東映太秦映画村体験記8

〜8(峰様・監督編)・2002年6月23日(日)〜
東映太秦映画村での「ザ・時代劇(忠臣蔵)」監督役の峰さんを拝見。
主なイベントは撮影ショー、超・忍者ショー(宍戸大全アクションチーム)、がまの油売りです。 

峰様・監督編

私の誕生日も近い事もあり、マイバースデープレゼントという事で家族にも大手を振って(?)の上洛でした。旦那様も楽しんでおいてと快く送り出してくれました(旦那様は都合が悪かったので、私一人で上洛です)。どうせなら「誕生日のお祝いに新幹線のチケット買ってあるから楽しんでおいで」と言ってくれたら感動しちゃったんですけどね。ま、家計の財布は私が握ってて、旦那様のお小遣いにそんな余裕がないのは私が一番良く知ってますが…。

 現在東映太秦映画村で行われてるイベント「ザ・時代劇 (忠臣蔵)」の監督を峰様がご担当されてます。とはいえ、毎回峰様が担当されてる訳ではないので、空振りになる事もありえます。んー、その時はしょうがない、先回、先々回と峰様オンリーで終わってしまったので、村内探索に没頭しようと思っておりました。

 京都に行く前はいつもなんだけど落ち着かなくって…。前夜も全然寝付けなくて苦労しました。高鳴る胸を静めてやっと寝付いたと思ったら何かの拍子に目が覚め、それからやっぱり寝付けず…。あー、熟睡したい…。

東映太秦映画村!

9時過ぎにどきどきしつつ入村です。やっぱり何回来てもどきどきしますねー。

 先回訪れたゴールデンウィークの時に比べると少々人出が少なかったように思えましたが、それでも人・人・人。外国人の観光客も多いんですよね。修学旅行生もいたようです。幸い前日降っていた雨も上がり、天気も回復してました。風はあるんだけど蒸し暑くて、じっとしてても汗が出てきました。

 村内では扮装が出来るんです(勿論有料)。一時間くらい散歩できるようになってるんでしょうか、鞍馬天狗の格好をした背の高い男性がいました。その方は外国の方で。彫りが深くて色白で目が青くて頭巾姿もかっこいいんですよ。観光客から一緒に写真撮ってくださいって頼まれてました。…私も撮って貰えばよかったかな。

激突!超忍者ショー「伊賀の影法師」宍戸大全アクションチーム、他

忍者ショーは一日4回 10:30 12:00 14:00 15:30

 1・3回目を見ました。
 忍者ショーは何度か見ていますが、宍戸大全アクションチームの森山陽介さん(人相書参照)高島和男さんが善悪の双璧を演じるのを見るのは初めてでした。
 私は2前列目中央左側(中央通路すぐ横)に座りました。どきどきしてると場内暗転、ショーが始まります。もー、物凄い迫力です。息を止めて見入ってしまいます(そう、知らない間に勝手に息止めてるんだな、これが)。出演の皆さんが通路を駆けていくと凄い風圧。これを間近に感じると凄いですよ。

 この日、大悪だった森山さんは普段はすんごい優しくて面白い方なんですけど(東映太秦映画村体験記1 東映太秦映画村体験記3参照)、メイクしたお顔は悪人そのもの。台詞喋ってるその声もどすが効いてて野太くてすんごい凄み…。普段の森山さんを知ってても、これは怖い…。
 そして途中、その森山さんが客席のほうに歩んできて、小さな男の子にガン飛ばすんですよ。男の子、恐怖の余り「石」になってました。その形相で客席を練り歩かれちゃあなた(誰に話し掛けてるんだ…)、私も引きつりますって。で、場内が明るくなり「いらっしゃ〜〜い!」と笑顔で仰るんですよね。場内大爆笑!落差が激しすぎる!メリハリがあってめちゃめちゃ楽しいです。私、森山さんがこんな方だとは知りませんでした、んー、役者さんってある意味怖いっす。
 そして、再度場内暗転、根来と公儀の忍びとの熾烈な戦いが繰り広げられるんです。もー、ホント息するのを忘れます。笑いあり緊張あり技ありの充実したショーでした。

 20分のショー、休むまもなくアクションされてる皆さんは相当な体力が必要ですよね。普通の事のように飛んだり落ちたりしてますけど、一つ間違えば大怪我したり生死にかかわる事もある訳ですから。手を抜いたら大変な事になるでしょう。
 高島さんが最後に客席のまん前でポーズを決めてショーが終わるんですが、滝のように汗が流れてました。会場の中村座ってエアコンも入ってるんですよ。それなのにあの汗と息遣いを見ると、本当に気の抜けない大変な仕事なんだなと思いました。
 一日4回もこんな過酷な仕事してるなんて、皆さん凄いです。さぞかし普段から大変なトレーニングとか稽古をされてるんでしょうね。お身体にお気をつけて皆さん頑張ってくださいまし。

ショーが終わったあと

 森山さんと高島さんが中村座の出入り口まで来てくださって、観客の皆さんと記念撮影されます。大勢の観光客の皆さんにお願いしますと頼まれていらっしゃいました。お二人ともとてもお優しげで、それぞれのお客さんに合わせ膝をついたり腰を落としたりしてポーズをとっておられました。小さな事だけど気配りが行き届いてるなあと思いました。
 主役の高島さんは身体の切れも抜群だし、とてもかっこよかったです。

 中村座から出ると宍戸大全さんが「どうでしたか?」と声を掛けてくださいました。勿論素直に見てきた感想をお話しました、ちょっと興奮気味…だったかな。宍戸さんはちゃんと聞いてくださって「そうでしょう、生の迫力って凄いでしょう」と仰いました。スタント界の御大・宍戸さんは本当にお優しくて気さくな方です。感激しました。

がまの油売り 窪田弘和さん(人相書参照)

大道芸は一日5回 9:30 11:15 13:00 14:45 16:20
  というスケジュールで行われます。1回目を見ました。
 観客は結構入っており窪田さんのがまの油売りの始まりです。窪田さんの綺麗なお声と軽妙な口調、好きです〜(TV作品でも瓦版売りとかで出られることあるんですがめっちゃいいですよ)。油売りも「音もなく切れる名刀」と言って紙を切っていると、しっかり破れる音が…。またその誤魔化し方がおかしいって…。あたしゃ、笑いっぱなしでした。なんともいえない「間」で観客を笑わせていらっしゃいました。
 このがまの油売り、4人の方が交代でおやりになられるんですが、皆さんそれぞれに個性があって楽しいです。

窪田さん、人相書をご覧いただいたようで「あんまりそっくりでびっくりしたわ〜、ホントよう似てるわー。」と仰っていただけました。ご本人にお喜びいただけるととても嬉しいです。上手に描けてよかったです、ほっ。 最近、外国人のお客さんにがまの油売りを披露される事もあるそうで、考えなきゃいかん事が一杯ありますわと仰ってました。外国人相手の公演、成功する事をお祈りしてます。
 来月スタートの「科捜研の女 第二話」マリコと対決する霊能者役でご出演だそうですので、ぜひご覧ください。

映画のひみつ・ウソホント 

山根誠示さん・山本辰彦さん・岡野大輔さん(JAE)
 ウソホントは一日6回 10:00 11:00 12:30 13:30 15:00 16:00 というスケジュールで行われます。5回目を見ました。
 ここでは、天候の効果や、種々の効果音などを披露、その後で一連のストーリーになる過程を見せてくれます。普段はTVを当たり前のように見ていますが、効果音一つでその場の状況が把握出来るんですから重要な要素ですよね。ストーリー作りも演出が面白くて笑わせてくれました。
 監督の山根さんは元気があって明るく声にリズムがあって(んー、これは説明が難しい)、山本さんと岡野さんのボケも最高でしたし、とっても楽しかったです。満員の観客も感心するやら笑うやら、とても盛況でした。
 それにしても、一日6回とは!休憩する暇もないんじゃ?!皆さん、お疲れ様です。 

「ザ・時代劇 (忠臣蔵)」の監督の峰様!

ショーは一日5回、9:50 11:30 12:45 14:30 15:45
 1・4・5回目を見ました。この日の出演者は以下の皆さんです。
 新左:西村正樹(現・匡生)さん 浪人:中川峰男さん たえ:澤田今日子さん 吉良家臣:小泉敏生さん 西村龍弥さん 山田永二さん(人相書参照) 浜田隆広さん(人相書参照) 下元佳好さん 監督:峰様 殺陣師:三好郁夫さん

 時間になり、監督役の峰様がご登場。シカゴブルズのキャップ・ポロの白のTシャツにジーンズの峰様、かっちょいー(*^0^*)!←多分私、どんないでたちでもこう言うと思う。

 ショーの簡単な構成、時代背景等をご説明されます。そして、出演者の皆さんが出ていらっしゃって、峰様が出演の皆さんの簡単な役どころを解説。立ち位置にスタンバイします。 カチンコが鳴り本番がスタートです。

【あらすじ】
 浪人とたえが吉良邸の前で押し問答してるところに、吉良家臣が出てきて二人を取り囲みます。険悪なムードの所に、旅姿の浪人・新左登場。
 新左に馬鹿にされた吉良家臣が逆上し、まさに斬り合いが始まろうという緊迫感!(何でこういう展開になったかは、実際に見てね)。

 …という所で、「カットー!」の声がかかり、ちゃんばらの振り付け=殺陣の段取りが始まります。担当は三好郁夫さん(東映剣会のベテラン殺陣師。「遠山の金さん捕物帳」「忍法かげろう斬り」「仮面の忍者」「大岡越前」「仁義なき戦い 代理戦争」など多数の作品を担当。中でも、11シリーズを数える「暴れん坊将軍」は氏の代表作)。
 三好さんが殺陣をつけ峰様が状況を説明していきます。出演者の皆さんの真剣な顔とリラックスした表情が見られて本当に楽しいです。
 2度ほど手合わせをした後、本番再開です。

 本当に本番のスピードと迫力は凄いです。殺陣の段取りの時、笑いこけてた観客も静まり返って見入ってました。
 今回の出演者の皆さんは京都スタジオの若い方々ばかりなんですが、本当に頑張っていらっしゃいました。

 主役の西村正樹(現・匡生)さんは、ふふふ、ホントかっこよくて素敵ですよ、敵と対峙した時の表情が良かったです。中川さんはホントに可愛らしくて観客から黄色い声援が飛んでいました。小泉さんは吉良家臣のチームリーダーを熱演されてました。西村龍弥さん、お優しいお顔つきなのに凄むと結構な迫力です。山田さんは絶品のキャラ、それが本番になると斬られてトンボ切って倒れるものだから観客からは感嘆の声があがってました。浜田さんシャイな方なんですが立ち回りとなると流石の迫真の演技です。下元さん、人懐っこい笑顔でボケてましたし。澤田さん、可愛らしい方で笑顔も真顔も素敵でした。

 監督役の峰様はやっぱり素敵!お話がお上手だし、観客にも判り易いように若い役者さんたちに細かな指示を出しながら進めてました。やっぱ峰様の監督姿、いいです〜!唯、「峰様ファン」としては、ちょっと寂しかった事が…。殺陣師兼任でなかったのでご活躍場面が少なかった事。でも、そんな贅沢は言っちゃいけませんね、峰様にお会い出来ただけで幸せです。何度お会いしても素敵な笑顔とお声、うっとり…(*´。`*)。直に接してファンになってしまわない人なんていないんじゃなかろうか…、と真剣に思っている私です。

5回目のショーの後

 最後のご挨拶をして一緒に写真を撮っていただこうと思ってたんです。ショーが終わったあと早速峰様のところへ寄っていきました。
 毎回そうなんですが、ショーが終わったあと、お客さんと出演者全員の記念撮影会があります。出演されてた皆さんと一緒に写真撮って貰おうと、観光客がホント沢山並ぶんですよ。スタッフの皆さんは、これにかかりきりなんです(監督・殺陣師は、記念撮影には入りません)。
 峰様と写真を撮って貰うにも、シャッターを押してくださる方がいなかったんですよ。峰様も「終わるまで待ってましょうか」と仰って、その撮影会を眺めながらお話して下ってたんです。ホントに暖かい方です(感涙)。
 
 そして、並んでたお客さんも途切れ、手が空いたスタッフの方に写真撮ってもらえますか?とお願いしたら、「みんなと?」「じゃ、入って入って」と色んな声が。私、峰様と二人で撮らせていただこうと思ってたんですよ。ついうっかり「じゃ、取り敢えず皆さんと…」……しまったー!なんという失礼な事を言ってしまったんでしょう、「じゃ、取り敢えず」…だなんて……口は災いの元、後の祭り、覆水盆に帰らず…(言い訳:私は記念撮影会のお客さんの列に並んでなかったので、あの撮影会に参加しちゃあいけないと思ってたんですよね…え?めっちゃ言い訳?すんません…)。
 記念撮影の為に並んでらっしゃった出演者の皆さんから「そうだよなー、そりゃ峰さんと二人がいいよなー」「僕ら入っていいんですかー」「ツーショットじゃなくていいのー?」「写らないように被っとこうかー」と言うお声が…。皆さん、本当に失礼しました。一体峰様がどんなお顔をなさってたのか、私は顔をあげる事も出来ませんでした。不届きな私との記念撮影、出来上がった写真を見たら皆さん本当にいい笑顔で写ってくださっててホントに感謝です。

 そして、峰様とのツーショット。スタッフの方に撮っていただいたんですが、その方とっても癒し系の方なので私はリラックスしてたようです。峰様とのツーショットでは今までにないほど、普段どおりの笑顔で写っていました。峰様はいつもと変わらず素敵な笑顔(*^_^*)。もう、感謝感激雨霰。いい写真が撮れて本当にいい思い出になりました。

 この日は5回のショーのほか、撮影以外のお仕事の打ち合わせ等で本当にご多忙だったんです。それなのに突然押しかけた私に親切にしていただいて、とても嬉しかったです。なんて素敵な方なんでしょう…(感涙)。本当にありがとうございました。

エピソード

 本番になり緊張した場面、BGMが、???「祇園囃子」…ん?忠臣蔵で「祇園囃子」?んー、そりゃ、「新選組」用じゃなかろうか…。じゃなきゃ、吉良邸って京都にあったのか、知らなかった…。
 この日音響担当だった田中雅俊さんが間違えた犯人とか…。田中さん、にこやかで素敵な方なんですよ。ちゃんと私のことも覚えってくださってたし(東映太秦映画村体験記5参照)。でもつい突っ込んじゃったら、「すいませーん」と頭かいておられました。田中さん、色々やらなきゃいけない事が沢山あって大変だと思いますが、お仕事頑張ってください!いつもTV見てますからね! 

後記

 朝、中村座の前にいた案内のお侍さん(若い方)に、各イベントの担当をお聞きしたんです。お昼頃、中村座の前の腰掛で休憩しながらメモっていると、そのお侍さんが「お目当てのイベントは見られましたか?」と声を掛けてくれました。アフターケアまでしっかりしてるじゃありませんか、なんだか嬉しかったなー。折角なのでお名前をお聞きしたら、伊達知永さんという方でした。「まだ二年目の駆け出しなんです」と仰ってました。お気遣いくださってありがとうございました。

 結局、この日も走り回って終わってしまいました。んー、何でいつもこんなにばたばたしちゃうんでしょう。そう、イベントの時間割が結構、密に組んであるんですよね。少し早めに行って前のほうでしっかり見ようと思うとどうしても幾つかのイベントが噛んでしまうんです。その割り振りに私は毎回頭が痛い…。って、こんな映画村の過ごし方をしてるのも私だけかもしれません。  写真©東映

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