時代劇ロケ地巡り体験記

〜ロケ地巡り・2002年2月9日(土)〜10日(日)〜
『鬼平を究める「見張り所」オフ会 〜京都ロケ地案内・極寒の古都に集う不敵な面々〜』に参加。
ロケ地巡り特別付録 映画村体験記 4 

鬼平を究める「見張り所」オフ会

〜京都ロケ地案内・極寒の古都に集う不敵な面々〜
 参加者は主宰のしののめ様を筆頭に、五名の清エ門様、月影兵庫様、亀太郎様、まきち様、ワンちゃん様、あい様、おはな様、しょうこ様、junjun様、土下佐ヱ門様、そとばりゅう様、しおざる様、ゆめ様、ポコニャン様、Fake三冬様、早川亮之進様と我が夫婦でした。
 私、時代劇は何でも見ますが、じゃあ知識があるかというとそうではなく、得意分野がピンポイントに限られてるものですから、博識の皆さんについていけるかどうか心配でした。今回は初参加ですし、皆さんの色んな話を聞かせていただこうと思っての参加でした。 

初日(9日)

総勢19名、しののめ様が分類する所、三田村組・池波組・PV派・関東外道会・斬り抜ける組・東映組の様になるそうな。私は勿論、数少ない東映組なんであります。
車三台に分乗し一つ目の目的地に向かいます。

*仁和寺*
…しののめ様の案内で進みます。門を入ってすぐの広い石段の広場のような所は縁日などでも時々出てます。感激しながら奥に進むとこれこそ、何度も見てる場所です。しののめ様「この辺りは東映班担当ですね」ですって。思わず手を挙げて走り回ってしまいました。暴将で峰様達がかどわかそうとした飴屋の女の子に粉掛けられたりしてます。地回りや浪人が待ち伏せしたり、とにかくここは「かどわかし」「悪巧み」等の場面では活用されてます。上様や長七郎が隠密の報告を聞く場面でも出てきます。

*西寿寺*
…かなりピンポイントなロケ地のようでよく判りませんでした、ごめんなさい。
*広沢池*
…ここもよく出てきますよね、行った時は池の水抜きをしてる時で、完全に干上がってました。しっかり下に降りて写真も撮ってきました。
*中ノ島公園*
…金ぴか(?)になっちゃった渡月橋とは違い、適度に古びて味があります。ここも必ず登場する橋です。橋の上の場面も勿論多いですが、橋の下の水路も使われてます。
*清涼寺(車中)*
…時間がなくなったようで割愛されてました。がっくり…。

*虫八幡(鳥居本八幡)*
…何にも無くてここで撮影すると虫に刺されまくりだから「虫八幡」と呼んでるとか…。隠密奉行・朝比奈では峰様、浪人姿で欣也さんにやっつけられてました。ここもかなり興奮して走り回ってしまいました。痛恨のエラーなんですが、カメラが電池切れになり動かなくなってしまいました。がっくり…。よりによってこんな時に…。
 三田村班(三田村邦彦さん)の方々が小道具の簪を取り出し「秀」さんと同じポジションで写真を撮りまくってたお姿がとても印象的でした。

*嵯峨酵素*
…先回(映画村体験記3参照)訪れてましたので、電池切れも諦めがつきました。

*大覚寺*
…駐車場の売店でレンズ付フイルムを買って行きました。皆さんについて歩いていくと、ここですここです!この掘割、大体悪い侍に追われた職人が逃げ惑うとか定番です。冬じゃなかったら私も中に入って、走りたかった…。
 池のほうへ行くと必ず出てくる小道や、縁日で使われるちょっとした広場みたいになっている所がありました。朱色の馴染みのある建物もちゃんとありました。
 池に突き出したご神木のほうへ行った時です。始めはぴんと来なかったんですが、その木の根っこの張り具合で思い出しました。峰様、他の家臣役の人達と抜刀し刀を振り上げ走ってきて、木の所で有川博さんを滅多刺しにする場面がありました。私ったらかなり興奮していたらしく、すっごい嬉しそうに状況を説明したらしいんです(本人は普通に言ったつもりだったんですが)。で、私、気がつかなかったんですがそのときに近くにカップルがいたらしいんです。「有川博さんを滅多刺し!」と嬉しそうに私が叫んでいた(らしい)時に、スーッとひくように去っていったそうな…。んー、確かに状況が判らなくてそこだけ聞いたら「アブナイ」かもしれないですよね。ちゃんと周りを見てから発言しないと。
 私が走り回ると、東映組の土下佐ヱ門様が「何?東映班?どこ?」という感じで反応されるんですが、「いや、峰班らしいよ」との言葉で、「そっか」…となっちゃったりして…。土下様はごろー班(大橋吾郎さん)ですから。
 峰様と夏八木勲さんとの遣り取りが深編み笠被ってるわ後姿だわで、私が憤慨したのもここのようです。
*大映通り商店街*
…時代劇映画全盛期の頃は、ヅラ姿の役者さんがぞろぞろ休憩や食事に出てらしたとか…。「日本映画の父・牧野省三」さんの記念碑があります。

 皆さんについていけるだろうかなどと始めは心配していた自分でしたが、しっかりと炸裂、充分堪能出来た初日でした。

懇親会

 しののめ様の人脈の素晴らしさでしょう、「たぬき堂さん」のご尽力により、大映通り商店街・専務理事の草壁様(先回京都に来た時、キネマ骨董館でお世話になったのが草壁様でした)、昔東映で美術をご担当され今は「東映太秦映画村の参与」をしていらっしゃる矢田精治様がご参加くださいました。地元・太秦ならではのエピソードやスターの「ココだけの話」など決して余所では聞けない貴重で楽しい逸話を沢山伺う事が出来ました。
 会場には丸テーブルが二つセッティングしてあり、ご自由にご着席くださいという事でした。私達夫婦が迷っていると、『数少ない東映班、折角だからこっちのテーブル(矢田様・草壁様と同じテーブル)に来たら。こういうチャンスそうあるもんじゃないから近くでお話し聞いたほうがいいよ』と五名様が声を掛けてくださいました。恐れ多くて怯んでいた私達ですがそのお言葉で、同席させていただく事が出来ました。
 ネットを通じこのような方々と接する機会に恵まれた事を幸せに思います。微力ながらでも時代劇復興の為に何かご協力できる事があったら頑張りたいと思いました。 

上映会

 初日訪れた所の復習と次の日訪れるロケ地の予習ビデオをしののめ様が製作してくださってました。必殺系ベースで構成されてるのは判ってましたが、しののめ様の『なるべく大勢の方のお好み作品・役者を挿入したかったものの、やはり東映作品比率は日本におけるイスラム教徒並みだと覚悟しといてくらはい>まる子姐。』のお言葉には思わず大笑いしてしまいました。いえいえ、私だって松竹作品は見てますんで判りますので大丈夫です、はい。
 前日の夜中までかかったというしののめ様作のビデオは本当によく出来てて、いい場面も沢山あって見てて楽しかったです。飲みながら食べながら会は進み、三々五々就寝というスタイルでした。

二日目(10日)

 ちょっと草臥れモードで早朝出発。懇親会の後帰られた方もいらっしゃったので、この日は二台に分乗し出かけました。

*粟生・光明寺*
…なんと言ってもここは「鬼平犯科帳 本門寺暮雪」のラストシーン、「すごい奴」(ホントにそうキャストロールにも出てる)とおかしらの斬り合いのシーンが素晴らしいです。殺気と緊張感が絶品です。未見の方は、レンタルビデオでも出てますので是非ご覧ください。
 わたしゃ、あの犬になりたかった…(っても、見てない人にはさっぱり判らない話)。
*長岡天神・錦水亭*
…池の反対側から見ました。水面に浮かぶようにお座敷が見える光景、よく目にします。

*木津川・流れ橋(上津屋橋)*
…半分うつらうつらしてる時に到着。車を降りると「ロケが来てるよ!東映って書いてあるよ」としょうこさんのお声。「迷宮案内」のロケバスって言うじゃありませんか!きゃー!私の血圧は一気に上昇しちゃいました。しっかりロケバスの写真を撮った後、車に残ってたスタッフの方に「京撮の方ってどなたが来てますか?」と聞いてしまいました。「僕ら皆京撮ですけど」とのお返事が…。そりゃそうですよね、失礼しました、思いっきり勇み足でありました。「あ、すいません。京撮の役者さんは誰が来てますか?」と聞き直しました。すると「あ、来てません」とお返事が返ってきました。んー、残念でした。どなたかにお会い出来るかと…、峰様がいらっしゃったら最高だったんですが、世の中そんなに甘くはありませんでした。スタッフの方ばかりのようだったので、絵だけ撮りにいらっしゃってたのかもしれません。

 この橋の上での立ち回りや、上様を乗せた駕籠を担いだり数々の場面で使われてます。橋の下では、一体ここで何回峰様が斬られた事でしょう。斬られて倒れる時は大概川面にばしゃっと倒れる事も多く、私も一度倒れてみたかった…(こんな季節にそんな事したら心臓麻痺で死にそう…)。色んな場面を思い出し、感動と余りの寒さとで涙が出そうでした。

*伏見・松本酒造*…ここもよく見る場所です。土手の向こうに黒い酒蔵の建物が横長に続いてます。
*醍醐・隋心院*…名門道場や大きな庄屋入り口などで時々見る所です。

 おはな様が五名様作成の「時代劇主題歌集テープ」を貸してくださったので、カーステでかけておりました。ありとあらゆる時代劇の主題歌・メインテーマが収められていて、一体どこでこんなに集めてくるの?と思うほどです。ふと聞き覚えのあるなんだか演歌調の出だし。なんと懐かしい「伝七捕物帳」でした。めっちゃツボにはまってしまい、手拍子しながら歓声をあげてしまいました。自分でも止められなくて、半分泣きながら笑えて笑えて壊れまくってしまいました。同乗していた皆さん、その節はお見苦しい姿を晒しまして申し訳ありませんでした。いえ、ホントに懐かしかったんですよ。子供の頃、あの「よよよい、よよよい、よよよいよい、めでてえな!」が大好きでよくやってましたからね。

*京都御苑*…パーキングに車を入れ散策しながらぞろぞろと歩きます。十数名容貌も年齢層もばらばらな私達、一体どんな風に見えてたんでしょうね。
*相国寺*…ここも必ず使われる場所です。上様や桃太郎を待ち伏せしたり、お庭番にやっつけられたり、兎に角ここでも何回も何回も斬られてます。雪が降って異常に寒かったんですが、かなり走り回ってしまいました。
*柊野堰堤*…かなりピンポイントなロケ地のようでよく判りませんでした、ごめんなさい。
*しょうざん*…かなりピンポイントなロケ地のようでよく判りませんでした、ごめんなさい。
*今宮神社*…欣也版平次の時、欣也さんと丹波義隆さんが近況を話し合ってるのもこの社の所でした。鬼平犯科帳のED、蕎麦を食べている旦那が映る茶店風な店は、あぶり餅のお店。池波グルメを堪能しようと長蛇の列でしたが、食してきました。美味しかった〜、二皿食べればよかったです。
 ここで、鬼平のEDと同じアングルで写真を撮ろうと思ったら、フイルムが尽きてしまいがっくり…(今回、こんなんばっか…)。幸い五名様のご好意でフイルムを譲っていただきカメラに収める事が出来ました。嬉しかったです、ありがとうございました。

 あっという間の二日間、本当に楽しかったです。二日間、廻って思いました。ロケハンのスタッフの方、適した場所を探していらっしゃるのは大変な事でしょうね。そしてそのロケ地をこの辺りじゃないかと見つけ出すしののめ様達のご努力は素晴らしいです。そのお陰でこうして色んな所を効率よく案内していただける事に感謝します。また機会がありましたら是非ご一緒させていただきたいです。本当にありがとうございました。

 そして私達夫婦はもう一泊余分にし、映画村へ行くのでした。

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