お薦め悪/脇役

TV時代劇作品の視聴感想と悪/脇役の紹介文です。

◆作品〔並び順↑〕
暴れん坊将軍12−雨の目撃者!牢獄に通う吉宗の母
暴れん坊将軍−にわか殿様が仕掛けた罠!?
暴れん坊将軍−老盗賊の復讐!捨てられた千両箱の謎

御園座出演十回記念 松平健特別公演「次男坊鴉」「唄う絵草紙」
お杏が殺した男!? 爺が引退!吉宗苦悩の決断

暴れん坊将軍12 雨の目撃者!牢獄に通う吉宗の母

投稿日 9月11日(水)15時09分59秒

あらすじ

吉宗に江戸の街に阿片が出回っていると報告が入る。両町奉行に鋭意探索を命じる一方、自らも探りをいれると、賭場に出入りしている男が阿片を持ち込んでいると判明。吉宗は浪人に化けて賭場に潜入、売人を突きとめ接触する。

本日のお薦め
  • 高知東生さん
    • 同心殺しの咎で捕まった伊平次。高知さんを時代劇で拝見するのは初めてかな…?家を飛び出し心ならずも道を踏み外してしまった息子を熱演されてましたね。自分でもどうしたらいいか判らず苛立ちもがいてる心が出てました。きっと、結構いけてるじゃん!って思った人も多いんじゃないですかね。これからどんどん出ていい経験沢山積んで欲しいなー。って、私がいいうのも変なんですけど。お由利の方をして『団十郎みたいないい男』って劇中評されてましたけど、ご感想は…?
  • 伊藤敏八さん
    • 北町与力橘重蔵。いいですねー、ぐりぐりの悪人。虫唾が走りそうな不遜な表情といい、骨の髄まで悪人って感じで安心して見てられます。
  • 細川純一さん
    • 売人源太。吉宗の言葉に、強がってしらを切ってましたが腕をねじ上げられ、すっかりゲロしてました。手を擦りながら話してる姿が情けなくて良かったです。
ココ見て!
  • 賭場にて吉宗に「広小路の見世物小屋に源太という遊び人がいる。そいつに頼むといい」と証言=白井滋郎さん
  • 源太に阿片を届ける榮屋番頭=西山清孝さん
  • 過去の蔵検め、榮屋の蔵で阿片を発見し橘に殺された同心・北沢=山根誠示さん
女将所感

 玉緒さんの「あなたの心に刺青はない筈です!」ってのがよかったな。親子の情は切っても切れない強く大事なものですね。孝行したい時に親はなしと言いますからね、ご両親がご健在の皆さん、思い切り親孝行しておきましょう!
 もう最終回を迎えてしまったんですね、今シリーズは全10回という短さですもん。東映の看板時代劇がこの状況とは残念です。シリーズ13が始まるのを楽しみに待ちたいと思います。
 そうそう、変な事が一つ。TV雑誌にも当日の新聞にも、阿片の売人に浜田隆広さんの名前出てたんですよね。でもオンエアでは演じてたのも配役に名前が出てたのも細川純一さんでした。撮影前に急遽変わったって事でしょうかね?それにしても、放送までに間があるだろうに。こんな事もあるんですねー。
 峰様ご出演部分は蘭ごちに掲載してありますので、宜しければ寄ってくださいまし。

暴れん坊将軍 にわか殿様が仕掛けた罠!?

投稿日 7月30日(火)15時34分22秒

あらすじ

 奥右筆組頭を新しく選ぶ事になった。吉宗は三人の候補の調査等を有馬に一任するが、その直後有馬が襲われてしまう。吉宗は犯人をおびき出すため、罠を仕掛ける。

本日のお薦め
  • 中島久之さん
    • 小松原式部。三人で悪巧みをする際「目論見どおりに行けば良いが」と用心深い所を見せてましたね。この場面で少し三人のキャラが見えてました。中島さんは時代劇でも現代劇でも、悪人・善人共に演じられる幅の広い方ですよね。一見真面目そうなので裏を返すとすごい悪人だったりするんですよねー。
  • 井上高志さん
    • 大竹兵庫。振って湧いた邪魔者の若殿峰次郎を「我等の言いなりにしてしまおう」と喜ぶ姿は悪人にしてはちょっとお目出度いキャラ設定だったのかな。井上さんも時代劇でも現代劇でも、悪人・善人共に演じられる幅の広い方ですよね。私、結構井上さんの笑顔好きなんですけど。
  • 四方堂亘さん
    • 梅宮左門。四方堂さん、私が初めて拝見した頃は確か爽やか好青年路線だったと思うんですけど、知らない間にすっかり中堅悪役になられましたね。表情の少ない何考えてるか判りにくいキャラでした。手に怪我してましたし、んー、紛らわしいったらありゃしない。
  • 石井洋祐さん
    • 有馬家用人・立花甚兵衛。まるで「旗本退屈男」の「喜内」を見てるみたいでした。答えに窮して「ねえ?徳田殿…はっは…」って、あなた、将軍家側用人有馬家の用人にしちゃ、頼りなさ過ぎじゃ…。時々見たいキャラですねー。
女将所感

 峰次を若殿様にってちょっと酷すぎじゃないかなあ…、袴たくして寝転がってる姿なんて、シムケンのバカ殿かと思っちゃったし。梅宮の屋敷に乗り込む場面の「背中に張り紙」、定番ではあるけれど峰次の酷さに笑わせてもらいました。普通ならもうちょっと練習してからやるんだろうけど、若殿の駄目さをアピールするにはあのくらいで良かったのか…ナ?
 そして三者三様の悪人トリオ。初めの御座の間のシーンから怪しかったですよねー。如何にも三人とも何か企んでそうだったし。おかしかったのは、三人集まって徳田新之助の話をする時、四方堂さん「あの男…」と言ったので、「どこかで見たような」とでも言うかと思ったら「只者ではないな」…そりゃ、只者じゃないっしょ。三人もいて誰も毛ほども怪しまないなんて、やっぱり金と権力に目が眩んだ節穴の眼か…。
 それにしても中島さんが一番の悪者とは…。「血迷ったか」と怯む四方堂さんをアッサリ斬っちゃって「有馬の屋敷に捨てて相討ちした事にしよう」なんてあらまー酷い。私のキャライメージからすると三人の中の一番の悪者は井上さんだったんですよね。でも井上さん「鬼にはなれぬ」と逆らって始末されてしまったのには吃驚!中島さん、そんなに簡単に人を殺していいのか…。そこまでやっといて「俺は出世をする!上様のご信頼を一身に受けてな!」だもんね。開いた口が塞がらないってこの事だわ。ホントに煮ても焼いても食えない悪人振りでした。ん、面白かったー。あたしゃこの場面が一番印象的でした。

暴れん坊将軍 老盗賊の復讐!捨てられた千両箱の謎

投稿日 7月24日(水)15時05分52秒

あらすじ

播州屋の土蔵で放火騒ぎが起こる。栄五郎らによって火は消されるが、下手人は行方不明。近くで千両箱が捨てられているのが見つかる。
 そんな中、吉宗は辰五郎からかつてホトトギスの弥助という盗人がいた事を聞かされる。

本日のお薦め
  • 中田浩二さん
    • 財前美濃守。費用・人手を自腹で江戸城下の普請をしようなんて、普通の人なら絶対考えないでしょう。ましてや中田さんなら尚更!←失礼な発言かな?「(目撃者の遺体を)どこか遠くに捨てろ!」「念の為始末する、住まいを教えろ」など冷酷無比・悪逆非道な行い、往生際の悪さといいやっぱり中田さんでした、安心安心。骨の髄までの悪人ぶりでした。
  • 沢竜二さん
    • ホトトギスの弥助。沢さんは善人も悪人もお上手ですよね。大事な二人の息子を理不尽にも殺されてしまった父を熱演されておられました。辰五郎に心の内を話す場面、涙ながらに自訴すると決める時の表情がよかったですねー。
  • 中川峰男さん
    • 太吉(養子)。初めて自分で仕入れた仏具を養父に誉められた時の嬉しそうなお顔が良かったですね。本当に峰男さんっていつ拝見しても可愛い!
ココ見て!
  • 冒頭、千両箱を見つけ腰を抜かす蕎麦屋=空田浩志さん
  • 幼き太吉を無礼討ちにした旗本=司裕介さん
女将所感

時代劇定番のストーリーではありましたが、弥助が亡き二人の息子を回想し位牌を抱きしめるシーンでは、うるうるしちゃいました。そのあと、奉行所に名乗り出るという弥助、わたしゃその途中で美濃守の手の者に消されるんじゃないかと思ってしまいました(すぐに物事を悪い方に考える私)。無事自首出来て安堵いたしました。

御園座出演十回記念 松平健特別公演 一部・次男坊鴉 二部・唄う絵草紙

投稿日 3月25日(月)15時22分56秒

あらすじ

故・川口松太郎さんの「さくら吹雪」を舞台化した作品で、健さん五度目の再演とか。
 柳沢家の家督を継いだ徹太郎は、腹違いの弟・礼三郎ととても仲がよく、水茶屋「静の家」に来ていた。そこに以前から徹太郎を逆恨みしていた旗本・戸田平吾が酒に酔って現れ絡み始めた。始めは相手にしなかった徹太郎だが、しつこく絡まれ図らずも平吾を斬り殺してしまう。礼三郎は家督を継いだばかりの兄を思いやり自分がやった事にし出奔、「静の家」のお静の実家・根岸の七五郎宅に身を隠す。
 ばくち打ちの七五郎は病身で縄張りも荒らされ放題で子分も一人の寂しい一家。礼三郎は、追っ手から身を隠すためにも武士を捨て二代目を継ぎ、縄張りを取り戻していく。夫婦になったお静との間に千代松という一男ももうけ幸せに暮らしていたのだが…。

本日のお薦め
  • 松平健さん
    • 柳沢礼三郎。花道を元気よく息を切らしながら走ってきてご登場。少し早口できびきびした動き、声のトーンも少し高めでなるほど一本気な若侍を表現されているように見えました。その後、出奔しばくち打ちになり一家の親分に。働き盛り(?)のやくざ渡世の姿と、堂々としたお侍姿の演じ分けも注意してみてると興味深いです。
  • 園田裕久さん
    • 土手下の甚造。悪人役の園田さんって拝見した事なかったかもしれない…。というほど私には珍しい体験かも。目的の為には手段を選ばない極悪親分を憎々しく演じておられました。園田さん、お顔が柔和で悪人に見えない所為なのか、不自然に釣り上がった「付け眉毛」(?)が異常に気になった私でした。
  • 川合伸旺さん
    • 戸田源之亟。さすがに威風堂々、趣味のよさそうじゃない成金的な衣装もぴったりでかっこよかった!川合さん、微笑む姿もなんか企んでそうで素晴らしいです。手段を選ばず奉行の座を狙うふてぶてしさと言うか毒々しさが出てました、ホントいいわ〜〜!唯一つ引っかかったのは、悪事を自分で漏らして、甚造に「そんな事を大きな声で言うもんじゃありませんよ」ってたしなめられてるの。んー、普通なら逆だよなー。甚蔵と源之亟の力関係に差がないって事の表現なんでしょうか…?
  • 遠藤太津朗さん
    • 根岸の七五郎。登場場面、見る影もなく没落した博打打ちの寂しさが全身から出てて驚きました。一見して、こりゃあ一家も傾くわなと言う感じ。それにしても、エンタツさんのあんな姿を見るなんて思いもしなかったので、ホントにびっくり。中盤、礼三郎を説得する場面の重々しさがよかったです。義理と人情の厚い婿思いの博打打ちを演じておられました。
  • 大山克巳さん
    • 六郷内善正(徹太郎の叔父)。貫禄十分で締まる場面も笑わせる場面もお手の物。最後の場面の礼三郎との遣り取りは必見!って。細かく書くとネタバレになるので、機会があったら皆さんも舞台見てください。EDの幸せそうな満足げな泣き笑いが良かったです。
  • 篠塚勝さん
    • 私にはきりっとした若侍のイメージが強い篠塚さん、何と頼りなげな子分か。おくめには「役に立たない半端野郎」と言われてました。礼三郎とお静の遣り取りを一人妄想する姿は抱腹絶倒。頼りなげで正直者のコミカルな演技、時折見せる忠義者の一面、いいバランスでした。んー、いいもの見せていただきました。EDの三人を見送る笑顔が最高でした。
  • 浅利香津代さん
    • おくめ(根岸一家の飯炊き婆)。何せ子分が一人しかいない弱小一家なのでさしてする事もなく、昼間っから盗み酒で飲んだくれてます。そのよれよれぶりのすごい事!台詞回しや仕草が、品がない中に可愛げがあって最高だったです。あたしもあんな「婆」になれるんだろうか…?←私ならやっぱ可愛くはなれいと思う、何せ飲むとオヤジなので。
  • 佐藤仁哉さん
    • 柳沢徹太郎。真面目を絵に書いたような若当主。叔父・六郷の言葉を間に受け茶屋娘に面と向かって「お前も三十過ぎか?」と聞くところは大笑いしてしまいました。最近の時代劇では悪役の多い佐藤さんですが、照れ笑いをする表情が素敵でした。
  • 真砂皓太さん
    • 戸田平吾。たちの悪い酔っ払いを熱演されてました。これでもかというように難癖つけてましたからね。んー、ホント酒の飲みすぎには注意しなきゃいけません。人の振り見て我が振り直せ…!?
  • 大森貴人さん
    • 大工・留吉。元気のいい若者です。恋仲のお妙(大沢さやか)とべたべたする様は、暴将の庭番隼人とは180度違ってました。
  • 安藤一人さん
    • 戸田源之亟家臣。若いのにどっしりした落ち着きがありました。流石子役から活躍されてるだけおありです。私とひとつ違いとは思えない。って、単に私が落ち着きないだけかも…。
  • 西山清孝さん
    • 甚造の用心棒・梅田。七五郎の家で礼三郎と対決する場面、用心棒頭の西山さんは流石の貫禄で斬りかかり、やっぱなーと感心してました。が、礼三郎に刀を取られ鞘に収められる辺りから元結を切られ残バラ髪になる辺りの緊張感と間と慌てふためきぶりが最高で、わたしゃ大喜び。中盤、待ち伏せしてるお行の松の下で、右腕に担いだ一升徳利から酒飲んでる姿が堂々としてました。私もあれ一度やってみたいっす。
  • 田井克幸さん
    • 甚造の子分・銀次。七五郎の家に殴り込んだ場面、礼三郎が割り込んできたので「二本差しの出る幕じゃねえやい!すっこんでろ!」と威勢のいい子分を演じておられました。かと思いきや、やっつけられて「覚えてやがれー! あ痛てて…」と負け犬の遠吠えで情けなく逃げ去っていく所は流石田井さんでした。
  • 引地薫さん
    • 戸田源之亟家臣。酒に酔って絡む平吾をたしなめてます。低くていい声なさってました。
唄う絵草紙

 芝居仕立ての歌謡・ダンスショー。短編を七演目見るような感じです。去年より更にパワーUPしていた気がしますが、単に一年ぶりに見たので衝撃度が強かったのかも…。
 三月公演という事で、「桜」をイメージした華やかなステージにという配慮があったようです(プログラム・構成演出−酒井澄夫氏・振付−藤間勘吉郎氏のコメントより)
「花の絵姿」は唄う絵草紙のオープニングのこの演目、華やかでリズム感の良いステージ。歌舞伎男役で園田さん・篠塚さん・大森さん・真砂さんが出ておられました。篠塚さん・真砂さん、本当に楽しそうに歌い舞っておられました。感心したのは園田さんも堂々と楽しそうに歌い舞ってらした姿です。
「斬って候」の際の衣装といったら、びっくり仰天…。黒のスパンコールの着物、動くときカサカサ音してましたもの。赤のスパンコールのリストバンド、黒と赤のツートンスパンコールの足袋。んーそこまでするか…。参りました。踊りの相手の7人も女優さんもすんごい着物。ピアノカバーのようなひらひらの飾り布(?)を腰に巻いてて、はためかせながら踊る踊る…(説明が貧困ですいません、気になる方は観劇を!)。

女将所感

 侍のしがらみや義理人情、家族の愛情がうまく絡んでて、ともていい話でした。時代劇ってこういうものですよねー。満足満足。
 ただ一点、悲しかったのはラスたち。お行の松の下で吹雪の夜に斬り合うんです。この演出がすごいんです。おびただしい量の紙ふぶきが噴き出してくるんですよ。舞台が暗いしスポット浴びてるのは健さんだけ。斬りかかって行く子分&浪人役の人たちが全然見えないんだもの。もー!健さん見に来てる人はいいけど私はかなり不満。もうちょっと量を減らしてくれても良かったんじゃないのかなあ。

「マツケンサンバ パート2」

 皆様必見!一度見ると癖になる、ご出演の皆さんによるマツケンサンバ。キンキラキンの着物を着て、キラキラフサフサなのを両手に持って(サンバ棒というらしい)、皆さんご登場されます。
 健さんの衣装も段々派手になっていくようです。ホントに今年の衣装も凄かった…、思わず「やっちゃったよ…」と呟いてしまった私でした。
 毎年構成が少しずつ変わってます。今年は大御所の皆さんはEDで出てらっしゃっただけでした。残念、皆さんが踊る姿も見たかったです。佐藤仁哉さんが少し恥ずかしそうに俯き加減で出てらしたのが印象的でした。
 西山清孝さんは毎度素敵な笑顔で唄いながら、田井克幸さんは軽快なステップで踊っていらっしゃいました。お二人何せ後ろにいらっしゃるので見辛い!一度近くで拝見したいものです。
 ジャズダンスが特技と仰る篠塚勝さんは、やはり身体の切れも良く満面の笑顔でノリノリで踊っておられました。真砂皓太さんも楽しそうに踊っておられました。園田裕久さんはというと、大御所ながら他の方の分も引き受けられてるのか、若い方々と一緒に演じて(?)いらっしゃいました。
 後半、健さんが歌いながら軽快なステップで花道のほうへこられました。私、花道のすぐ横の席だったんですが、なんと私のすぐ目の前で歌って踊ってるじゃありませんか!その上、「♪恋せよアミーゴ!」の部分で私を指差しウインクをしたじゃありませんかっ!ひえ〜〜!あたしゃ壊れちまいました。すっかり健マジックにかかってしまった私は(静観すると引いてしまいそうなあの空気に引き込まれてしまうのはまさに「健マジック」としか言いようがないっす)、隼人様と一緒に購入したペンライトを振りまくってしまいました。
 そしてEDで出演者の方々が客席に手拭を投げられるんですが、舞台が始まる前にお名前をお呼びして声が届けば効果があるかも?!と隼人様から伺っておりました。健マジックにかかってしまった私、普段から素敵だと思っていた篠塚さんが正面にいらっしゃったので、ついうっかり「篠塚さーん!」と叫んでしまいました(峰様ファンが松平健さんの舞台で篠塚さーんと叫ぶ…かなり変…?)。その甲斐あってか(?)手拭ゲット!かなり嬉しゅうございました。4回目の観劇にしてとうとう「禁断の世界」に踏み込んでしまった私でした。
「花の新町」でソロで歌ってらした紫城いずみさん、とても美しい歌声でした。
 それから、プログラムをよく見たら、「洋舞振付 真島茂樹」と書かれてました。真島茂樹さんといえば昨年の公演の際、「バケモノ」と呼ばれた「嵐とちり(女形役者)」役で、めちゃめちゃダンスがお上手だった方でした。只者じゃないとは思ったんですが、やはりその道のプロでいらっしゃったんですね。んー、気になる…。

余談

プログラムには出演者の皆さんの顔写真が載っててとっても勉強になります。舞台のプログラム集めたくなっちゃうほど。唯、「これいつの写真よ?」と言うほど古そうなものがずーっと使われてるようで…。出来ればもうちょっと新し目のものに差し替えていただけるとありがたい…。
 健さんのプログラムの一押しお顔写真は田井克幸さん。皆さん、洋服での写真(白黒)が多いんですが田井さんはモノクロ写真の着物姿。日舞か茶華道の家元みたいにきりっと取り澄ましておられます。プログラムをお持ちの方は、さあ開けてみましょう!

出演者

松平健    平淑惠    岡まゆみ   大沢さやか  水木佑歌   紫城いずみ
松岡富美   清水馨    鳩笛真希   
篠塚勝    浅利香津代  佐藤仁哉   大森貴人   真砂皓太   橋本宣三
園田裕久   川合伸旺   遠藤太津朗  大山克巳
安藤一人   西山清孝   藤井敏夫   引地薫    田井克幸   小西剛
新島愛一朗  瀬野和紀   田地正憲   伊村治輝   西川潤    長田昭彦
中西彩    萩原悠太   伊藤圭基
榊純     川奈千晃   吉成美由紀  川畑博美   深谷絵美   根本亜季絵
白国与和   井上謙一郎  原飛雄馬   山口竜央   橋本隆志
井殿雅和   高橋光
伏見志保   朋菜あゆみ  立花小百々  藤乃紫穂   藤田ひでみ  沖田美恵
日毬夏希   前川陽子   北村聡美   愛原ひとみ  小林和香   紫月光

 17日の午後の部は、友人から貰った券で別の知人と一緒に観劇しました(この日隼人様も来ていらっしゃって一足先の再会となりました)。そして24日の夜の部は席は離れておりましたが、竹姫様ご夫妻・隼人様・ドラママ様・理子様・棗様ご夫妻とご一緒でした。
 舞台終了後出待ち(皆さんは健さんファンなので、健さんが出ていらっしゃるまで)をした後、皆さん宿泊先のKホテルでミニ懇親会となりました。この日は隼人さんのお誕生日でもあり、お帰りになる新幹線の時間一杯まで歓談しました。

暴れん坊将軍 お杏が殺した男!?

投稿日 8月24日(金)10時38分58秒

あらすじ

お杏に振られた文吉が両国橋から投身自殺する。文吉の妹・おかよはお杏を「あんたの所為で兄は死んだ」と責めたて、それが元で町にお杏の悪い噂が広まる。

本日のお薦め
  • 大矢敬典さん
    • 魚屋。お杏に「うちにはあんたに売る品物はねえよ。他の店行っとくんな。」と如何にも嫌そうにおっしゃいます。この場面で、世の中の人は「お杏可哀相!なんちゅー事言うねん!お杏が悪いんじゃないやん。」って思うんだろうなあ。やっぱここで小柄で善人そうに見える風貌の大矢さんがこの台詞言うから効き目あるんでしょうね。
  • 司裕介さん
    • 秋葉屋のならず者。兄の墓参りに来たおかよを見つける場面。「やっぱりここだったんですね。勝手に出歩かれちゃ困りますよ」と声を掛けてます。新さんに「聞いた風な事抜かしやがって!」って、UPあり。恐くてかっこいいっす。
  • 山口幸晴さん
    • 秋葉屋のならず者(紺と黒の縦縞の着物)。兄の墓参りに来たおかよを見つける場面。やっつけられたあと新さんを見遣りつつびびりながら逃げて行くのが良かったです。先週2時間連続ご出演に引き続き、今週もご出演おめでとうございました。
  • 岡田友孝さん
    • 秋葉屋のならず者(黄色と黒の着物)。兄の墓参りに来たおかよを見つける場面。往復びんた食らってます。岡田さん、あんまり悪人には見えないですね。やっぱ、3人の中の下っ端と言う設定なんでしょうか。岡田さんと言えば「オードリー」の“お地蔵さん”、ご覧になってた方も多いですよね。
女将所感

 それにしても、江戸の人達って結構冷たいのね。人情深くて江戸情緒溢れたって感じじゃないですもん。魚は売ってくれないし挨拶もせずこれ見よがしに逃げてくなんて、冷た過ぎじゃん、噂千里を走るって感じ。そういえば「め組消滅の危機!」や「女医に恋した町奉行」の時もそうでしたね。最近の江戸庶民(って表現もおかしいけど)は薄情なのね。最後問題解決してめ組に帰って来たのはいいけど、江戸の町の人達は思い違いをしてたって事判ったんでしょうか、じゃないと買い物も出来ないし…。って、ま、いいか。人の噂も75日って言うし(って私も75日したら忘れてるかもしれない…)。
 それと驚いたのは、ラス立ちが昼間(という設定だった)という事。いやー、悪巧みは夜行われると決まってるもんでしたが、昼っちゅーのはいいですわ、見易いですもん。非常にありがたい!またお願いします。そう、最後の上様と奥野の一騎打ち良かったんだけど、あの火花の効果、やめてくれないかなあ…あんなのがなくても十分緊張感出てたと思いますけど。…あれで一気に現実に引き戻されちゃいました。
 振った相手が呑めない酒を飲んで自殺したかも…という設定だったのでヘビーな空気。いつもの娯楽王道系とはちょっと違うってのは、火曜の「退屈男」と同じ傾向か…。唯「暴将」が上手かったのは、健気な子供(ももちゃん)の使い方。あの健気な泣き顔と笑顔見て、注文つける人もそういないでしょう。あの最後のももちゃんの笑顔で「終わりよければ全て良し」。それにしても、いしのさんって哀しそうな顔がよくお似合いです。
 下元佳好さん、2時間連続のご出演、おめでとうございます。

暴れん坊将軍 爺が引退!吉宗苦悩の決断

投稿日 8月18日(土)08時27分15秒

あらすじ

 無尽講を募った蝋燭問屋大和屋が何者かに殺され、千両もの金が消える事件が起こった。無け無しの金をつぎ込んだ町人も多く、大騒ぎになる。
 吉宗の元に川瀬但馬守が京都御所から江戸の絵師が書いた水墨画を見たいと要請があったと伝えて来た。但馬は辻田北雲を推すが彦右衛門は町絵師の深見英泉が適任だと言って譲らない。絵比べを行う事になるのだが…。

本日のお薦め
  • 品川隆二さん
    • 深見英泉。ちょっと情けなさげな人情深いオヤジさんってホントぴったり。息子幸太郎になじられる場面、涙ぐみながら、詫びる表情は流石です。品川さん、好きですぅ。
  • 窪田弘和さん
    • 大和屋十蔵。冒頭、夜の船着場で「持参致しました」とミョーに押えたトーンの声の窪田さん。え?窪田さん悪人なの?ちょっと驚きでした。のちに「大和屋は誠実な人柄だった」と言われていたのでほっとしました。
  • 國本鐘建さん
    •  相模屋の用心棒。その窪田さんをいきなり斬り殺します。血の気のない殺人鬼のような迫力は流石。べったり刀についた血、國本さんの頬の返り血、狂気・残忍な感じがして東映にしては珍しい演出かと…。そんな凄い人(?)なのに、有馬邸襲撃の後、捕まってすぐにゲロしちゃったっていう設定?…んー、國本さんじゃない人が吐いたと思いたいです。…っても福ちゃんが吐いたとも思えないし…。細かい事気にし過ぎ?
  • 藤沢徹夫(現・徹衛)さんと西山清孝さん
    • 城中御座の間にて。川瀬但馬守(佐藤仁哉)の言葉に「北雲の名は聞いておるぞ、先年回向院の…」(藤沢さん)、「やー、大した出来で江戸市中の評判となった…」(西山さん)と頷いておられます。お二人とも裃で座しておられる姿は流石の貫禄。
  • 田井克幸さん
    • 無尽講を募った蝋燭問屋大和屋に押しかる町人。「預けた五両、今すぐ返してください」と懇願されてます。いつもの軽妙路線が息潜め、切羽詰った苦しさがよく出てました。
  • 柴田善行さん
    • 幸太郎。自分で作った博打の借金が元だと言うのに、10両を無尽講に騙し取られた(結果になった)父・英泉を罵り憎む姿は、本当に自分勝手でええ加減にせえよって感じ。こういう役どころは柴田さん、お上手です。この姿があるから和解した時の感動があるんでしょうね。
女将所感

 冒頭の油絵具と額縁を取り合う場面は笑ってしまいました。ついでに取り合った拍子に「大事に扱えよ、天下に二つとない一品だからな」と表した屏風にバーンと倒れでもしたらもっと面白かったのに…って、それじゃあやり過ぎ?それにしても、「女医に恋した町奉行」の時の新さんの「あ、甘〜」「あ、苦ー」ってのもありましたし、ちょこちょこと笑わせてくれるシーンが定番になりつつあるんでしょうか?
 先週、若い人達ばかりだったラス立ち。今週の一番手は小峰隆司さんでした。「やったー!ベテラン組だ!」と感激。ドキドキワクワクして立ち回りシーンに見入らせていただきました。
「野の花はやはり野に置け」…ホントですねェ、適材適所って大事だし難しいかもしれません。頑なになっていた彦右衛門が自らを振り返り思い巡らす場面、なかなかよかったです。
 最後の、お京に手を引っ張られ新さんが彦右衛門の所へ赴く一連の場面、気持ちを正直に言えない恋人同士みたいで、なんだかワクワクしちゃいました。若山さんの「身近に幸せのある事を、人は案外気付かず毎日を過ごしている」…仰る通り。それに気付かない事自体が幸せな状況かも知れないですよね。失ってから気付く、悲しい生き物っだったりするんですねェ、人間って。
 色々突っ込みポイントがありながら、彦右衛門と吉宗の主従の情を主軸に川瀬但馬守の悪行が絡んでて、娯楽王道系健在で楽しませていただきました。

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