お薦め悪/脇役

TV時代劇作品の視聴感想と悪/脇役の紹介文です

◆作品〔並び順↑〕
番外編 今夜は見せまっせ ゲスト:松方弘樹さん 
将軍の隠密!影十八(1996) 無実の証明、罠に落ちた愛

素浪人天下太平 ここは江戸から何十里 
無用ノ介 虎穴にはいった無用ノ介1969年 
忍法かげろう斬り 流し目は殺しの合図(1972) 
桃太郎侍 ふぐの毒より恐い罠 
将軍家光忍び旅 日蔭に咲くか夫婦武士道 
将軍家光忍び旅 ふたり将軍京を目指す(1990年)
風鈴捕物帳 父娘を結ぶ銀の駒(1978年) 
痛快!河内山宗俊−妻恋い、母恋い 風ひとつ
 

番外編 今夜は見せまっせ ゲスト:松方弘樹さん

あらすじ

『NHK大阪制作のバラエティ「今夜は見せまっせ」の松方弘樹ゲスト回に「谷明憲と東映剣会」の面々が松方相手に「殺陣田村」風な演舞を披露していました。峰さんは確認出来ませんでしたが、女将がよくご存じの方々が大勢出ておられるのでは?と思いましたので、取りあえずタレコミ。再放送が明日9/30NHK総合16時15分〜17時にOAされます。』としののめ様からタレコミ情報をいただきましたので勿論視聴しました!
 番組後半にそのコーナーがありました。

〈殺陣〉谷明憲 東映剣会

 松方弘樹さん 他10名の皆さん…この、他10名の皆さんが私には大事なのでありまして、目を皿にして視聴しておりました。
 初めに中央に主役の松方さん、その後列に10名の皆さんが座して平伏したあと、松方さんとお一方を残し他の皆さんは下がっていきました。そして立ち回りが始まります。
  松方さんに斬りかかる体格のいい方、カメラが遠かったので誰だろう?と思い注視していたら、カメラが寄ってくれてUPになりました。それは木谷邦臣さんでした。右八双に構え睨みを効かした木谷さん、かっこいい!思わず拍手しながら画面に擦り寄ってしまいました。

 津軽三味線の音色に乗って繰り広げられる立ち回り。6分ほどでしたが、華麗で力強い剣の舞でした。実際に見ることが出来たら圧倒されるでしょうね。
 
 私が確認できたのは、西山清孝さん・木谷邦臣さん・田井克幸さん・浜田隆広さん・高橋弘志さん(…見間違いか?)でした。 何せ松方さんばかり写ってるし(松方さんのショーなんだから当たり前か…)、他の方々が写る時はロングだし、ヅラ着用でなかったので、非常に判りにくかったです。

将軍の隠密!影十八(1996) 無実の証明、罠に落ちた愛

投稿日 2月21日(木)12時06分16秒

あらすじ

 市五郎の息子は人殺しの咎で仕置きされていた。だが市五郎は無実を信じ、事ある毎にもめ事を起こす為、鼻つまみ者になっていた。
 一方、市中には延命丸という特効薬が出回っていたが、一橋はその効能に疑問を抱き影十八に調査をさせる。

本日のお薦め
  • 立川三貴さん
    • 大林の子飼い・別木半兵衛。前半の一橋を襲う場面や中盤の雨太郎との一騎打ちの際の殺気っちゃー凄いです。女の所にしけこんだ時、床下の音次郎に気づき刀を突き立てる時の目も凄い!流石のバイオレンスサイコ系。自分を拾い上げてくれた大林には恩義がある、あの男を裏切るわけにはかないと、悪党ながら忠義立てする所は天晴れ。危険を察知し、大林の屋敷に急いで向かう場面からそのあとのラストまで、いい展開です。んー、立川さんの独壇場(と思っているのは私だけかも)。
  • 山田吾一さん
    • 市五郎。ろくでなしの息子だが人殺しをするような事は絶対無いと頑なに信じてます。それ故、そんな事は認めない世間に一人歯向かって生きてる姿は痛々しい程。んー、こういう頑固な偏屈親父的な役どころ、吾一さんお上手でしたよね。
  • 粟津號さん
    • 仙波屋番頭・五助。めっちゃ胡散臭〜い!粟津さん、姑息な三ン下役ってピッタリですよね。雨太郎達に捕まり拷問され「は、は、話す!何でも話すから命だけは助けてくれ〜!」ってな、びびって何でも吐いちゃう姿はよかったです〜。
  • 有川正治さん
    • 船手頭・大林兵庫守。焼却を命じられた阿片を着服し私腹を肥やす悪人。足元が危なくなってほとぼりが冷めるまで姿を消せと別木と五助に切餅渡してます。この二人に金を渡すって事はまだまだ悪事を働く気なんですね(じゃなきゃ、始末してるよね。←それじゃ死体だらけだよ、アブナイアブナイ)。
  • 藤沢徹夫(現・徹衛)さん
    • 仙波屋に手入に来る与力。「吉衛門はおるか!」「釈明は仙波屋から聞こう。案内しろ!」って、まあ凛々しい!仕事の出来そうな与力でした。
  • 川鶴晃裕さん
    • 冒頭、大道芸を見に来る職人。猪之吉(ベンガル)が大道芸を披露しようとする場面でご登場。難癖をつける市五郎に「おっさん、おめえの息子はな、人を殺したんじゃねえか、え、なんならなおまえが息子の罪のお詫びに、あそこからひーって飛び降りてみやがれ!」と西村龍弥さんと共に、吾一さんをぼこぼこに殴りつける職人を演じておられました。お優しそうなつるさん、世間の冷たい風の象徴でしょう、一般市民の代弁者として大活躍。「あそこからひーって飛び降りてみやがれ!」という時の面白がってからうような横顔がよかったです。
  • 山根誠示さん
    • 仕置きされた市五郎の息子・しんきち。涙ながらに「…朦朧として気がついた時には、匕首を手にしていて俺の前にやすぞうが倒れていたんだ!嘘じゃねえ!親爺ィ…」と必死に訴える場面がよかったです。山根さん、風貌的にも「はめられちゃったホントは善良な若者」ってピッタリかも。あれがKさんなら、お前絶対やってるだろうって感じだもん(って、誰の事だよ…)。←こんなトコで引き合いに出してごめんなさい。
ココ見て!
  • 冒頭、客寄せをする猪之吉(ベンガル)の右後ろの赤茶の着物=木下通博さん
  • その直後「おっさん、引っ込んでろ!」と怒鳴りつける遊び人=西村龍弥さん
  • 仙波屋番頭=白川浩二郎さん
  • 藤沢さんと共に奥へ入ってくる同心=石井洋充さん
  • 仙波屋が決所になり「それじゃあ、五助さんお世話になりました」と去る手代=林哲夫さん
  • 雨太郎に事件の詳細を話す瓦版屋=上野秀年さん
  • 殺される調合師・やすぞう=浅田祐二さん
  • 音次郎がおこうに事情を聞いてる時、手前で飲んでる青縦縞羽織=福中勢至郎さん
女将所感

 面白かったー!二回も見ちゃいました。やっぱ、立川さんは最高でした。人をあやめる時の殺気、悪党なりの苦しみと自分を拾ってくれた大林に対する忠義、影十八の手にはまり自ら大林を刺してしまった時の驚愕と怒り、最後の雨太郎との一騎打ち。侍はこうでなくっちゃ!この話の主役は立川さんでしょう!ホント素晴らしかったです。

キャスト

雨太郎−三田村邦彦 幹−南野陽子 猪之吉−ベンガル 音次郎−岸本祐二 市五郎−山田吾一 別木半兵衛−立川三貴 五助−粟津號 おれん−伊藤美由紀 大林兵庫守−有川正治 おはる−辻沢杏子 小野甚兵衛−笹野高史 おゆき−鈴川法子 長吉−大森貴人 白川浩二郎 山根誠示 藤沢徹夫(現・徹衛) 山田麻起子 浅田祐二 桂木麻智 林哲夫 森兼万貴 西村龍弥 川鶴晃裕 上野秀年 ナレーター−神山繁 一橋宗尹−里見浩太朗

素浪人天下太平 ここは江戸から何十里

投稿日 6月4日(月)10時33分15秒

あらすじ

太平は見知らぬ男・大山伝内に仕事を手伝って欲しいと頼まれる。大山は一目見て太平の腕を見込んだと言う。文無しの太平はその話にのる事にするが……。

本日のお薦め
  • 近衛十四郎さん
    • 浪人天下太平。何と言っても近衛さん!立ち回りの鮮やかな事!今見てもかっこいいですよねー。酒好きで紋無しで只酒に目がなくて。いい加減なアウトローに見えて芯が一本ビシっと通っているってな男、惹かれますねー。
  • 左右田一平さん
    • 城代家老・田川主水暗殺を30両で請け負う大山伝内。息子の為に金を手に入れようと、暗殺に加担。子供の事を思う余り、真実が見えなくなる姿。そして真実を知った時の苦悩、浪人ではあっても武士道を貫こうとする姿、いいですねー。たまーに悪役もされますが、こういう一徹な役ってのは、はまってます。そうだ、確か先週の暴将1の放送で、悪役やっておられましたね。
  • 木田三千雄さん
    • 田川家用人・小山田左内。真面目一本の人柄って役どころは本当にお上手。暴将か何かで悪役をやってらっしゃるのを見た事がある気もしますが、畜生働きをするような外道じゃなかった気がします。
配役

御坊のお仙−加茂さくら うづ巻きの勘太−佐々木剛 おみよ−菊容子 田川主水−富田浩太郎 小山田左内−木田三千雄 吉辺−千葉敏郎 市太郎−山田秀樹 大城泰 田嶋艶子 由井恵三 大山伝内−左右田一平

女将所感

 「♪何処から来たのか判らない〜 広い天下は皆我が家〜」で始まる人情深げな歌詞の主題歌「ひとり旅」、結束信二さんの作詞なんですね。結束先生と言えば、忍びの者、柳生武芸帳、新撰組血風録、俺は用心棒など他にも多数名作を作り出された方ですものね。作詞も手懸られても不思議はいないですね。

無用ノ介 虎穴にはいった無用ノ介1969年

4月12日(木)17時25分22秒

あらすじ

 時代劇の巨匠・内田吐夢が監修した、傑作アクション時代劇!“用なし犬”と呼ばれる、弱きを助け強きをくじく隻眼のヒーロー・無用ノ介が“野良犬剣法”を駆使して縦横無尽に大活躍するという作品。全19話。
 名の通った賞金稼ぎの無用ノ介と羽沼自斉が出会い、赤砂多十郎の首を狙う。

本日のお薦め
  • 羽沼自斉−山形勲さん
    • 大御所中の大御所ですね。私もう少し、お年を召したお痩せになった悪人姿しか、記憶になかったので新鮮でした(そう言えば、昨夜見た大友柳太朗版「右門捕物帳」でも松平伊豆をやってらしたような…)。善人の山形さんもいいですねー。強い印象を残しつつ、それでいて伊吹さんを食わない存在感。ええです〜!
  • 赤砂多十郎−小松方正さん
    • お尋ね者。小松さんの冷血・粘着質な所が子供の頃は恐かったんですよねー。あの方の良さは大人じゃないと判らないでしょう。人を小馬鹿にし飄々とした悪人ぶり、いいです。
  • 押崎双蓮−南原宏治さん南原さんも守備範囲の広い役者さんですよね。根っからの悪党も、ちょっと間抜けな悪党も、冷血漢もこなされますよね。なかなか最近こういう役者さんって少ないですよねー。
  • 押崎源次郎−大前均さん
    • 大男キャラ。この方も、子供の頃は結構恐かったですね。画面一杯に映ると、すんごい威圧感ありますもの。口数が少なくても存在感があって、大男キャラの上手い役者さんっていませんよね。
  • 押崎十蔵−根岸一正さん
    • 一見して姑息な木っ端者って感じ。この姑息そうな所がいいですね。なんでもやってしまいそうな身軽さ。こういう鉄砲玉的で品のない(ごめんなさい)下っ端って好きですー。
女将所感

驚きました〜!余り期待してなかったんですが、余りのキャスティングにビックリ!なんて贅沢なキャスティングなんでしょう(嬉泣)!とってて良かった…。これは保存版!

忍法かげろう斬り 流し目は殺しの合図(1972)

4月8日(日)16時05分00秒

あらすじ

 ある日山中で、身分用向きを偽る侍が殺された。その侍は、駿河大納言が企てる大名の誓紙らしき物の一片を所持していた。
 老中・松平信綱は事の真相を探る為、駿府城へ鷹を忍びこませる。

本日のお薦め
  • 江守徹さん
    • 幕府転覆を図る駿河大納言忠長。権力欲に駆られ将軍家を蹴落とそうとする様は、尋常では有りません。これくらい大袈裟なキレた殿様もありかって感じ。江守さんって若い頃はちゃんとした(?)役者さんだったんですねー。今じゃバラエティーまっしぐらだもんねぇ。
  • 小瀬格さん
    • 忠長の重臣・御宿源心。脂ののった張りのあるお姿、久しぶりに拝見しました。画面が引き締まりますね。忠義面をしながらあわよくば自分がのし上ろうとする強欲さがよく出てます。
  • 成瀬正孝さん
    • 牢番。捕まって牢屋に入れられている百舌鳥に「鞭打ち、逆さ吊り、あとほど酷くなる。お前はなどは、裸にさかれるクチだなァ。」と厭らしげに仰ってます。とってもお若いんですけどすでに、嫌味なトコが出てますね。流石ピラニア軍団。
他、キャストロールにお名前があった皆様(敬称略)

鷹−渡哲也 百舌鳥−范文雀 朱鷺−大地喜和子 小尾の方−松本留美 藤崎−阿井美千子 朝倉宏二 大木晤郎 中村錦司 特技宍戸大全 疋田泰盛 小山田良樹 成瀬正孝 橋本房枝 土橋勇 北川俊夫 志茂山高也 友金敏雄 薊−野川由美子 松平信綱−高橋悦史 ナレーター小池朝雄

桃太郎侍 ふぐの毒より恐い罠

3月20日(火)10時23分18秒

あらすじ

上方屋の熊(茶川一郎)は、ふぐ料理を始め店は大繁盛する。そんな或る日、1人の客が毒にあたって死んだと言う。その客・同心志村は二人連れで来たらしいのだが連れには異常がないらしい。桃太郎はその男の死に不信を抱く。

本日のお薦め
  • 土田嘉男さん
    • 元侍で魚屋の忠八。忠義の為に止む無く…と言う役ははまってますな。主を諌めようとする表情が何とも一途でいいです。忠義の為に同心志村を殺してしまった後悔と聞き入れぬ主への口惜しさと相俟って、座敷を立ち去る時の所作と間は何とも言えぬ空気を醸し出してます。最後に、志村の墓の前で割腹する場面は、罪悪と判っていながら死に追いやってしまった苦しみと、主への怒りと反する忠誠心が複雑に現されていました。
  • 高城淳一さん
    • 同心志村。娘の目の手術代の為に百両強請る場面では、父の苦悩が良く出てました。普段はバリバリ悪役、これ又色んなパターンの悪人もこなしてしまいますもの。高城さん、幅が広いですねー。
  • 遠藤征慈さん
    • 藩主・大久保。配下の剣持伴紀さんと成瀬正孝さんと共に畜生働きをし遊興三昧。冷酷無比ですねー。この方体温を感じさせない役どころはぴったり。笑いながらどんな事でもやってしまうでしょう。唯、悪のトップってのも珍しいかもしれません

将軍家光忍び旅 日蔭に咲くか夫婦武士道

3月4日(日)09時13分00秒

あらすじ

 上洛一行は藤沢宿に差し掛かっていた。寺子屋の先生(丹波義隆)が野外授業をしているすぐ傍で、無頼の人足が喧嘩を始めた。竹之進は子供に類が及ぶ事を恐れ、喧嘩を止めに入る。
 この藤沢は人足の親分重蔵とばくろの元締め吉十郎が凌ぎをけずっていると言う。

本日のお薦め
  • 曽根晴美さん 吉十郎 と 田中浩さん 重蔵
    • とても味のある役者さんですが今回のお二人は、コミカル路線。滑稽なメイクに、やる事なす事今一つ締まらない…、たまにはこんな事もいいですか。しかし、このお二人の共演は凄い濃いです。
  • 加藤重樹さん
    • 重蔵の子分・金作。土地を手に入れる為、嫌がらせする場面では丹波さんに「先生よー。さっさと出ていった方が病気の奥さんの為になるんじゃねえかい!」と凄んでおられます。背が高いし上から見下ろす様に仰る、眉毛の無い加藤さんは結構恐いです。割と声もいいし。今東京にいらっしゃるとか。
女将所感

恐るべし松尾監督!濃いー!!曽根さんや田中さんにまであんな顔させるなんて!二つの一家の人達なんて隈取りバリバリ。京劇かっちゅうくらい。滝譲二さんなんて違う人みたいです。悪人ちゅーより、病人みたいな顔色なんだもん。滝さんはもっとかっこいい時にご紹介します。

将軍家光忍び旅 ふたり将軍京を目指す(1990年)

2月25日(日)10時17分23秒

あらすじ

 いまだ戦国時代の色を残した徳川初期、幕府は徳川の威信を世に示すために上洛を行なう。だが、三代将軍家光(三田村邦彦)は堅苦しい規則づくめの長旅を嫌い、自分は一介の浪人・徳山竹之進として京へ向かう行列一行と前後しながら東海道を忍び旅をすることにした。そして大久保彦左(神山繁)は駕籠に将軍として乗る影武者・役者崩れの新吉(コロッケ)を連れてくる。
 新吉は本陣を抜け出した所を、都筑安房守兼次(中条きよし)の配下に拉致される。

本日のお薦め
  • 中村錦司さん
    •  新吉が抜け出した後お蔦(萬田久子)と入るめしや主。お蔦は女掏摸で、新吉の財布を狙っていたんだけど、新吉は無一文。勘定でもめて新吉が逃げ出した後、追って店を出ようとするお蔦の前に錦司さんが立ちはだかり、「おかんじょ」と言って両手を重ねて差し出す、間と飄々とした表情がいいです。好きでした〜錦司さん。
       このすぐ後、新吉は拉致されるんだけど、物陰から飛び出し新吉の鳩尾を殴って気絶させるのが、小峰さん。担ぐのが白井さん。ですよね〜、あのコロッケの体を支えるのは、白井さんじゃないと。
  • 北村明男さん
    • 芝居小屋(櫻川一座)の呼び込み。北村さんも、お優しい風貌。「芝居小屋」「同心」の善人系が高確率!
  • つる(川鶴晃裕)さん
    • おお〜!芝居小屋(櫻川一座)の呼び込みに発見!若々しくて可愛い〜!そこで私の「つるさん発見ポイント」をお教えしましょう。「芝居小屋」「荷物を背負った行商人」の善人系が高確率!
女将所感

 オンエア当時、突拍子もない設定に「視聴者をおちょくっとるんかいな」と思い、余り真剣に見ておりませんでした。久しぶりに見てみてもやっぱ、おかしい…。役者さんってどんな事でも真剣におやりになるんですから、大したもんです。
 どうも、ラス立ちBGMのあの鼓の音を聞くと笑えてしまう私…。

風鈴捕物帳 父娘を結ぶ銀の駒(1978年)

2月10日(土)13時04分55秒

あらすじ

 ある日、熊と八が永代橋の下に岡場所女の身投げ死体を見つけるが、岡っ引の新吉は殺しだと見破る。
 岡場所を当たってみると、その娘はおたえという娘らしい。おたえが握り締めていた羽織の紐と飾りバチが手掛かりだった。

本日のお薦め
  • 菅貫太郎さん
    • 佃の徳蔵。お若い頃は「時代劇映画」で結構「バカ殿」をやっておられましたね。先日、工藤監督特集を見てつくづく、「そんなんじゃ、暗殺されるだろう」というお殿様を演じておられました。今回は騙した女を売り飛ばす寄生虫的存在。娘を騙す為に、岩尾さん岡崎二朗さんとつるんで一芝居うつんです「叔父の私がついていながら…一月でいい。辛抱しておくれ。私が金を作って迎えに行くから」って。まあ、嘘ばっかり。ばれて開き直った時との落差が素晴らしい!私、菅貫さんのイってしまった目が好きなんです。
  • 岩尾正隆さん
    • 徳蔵の子分弥太郎。以前は東映所属でいらして今はフリーで頑張っておられると聞きました。今回は、娘を騙し売り飛ばす全く蛆虫のような役どころ。本当にピッタリで素晴らしい!この岩尾さんと菅貫さんのコンビがあってこそ、西郷さんがかっこよく見えるんですよね〜。
  • 福本清三さん
    • 壷振り。またまた登場の福ちゃん。新吉に弥太郎の事を尋ねられ、真面目に答えておられます。普通の人そう。しかし、福ちゃん、眉毛太すぎです。ちょっと滑稽なくらいっす。
  • 小峰隆司さん
    • 料理屋の客。若い〜…って当たり前なんですが。「お願いしますよ」女将に声をかけて二階のお座敷へ上がられます。この時の穏やかなお顔!ホント、いい人そうです。この方がカッと睨みをきかすとすんごい悪人に変わるんですから役者さんって大したもんです…って逆か。強面の小峰さんがにっこり笑うと穏やかな善人に見えるから大したもんです。
女将所感

 この作品、石森章太郎さんの劇画が原作なんです。流石に劇画だけあって設定は「おいおい」ってトコはあるけど面白いです。主題歌の西郷輝彦さんが歌う「誰も知らない」はいずみたくさんの楽曲で、時代劇っぽくなくてかっこいいです。
 それと、キャストロールに「峰蘭太郎」と確かにあるのに、いない!!ご出演されて無いんです!カットされちゃったんでしょうか…おいたわしい、峰様。

痛快!河内山宗俊  妻恋い、母恋い 風ひとつ

あらすじ

豊前中津藩士の左源太の妻・志津はある日重役の息子島村に陵辱された。不義密通の汚名のもと左源太は禄をはがれ、一人娘のおきくを連れて江戸に出奔、辻斬りに身を落す。一方、志津は流れ流れて下級娼婦に落ちぶれた。事件後のうのうと出世街道を歩む島村に河内山は言い知れぬ義憤が募る…。

本日のお薦め
  • 清水紘治さん
    • 左源太役で、極めて台詞は少ないですが、間と目の表情がいいです。特に、娼婦の志津が客の男と一緒の所を見つけ男を殺す場面がお薦め。妻に対する、憎しみ、悲しさ、愛しさ、諦めといった色んな感情が混ざり合った目と表情が最高です。台詞はありませんが、間と所作から伝わってくるものはそれ以上のものがあります。
  • 藤村志保さん
    • 志津役。元は武家の奥方で、心ならずも娼婦に身を落としてしまった投げやりな生き方の中に、絶ち切れない思いがよくでてます。特にお薦めは、夫と娘に対面する場面。薄汚れてしまった自分と無垢な娘を慮る母の表情…夫に対する妻の顔。ここも台詞は殆どありませんが、志津が歩んできた何年かが現されてます。やっぱりお上手!先日「柳橋慕情」でも味わい深い女将役を好演されてましたね。
  • 原田芳雄さん
    • レギュラー、浪人・金子役。無口で何考えてるか判らない元辻斬り。翳があってとってもワイルド。原田さんが画面に出ると引き締まります。ちょっと悪そうなワイルドな男って魅力的じゃありませんか?←単に女将の好みなだけだったりして。
       今回は娘を道連れに自害しようとした左源太を斬ります。「斬るんじゃねえ」と叫んだ宗俊(勝新太郎)の声が哀しく響いてました。

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