お薦め悪/脇役

TV時代劇作品の視聴感想と悪/脇役の紹介文です

◆作品〔並び順↑〕
子連れ狼
 大五郎涙の決意!一刀対烈堂大爆破の死闘! 
 死闘!一刀対90人の無法者 子連れ狼−斬れぬもの、父子の絆!
天罰屋くれない闇の事件帖
 13年目の絆!自分の始末を依頼された刺客!!
 天罰屋VS葵の御紋!引き裂かれた夫婦愛!! 
 

子連れ狼 最終話 大五郎涙の決意!一刀対烈堂大爆破の死闘!

2003年12月15日

あらすじ

一刀は三峰藩国家老・駒木根将監から山目付を斬って欲しいと依頼されるがそれを断る。山中、性質の悪い人足に絡まれていた旅姿の武家の妻女・弥生を助けた。弥生は亡き妻・あざみの知り合いだった。

本日のお薦め
  • 夏八木勲さん
    • 柳生烈堂。流石の貫禄の夏八木さん。一刀を始末するためには手段を選ばず網の目のように策略をめぐらす執念深い姿も板についてて、凄く憎々しく見えていいです。
  • 中原丈雄さん
    • 黒森軍太夫。中原さんは善人も悪人もこなされる方ですが、今回は血も涙もない私利私欲に固まった人物でした。「この男、本当に何も知らぬのかもしれません」という鏑木市之進の言葉に向けられた眼差しは常軌を逸してるようでした。
  • 梨本謙次郎さん
    • 鏑木市之進。真面目で誠実そうに見える風貌をされてますし、お役目と妻への愛に板ばさみになる役どころはお似合いでした。
  • 渡辺梓さん
    • 鏑木弥生。いつ見てもお綺麗な方。今回のような不幸せが漂う一途な妻という役どころはぴったり。悲しげな笑顔が儚くて夫でなくても守ってあげたいと思わせるのでは。
  • 下元年世さん
    • 駒木根将監。山目付を斬って欲しいと一刀に依頼するも断られてます。烈堂に内通してて、断られたのを報告するや、始末されちゃってます。死ぬ間際まで藩の安泰を願ってました。テレビ雑誌には違う方のお名前がキャスティングされていましたが何か急な変更?
  • 大矢敬典さん
    • 一刀らの泊まっている宿に近くに死人が出たと飛び込んできます。「顔は判らねえ。あんなむげえ死人は初めて見ましただ」と訴えてます。本当に悲壮なお顔をされてて、その状況が如何に凄惨だったか見たときの辛い心情が伝わってきました。
ココ見て!
  • 弥生(渡辺梓)を襲う人足(左平次(濱田万葉)の右)=白井滋郎さん
  • 弥生(渡辺梓)を襲う人足(左平次(濱田万葉)の左)=伊庭剛さん
  • 一刀と弥生が泊まっている宿の主=藤沢徹夫(現・徹衛)さん
  • 烈堂配下。本田伊勢守(青井稔幸)を締め上げる=笹木俊志さん
  • 山目付。「いい加減に吐け!」と鉱山師の峰様を拷問=柴田善行さん
女将所感

 今シリーズは親子愛・夫婦愛といったものがより強く表現されていました。この最終話もまた鏑木市之進と弥生の夫婦愛が細かく描かれてましたし、烈堂の策略もあちこち絡まってました。
 一刀もかなりの深手の傷を負いながらもまた歩みだしましたし、大五郎も刺客の父を持つ子として成長したようですし、新しいシリーズが見られるでしょうか。
 峰様ご出演部分は「尾頭付」に掲載してありますのでよろしければご覧くださいまし。

子連れ狼 死闘!一刀対90人の無法者

投稿日 11月8日(金)14時43分29秒

あらすじ

 一刀は館山藩江戸屋敷用人から刺客依頼を受けていた。約束の場所に来た一刀はその子供の阿矢と惣一郎だった。父は折助と呼ばれる渡り中間により死に追いやられていた。

本日のお薦め
  • 中山仁さん
    • 南町奉行所与力・等々力玄蔵。時代劇では悪役で欠かせない中山さんですが、鈴木家の前で一刀と対面する場面は堂々とした与力姿でした。悪事を働かない中山さんって凛々しくてかっこよかった! 一刀を狙った鏃に毒が塗ってあるのに気がついた時思わず「うわ〜…」と洩らした驚きの表情、ミョーに人間ぽくってよかったです。
  • 渡辺哲さん
    • 尾州の斧助。人懐っこい善人役も演じる渡辺さんですけど、この回は折助頭の大元締めらしく堂々と悪者してました。酒をあおって吐き出しながら子分たちに指図する姿はホントに下品で柄が悪かったです。力が頼りの外道がぴったりでした。
  • 中西良太さん
    • 折助・定吉。時代劇・現代劇ともに善人も悪人もこなされますよね。定吉のような小心で真面目な役どころの中西さん好きです。一刀を見つけて頭に報告しようと決める場面「知らせるしかねえんだよ」と哀しげにいう表情がよかったです。最後に一刀に助けられ走って家に帰る場面のおぞましいものを投げ捨てるように槍を放る姿や家に帰り着いたときの表情が、気弱だけど家族思いな父親の姿をよく現してました。
  • 山口粧太さん
    • 南町奉行所同心・矢坂新三郎。私のイメージでは山口さんはいたいけな職人という感じなんですけど、このところ意地の悪そうな役も時々拝見します。それでも町人が多かったと思うんですよね。同心役でのお侍の髷姿は新鮮でした。融通の利かなさそうな正義漢もお似合いでした。
  • 岩尾正隆さん
    • 折助・桑造。岩尾さん、町人も侍も商人も色んな悪人をこなされますよね。 酒飲んで叫びまくる斧助に「元締め、酒は程々にしとかねえと」と忠告してました。ホント憎々しい表情。力自慢の斧助と対照的に悪知恵が働きそうな子分でした。一刀と斬りあいになる場面、取り敢えず先に子分に斬りかからせようとする所が姑息でよかったです。
  • 木谷邦臣さん
    • 中間頭・御油の陸三。賭場に乗り込んで来た一刀に「誰だてめえ!ここが何方のお屋敷か知ってんのか!さんぴん!」と怒鳴る場面。ならず者の折助頭だけあって、悪そうで迫力あってめちゃめちゃかっこよかったです。いやー、ホント怖そうだった!
  • 司裕介さん
    • 阿武隈配下の折助。乗り込んできた一刀に「なんだてめーは!」とお茶碗持ったままで怒鳴ってます。がに股でどすどす歩いてきてガンたれる様が、そりゃあも〜無頼の輩って感じで最高です。
ココ見て!
  • 冒頭、岡場所で折助に襲われ財布を取られる若旦那風=小泉敏生さん
  • 阿武隈が斬られる場面の折助。「お替りお替り!」と茶碗出してる=勝野賢三さん
  • 阿武隈が斬られる場面の折助。「てめえのようなゴロンボの来るところじゃねえ!とっととうせろ!」=小谷浩三さん
  • 岡場所にいる時一刀に斬られたあしすけ=武井三二さん
  • 折助に殺された鈴木初内の中間=本山力さん
  • 鈴木初内=楠年明さん
  • 等々力の馬を引いていた役人=田中雅俊さん
女将所感

 TV雑誌では「一刀対70人」と書かれてたのに、放送を見たら「90人」に増えてました。いつのまに加勢が増えたのか?!
 使われてた一刀の人相書が本当にそっくりでした。あんなに上手に描けるなんて素晴らしいです。流石プロフェッショナル。

子連れ狼 斬れぬもの、父子の絆!

投稿日 10月18日(金)21時21分30秒

あらすじ

拝一刀は、公儀介錯人の職を追われた上、妻のあざみも殺された。息子の大五郎と共に冥府魔道の道を行く一刀に家老暗殺を依頼する鏑木が現れる。

本日のお薦め
  • 本田博太郎さん
    • 十文字屋甲兵衛。三年前に恩を売った事をネタに家老・杉戸を公然と強請るなんざ、ホントに悪人ですね〜。娘を省みぬ金の亡者でした。最後に、息も絶え絶えに話すところは後悔の念が出ててよかったー。死に際に自らの半生を後悔し、親心を取り戻してよかったです。
  • 田山涼成さん
    • 鏑木頼母。田山さんは現代劇ではコミカルで頼りない役どころを演じる事も多いですが、180度違ってました。一刀に依頼の理由を話す時には、息子を殺された無念さや怒りを、息子との回想シーンでは父としての愛情ある表情がよく出てましたもんね。
  • 団時朗さん
    • 壬生八人衆筆頭・筧源佐衛門。剣の達人らしく、一刀と対峙する場面はなかなかの迫力。その筧があっけなく斬られてしまうんですから「一刀って凄いな!」と思わせるに効果抜群かも。 久々に拝見したら随分恰幅よくなられたんですね。それでもやはり渋くてかっこいいです。流石元ヒーロー!幼き日の私も画面に釘付けでした。
  • 深水三章さん
    • 杉戸監物。冷酷且つ権力に執着する悪家老でした。もー、冷血でねちっこくて自分の事しか考えない悪者の塊。人の不幸を踏み台にのし上がるふてぶてしい表情は最高です。
ココ見て!
  • 冒頭、子連れ狼に間違いありません!と報告する役人=西村正樹(現・匡生)さん(この時報告を受けてた代官役の人、木下通博さんだったのかな?)
  • ラス立ちで一刀の小柄を額に受けた=小坂和之さん
  • ラス立ちで一刀に槍ごと頭を真っ二つに斬られた=稲田龍雄さん
女将所感

 東映の公式サイトにも「スーパー16m/mサイズを使用した事により、映画のような見応えある作品になっています」というような自信満々のコメントが出ておりました。その時間帯、何があったのか受信状況が悪くノイズが入ってるんですもの!卒倒しそうになりました。残念、勿体無い…。それでも見応え充分、緊張感があって一時間集中して見られました。
 それとOPロールも綺麗な事!四季の映像に小椋桂さんの歌声がぴったりでした。そこで一つ気になったのは「小阪和之」さんて、「小坂」さんですよね?…って、誰に聞いてるんだ?
 岸田さんの儚げな声のナレーションが、冥府魔道を行く親子の先行きの危うさと強かさを暗示するようで、あってたと思います。
 それと回想シーンで一刀の妻・あざみを斬った柳生三人のうちの一人が峰様みたい、めっちゃクサイです。

天罰屋くれない闇の事件帖 13年目の絆!自分の始末を依頼された刺客!!

2003年05月26日

あらすじ

旅籠生駒屋で働く事になった紅はお琴という盲目の少女と出会う。お琴は幼くして両親と死別し生駒屋に引き取られたが、主人夫婦から厄介者扱いされ、遊郭に売られようとしていた。

本日のお薦め
  • 遠藤憲一さん
    • 蝮の治郎(お琴の叔父)。極悪非道な外道の鑑!仲間の失敗にキレる姿も文三を痛めつける横顔も異常性をこれでもかと見せつけていらっしゃいました。非の打ち所の無い(?)悪人ぶりに「エンケンさんすごーい!」と拍手しちゃいました。
  • 湖条千秋さん
    • 生駒屋の内儀・おせん。金の亡者丸出しのギラギラ演技が凄かったです。やっぱり湖条さんはこうでなくっちゃ!お琴をいびる時の憎々しい顔も流石ですし、文三から届けられた50両を見たときの手のひら返しの態度が見ものでした。
  • 窪田弘和さん
    • かどわかされる備前屋主。いきなり袋詰めされて浚われてしまいました。蝮の治郎一味に出くわした時の怯えた表情と物腰が良かったです。
ココ見て!
  • 冒頭、紅がすすぎを持ってきてる旅人=司裕介さん
  • 三百両用意しろと治郎に脅される備前屋の番頭=田井克幸さん
  • 回想シーンでお美代(園英子さん)に刺されたお店主=西山清孝さん
  • 薩摩屋主=北村明男さん
  • 薩摩屋手代?=中川峰男さん
  • 竜次にやられた蝮の治郎の子分=西村龍弥さん
  • 禊に斬られた蝮の治郎の子分=石川栄二さん
  • 紅に斬られた蝮の治郎の子分=山口幸晴さん
女将所感

 元締めのご出馬でしたね。文三(古谷一行さん)の天罰屋としての苦悩がよく判ってよかったです。付かず離れずそれを見守ろうとする仲間たち。一人飛び込んでぼろぼろになってもやっぱり最後は自分で始末をつけてました。こうでなくっちゃ。
 達之介(塩野魁土くん)のあどけない表情と的を得たきつーい一言がいいです。「うちには払うお金はありませんもの」とさらっと言われると悪気が無いだけにイタイ(汗)。子供は正直ですね…。
 ハッピーエンドでめでたしめでたしの大団円で終わる作品も時代劇として面白くていいです。でも、人間が生きていく上での苦しさや悲しさが漂うところが、この作品のような反体制モノのいいところです。

天罰屋くれない闇の事件帖 天罰屋VS葵の御紋!引き裂かれた夫婦愛!!

2003年05月05日

あらすじ

 紅は志乃から買い物を頼まれ町へ出かける。町では御三卿・田安家の三男・右京介が乗る馬が無謀にも駆け回っていた。そして紅はその馬が百姓の老人を蹴り殺す場面に遭遇する。

本日のお薦め
  • 田中隆三さん
    • 右京介の始末役・相良平蔵。高価な唐人参を買うため、不本意な役目についていました。涙ながらに訴える志乃を見る表情がなんとも辛く苦しそうでした。最後は妻の願いどおり武士らしく果て、思い残すことはないといった感じでした。悪人役もいいですけど、やっぱりこういう役どころの田中さんが一番好きです。
  • 筒井真理子さん
    • 相良平蔵の内儀・志乃。長患い(労咳)でありながらも気丈に武士の妻の誇りを忘れず一生懸命夫を愛してる姿がよかったです。筒井さん、現代劇でも時代劇でもご活躍ですけど、何故だか薄幸そうに見えてしまうのは私だけでしょうか。
  • 岩尾正隆さん
    • 右京介の守役・高原大膳。右京介の乱行を諌める事無く自分の保身と私福を肥やすことに執着してます。脅迫まがいに相良におちよを消せと指示する場面のいまいましげなお顔、最高っす。
  • 木下通博さん
    • 現場に駆けつけ「おい!戸板をもってこい」と指示する同心。おちよが泣いて懇願するのを無下に「町方同心が出だしできる相手じゃえねんだよ!」「ええ!知らん知らん!」と突っぱねてます。「お役所仕事」ってのがよく出てました。そりゃ自分の身が可愛いもんね、普通無理して探索しようなんて考えません。
ココ見て!
  • 冒頭、馬に蹴り殺されるお爺ちゃん=東孝さん
  • 禊の座敷にいる芸者=平井三智栄さん
  • 料亭の主。幇間が斬られた訳を禊に話してます=波多野博さん
  • おちよが評定所に嘆願に来る場面門前で「ならぬ!訴えがあれば…」と説明する役人=岡田和範さん
  • 茶屋・主。竜次が乗り込んできてたのを見て金で済まそうとしてます=林哲夫さん
女将所感

 なぎささん、美しいですね〜。家族と過ごすときの幸せそうな笑顔も、悪人への怒りを表す表情も、依頼人の不幸を思う悲ししそうな表情も美しいですもん。ため息が出ちゃう(単に私の好みって事だったりして…。だって好きなんですもん、なぎささん)。右京介をはめる為に仕掛けた罠、芸者姿が本当に美しくて見惚れてしまいました。
 古谷一行さん扮する口入屋恵比須屋文三と鈴木ヒロミツさん扮する番頭茂助との遣り取りは、重く苦しい「天罰」話の中に明るさを灯してますね。松坂親子の家族のふれあいもそうですね。島田久作さん扮する松坂平之進、不器用ながらも暖かい大きな愛情で紅と達之介を守ろうとする父親の姿がとても好感持てます。
 幼いおちよに「天罰屋に会いたいなら湯島天神に行くんだな」と教える壱松。母親ゆえの情の深さか少々甘くも思える紅、幼くても人殺しを頼む厳しさは身を持って知らなきゃならねえときっぱり告げる元締・文三、それぞれのスタンスが描かれてました。よかったです。綺麗事だけじゃ済まないということを描いてくれないと、アウトロー物にふさわしくありませんもの。
 作品としては久々に保存用として録画しています。勿論、峰様がタイトルバックに出ていらっしゃるからでもあるんですけどね。吉田兄弟の三味線のテーマ曲もいいのでタイトルバック気に入ってます。提供が変わるたびにその映像が見られるのも嬉しいもんです。
 さあ来週は峰様が土佐役でご出演の筈です!楽しみです〜!

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