさを醸し出していて見ていて楽しかった。
 そしてなによりは、Aパートを早く切り、戦闘をさっくり終わらせて始まる振りに振ったファッションショーで、「HEART GOES ON」のフルコーラスをバックにしてステージの盛り上がりを演出おり、大きなイベントという感じがするのが良いし、「HEART GOES ON」の歌詞もこのお話のために作ったのか、はたまたこの歌詞からお話を作ったのかは定かでないが、内容とマッチしている部分も多く、それだけにCDをわざわざ購入するほどのファンとしては盛り上がらざるを得ない。
 そんな盛り上がりのまま、つぼみとえりかを中心に、彩と真由、ファッション部と軽音部、ゆりとももかの全員が喜んでいる一枚絵で白フェードして終わるのだから、なんか見ていてとても充実しましたよ。
 これまでのシリーズでは日常パートにとりあえずの目標というものはなかったが、今作はこのファッションショーを間違いなく物語の山場のひとつと捉えていて、主役のつぼみがプリキュアになり、えりか、いつき、ゆりと仲間を増やし、また学校生活でもファッション部の仲間や、お悩みカウンセラーとして関わってきた者たちのと繋がりがあってこその今回のファッションショーなわけで、プリキュア本編以外の所で達成感を作った事は素晴らしいと言えるだろう。

 さて、今週の我が愛しの来海えりかの事ですが、前回のパニック状態から一転、イベント当日となると「ここまで来たらやるだけっしょ!緊張なんてするだけ損、損」とドーンと構えているのがえりからしいなぁ。
 前回どっちかって言うとつぼみの方が落ち着いていた感があったが、ここでそれが逆転してしまうのがおもしろいしこのふたりらしさが出ていて良い。  えりかは他にも、ファッションショーがイベントのトリになり、恒例であった軽音部のライブを差し置いてしまった事をちゃんと気にしたり、バンドのみんなの説得に応じない彩と真由に真っ先に近寄って肩を抱き「これでいいの?後悔しないの?」「大丈夫だよ、だってひとりじゃないんだから」と語る彼女を見ると思う所があるな。
 第4話でお互いが足を引っ張っているんじゃないかとし、コンビの解消の危機にあったテニスのダブルスのコンビに、「だったらもっと強い娘と組めばいいじゃん」などと言っていた事を思うと、えりかはここまで他人に気持ちに敏感で人一倍思いやるつぼみから他人の気持ちを読む事を学び、随分と成長した事が窺える。最初の頃のえりかなら、きっと「うぉい!(笑)」と思うようなことを言っていたであろう。
 最初のその「ウザ可愛く空気の読めない女」であるえりかの惚れた自分としては寂しくはあるものの、そんな自分に悩み、友を得て学び、心の成長した彼女を見せられて喜ばすにいられようか。
 つぼみも最初の頃の引っ込み思案も随分無くなって、自分の思った事をしっかり言えるようになってきていて、主役ふたりの心の成長をしっかりと描いていっているこのアニメはやっぱり素晴らしいなと思った次第です。

今週の花言葉とウンコの数
 今回のお花は「アスター」、花言葉は「信じる心」。ウンコは彩と真由のふたつ分出て合計は31個です。
 次回はプリキュア本編のお話のようで、「プリキュア対プリキュア」とあっては期待せざるを得ない。
 というか、CMで振りに振っているし、今月末には映画もあるしで、そろそろ件の「スーパーシルエット」とやらになっておかなくてはなるまいて。
 しかし、ここまでを振り返ってみると、このハートキャッチプリキュア!は結構内容盛りだくさんだよなぁ。感心感心。


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