スイートプリキュア♪ 13〜24話

[indexへ] [かんそーへ] [1〜12話へ] [25〜36話へ] [37〜48話へ]


第13話  ムムム〜ン!セイレーンとハミィの秘密ニャ♪

ああっ!ネコじゃなきゃいいのに!

 そんな今回のお話は…
 とつぜん現れた謎のプリキュア、キュアミューズ。でも正体はナゾのまま…。
 「もしもセイレーンがキュアミューズなら、こんなにうれしいことはないニャ♪」とハミィは言うけど、本当にセイレーンがキュアミューズ??
 そんなある日、セイレーンがおとしていったふろしきを拾ったハミィ。中からヒラリと楽譜がおちてきたわ。
 「セイレーン、まだこの楽譜を持っていてくれたニャ…」どうやらハミィとセイレーンの思い出の楽譜みたい。ハミィは、セイレーンとの思い出を響と奏に話すの。
 実は、むかし、幼いころから大のなかよしだったハミィとセイレーン。ハミィが「幸福(しあわせ)のメロディ」の歌い手にえらばれたのも、セイレーンのおかげだというけど…。
 以上公式のあらすじ。

 お話は基本的にこれまでよく分からなかったセイレーンとハミィの過去話と、なんでセイレーンが暗黒面に墜ちたかと見せる話。
 ハミィがセイレーンをずっと親友だと言っていたのは単なる天然で、嫌われていることに気付いていないのかと思っていたのだけど、ここでハミィがセイレーンに絶大なる信頼を寄せていることを、しっかり説明したのは良かったし、お話としてもちょっといい話で、割とベタではあるもののいい百合話(?)であった。しかし冒頭にも書きましたが、ハミィとセイレーンがネコじゃなかったら、女の子だったらもっと良かったのになぁと思わずにはいられない。
 百合はともかく、これまで悪役であったセイレーンが、実は卑怯なことが大っ嫌いで友情に厚いヤツであったというギャップは、マイナスをプラスに一気に変換し彼女の好感度は一気にあがりましたな。
 また、ハミィが幸せのメロディの歌い手に選ばれたのも、劇中ハミィが言っていたように、セイレーンいなければハミィが選ばれることは無く、また、彼女が音楽の才能に恵まれていただけに、ハミィの歌に感動しそれ故に自分がハミィの歌に敵わないことが分かってしまい、暗黒面に墜ちてしまった理由となっているのもおもしろい。
 暗黒面に関しては、今回あったようにどうもメフィストに洗脳されていたようで、これまでもそうだったかは分からないが、少なくともそそのかされるくらいのことはあったであろう。
 これまでネガトーンの発するネガティブ音波の効果が何となく思考がネガティブになるくらいの印象であったが、今回セイレーンがハミィとの友情を取り戻そうかという時に、ネガティブ音波と言うか不幸の音に、愛や友情などはまやかしと思い悪どくなってしまうという効果が分かるようになっていたのはよかった。が、こういう効果があるってのはもっと早くからやっておいて、プリキュアが戦う理由、キュアする目的として提示しておくべきだったんじゃないですかねぇ。
 それと、13話にして初めて悪役が悪役らしいことをしたのも良かったですな。ちょっと遅いですけど(笑)。
 これでメフィストがただのおっさんではなく悪の親玉と認識できるし、なにより友情を取り戻しかけたセイレーンを洗脳したことによって、これからハミィとセイレーンはどうなってしまうんだろうと物語の続きが気になるというものだ。4クールの長丁場、話に興味を持たせていかないとやっていけない。
 しかしだな、響と奏というところよりも、むしろハミィとセイレーンの方が気になるようにしてあるってのはどうなんだろうな。正直、全然響たちが絡んでこれなさそうで、蚊帳の外になってしまいそうな雰囲気なんですけど。
 もしセイレーンを響きらが説得するにしても、関係性の無い彼女らがなんか言ったところで説得力が無いし、当然その役はハミィがするべきで、となると響らはその辺でいいところを持っていけないよなぁ。主役なのに。
 なんか響と奏は夫婦喧嘩しなくなったと思ったら一気に影が薄くなったなぁ。キュアミューズも出てきちゃったことだし、ある事柄に対し、響なら響なりの、奏なら奏なりの行動と、そしてなによりそういうふたりだからこそのというところが見たいんだけど、なんでか基本的にこのふたりはやることが一緒で、まぁそれはハーモニーなんちゃらとの兼ね合いなのかもしれないが、それぞれの個性というものが今ひとつ見えてこなくてつまらんな。

 つまらんと言えば今回の戦闘も見事なおまけ感が凄まじい。なんかもう戦闘は変身バンクの音楽さえ聞ければあとはどうでもいい気がしてきた(結構あの曲が好きだったりする)。
 モッサリな動きはもはや相変わらずな動きなくせに、何故かダメージを受けるところは変に痛そうなのがなんか見ていてイヤだ。そういうアニメでもなかろうに。
 ここは逆に攻撃がヒットする所を壮快に良く見せろよ。初代なんかは敵の攻撃を喰らっている所なんて見たくないだろうという配慮から、受ける際はガードの上からという縛り(?)があったくらいなのに、このスイートにはそういう細かい気配りが足りんような気がします。
 攻撃がヒットしても効いているんだか効いていないんだかよく分からないような迫力の無さだし、技バンクは強力なモノをぶっ放した感じがしないしなぁ。せめてハートを飛ばす瞬間を、3カット別アングルでやるくらいのことがあってもいいだろう。アニメは動かしてなんぼですゼ。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「キュアミューズたくさん。の中にミューズの仮面をかぶったセイレーンとハミィが混じってる」でした。
 次回は可愛げの無い女、奏がバカをやるっぽい(笑)。そして次回予告の無駄な釣りっぷりが何とも言えずヘニョネニョするな(笑)。どうせならオチつけろよ。
 どーでもいーんだけど、奏って意地っ張りで頑固で頭が良くて優等生で美人でちょっとバカで可愛げがない。ってところが誰かに似てるなーと思っていてふとピンときた。
 「究極超人あ〜る」の「西園寺まりい」だよそれ!どーりで可愛げがないと思ったよ(笑)。なんかすごい発見をした気分です。

第14話 アワワワ〜!ミューズ対ミューズ、本物はどっちニャ?

おお、作監が稲上さんだ。

 そんな今回のお話は…
 ハミィが海辺でおんぷをさがしていると…キュアミューズがあらわれた!
 「キュアミューズニャ!!」ハミイはおおよろこび!ずっとさがしていたキュアミューズ…!
 フェアリートーンから知らせをうけて、響と奏もいそいでかけつけるの。
 すると…「ええっ?おんぷが全部あつまった??」
 ミューズは、ハミィがおんぷを持ってアフロディテの元へむかったとふたりに言うの。さらにミューズはふたりにこう言うの。
 「『伝説のがくふ』を完成させるために、あなたたちのキュアモジューレが必要なの」と。
 キュアモジューレをわたしてしまったらプリキュアに変身できない。でも『伝説のがくふ』を完成させるために必要ならば…。
 そう考えるふたりの前に、もう一人のミューズがあらわれた!!!
 いったい、どういうこと…!!??
 以上公式のあらすじ。

 ちょっと上記あらすじは展開が違って、キョアモジューレを渡し、海に投げられてから本物の登場となります。
 それはともかく、お話としては相変わらずのミューズ探しからの戦闘を経て、結局誰だか分かんないねーという話だ。こんな展開もう何回目だよ。
 というわけなので、何かあったかと言えば、最後に時期がくれば正体を現しますよといった事が分かっただけなので、物語の展開としては特にどうこうなく、今回としてはAパートでバカやってるふたりが見ていて楽しかったことくらいだ。
 そんな日常パートは響はともかく、普段優等生で賢い奏が意外と妄想癖があったりして見ていて楽しい。奏は普段からこれくらいのバカっぽさを見せてくれた方が愛らしいだろう。しかしそんなバカっぷりを発揮するのが野郎関連ばかりというのは百合でも名を馳せたプリキュアシリーズとして寂しいな。
 日常パートのドタバタっぷりは見ていて楽しいものの、そこが何かしらに繋がらないのも展開として寂しい所で、一応は響と奏が今どんなに馬鹿騒ぎしてミューズを探しても、彼女に何らかの事情があって今はその正体を隠しているんだよという所へ繋げ、戦闘を経て「正体は分からなくてもミュースは仲間だい!」というオチをつけてはいるんだけど、それがあんまり日常パートのドタバタと接点がないんだよな。それがいいたいのであらば、別に馬鹿騒ぎしなくてもいいわけだし。どうせなら最後にその馬鹿騒ぎについて「ちゃんちゃん」的なオチがつくくらいがあってもいい。
 本来はサブタイからしてセイレーンの化けた偽ミューズと本物が……という所がメインのような気がするが、あんまりにもバレバーレなので、そこで興味を引く所もないしなぁ。ミューズの言う(というかドドリーの言う)「時期」ってのも、どうせ第2クールの終わりなんだろうし、敵か味方かで言えば味方なわけで、もうちょっと興味を引く所が欲しいなぁ。
 個人的には話がミューズのことに終始しているのもおもしろくない所で、私としては響と奏がどんな人間なのかをもっと深く知りたいんだけど、何故だかこのスイートプリキュア♪はあんまり深い所へ突っ込んではくれないのだ。
 話がミューズに終始するのなら、どうして響と奏がミューズを仲間に引き入れたいのかという確固たる理由が欲しい。彼女らの中でどうしても譲れない何かがあるからこそのふたりの行動を見たいのだ。今のままでは、単に正体が分からないので興味本位でというくらいにしか見えないのは寂しいだろう。
 それはミューズにもかかってきて、戦闘でちょっとおいしい所を持っていくくらいでは弱い。本当にもうダメだというような所を救わないと、響と奏がどうしても仲間になりたい理由にならない。戦闘で危機的状況を打破したくらいのことではなく、彼女らの心が折れてしまいそうな所でふたりを一気に持ち上げるくらいの活躍がミューズにあってこその「仲間になりたい」なんじゃないだろうか。
 このスイートプリキュア♪はもっともっと熱いバーニングソウルを見せつけても良いような気がします。なんかみょーにあっさりし過ぎているんだよなー。

 さて、今回は作監が稲上さんだからなのか、14話にしてようやく戦闘でそれらしい所を見せてくれましたな。せめてこれくらいのことは毎回やっていただきたいものだ。
 アニメは動いてなんぼ。アクションシーンは絶好の見せ場ですゼ!ここでメインターゲットに「カッコイイ!」と思わせなければ玩具は売れない。
 戦闘シーンが怖いなんてクレームを付ける大人たちには「バカめ」といってやれ!そんな奴らは一生トトロでも見ていればいいさ。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「王子姿の王子先輩とドレス姿の奏」でした。
 なんか次回予告でプリキュアがバナナの皮で盛大にすべって転んでいたり、セイレーンが世を忍ぶ仮の姿で王子先輩にお姫様だっこされていたり、それでなのか奏とセイレーンが言い争っていたりとなんだかおもしろそう。ってゆーか、王子先輩がらみなので、また奏のバカっぷりが発揮されそうなのが良いな(笑)。
 そういう某がないと、スイートプリキュア♪はEDさえ見ればあとはどうでもいいみたくなってしまうぞ。


第15話 メロメロ〜!奏のラッキースプーンニャ♪

予想した楽しさは全く無かったな。

 そんな今回のお話は…
 もうすぐ奏があこがれる王子せんぱいのたんじょうび。奏の家のお店「ラッキースプーン」でたんじょうびパーティーを開くことになったわ!
 奏は王子せんぱいに、手作りのカップケーキをプレゼントしようと大ハリキリ!「気合いのレシピ見せてあげるわ!」
 ところがある日、王子せんぱいの口からこんなことばが…「僕の姫が元気ないんだ…」そのことばを聞いた奏は大ショック!
 姫ってダレ??もしかして、王子せんぱいの恋人…?奏はショックで元気をなくしてしまうの…。
 王子せんぱいのおたんじょうびの日。
 響きからはげまされ、なんとか元気を出した奏は、たくさんのカップケーキを焼き上げたの!パーティ会場のかざりつけもバッチリ!
 でも、パーティーのじかんはとっくにすぎてるのに、王子せんぱいが来ない。どうして…?
 しんぱいする奏たちのもとへ、王子を見かけたという知らせが入り…。
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、王子先輩の誕生日にパーティーをすることになったことを知ったセイレーンが、みんなまとめて不幸にしてやんよと当日王子を騙して引き離すも、時間になっても姿を現さない彼を探しにきた響と奏が「罪のない人を不幸にするなんて許せない!」的ないつも通りのスイートプリキュア♪である。
 一応奏の実家でありお店の「ラッキースプーン」のスプーンにまつわる話なんかも絡めてあるのだけど、もうちょっとなんかあっても良いような気がしますな。
 あらすじにあるように王子に彼女がいるかも?となって奏がやる気を失ってしまうのも、異様にあっさりと奏は回復してしまうし、パーティー云々でドタバタがあるわけでもないしなー。前回予告にあった世を忍ぶ仮の姿のセイレーンと奏の掛け合いも、せっかく妄想癖がある奏をAパートで見せていたのなら、奏は「なにやってんの!?」の台詞だけでは寂しいので、変な妄想して勝手に怒るくらいの可笑しさがあってもいいだろう。
 戦闘としても、ラッキアイテムのはずのラッキースプーンがネガトーンになり、アンラッキー音波を放って……となるならば、もっとコミカルであっても良いような気がします。いつもテキトーにやっつけている感の戦闘なんだから、もっとバリエーション増やせばいいのに。
 その辺はハートキャッチプリキュア!が上手いことやっていたなぁ。今回の戦闘がブロッサムとマリンであったなら、意思につまずいて転ぶ、飛んできたビニール袋が顔にかぶさる、バナナの皮ですべって転ぶ、なんてのはもっとおもしろ可笑しくなったろうなと思うと、スイートのふたりはちょっと面白味に欠けるよな。
 バナナの皮なんか一番のポイントだと思うのだが、なんであんな引いたカットなんだろうなぁ。皮を踏む足のアップからズリッとバランスを崩し豪快にスッ転ぶ様をもっと大袈裟に見せてくれてもいいだろう。

 そんな特にいいとこなしな今回ではあったが、いつも言っているように、普段変に優等生で真面目な奏が、こと王子に関してはバカっぽくて愛らしいのはよかった。  妄想が炸裂する辺りやすでに忘れかけている設定である肉球好きなど、奏はいつもこれくらいの付け入る隙と言うかバカっぷりがあったほうが愛らしい感じがして良いな。
 しかしそれが発揮されるのが王子関連だけというのはさびしく、何となくビッチに見えることもさることながら、完全無欠の優等生よりかは、どこか抜けている優等生の方が親近感があるというものだろう。
 それと上記しましたが、王子には彼女がいるかもとやる気を失ってしまったシーンがあっさりしすぎで、ものの1分で解決ってのはいくらなんでもないだろう。
 見ていてここが今回のキモなんだろうと思ったのだが、1分で終わってしまっては今回で一体何を言いたかったのかがさっぱりだ。プリキュアはふたりの繋がりってのがもっとも重要な部分のひとつなんだから、落ち込む奏になんとかしようと奮戦する響という所に尺を使ってほしかった。
 どうもこのスイートのふたりは、まぁ仲良しは仲良しではあるんだけど、親友以上になっていないと言うか、普通の友達から抜け出していない感じがして、響と奏の両主役に興味が向かないのがなんともだなぁ。もっと見ていて「いいなぁ」と思うような、こっちがふたりで妄想を炸裂させてしまうくらいの何かが欲しいです。

 以下すごくどーでもいーことなんですけど、王子ってすげー変な名前だよなーなんて思っていたら、EDのクレジットには「王子正宗」とフルネームがあってビックリしてしまったよ(笑)。王子って名字だったんだ!!下の名前かと思っていてDQNな親もいたもんだなぁと思っていましたよ。
 もうひとつ、いつも戦闘後にハミィがフェアリートーンを覗いて「たくさん音符が集まったニャ〜」などと言っておりましたが、今回「もうすぐ楽譜が完成しそうだニャ〜」に変わりました。
 って、ええっ!?完成しちゃうの?確かセイレーンたちも結構音符持ってたよねぇ?その辺一体どうなっているのやら。といいますか、もしかしてこれは2クールで路線変更の兆しなんじゃなかろうかね。
 正直な所、今のままであと3クールはキツいものな。路線が変わっておもしろくなるのならそれにこしたことはないし。
 なんていうか、やっぱ「ナージャの呪い」なんですかねぇ。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「ベストフレンド大賞に喜ぶハミィと怒っているセイレーン」でした。
 次回はなんか響と奏が入れ替わるみたいなこといってますが、なんだかよく分かりませんな。まぁともあれ、全体的にひとつひとつのお話は、もうちょっと深い所を突っ込んだ方か良いような気がします。


第16話 ピンポ〜ン!交換ステイでベストフレンドニャ♪

なんか話が散漫としていないか?

 そんな今回のお話は…
 響と奏が、学校でベストフレンド大賞にえらばれた!とっても仲が良くて、みんながあこがれる友達どうしの生徒がえらばれるの!
 だけど二人は今、セイレーンのたくらみで、気まずい感じ…。このままじゃ、ベストフレンドとはいえないわ…。
 そこで、ハミィが“こうかんステイ”を思いつくの。響と奏が、1日だけおうちをチェンジ!相手のおうちでお泊りすれば、おたがいのいいところが見えてくるはず!
 奏のおうちへ行った響は、奏が毎日忙しいことにビックリ!弟にべんきょうをおしえて、お店「ラッキースプーン」のお手伝いもして…。
 響のおうちへ来た奏は、忙しいお父さんとお母さんがいる響の気持ちに気づくの。響はさみしい思いをしていても、毎日明るくしてる…。
 ベストフレンド大賞、授賞式の日。“こうかんステイ”のおかげで、響と奏はすっかり仲直り!
 ふと、校庭を見ると、そこにはフランスにいるはずの響のママ、まりあの姿が!まりあは、響にだけきこえるように、おどろきのひとことを言うの。それは…。
 以上公式のあらすじ。

 16話にしてようやく合体技のお披露目の今回、交換ステイとやらをしてより仲良くなってプリキュアとしてより強くなったぜ!イエー!な話のような、そうでないような、今ひとつ何がいいたいんだかよく分からない話であった。
 久々にケンカ話かと思ったらかなりあっさり仲直りしてしまうし、特殊な家庭環境にある響にスポットが当たるのかと思いきやそうでもないし、そんな話に困ると音符見つけて「出よ!ネガトーン!」だし、戦闘はバンクだけだしと、なんか話がパランパランで、せっかくの合体技のお披露目になんの高揚感もないな。
 そもそもどこが主となっているのかがよく分からず、おそらくはお互いのいい所を見つけるという所にあるんだと思うんだけど、特にそれが強調されていたわけでもなし。むしろ特殊な家庭環境により、響の心の内の方がと欲印象に残ったよ。
 いつも元気に振る舞っている響は、有名な指揮者の父とヴァイオリニストの母という環境のため表面的な家庭観が希薄で、特に基本的に家に居ない母に寂しい思いをしているのなら、そこを注力すればいいのにと思わずにはいられない。まぁそれは次回にやるのかもしれないが。
 まぁ次回にそれをやるんだとして、交換ステイをしてお互いのいい所を云々というのも、さしてふたりが互いの家でパートナーに感心する部分を強調したわけでもないし、それが見ている側に伝わらないのはどうか。
 その後の戦闘でそこをつつくのであらば、その日常パートで奏と一緒に響のこういう所はいいなぁとか、響と一緒に奏のこういう所がステキだなと共感できる部分を作らなければいけないのではなかろうか。
 響と奏の中だけで納得してしまっていて、正直な所、ふたりがより仲良くなってプリキュアとしてもパワーアップしたようにはとてもじゃないが見えないのだが。まぁそれは、ハーモニーパワー云々を言っていた時もそうだったんですが。
 もっと細かい所を突つくと、ベストフレンド大賞というのも唐突で、どうせその賞を響と奏が獲るんなら、これより前の話で投票の話を作ってふっておけばいいのに。お約束的にケンカしてしまったふたりだけど、最終的にやっぱり響は、奏は一番の親友だとして互いに票を入れ合うとか(まぁ、どういう票入れのシステムなのか分からないんだけど)、そういう前振りしておけば、今回ももうちょっと違ったおもしろさを出せたかもしれないな。
 なんにせよ、ここぞという見せ場に欠けるのがなんともだ。戦闘がオマケ以上のオマケになっているのなら、日常パートでここという所を見せてもらいたいものだ。
 さて、もはや戦闘なんてあって無いが如くみたいな戦闘ですが、とりあえず前段階として、困ったら音符発見→出よネガトーン!は見ていてげんなりするな。もうちょっと自然な流れがあるだろうと思うのだがなぁ。
 今回なんて響のママンを完全スルーして舞台で変身するし。見ていてママンに正体バレちゃってるんじゃないか?と疑問を持ってしまったよ。フィクションは見ている者に疑問を持たせたら負けである。せめて何らかで誤摩化せよ。
 戦闘そのものは上記しましたが90%はバンクで、固有技と合体技をぶっ放して終わりである。もうオマケにもなっていないような印象だ。
 変身してビーム出してドカーンだけで終わるんならプリキュアである意味がないじゃないか。変身した女の子がまずは徒手空拳で戦い、ピンチの後にチャンスを作ってキメる。これがないなら魔法ひとつでなんでも解決みたいな話とそう大差ないではないか。
 そうではない所を気に入って視聴し続け8年目となる身としては、視聴している意義を見失ってしまいそうで怖いです。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「なんか気合い入っている響ママンと嬉しそうながらも困り顔の響」でした。
 せっかく基本的に家に居ないママンをメインに持ってくるんだから、上手いこと話を作ってくれよ?


第17話 ウルルン!ママはいつでも子供の味方なのニャ♪

弱いなぁ、話が。

 そんな今回のお話は…
 とつぜん、フランスから帰ってきた響のママ、まりあ。でも、今夜にはまたフランスへ帰っちゃうの。
 まりあは、響につたえるの。「ひさしぶりなんだから、たっぷり甘えてほしいな」
 「お母さんに甘えるって、どんなことすればいいの?」響が奏に相談していると、教室にまりあが入ってきた!
 「ど、どうして!?」おどろく響にママはウインク!ナント、特別に授業参観にやって来たみたいなの。
 世界的ヴァイオリニストのまりあは、クラスメイトたちの注目のまと。ヴァイオリンを弾いたり、放送室でDJをしたりと、みんなの人気者に!
 ほうかご、響と奏は「調べの館」にまりあをつれていくの。でも…響と奏がピアノのれんしゅうをしていると、まりあはスヤスヤ居眠り…。
 「今日はママにふりまわされてばっかり。わたしのこと、ぜんぜん見てくれてないじゃん」自由なまりあに、響はフキゲンに。
 そこへ、街にネガトーンがあらわれたという知らせが…!しかも、ネガトーンをあやつっているのは……え?響!?
 以上公式のあらすじ。

 冒頭にも書きましたが、お話としてはとても弱く、せっかく基本的に家に居ない世界的に有名なヴァイオリニストのママンが帰ってきて……という話なのに、あんまり母と娘というメイン所で期待した以上のものはなく残念。個人的にもっとこの話は良くできると思うのだがなぁ。
 今回一番言いたかったであろう所として、「世界中が敵になったとしてもママンだけは味方」だったと思うのだけど、まず「そこなのかよ」という感じだよなぁ。
 世界中をコンサートで飛び回っていて家に居ないママン、それでもいつも元気に明るい響、というのがあって、実はホントは寂しいんだよというのを見せるならむしろそこに注力すべきなんじゃないのかなぁ。そもそも親が味方だなんて普通に考えても普通のことであるので、そこでまず乗り切れないよな。
 私としては、響の心の内を見たかった所で、どうやってママンに甘えたらいいか分からないという学校のシーンで、ママンは自分(響)が強いと思っているから世界中を飛び回っているみたいなことを言わせるのであらば、本当は寂しくてずっと家に居てほしいんだけど、世界中でママンの演奏を心待ちにしている人達がいるんだからそんなこと言えない、みたいな心の葛藤に悩む姿があっても良いだろう。
 その葛藤という部分で言えば、なんだかんだで有名人なママンをみんなに取られる格好になってしまうのも、そんな注目を浴びるママンを誇らし気に思う気持ちと、私のママンなのにと二律背反の気持ちに苦悩するシーンがあっても良かろうと思う。
 響のそういう人となりといいますか、彼女がただ元気で明るいというだけではなく、こういう面もあるんだとか、ある事柄に対してこういうふうに思うんだとか、人物としての深みを見せてほしかった。
 それは響に限らず奏もなんだけど、彼女たちは主役なのにパッと見以上の人間的な面白味がなく、例えばプリキュア5の夢原のぞみのように「らしい」行動であったり、どうしてこの時にああ言ったのだろうとか、何故こんな表情だったんだろうとか、見ている側に想像するような余地がない薄っぺらさを感じてしまうな。今の響と奏はどっちも大して変わらない、何となくプリキュアになっちゃってる人のような印象だ。
 なんでこのふたりがプリキュアとして選ばれたのか、その素質はどこから来ているのか、そういう「このふたりだからスイートプリキュアなんだ」と思わせるような「らしさ」を見せていただきたいものである。
 
 お話として今回すごく残念であったのは、比較するのもなんなんですけど、親がいない寂しさに耐えて云々という所で、ハートキャッチプリキュア第9話がとても良く出来ていて、たった数分で両親がいない間のつぼみの時間の経過とその寂しさに耐える姿、そして耐えきれなくなって発露する彼女の感情を見事に表現していてとても感銘を受けたのだが、まぁつぼみと響では家庭環境も違いますし、言いたいことも違うので同列に見るのは違うとは思うけど、こうまで特になんも思わないのはホントちょっとどうかと思う。
 街の人が洗脳されて云々のシーンでも、子守唄代わりにヴァイオリンを弾いていたというのが後で分かるのなら、詮無う解くためにヴァイオリン弾くのは良いけど、そこで喋らせては興醒めだよなぁ。
 それならヴァイオリンいらないんじゃね?とも思うし、ネガトーンのネガティブ音波に対しての幸福を思わせるヴァイオリンの音色で中和したのならば喋りはいらないわけで、見ていて「えぇ〜?」と思ってしまったよ。
 今回良かった点としては、プリキュアたちに正気に戻った街の人々アーンドママンが「がんばれがんばれ」と声援を送ったことくらいで、しかしそれも直後の技バンクとくるもんだからガックリきてしまった。
 せっかくみんなの応援が力になるという正義の変身ヒロインらしさを見せるのならば、技バンクに行く前にピンチをチャンスに変えないとダメだろう。プリキュアがみんなの声援を背に力を発揮するシーンがあってこそなのではないのだろうか。もしかしてスイートプリキュアは単に変身するふたりが仲良くなってりゃいーってことなんですかねー。
 そういう所から見ても、このスイートプリキュアはあんまり戦っている意味合いっていうのが薄いよなぁ。いつも変身する前に「○○するなんて許せない!」なんて言っている割に、みんなの声援を受けての某が無いのは寂しすぎるだろう。
 とまぁそんな感じで、今回はなんかすごくどーでもいー感じであったのがとても残念だ。いつも言ってますけどもっと深い所を突っ込んでほしい。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「#の音符をゲットしてほっこり顔の奏」でした。
 そーいえば最近、キュアミューズのことを全く気にしていないような気がするんですけどそれでいーんですかね?(笑)


第18話 フワワ〜ン!音符集めも楽じゃないニャ!

えぇぇっ!?なにそれ!?

 そんな今回のお話は…
 日曜日の朝。「響〜! 起きるニャッ!」ハミィが音符あつめをするって、大ハリキリ!響と奏も、虫とりあみと虫かごをもたされて、いざ音符さがし!
 だけど響と奏には音符が見えない。「そこニャ!」というハミィの声で、いっしょうけんめい虫とりあみをふりまわすの!
 音符はたくさんあつまったけど、朝から走りまわって響も奏もぐったり…。そのとき、たくさんの音符たちがいっせいに飛んでいくところをはっけん!おいかけよう!
 どうやら音符たちの行き先は「しらべの館」みたいだけど…。
 そこへセイレーンとトリオ・ザ・マイナーが、響たちが集めた音符をうばおうとあらわれた!
 以上公式のあらすじ。

 お話はあらすじ通り音符集めする話なんだが、正直内容は無い。今回は一体何が言いたかったのかと言えば、音吉さんと調べの館のパイプオルガンは、どうも物語に関係しているらしいよという、まぁ分かってはいることなんですけど、このまま放っとくと忘れちゃうので、ここいらでもう一回印象付けておきますかみたいな話であった。ホントそれ以外はどーでもいー。
 そもそも、個人的にこの「音符集め」ってのがあんまり気に入っていなくって、今回のお話に限らず、音符集めに終始するって話が結構あって、まぁそれは目的ではあるんだけど別に私たちはそんなのを見たいわけではない。
 本来音符集めはメインであってメインでなく最終的にそろっていれば良いだけの代物で、極端な話をすれば大きなイベント前に「こんなにたくさん集まったニャ」とか言っていつの間にかごっついゲットしていたことになっていても良いのだ。
 先にも述べたが響と奏が東奔西走し音符をゲットする様を見たいわけではなく、私はプリキュアすることとなった14歳の少女達の日常とその人となりが見たいのだ。こんな時に響は、奏はどうするか、困っている友人にどう対応するのか、困難な出来事にどう対処するのか、悩みにどう向き合うのか、それを利用しようとする敵にどう思うのか、多感な年頃の少女がいろいろな出来事に対し、パートナーと共にどう向き合い受け止めて向っていくのか、そしてそれを経て彼女らの心が成長していく様が見たいのだ。響と奏と一緒にメインターゲットの皆様が心を豊かにしていくってのがプリキュアの本分なのではないのだろうか。

 物語としても、プリキュアは世界の平和を守るのが使命なわけだが、その世界の平和ってなに?と問われれば、それは日常なのである。当然プリキュアである響と奏の日常もその中には含まれており、それぞれ大切な人好きな人尊敬する人等々と密接に繋がっていて、常日頃から行っていることをを敵が壊そうとするからこそプリキュアは許せないし、だからこそ守るために戦うのだ。
 ふたりがプリキュアになったからといって彼女らの日常が激変し、これまでの生活を捨てて敵を討つために奔走するわけではないのだ。大切な人達と自分のこれまでとこれからを守る、それだけなんだけど、だからこそ、その日常を描くのが大切で、響と奏には守りたい日常があると見ていて思わせないとダメだろう。日常があってこそのプリキュアという非日常というわけだ。
 今の所は話が響と奏とハミィとセイレーンとトリオザマイナーの中だけで終わってしまって、あたかも世界が音符集めで回っているかのようだ。これでは何のためにプリキュアが戦っているのかよく分からない。というか、メイジャーランドとマイナーランドで音符集め合戦やっているだけだよなぁ。そんなん見て楽しいか?

 さて、今回のお話で何がビックリしたかってアフロディテとメフィストですよ。冒頭に書きましたけどホントに「ええぇぇっ!?」となりました。
 アバンで音符集めが進まないのでどちらも自らが人間界に出向く、みたいなことを言って本編に突入するんだけど、最後にこのふたりがやっぱり人間界にいくのはまた今度にしようとか言ってやめちゃうんだよ。
 工エェェ(´д`)ェェエ工なにそれ?だったら別に行くとか言い出さなくてもいーんじゃね?これから展開がちょっと変わるのかなと思わせておいて「やっぱやーめた」はねーだろ!本当ならば、最後はふたりが人間界へ行く扉とかに入っていく所で終わってもいーんじゃねぇのか?そして次回以降に人間界にしばらく逗留し、これまでと違う展開を行うくらいのテコ入れをしろー!
 アフロディテが人間界にきたら何故かちびっ子になっちゃうとか(もしくは変装的なことでワザとそう姿を変えてるとか)、それくらいの何かを投入しないとこのスイートは正直厳しいにも程があると思うぞ。あっ!だからこその以下、なのか?いや、2クール終わりで一人増えるのは定型的なモノだしなー。
 ともかく、なんか無いとホントいろいろとヤヴァイ感じがしてなんかとっても心配です。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「4人目のプリキュア遂に登場!」ということで、キュアミューズすら結構どうでも良くなっているというのに、突然4人目たぁどーゆー了見なんでしょうね?
 ってゆーかシルエット見て思うんだけど……「蒼い人」ことキュアベリーさんですよね!?またおもちゃ売り場に蒼い在庫を増やすつもりなn(ry


第19話 グニャグニャ〜!プリキュアに変身できないニャ!

え?そっちなの?

 そんな今回のお話は…
 ある日、毎回、プリキュアにジャマされているセイレーンは、プリキュアの弱点をとうとう見つけたと大さわぎ。
 そんなこととも知らず、響と奏が学校でハミィと話していたんだけど、今日のハミィは、なんだかいつもとちがう感じ…。どうしたんだろう・・・。
 そうしたら、ハミィがきゅうに「おんぷのニオイがする」といって理科じゅんび室に走っていったの。
 「ちょっと待って!」と、そのハミィを響が追いかけて行く。奏も続いて部屋に入ると…なぜか響がいない・・・。
 響はどこにいったの?!と思ったら、奏は何かの力で、ドアの向こうへ…!!気がついたら、奏と響は、別々の不思議な空間にとじこめられていたの!
 2人ははなればなれ…。ここはいったいどこなの!?
 その頃、セイレーンは学校でネガトーンをあばれさせていたわ。学校のみんなの泣く声が、響たちのところにも聞こえてくる。
 はやくプリキュアに変身して助けにいかなきゃ!だけど、キュアモジューレが反応しない!!響と奏、大ピンチ…!
 以上公式のあらすじ。

 話としては、響と奏がそれぞれ別の異空間に閉じ込められて変身できない……という話なんだけど、やっぱりなんか弱いよな。
 あらすじにあるプリキュアの弱点っていうのが、声がそろったときじゃないと変身できないというもので、冒頭にも書きましたが「え?そっちなの?」と思ってしまいました。それは普通に考えれば「一緒にいないと変身できない」でもいーんじゃないですかねー。
 まぁそもそもを言えば、異空間には販促玩具と合体するフェアリートーンもいないし、そのことを考えると、別個に閉じ込めるよりかはフェアリートーンを奪うことの方がもっと効果的なような気がする。
 まぁそれは百歩譲っていいとしても、別個に閉じ込められたのならば、そこでもっと尺を使って響と奏がどうにもできない状況であがく姿を見たいよなぁ。
 最終的にその異空間からの脱出は分かり切っていることなので、どう脱出するかよりもどうしてそこまで辿り着くかの方が大事であろう。正直、走って扉を押しているくらいではなんのピンチ感もない。
 「離れていても繋がっている」という脱出へのオチはとてもらしくていいのだけど、そこだけポンと置かれたような感じがして盛り上がり的には今ひとつであった。どうせだったら個別に何らかのピンチ状況を迎えながらの方がより感動的だと思う。
 そのピンチ状況として、学校のみんなが不幸の音波で苦しむというのがあるんだけど、そもそも異空間にいるのにそのみんなの嘆き哀しむ声が聞こえる理由が今ひとつ分からないし、聞こえるのだったら「何もできない自分達に絶望するがいい!」みたいなことをセイレーンたちに言わせるくらいのことがあってもいいだろう。
 みんな忘れかけている謎のプリキュア、キュアミューズの横槍も何とか敵の攻撃を防いでいると言う危機感がないよな。
 だって不幸の音波でどうなるかって言うと、ただ何となく悲しくなるくらいの効果しかないので、正直、別にこれくらいなら放っておいてもいーんじゃね?とか思ってしまう。やはりこの辺は物理的な何かがあって逃げ惑う人々ってのは大事だよなぁ。直接的な被害があるようなら何となくヤヴァイような気がするもの。
 それと、守るミューズという所でも、一応防除が間に合わないというシーンもあるにはあったが、ネガトーンの攻撃が強力で段々と間に合わなくなっていく、ミューズひとりではつらいんだという所を見せておくべきだろう。
 とまぁ、そういうことで、もうちょっとなんとかすれば、別個に閉じ込められた響と奏であったり、ジリ貧な戦いを強いられるミューズ、お互いを思う気持ちで脱出など、盛り上がれそうな所は多々あれど、抑揚のあんまりない話になってしまっているのは残念だ。
 やっぱりこのスイートプリキュア♪は、見ていて響と奏にがんばれと思わせるような困難や、彼女らと一緒に許せないと思わせる悪役の悪行が今ひとつすぎる。後もう少し、もう少しなんだけどなぁ。
 まぁその「後もう少し」が全体にそれぞれあるので、総合的には「基本的に何か足りない」となってしまっているんだが(苦笑)。

 さて、個人的に気になった所としてはハミィです。というか、ハミィに化けたセイレーンなのですが、いつもアホみたいにいい子ちゃんなハミィより、あれくらい毒があった方が愛嬌あっていいよね。
 まぁハミィは底なしにいい子ちゃんというのがあってこそ、悩むセイレーンがあるので仕方ないんでしょうが、見ていて今ひとつ可愛げがないな。ま、それでも最初に比べると随分カワイイ仕草とか増えてきましたが。
 あと、トリオザマイナーなんですけど、あんまりコイツらっている意味がないような気が……。
 バスドラが一時的にリーダーになったりした時には、「ああこうやってそれぞれなんかやっていくんだなー」とか思ったのだが、それ以降は特になんもなく、とくべ初春なんか幹部的な感じもしないし、不要和音的なハモリをしているだけのような印象だ。
 もうどうせなら、一人減らしてセイレーンとタイムボカンの悪玉トリオみたいな感じにでもなってくれた方が見ていておもしろいような気がします。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「4人目のプリキュアいよいよ登場!!」ということで、前回とは違う絵でした。
 「おともだち」だか「たのしいようえん」だったかのCMで本の表紙にこの4人目の顔が映っていたんですけど、いーんすかね?このフライングは。


第20話 アアアアア〜♪セイレーン、最後の作戦ニャ!

なんかプリキュアがどうでもいい感じだな(笑)。

 そんな今回のお話は…
 とつぜん、セイレーンがメフィストとケンカしたといって、ハミィのまえにやってきたわ。
 「もう悪いことはやめて、ハミィたちの仲間になりたい」
 それをきいたハミィは、大よろこび!!さらにセイレーンは、自分たちがあつめてきた音符も持っていて、いっしょに「幸福(しあわせ)のメロディ」を歌おうとさそうの。
 ハミィとセイレーンが仲よくしていることを知った響と奏は、ちょっと心配…。
 「セイレーンは、また何かたくらんでるんだって!」でもハミィは全然きこうとしないの。ハミィとセイレーンは、ほんとに仲よしに戻ったの…?
 そんなとき、バスドラがセイレーンを見つけて「音符をかえせ!」とせまってきた。ハミィは、セイレーンといっしょに逃げるけど、バスドラに音符が入ったコルクびんをネガトーンに変えられてしまうの!
 駆けつけた響と奏は、プリキュアに変身!でも、コルクびんのネガトーンはいつもよりてごわくてプリキュア大ピンチ!
 その時、セイレーンが…!?
 以上公式のあらすじ。

 お話はセイレーンが敵も味方も騙して音符を手に入れるという話。なんだけど、メインとしては純真なハミィの愚直なまでの友情を描いており、綺麗に百合色に染まった脳を持つ身としては、ハミィに感じ入らざるを得ない。
 アバンからセイレーンとメフィストで、プリキュア側の音符を奪い取る計画を話しているので、セイレーンがどう騙すかは問題ではなく、そんなこととは露とも思わないハミィがどうしてどうなるのかが見せ所。
 これまで幾度となく騙されてきたにも関わらず、それでもセイレーンの言うことを鵜呑みにしてしまい、もう悪いことはやめてハミィたちの仲間になりたいという彼女の芝居に有頂天になってしまう様に気持ちがモニョモニョしてしまう。
 響や奏、果てはフェアリートーンまでも怪しい、騙していると感づいているのに、それでも一途にセイレーンを信じ、夢である一緒に幸せのメロディを歌うため奔走する姿は見ていて悲しくなってしまう。というのも見ている側はハミィが騙されていることが分かっているからで、かといって洗脳されているセイレーンを悪く思うこともできない。画面で実に嬉しそうにはしゃぐハミィがあればあるほど、その先で騙されることが分かっている身としては見ていてつらい。
 13話で語られた過去の話もあって、ハミィが無条件でセイレーンを信用することに無理がなく、ちゃんとここへ至るまでの振りをしているのも良い。これがあるからこそ、これまでさんざ変身して騙されてきたことで、響も奏も疑いの目を向ける中でも、一途にその友情が壊れることはないと信じて疑わないハミィが光るのだ。
 そういう愚直なまでの純真さであるが故に、はしゃいだり抱きついたり、秘蔵のお菓子を持ってきたりするハミィを見て、ああ嬉しいんだろうなぁと思うことができるし、その後を心配してしまうし、また上記したようにセイレーンは悪くないしとモニョモニョさせ、ハミィに感情移入できる隙をつくっているのが上手いな。正直今回はプリキュアがオマケであったよ。

 という所で、その「プリキュアがオマケ」なのはどうなんだろうなと思うわけで。
 これまでを見てきても、前述したが、ハミィとセイレーンというのはこれまでその関係を見せているのに対し、プリキュアである響と奏は夫婦ケンカして仲直りを繰り返した以外に何もないのはどうか。
 どうも彼女らが「主役」という感じがしないのは私だけだろうか。いや、きっとこのスイートプリキュア♪を見ている大きなお友達の結構な数はそんなふうに思っているような気がする。
 もう何度も言っているが、不幸のメロディが完成してしまうと世界が悲しみに満ちあふれる、不幸になるっていう、なんだか薄ぼんやりとしたピンと来ない戦闘理由なので、音符を持っていかれた所で「そんな大変なことかな?」と思ってしまう。もっと直接的なダメージのある何か、例えば世界から音が消えるとか、無気力な世界になってしまうだとかの、プリキュアが最後の防衛ラインであるというピンチ感がないのがいかん。
 それと同時に、音符を集めることによって何かしらのメリットというのもない。そのメリットは特別大したことでなくても良いのだが、音符を集めて報われた感というのは欲しいよな。
 そういうのがあってこそ、奪われてはいけない集めないといけないという所で緊張感が出ると思うのだが……。
 漠然とした「不幸になる」というだけで50話近く引っぱるのはかなりキツいような気がしますけど、その辺どうするつもりなんでしょうかねぇ。

 ちょっと気になった所としては、セイレーンの歌声を聴いて危機感を覚えるアコである。
 初登場時になんかありそうと思わせてなんもなくガクッときたが、これまでちょいちょい出てきて今回こんなことされると、やはりミューズという所で期待してしまう。  ハートキャッチプリキュア!で初の高校生プリキュアが出たのなら、別に小学生からちょっと大人に変身するプリキュアがいても別にいいだろうよ。まぁこのスイートプリキュア♪のキャラの中で、一番アコが特徴があって可愛いからって言うのもあるんですが(笑)。
 まぁともかく物語の方は、来週4人目のプリキュアが遂に登場するらしく、まぁ流れからいってセイレーンなんだろうと思うのですが、今回みたいな調子で良い盛り上がりを作ってくれればいいと思います。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「4人目のプリキュア来週登場!」でした。
 しかし、せっかくだから、ハミィとセイレーンの友情パワーでプリキュアに変身とかになればいいのになー。
 そういえば、今週から映画のCMが始まったのですが、これがね良いのかそれでという画面で、ぜーんぶTVシリーズの使い回しで映画のシーンを抜き取ったと思われる所が何もないのよね。もしかしてまだなんもできてないってことはないだろうな。
 ま、Splash☆Starまでは、CMのシーンが映画に出てこないんですけど、みたいなCMだったんで別にいいっちゃぁいーんですが。


第21話 ドックン!奇跡のプリキュア誕生ニャ!

またも主役たちがオマケだな。

 そんな今回のお話は…
 フェアリートーンをセイレーンに奪われたハミィ。セイレーンが不幸のメロディを歌ってしまったら、世界は終わってしまう…!
 それでも、まだハミィはセイレーを信じてる。「はなれていてもきっと届くはずニャ!」
 セイレーンに想いをとどけるため、「アアアアア〜♪」と発声れんしゅうをするハミィ。
 時計塔前の広場では、セイレーンが歌う準備をしている。
 「不幸のメロディなんて、ぜったい歌わせない!」
 響と奏がプリキュアに変身しようとするけど、見上げると、時計塔にしばられたハミィとフェアリートーンのすがたが…!どうしよう…!
 セイレーンがマイクの前へ。本当にこのまま、世界が終わってしまうの・・・?
 そのとき、キセキがおきる・・・!!
 以上公式のあらすじ。

 お話はとりあえずセイレーンが変身するも……という話。胸にキュアモジューレは無く、本番は来週だぜ!見たいな話なんだけど、ハミィとセイレーンの友情はそこそこおもしろい。
 前回見事に裏切られたハミィだが、それでもセイレーンを信じるハミィはそのキャラクターにブレが無くて良い。何故か草むらにかくしてあるカップケーキを食いながら(笑)、前回のセイレーンの良い所だけを思い出しモグモグと喰い続ける姿は、ハミィのその揺るぎない友情を確かめているようで、割と頼りにならない彼女だが、その決意が窺える。セイレーンの方はと言うと、「ハミィなんて大っ嫌い」などと言いつつも、洗脳されているにも関わらず、ハミィを常に気にしている。
 そんなふたりは今回のメイン所を持っていっており、キュアビートの登場よりも、ふたりの友情の方が盛り上がりを作っている。
 いつの間にか捕えられたハミィ(笑)は、とんちんかんなことを言っているようでも、最後は常に「セイレーンを信じている」に繋がっている。そんなハミィは最後に涙を浮かべるのだが、思い返してみると、ハミィが泣くのは初めてだったような気がする。
 愚直なまでに明るく真っ直ぐなハミィが泣くのは悲しいからではないのだろう。これまで助けてもらってばかりいたセイレーンのなんの力にもなれていないのが悔しいのではないだろうか。そこから「なにがあってもハミィとセイレーンは友達ニャ!ずっと!ずーっと!!」の心の叫びから、BGMがハミィの歌声に変わるのが感動的だ。
 その歌声を聴き、不幸のメロディを歌おうとするも声が出せなくなってしまうセイレーンも良い。ハミィの歌声が響く中、思い出される前回でのはしゃぐハミィや一緒に歌を歌ったこと、なにより無二の親友であったあの頃を思い出すセイレーン。
 洗脳によって不幸のメロディを歌わなくてはいけないと頭では思いつつもハミィをこれ以上哀しませたくない心が衝突し、身体の自由が利かなくなってしまう。思ってもいない行動をしてしまう。
 ハミィのセイレーンへの友情に激しく揺さぶられ動揺する、本来はきっと繊細で正義感あふれる彼女をかいま見れるのと同時に、洗脳と友情の板挟みに葛藤する様子がいいな。ここでスポーンと憑き物が落ちるように人が変わってはつまらない。次回のもう一押しに期待したい。

 さて、個人的な所としてはメフィストである。彼は今回ちゃんと悪役をしていてその場の盛り上げに一役買っている。
 悪役が悪いことをしてピンチにならないと物語的に意味が無い。まぁ、不幸のメロディで世界を不幸のずんどこに陥れるという漠然としたピンチなので、絶体絶命感というのは希薄ではあるんだけど、なんか「悪そう」というのは敵役として大事。
 特には、声が出せなくなったセイレーンに「お前を信じなくて良かったよ」との台詞が印象的で、その前に不幸のメロディを歌うことに自信満々な彼女に「お前を信じよう!」などと言っていたにも関わらずのこの台詞である。洗脳する時の「友情、愛情などまやかしだ!」の台詞を見事に体現していて、プリキュアたちと対極にいることを示しているのは良いだろう。
 そこでちょっと気になっているんだけど、メフィストの耳って、あの洗脳する際のイヤホン(?)みたいなの付いているよねー。模様や色も同じだし、彼は案外悪の大ボスなんじゃなくって、本当は黒幕みたいのがいるんじゃないのかなぁ。
 マイナーランドの彼らが、なんで世界を不幸のメロディによって不幸のずんどこに陥れようとしているのかという理由はこれまで語られておらず、その辺の理由の提示する頃合いに、実は黒幕がいてメフィストも洗脳されていたのだ、な、なんだってーっ!?みたいな流れなんじゃないんですかね?
 ま、なんにせよ物語はもうちょっと盛り上がってくれないとなぁ。前回も言いましたが、主役ふたりのおまけ感が凄まじいよ?

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは、まぁ当然「キュアビート」ですわな。
 来週は本格的にキュアビート加入〜変身バンクもあるでよ〜ちゅーこって、CMでやっていた販促玩具のギターをジャカジャカかき鳴らすビートさんに期待していきたい。
 どーでもいーけど、コスチュームはビートが一番カッコいいかなー。ロングブーツがステキ。


第22話 ララー♪魂の調べ、その名はキュアビートニャ!!

22話にして、初めて戦闘らしい戦闘。ってゆーか、もう一話引っぱるか。

 そんな今回のお話は…
 新しいプリキュア・キュアビートが姿をあらわした!でもなぜか、響たちの前から姿をけしてしまったの…。
 ハミィは、うれしくて大ハシャギ!キュアビートが仲間になれば、マイナーランドにまけることはないニャ!
 でも、響と奏はすこし不安…そんなにうまくいくかしら…。だってキュアビートに変身したのは……あの子なんだもの……
 アフロディテやメフィストも、新しいプリキュアについて考えていた。あれは本当にプリキュア…?
 ハートのト音記号もないのに変身するなんて…。いったい何がおころうとしているの…?
 そんな中、トリオ・ザ・マイナーにハミィがつかまってしまうの!キュアメロディ、キュアリズムも動きをふうじられて、大ピンチ…!
 そのとき、またキセキがおきる…!
 以上公式のあらすじ。

 お話としては、キュアビートことセイレーンが、さんざ人々を不幸にしてきた自分が今更プリキュアだなんてと悩む話。
 なんだけど、この流れってフレッシュプリキュア!のキュアパッションさんでやったからなぁ。そういった所で新鮮味がなかった。とは言え、意図せずプリキュアになってしまったという状況に悩む彼女をどう導くかがポイントであり、また見せ所で、前述したフレッシュプリキュア!ではいい話を作っていただけただけにちょっと期待していたのだが、なんか足りないいつも通りが残念だ。
 戦闘までに悩むセイレーンをさんざ見せて、幾度も騙してきたハミィは自分を怒りもしない。響や奏、フェアリートーンは仲間として受け入れようとしてくれている。一体自分はどうしたら良いのかと葛藤する姿は良い。
 しかし戦闘でハミィが囚われ、不幸のメロディを歌わせるためマイナーランドに戻ってこいとする時が、今回の一番の盛り上がりどころなわけだが、ここがちょっと弱いんだよな。
 人質となったハミィとの交換条件をどうひっくり返すかがおもしろい所なんだけど、マイナーランドに戻りたくはないがハミィは捨て置けない、この状態での焦りだったりの危機感がどうも感じられないのが原因か。
 ここはもっとセイレーンがこれまでの色々なことを思い出してぐぎぎと歯ぎしりするくらいでもいいだろう。なぜなら、このような悪行をしてたくさんの人を傷つけてきた負い目もあるし、そんな相手も自分も許せない気持ちに身震いするくらいであってほしかった。そういうのがあってこそ、もう戻りたくない、でもハミィを傷つけたりはさせないと感情が爆発するような所が見たかった。
 その辺が妙に落ち着いてというか、セイレーンが悟っちゃっている感があって、キュアビートになることは分かってはいるものの「あぁ、どうなるんだよぅ」と思わせるようなジリジリした感じがなく、いつも通りにするーんと見てしまったよ。
 盛り上がりどころはちゃんと用意されていただけに、これではちょっともったいないし、期待はずれではあった。
 ま、そもそもの所を言うと、これまでセイレーンがやってきたことも、不幸の音波でちょっと泣かせたくらいのことであるし、ハミィの事にしても、やつぁ無条件でセイレーンを信頼しているので、ゴメンネといとこと言えば済んでしまうような気がする。それを踏まえて「悩むようなことかね?」と思ってしまう隙があるのがいかんよなぁ。
 だから悪役というのは無作為に広範囲に、もしくは特定のゲストキャラに悪どいことをしなければいけないのだ。だからこそプリキュアは怒り、そして守る。そしてその間に立ってしまっているセイレーンが悩むことにドラマがあるのだと思うがどうだろうか。

 戦闘の方は一体内部で何がどうなったのか、今までのがウソのような動きっぷり。久々に戦闘シーンを見たという気になった。
 まぁ、今回初めてビートが変身バンクにて変身し参戦するということでのことかもしれないが、これが出来るんなら毎回やってくれと言いたくなる。ハートキャッチプリキュア!48話以来にコマ送りで見たよ。レイアウトはともかく、ビートはカッコいい絵がたくさんあったので、同じように見れる方は見てみると良い。
 しかし、ビートがこれほど動いてくれると、今回変身したにも関わらず、ネガトーンにぐるぐる巻きにされて転がっていただけの主役ふたりのオマケっぷりが際立つな(笑)。
 内容的にもセイレーンのことは響と奏は蚊帳の外みたいな感じがどうしてもしてしまって、このふたりが積極的に彼女に絡んでくるわけでもなし、ハミィとの間を取り持とうとかする行動があったわけでもなしで、正直なことを言うと、このふたりが主役っていう感じがしないんだけどいーんですかねぇ。
 これまでふたりがなにしたって、夫婦喧嘩みたいなケンカして仲直りしただけだし、もっとこのふたりに感情移入できる何かが欲しいです。

 物語としては、セイレーンことエレンが本格参入するのは次回を経てからのようで、今回の最後で、「私の所為で木を傷つけてしまった……」としてひとりで言ってしまう引っぱり方は良かった。
 響と奏、ハミィが彼女がビートとして戦ってくれて助けてくれたことに喜んでいるのに、上記台詞を吐くことで、また迷っていること、そして木々をも気にかける繊細な心の持ち主であるセイレーンを表していて良いですな。
 次回はそんな彼女をどうやって仲間として迎え入れるかが見所ですが、上手いことやってくれるといいのけど……。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「エレンとキュアビート」でした。
 そーいえば今週の映画のCMは一部映画の内容が入っていたのだけど、オレンジのプリキュアって……髪型的にアコだよね?たぶん。よしきた!初の小学生プリキュアの参戦だ!
 映画はおもしろい内容になっているといいなぁ。と切に思う。


第23話 ザザ〜ン!涙は世界で一番ちいさな海ニャ!

おお、普通に見れた。

 そんな今回のお話は…
 ある日エレンは、調べの館でマモルという男の子に出会うの。
 しばらくすると、「マモルー!」とさけびながら、誰かが調べの館にやってきた。
 とっさに、マモルはエレンといっしょに隠れるの。どうやら、マモルのお父さんのようだけど…。
 そこにエレンを探す、響・奏・ハミィがやってきた。マモルは、隠れたわけをみんなに話しはじめるの。
 町の病院ではたらくマモルのお父さん。ところが、今日からお医者さんとして船に乗ることになり、1年間も家に帰ってこれなくなってしまったの…。
 それを聞いたマモルはさびしさのあまり、お父さんとケンカして、お父さんのカバンを持って家を飛び出してきてしまった・・・。
 「心と心がつながっていれば大丈夫」ママとはなれて暮らす響は、マモルをはげますの。
 でもエレンは、「人は誰だって一人ぼっち。一人で生きていけるように強くなればいい」と・・・。
 気持ちがゆれるマモル…。そのとき、マモルは持ってきたお父さんのカバンの中に手紙をみつけるの…。
 ところが、そこへトリオ・ザ・マイナーが現れて…!!
 以上公式のあらすじ。なんだけど……「手紙」ではなく「お守り」なんですけど。

 紆余曲折あってセイレーンが本当の仲間になるという話なわけですが、この一連の「セイレーンがプリキュアに」という流れは、困ったら「出よネガトーン!」ではなく、セイレーンの心情をメインに話が作ってあるので普通に普通のプリキュアとして普通に見れました。
 話としては、今回のゲストキャラを通し、これまでひとりでなんとかしてきたセイレーンが、心と心は繋がるんだということ、そして彼女自身もハミィや響、奏と繋がりたいんだという所へ持っていくのですが、正直そこだけを見るとゲストキャラ無しでなんとかならなかったのだろうかと思ってしまう。
 というのも、セイレーンがハミィを想うのは分かる。これまで色々とあったからな。しかし響と奏のふたりに関して言うと変身して騙したことしかない。にも関わらず、今ここで響奏と仲間になりたい云々はどうもピンと来ないよなぁ。そんなふうにセイレーンが想うようなことあったっけ?と首を傾げてしまう。
 だからこそ、ゲストキャラ無しで、響と奏がセイレーンにそう思わせるような、彼女を思ってする行動の数々を見せてほしかった。それがあってこその、戦闘でのどうして私にそうまでしてくれるの?という所が効いてくるのではないだろうか。
 どうも響奏とセイレーンの繋がりが弱くて、仲間になった、友達になったんだという気があんまりしないんだよな。これまで敵だったヤツが仲間になるんだから、主役ふたりの行動にセイレーンが激しく心を動かされることがあってもいいだろう。というかあるべきだったんじゃなかろうか。

 というと、なんかさしておもしろくもないような話のように聞こえるが、セイレーンが自らの意思と決意でプリキュアに変身するということでは良く出来ていて、そこはゲストキャラや悪役を上手く使っており、今回の一番の見所を盛り上げていていい。
 案の定、お守りに音符があって出よネガトーン→不幸の音波で泣き崩れる親子に対し、「こんな酷いことはもうやめて!」というセイレーンにバスドラが「お前が散々やってきたことだろう!」と返され狼狽してしまうのだが、今回はこれがないと成り立たない。
 これまでの経緯がある以上そこは避けて通れないし、ここをどう乗り切るかが今回のキモである。
 自らがしてきたことを悔い狼狽するセイレーンに、今回妙に落ち着いているハミィが、これまで色々あったけど今セイレーンはどうしたいニャ?と彼女の心に問いかけるのがいい。
 ずっと彼女を信じてきたハミィがそう問いかけることによって、繊細で優しいセイレーンの心の内が湧き上がって来て気持ちを吐露する様が見ていて気持ちいいし、そこから自らの決意によって変身し、満を持して登場するキュアビートが清々しい。
 これを考えると、今回のゲストキャラは上手く配置されていて良く考えてあると言えるので、いらなかったのかと言われると微妙だったりする。まぁ響と奏はそれでもやっぱりなんかあって然るべきだとは思うが。

 前回に引き続き、戦闘もオマケみたいな戦闘ではなく、ちゃんとアクションしてくれるのは嬉しい。さすがにこれまでの戦闘はあんまりだものな(苦笑)。やっぱりそれなりにアクションこなさないと変身ヒロインものとしてキツいだろうよ。
 またトリオザマイナーを吹き飛ばして一瞬気の緩んだビートに襲いかかるネガトーンから、ビートを助けるメロディとリズムなんて流れは、いかにもプリキュアらしくて良い。
 ピンチの後にチャンスを作って決める。アクションはこうでないとなー。
 戦闘後は、海に向って叫ぶというなんかすごい青春路線でちょっとびっくりしましたが、ビート=セイレーンが仲間になるならないという所で一息ついたなという印象。次回からしばらく仲良しイベントが続くんだろうなぁ。それはちょっと楽しみである。
 しかし、音吉さんは唐突に出てきたよなぁ。謎の人物にも程があるだろ(笑)。
 なんにせよ、新しいプリキュアが加わって、これから話がおもしろくなってくれるといいなぁ。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「結露するカップにくっついて涼をとるフェアリートーンとそれを見て喜んでいるハミィ」でした。
 次回は海に行くそうですが、まぁ水着なんぞにはならないんでしょうねぇ。奴らの中学生とは思えない見事なつるんっぷりを見てみたいのに。
 まぁフレッシュプリキュア!第2話で蒼い人のシャワーシーンが大ブーイングだった(プリキュアぴあより)ことを考えるとさもありなんといった感じですが。
 すごくどーでもいーけど、三人の中で一番小さいのは奏だと思います。たぶんエレン>響>>>奏くらいな感じ。それで奏がちょっとそのことを気にしていたりすると可愛げあるんだけどなぁ。


第24話 サンサン!お砂のハミィで友情の完成ニャ!

今回からOP、EDが替わりました。

 そんな今回のお話は…
 響と奏、ハミィはエレンをさそって海にお出かけ!
 砂浜では、お砂でいろんな形を作る「サンドアートコンテスト」が開かれてるわ!響たちも出場することに決定!1番めざして、ハミィ人形をお砂で作ることにしたの。
 みんなで協力して、なんとか時間内にハミィ人形ができあがったわ!でも…エレンがつまずいた瞬間、ハミィ人形をこわれてしまったの!
 どうしよう…!落ち込むエレンは、ひとりで作り直しはじめるわ。そんなエレンに響と奏は「私たち仲間じゃん!」と、いっしょになってハミィ人形を作り直しはじめたわ。  大急ぎで作り直すうちに、響と奏、エレンの友情のきずなが深まっていく…。
 ところが、トリオ・ザ・マイナーがあらわれて、ハミィ人形をネガトーンに変えてしまう…!!
 以上公式のあらすじ。

 今回のお話は仲良しイベントその1といった感じで、響と奏がセイレーンを海に誘うが、ふたりとどう接したらいいか分からないセイレーンは……という話。
 まぁ内容的にはセイレーンがあんまり接点のなかった響奏と打ち解けるっていうだけで、たぶん戦闘での「後悔しても遅いぞ!」に「後悔なんてするわけない!」と言わせたかっただけのような気がしないでもない。
 打ち解けるという部分では、正直抱きついて「だって仲間じゃーん」って言っただけなのでちょっと拍子抜けしてしまったが、それまでは結構おもしろく見た。
 基本的に繊細なセイレーンは、響奏と仲良くなりたいという気持ちが強いが為に、不快な思いをさせないよう遠慮に遠慮を重ねもう一歩を踏み出せないでいる様子をメインに捉えつつ、そんな彼女に気付いていながら自らが入り込んでいくのではなく、セイレーンがすっとふたりの間に入って来れるよう普段通りでいる様子とかは良かった。
 響と奏のふたりになった時に、奏が無理矢理にでも名前を呼ばせちゃおうかしらと冗談半分で言うのを、響がそれじゃダメだよと優しい口調で諭したのが印象的で、たとえ冗談でもそんなふうに名前を呼んでほしくないし、真剣にふたりはセイレーンとの距離を縮めたいと思っているのが見て取れる。
 結局三人とも互いの距離を縮めたいという点で一致しているのにも関わらず、仲良くなりたいが為に慎重になってしまうセイレーンと、敢えて踏み込んでくるのを持っている響奏の駆け引きに似た甘酸っぱさが心をくすぐるな。
 そういう状況を打破するイベントとして、せっかく作ったサンドアートを壊してしまうわけだが、ここが弱い。ここでセイレーンがぐっとくるような、ああふたりが私を仲間と思ってくれていて良かった、と心から思うような「事」がないといけない。
 わざわざ「事」なんて書いたのは、そこが台詞の朗読で終わってしまっているからで、見ていてなんか良いこと言っておけば良いみたいに感じられてしまっていかん。それを感じさせる何かをしながら言ってくれればもっと説得力があったろうと思う。
 いやまぁふたりは抱きついてはいたんだけども、ここまでさてどうしたもんかと探り合いというか、どう出て来るかを見合っていたのに、いきなり公衆の面前で抱きついちゃうんですか?とちょっとビックリしてしまったですよ。今、この段階での接し方みたいなのがあるだろう。
 それから続く台詞を言いながらまたサンドアートを作ってもいいし、手を握って立ち上がらせてもいい。共同作業や手を握ったりというこの時点での距離感、でも一番大事なこの距離、今ここでセイレーンがどうしたら中に入れるんだろうと思っていた響と奏の輪の中に入っていった、という感じが欲しかったな。
 どうせあと数話は仲良しイベントがあるのであろうから、近づいていく距離感を感じたい所であった。

 さて、前回前々回と戦闘らしい戦闘を見せてくれたが、今回はアクションとしてはそれほどでもなかったんだけど、ミューズがアクセントになっていたのが良い。
 サンドアートを壊そうとするネガトーンの間に入りぶっ飛ばされるビートの所でやってきたミューズだが、すぐさま起き上がり向っていくビートを見て去っていく姿がカッコいいではないか。
 プリキュアになったことを後悔なんてしない。私にはメロディとリズムという仲間がいる。そんな口上を述べて向かいっていくビートを見て、「助けには行かないドド?」と聞くドドリーに、私の助けが必要に見えるのかい?と言わんばかりの笑みを残して去っていくんだから、謎のお助けプリキュアとしてその分かっているんだぜ感がシヴいな。正直、戦闘はミューズが持っていっちゃった感はある。
 そーいえば、どーでもいーことではあるんですけど、ビートの決め技「ハートフルビートロック」。販促玩具のトリガー引くのは結構おもしろいなーと思っているんですけど、どうせ販促玩具から光線打ち出すんなら、もっとでかい反動で身体が後ろにずれるみたいなのがあった方が、強力な何かを打ち出した感があっていいと思うんだけどなーアクション好きとしては。
 なんだろう。やっぱ銃器的なイメージみたいなのがあるから嫌なんかなぁ。

 ともあれ、お話としては良くも悪くもあったが、これまでと比べると随分見れる話ではあった。まぁこれまでの2クールは色々とアレな感じはあったので、次クールからの盛り上げに期待したい。

今週のまたみてね
 今回のまたみてねは「お化けにビビる響奏セイレーンハミィとフェアリートーン」でした。
 次回はケンカして、雨降って地固まる的な話っぽいなー。予告を見ると、なんかセイレーンはお化けが苦手なようですが、むしろ何が怖いのか全然分からないとかの方がキャラクター的におもしろいような気がしますけどねぇ。
 あ、言い忘れていましたけど、OPはアレンジと歌詞が替わり、EDは曲とダンスが替わりました。OPはプリキュアっぽい歌詞になって良いのだが、EDは曲がおとなしくてつまらんな。
 むしろ前EDをあとに持ってきた方がインパクト的に良かったような気がしないでもない。


[indexへ] [かんそーへ] [1〜12話へ] [25〜36話へ] [37〜48話へ]