東映太秦映画村体験記・10

〜2007年10月21日(日)【10】〜
久しぶりの東映太秦映画村
主なイベントは福本清三ショー、忍者ショー・猿飛佐助、寺子屋、花魁道中、南京玉すだれです。 

久々の東映太秦映画村

 久々に映画村に行ってきました。
 この日自分が参加するはずだったソフトボールの試合を人数不足で棄権する事になり急に体が空いたものですから。常々、福本清三さんのショーも久々に見てみたいと思っていました。福本さんのショーには峰蘭太郎様も監督役でご出演されていますが、暫くは撮影等のスケジュールで欠席との事でした。ですが、この機会を逃すとショー自体を観に行けない確率がうんと高いので…。
 この日はお天気にも恵まれともて過ごしやすい行楽日和でした。

 本当に久々の映画村です。朝一から村に入り、イベントの自作タイムテーブルを片手に(前日に映画村のサイトを見て作っておきました)、イベントからイベントへと綱渡り。場所取り席取り、その間にも色々とする事もあり超多忙な一日でした。
 見てきたイベントをご紹介します。

福本清三ショー

福本清三さんほか東映京都の皆さんがご出演 

一日3回……10:15 12:30 14:30

 監督役は細川純一さん、俳優さんの役どころは、福本清三さん、木下通博さん、浜田隆広さん、柴田善行さん、平井三智栄さん、中川峰男さん、小泉敏生さん、柴田裕司さん、三浦憲世さん

 監督役の細川さんが初めに出てきて、お話のストーリーなどをお話になります。主役はもちろん福本清三さん。監督の「本番ヨーイ!スタート!」の声で緊迫したお芝居が始まります。やっぱり真剣な生のお芝居は緊張感が違いますね。皆さんの息遣いや気合といったものが直に伝わってきますので。
 福本さんのご登場では拍手喝采が起こります。やっぱり、我らが福ちゃん!といったところでしょうか。福本さんの存在感は流石です。
 そして一旦いいところで「カット!」の声が掛かり一時中断します。それから監督の細川さんが、その続きの場面の立ち回りの手をつけて流をお客さんに説明していきます。これを盛り上げるのが監督役の細川さんの大事なお仕事。流石にお上手な話術で観客を惹き付けます。出演者の皆さんも色々とボケをかましつつ、冗談を絡めながら上手く盛り上げていきます。
 そして、リハーサルをやった後、いよいよ本番再開です。先ほどまで冗談交じりでやってらした皆さんの顔つきが一変し、いよいよ緊迫の立ち回り場面が展開するんです。
 その緊張感と立ち回りのスピード、息の合った間合い。目が離せません。やはり常日頃厳しい稽古をされてらっしゃって、お互い知り尽くした仲間だからこそ、観客の目の前で見せられるんだと思います。何度見てもやはり生の立ち回りはいいものです。
 配役は、ヒーローが柴田善行さん、殿様の奥方が平井さん、悪者頭が木下さん、配下らが浜田さん、中川さん、小泉さん、柴田裕司さん、三浦さん、でした。

 この日は本当に沢山のお客さんが村を訪れていて、回を追うごとにお客さんの層が何重にも重なるようになっていました。流石の人気ですね〜。
 ショーのあと、希望者は出演者の方々と記念撮影をしてもらえるんです。一応時間の都合上、人数制限があるようですけど。
 私は最終回の記念撮影に参加したんですが、家に帰って来て写真を見てから気付きました。監督役の細川さんに入っていただいてませんでした。しまった〜、涙。
 記念撮影には監督は入らないので、ご希望の方はしっかり「監督さんもお願いします」とオーダーしてくださいネ。

峰蘭太郎さん、監督役 
 これは8日の監督役の峰様の写真です(頂いたもの)。
 私が行った日は峰様は出演されていらっしゃいませんでした…涙。日にちが良ければこんなお姿も拝見できたのですが…残念です。
 来月(11月)3、4、25日にはご登場されるそうですので、皆様どうぞご覧になってください。

    

忍者ショー 忍術・猿飛佐助

リー村山さん・巴里絵さん、宍戸大全アクションチーム(森山陽介さん、高島和男さん、田中千尋さん、古本隼也さん)、北沢光雄さん

一日4回……10:30 12:00 14:00 15:30

 満員御礼状態な中村座、お客さんの熱気でムンムンでした。午後の回、20分前に行ったのですが、すでに座って待っている人がいてびっくり!やっぱり人気のショーなんですね。私は身長・座高が低いので前に何人も人がいたら見えないですもん、写真も撮れないし…(T_T)。最終回はもっと早く来て席取りしないと!と思いました。

 内容はこれまで見たことのないようなコミカル色の入った忍者ショーでした。猿飛佐助とその弟子らが、天下を我が物にしようとする悪の妖術使いらと戦うお話です。ストーリー的には全体的に明るめ(?)な感じです。いつもの忍者ショーとは違う演出も多々あり、うーん、やっぱり珍しいタイプのような…。
 それでも、立ち回りやアクションは流石の緊張感ですよ。飛んだり跳ねたり、二階から落ちたり…。涼しくなったこの季節でも汗だくになって演じていらっしゃるのを見ると、はやり生でのアクションって凄いと思います。

 緊張感の漂う中、恐ろしい形相で敵を探しながら、客席に下りてくる佐助役のリーさん。ほんと凄いですよ、その恐ろしげな表情といったら…。小さい子が睨まれたら泣きますって…(^^;)。
 すると、いきなり場内が明るくなり、お客さんとの交流の時間に。海外からのお客さんにもお得意の流暢な英語で話しかけていらっしゃいました。
 凄いメイクをした、にこやかな表情のリーさん、汗だくでお客さんに話しかけていらっしゃいました。

 するとまた場内暗転、「どこだ〜!」と恐ろしげなあの佐助の表情に戻るんですよ。そのギャップが凄くて…。
 これまでとちょっと違うテイストの忍者ショー、今まで何度も忍者ショーを見てる方にも新たな発見をしてもらえるかもしれません☆

 忍者ショーを見ると日頃から皆さん厳しい稽古をされてるんだろうなと思います。危険と隣り合わせの仕事ですからね。それを毎日毎回全力で演じられるのは大変な事だと思いますが、お客さんのためにもずっと頑張っていただきたいなあと思うわけであります。 

寺子屋

窪田弘和さん

一日5回……10:15 11:30 12:45 14:15 15:45

 窪田さんの寺子屋は久々・二度目の受講です。はやりこちらも大勢の家族連れが訪れてました。
 寺子屋では、時代劇下使う小道具や江戸時代の庶民の暮らしの様子…お金や生活に欠かせないもののことを教えてくれます。時代劇を見てるだけでは判らない事、知っていたらより一層時代劇が興味深くなる事など知る事ができます。

 お客さんを巻き込みながら、窪田教授が笑いを交えながら授業を進めていくんです。やはり役者さんですから、その辺りの演出はお手の物です。子供たちも元気よく「はい!はい!」と手を上げて答えようとしていました。その対応の仕方、というか捌き方がまた面白いんですよね〜。その掛け合いを見ているだけでも楽しくなってしまう私です。

 授業のあとでは、使った小道具など触ったりそれを使って記念撮影も出来るわけですが、観客の皆さん、わらわらと舞台に上がって入れ替わり立ち代り手にしていたようでした。ああやって新しいことを知った子供たちが、時代劇に興味を持つようになってくれたらなあと思います。

 休憩時間を割いていただき、窪田さんとお話できたのですが、この日は本当は映画「茶茶」の撮影(ロケ)に行くはずだったとか。それが急なスケジュールの変更で、寺子屋に入ったとのことでした。ロケに行ってしまわれたら、お会いできないので、急な偶然のスケジュール変更に感謝です。
 年末年始に向けて特番の時代劇、映画作品、映画村での仕事のほか、諸々の事で多忙な毎日を送っていらっしゃるそうです。ほんとにスケジュールがピッタリ合ってよかったです。

花魁道中

園英子さん・川鶴晃裕さん・中村裕一さん他

一日3回……11:00 13:30 15:15

 中村座の正面から吉原まで花魁道中のおねりです。流石、花魁の美しい姿を見ようと時間の前には何重にも人だかりができます。川鶴さんの口上で始まった花魁道中は、あの花魁独特の歩き方をしながらゆっくりゆっくりと進んでいきます。つるさんの伸びのある声が通りによく響きます。

  お客さんたちは皆さん、花魁の美しい姿に見惚れますよ。いや〜、ほんとに園さん、お綺麗なんですもん。同性の私が見ても、ため息が出ます。
 それから、あの八文字歩き、相当難しく体勢的にも厳しいと思いますが、涼げな美しい表情で歩いてゆくのは大変な事でしょうね。もし私だったら(そんな事はありえないけど)、苦痛で顔が歪むと思います…汗。

 ご覧になったことがない方は是非一度、生で見ていただけたらと思います。ほんとにため息が出ますよ〜。

大道芸・南京玉すだれ

小野亮子さん

一日5回……9:30 11:15 13:00 14:45 16:20

 小野さんの南京玉すだれを見たのは初めてでした。明るく可愛らしい雰囲気の小野さん、軽快に玉すだれを披露しながら、観客を巻き込んでいきます。
 拍子木をお手伝いしてもらったり、一緒に玉すだれを体験してもらったりと。見ているほうも、参加したその人も楽しく過ごせるように、絶妙なトークで和ませ笑わせてくれます。

 朝の回では、親子で来ていたご家族の小さな男の子の兄弟、兄弟同士張り合って、またそれが元気ではきはきしてて明るくて、絶妙なキャラを発揮してました。それを引き出すのもまた役者さんの腕の見せ所ですよね。
 また別の回ではオーストラリアからお越しだった紳士が玉すだれ体験をされてました。小さな国際交流です(^^)。
 出来れば私もやってみたかったところです。って、流石に手を上げる勇気はありませんが…汗。

 本当に京撮の皆さんは流石プロ!上手に楽しく対応しながらみんなを楽しませるんですから。
 暫く、頭の中で「♪あっ、さて〜、さて〜、さてさてさてさて〜」とあの歌が鳴ってました。

峰様に再会

峰さん近影 仕事の都合でこの日の福本さんのショーには参加されていらっしゃらなかった峰様ですが、空き時間に少しだけ村へお越しになられました。お陰さまでほんの少しでしたがお会いする事ができました。お会いできないものだと思っていましたので、本当に大感激な出来事でした。

 このところは撮影の仕事、所作指導の仕事、その他諸々の仕事の関係で超多忙とか…。出来る事なら峰様の監督回を拝見したいものでした。

 新春のテレビ東京10時間ドラマ「徳川風雲録」第1部、家老役でご出演です。内田朝陽さんの所作指導もなさっていらっしゃるそうです。皆様是非ご覧ください!

後記

 急に思い立って出かけましたが、沢山の俳優さん、知り合いの方々に会うことができました。お天気もとてもよく行楽日和でしたし、本当に行ってよかったです。

 少し残念だったのは、ロケスタの「映画のヒミツうそほんとう」と、パディオスの「電王ショー」が見られなかったです。なにせタイムスケジュールがびっしりで(自業自得?)、お昼ご飯も抜きだったくらいです…涙。腹ペコで気が遠くなりそうなほど。最後にはもう食べ物の事しか考えられないくらい、お腹と背中がくっつきそうでした。

 お世話になった皆様、本当にありがとうございました。またお会いする機会がありましたら、どうぞよろしくお願いします。

 そうそう、郵送しようと思いつつ延び延びになっていた「日本の時代劇文化を守ろう!」の署名、集めた分だけ少量ですが事務局へお渡ししてきました。何か少しでも出来る事は協力させていただきたいと思いますし、皆様もどうぞよろしくお願いします。
 ネット署名と署名用紙のダウンロードはこちらです。時代劇の豆知識や作品情報などもUPされています。⇒時代劇復興委員会 


写真©東映

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